書き込み欄へ
ヘルプ
お名前： あき
こんにちわ。
転換社債の稀薄化防止条項において質問がありますのでよろしく御願いします。
テキストに「時価を下回る価額で新株を発行した場合や無償増資によって発済株式総数が
増加した場合、１株当たりの純資産が低下し、それに伴い株式の時価も下落します。こういった
状況で転換価額がそのままであれば、社債権者は不利となります。」
とかいてあったのですが、
どうして、転換価額がそのままであれば、社債権者は不利となるのか分かりません。
また、転換価額が小さくなれば交付株式数が増えることによって、どうように社債権者に不利になるのかが分かりません。
交付株式数＝転換請求金額÷転換価額
どうか、よろしくおねがいします。
[2002/02/20 17:53:23]
お名前： ココア
当初、1株あたりの時価50・転換価額50であったものが、1株あたりの時価が10
に下落したとします。なお保有する転換社債の価額は100で、時価下落による
転換価額の修正はなかったものとします。
「当初」
転換社債の全額を株式に転換すると2株もらえます。
この株式の市場購入価格は100です。
「株式時価下落後」
転換社債の全額を株式に転換すると2株もらえます。
この株式の市場購入価格は20です。
下落後は2株を20で購入できるようになってしまいました。時価に変動がなければ、
全額を株式に転換してそれを売却した場合、100払って20もらうことになります。
転換しないで償還を受けた方が明らかによく、普通の社債と大差なくなってしまい
ます。
ですので、時価下落後の株式購入者等より下落前に転換社債を購入した社債権者の
方が不利になってしまいます。
もっと砕いてみます。
「交付株式数＝転換請求金額÷転換価額」これを
「受取商品数＝前 払 金 ÷引換価格」と置き換えます。
100前払いしていて、引換価格50、時価50とします。
時価が10に下落したのに、引換価格を50のままにしていると、
即金で100払えば10個買えるのに、前払いだと100払っても2個しか買えません。
しかし引換価額を10に引き下げれば、商品を10個受け取れるのです。
[2002/02/21 01:06:56]
お名前： ココア
失礼しました。
14行目 誤：時価下落後の株式購入者等
正：時価下落前からの株式保有者等
[2002/02/21 01:20:59]
お名前： もぐもぐ
稀薄化防止条項というのは、発行済株式総数の増加によって理論株価（１株当たり）が低下する場合に適用されるものです。
最も単純なケースとして、株式分割で発行済株式総数が２倍になった場合を考えてみましょう。
〔前提〕
現在の株価： 100円
転換価格： 120円
この会社が株式分割で株数だけを２倍にした場合、企業全体としての価値は変わらないはずですから、株価（１株当たり）は2分の1の50円になります。
この状況で、転換価格が120円のままだと、株価が当初の2.4倍に上昇しない限り、株式に転換しても損をする（時価よりも高く買う結果となる）ことになります。
株式分割の前は、株価が当初の1.2倍以上になれば株式への転換で利益を得ることができたのに、それが2.4倍になったということは、分割前の状況で転換価格が240円に引き上げられたのと同じことになってしまいます。これは、まさしく転換社債の保有者にとって不利な変更です。
そうした不利をなくすために、この場合には転換価格を60円に引き下げるというのが、希薄化防止条項の意味です。
なお、ココアさんの回答は、希薄化による価格下落と単なる値下がりとが混同されているように見えます。
希薄化防止条項というのは、あくまで株式数の増加に起因する株価下落を調整する趣旨であり、
一般的な株式の値下がりに対する救済ではないので、その点、誤解なきよう。
[2002/02/21 10:40:14]
お名前： あき
ココアさん、もぐもぐさん詳しい説明有難うございました。
もぐもぐさんの文章を自分的にまとめると
株式数の増加に起因する株価下落によって現在の株価から時価まで引き下がった割合（上の問題によれば２分の１）分だけ転換価額を引き下げてあげればいいのですよね。
確認のためよろしくお願いいたします。
[2002/02/21 17:54:50]
お名前： もぐもぐ
大まかに言えば、そういう理解で結構です。
あくまで、株式数の増加による理論価値の減少に合わせて調整するということです。
当初の転換価格： Ｐ
株式数の増加割合： ｑ
増加株式１株当たりの払込額： Ａ
とすると、
調整後の転換価格は、
(Ｐ ＋ ｑ×Ａ） ÷ (１＋ｑ)
上の例では、Ｐが120、ｑが１、Ａがゼロですので、
(120 ＋ 0)÷ 2 ＝ 60
となるわけです。
[2002/02/21 18:46:13]
お名前： あき
もぐもぐさん、あいがとうございました。
この問題の場合は、無償交付で株数が倍になったからＡが0になったのですよね？
増加株式１株当たりの払込額＝額面額 なのですか？
それともう一ついいですか？
問題
額面総額3300000円、転換価額＠600円（額面500円）
３株につき1株の額面割当増資を実施し10000株を発行した。新株発行時の時価は＠750円
であった。転換社債の半分につき転換請求があり、新株を発行した。
商法規定の最低額を資本金とする。
�ヾ�薄化防止条項がある場合の仕訳
新転換価額 600×（30000+（10000×500÷750））÷（30000+10000）＝＠550
交付株式数 1650000÷550＝3000株
仕訳
（借方）転換社債 1650000 （貸方）資本金 1500000
株式払込剰余金 150000
��希薄化防止条項がない場合の仕訳
交付株式数 1650000÷600＝2750株
仕訳
（借方）転換社債 1650000 （貸方）資本金 1375000
株式払込剰余金 275000
上記の�´△任六駛楸發罰�式払込剰余金の金額が違うだけなのですがこのことで社債権者
が損をする（転換価額が引き下がっていないため）ということがこの仕訳でいえるのですか？
また、�´△両豺腓亮匣銚⊆埖Δ了徒�はどのようになるのですか？
たびたびすいません、初心者なのでよろしくお願い致します。
[2002/02/23 20:43:13]
お名前： もぐもぐ
この場合、発行会社の仕訳を見ただけでは、社債権者の損得は分かりません。
社債権者の損得を比較するには、転換により受け取った株数で見る必要があります。
社債権者の側の仕訳は、いずれにしても
株式 1650千円 ／ 転換社債 1650千円
になりますが、取得価額が同じなら株数が多くなるほうが有利なわけです。
[2002/02/23 21:26:29]
お名前： あき
もぐもぐさん、何度もありがとうございました。
受取株数が多い方が得をする（額面価額が同じで）ってことだったのですね。
長い間ありがとうございました。
[2002/02/25 17:28:28]
このテーマについての発言をどうぞ。
※半角カナは使用しないようにしてください。文字化けします。
記事一覧に戻る