2月・大根湯で風邪予防
冬至の柚湯、端午の節句の菖蒲湯などに代表される『季節湯』は、
風呂好きの日本人にとって古くから親しまれ、
なくてはならない存在になっている。
特に、その季節、季節で薬効を持つ植物が用いられていることから
『薬湯』とも呼ばれる。
こうした薬湯の歴史や効果について、東京ガスの都市生活研究所が
薬湯というリポート にまとめた。
それによると、柚にふくまれる精油成分には、心地よい香りだけでなく、
精神をリラックスさせる作用や血行の促進、体を温める働きなどがあるという。
また、菖蒲には、漢方で古くからてんかんや腹痛、健胃(胃を丈夫にする)
などの薬として使われてきた薬効があり、子供に多いこれらの病気を
防ぐという意味で 五月に使われている。
また『薬湯歴』には各月に適した”薬剤(植物)”が挙げられているが、
二月は大根(葉)。この効かとしては、冷え症や生理不順などの婦人病、
リュウマチ、 神経痛、風邪予防などに効果があるとされている。
<薬湯の作り方(1回分)>
大根1本分の葉を用意する。
1 風通しの良い日陰に2〜10日間吊して十分乾燥させる。
これを干葉(ひば)という。
2 干葉を細かく刻んで布袋に詰める。
3 布袋を浴槽にいれて、水から沸かして入浴する。
干葉は漢方薬などを扱う店でも販売されているのでこれを
利用する方法もある。
生の葉を使う場合は、刻んだ後に、すり鉢ですり、
その汁を浴槽にいれても良い。
葉をつかうより匂いが少なくなるが、独特のくさみがある。
桃の葉の季節風呂を
盛夏の後遺症や厳しい残暑で、乳幼児や葉だの弱い人は、
あせもや湿しん、かぶれ、虫さされ、更には日焼けによる炎症など
肌のトラブルが多いとき。
昔から暑い夏には、桃の葉を使った季節風呂(ぶろ)が銭湯などで
行われていた。桃に含まれるフラボノイド、タンニン、ニトリル配当体
が炎症や打ち身、捻挫(ねんざ)に効くため。
作り方
1.桃の生葉(白桃種、黄桃種どちらでもよい)30〜40枚を
布袋に詰め、ナベに入れて水から火に掛け、15〜20分煮出す。
2.この煮汁と布袋を一緒に浴槽に入れ、よくかき混ぜてから
入浴する。
また、煎じた液をあせもなどに直接つける用い方もある。
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