割引手形や裏書手形といった偶発債務については備忘記録をすることがあります。
割引手形は、自分が振りだした手形を割り引くわけではなく、第三者が振りだした手形を
手形の決済日以前に資金繰り等の理由で銀行に割り引いたものです。お金は銀行がくれます。
そして、手形の決済日に無事に手形振出人がお金を割り引かれた手形を所有する銀行に
お金を払った時点で偶発債務は消滅します。
偶発債務は将来に自分が債務を負うかも知れない偶発的な債務を指します。
割引手形の場合、もしも手形振出人が手形代金を払わなかった場合、自分にお金の請求
が来る可能性があり、その点で偶発債務となります。
その将来起こるかも知れない偶発債務を把握するために備忘記録というのをする訳です。
偶発債務を把握するべく、手形を割り引いた時点で
現金・支払利息割引料など72000/割引手形72000
と評価勘定法の場合には仕訳を切ります。
そして、割引手形が決済された時、将来起こるかもしれない偶発的な債務は起こらないと確定
したわけで、偶発債務は消滅します。
すると、帳簿の中に偶発債務を示している「割引手形」を消す必要があります。
故に
割引手形72000/受取手形72000
という仕訳を切ることになります。
なので、手形振出人が手形代金を銀行に支払って手形が決済されたという報告を当社が受けて
偶発債務が消滅したので、備忘記録を消す必要があり、そのための仕訳と言えます。
[2001/10/19 23:29:18]