「うーん。まっ、相手によるけどな」
「?」
「マルチみたいな素直ないいコには、ついつい親切に
したくなるんだ」
「…え? わたしが…ですか?」
「ああ、とってもいいコだぞ。ホラホラ、よしよし、
いーこいーこ」
 オレはそう言って、マルチの頭を撫でた。
「…ひ、浩之さん」
 マルチはポッと赤くなった。


 

続き