こんにちは、けりさん
合併と申しますのは、複数の会社が契約して1つの会社になってしまうことです。合併は
商法に従い、特別の手続きや条件を満たさなくてはなりませんが、その代わり、特別のメ
リットがあります。メリットのなかでも大きいのは2つです。
イ)合併する会社の一部が解散と同時に消滅する
(めんどうな清算手続きは不要)
ロ)解散会社の権利義務はすべて一括して当然に存続会社に移行する
(いちいち移転のための手続きをしなくていい)
そして、解散会社の株主は存続会社の株主になります。
これに対し、買収には明確な定義はありません。合併と同じように、会社を大きくしたり、
競争相手と一緒になって競争を回避したり、ほかの会社の力を自分のものにするなどの目
的で、合併と同じようなことを、しかし商法上の合併の手続きによらずに行えば、それは
すべて買収と呼ばれる資格があるように思われます。この場合、合併のメリットは享受で
きません。
よくあげられる例を見ましょう。合併の場合、A社(ここでは吸収合併をイメージして、
これを存続会社としましょう)は、新株を発行して、B社(解散会社ですね)の株主にわ
たします。買収の場合、A社はB社の株主に「おかね」をわたして株を買ってしまいます。
すると、合併の場合、残っているのはA社だけで、B社は消えました。B社の株主はA社
の株主になりました。買収の場合、A社もB社も残っています。B社の株主はおかねをも
らって舞台から消えました。B社の株主はA社だけです。
こういうのが中心的なイメージなんですが、合併の要件のどれかが欠ければ、それは買収
と言えるのです。それを網羅的にあげる能力はありませんが、B社の株を買っておいて、
B社の資産の大部分と従業員をA社が引き取ってB社を解散してしまうなんてのも買収に
なります。
けっきょく、なんとなくな説明になりました。少しでもヒントになると良いのですが。
[2001/06/13 09:47:52]