記事タイトル:自己株式とは 


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お名前: 健太   
いま巷で株価を上げるために、消却しない自己株式の取得(金庫株)を認めるとかの
議論がなされています。
現在自己株式の取得は、インサイダー取引の関係などで禁止されていると聞きました
が、流動資産に「自己株式」というのがあります。これはどんな性質のものでしょう
か。ご存じの方は教えてください。
[2001/01/24 15:02:23]

お名前: よういち   
配当可能限度額の計算の場合は資本のマイナスという性質があるんじゃないでしょうか。
[2001/01/24 15:16:22]

お名前: さすらい人   
 自己株式は一般に会社の財産的基礎を害する、株主平等原則に違反する、会社支配の公正を害
する、そしてインサイダー取引の危険があるという4つの弊害があるため原則として取得禁止と
されています。
 しかし、自己株式は例外的に適法に、または違法に取得する場合があります。これは早期に処分すること
が義務付けられているものと、ストックオプションとして長期に保有が認められているものとが
あり、流動資産の自己株式はこのうち前者にあたります。
 どのようなものが適法な取得になるかは商法の話なのであまり突っ込まないほうがよろしいか
と思います。
[2001/01/24 15:23:48]

お名前: すこーる   
 例えば、我が社の株式をAさんが持っていたとして、そのAさんが亡くなって、
Bに相続される際に、会社側がBさんにその株が渡るといやな場合(ちゃんとした
理由があって)そのBから買い受けることができます。
 こういうときに自己株式が認められていますが、今後、新しい法になってから、
どうなるかはわかりません。
私も大したことをいえる立場ではないのですが、少し前に、建簿で勉強したときに
知りました。
[2001/01/24 18:48:50]

お名前: さすらい人   
 すいません、質問と回答とが合っていませんでしたね。
 どのような性質のものかという質問でした。上の回答は「どのようなものか」と勘違いしたものです。
 自己株式の処理は一般に「資産説」と「資本控除説」とがあります。資産説は主に商法の考
え方によるもので、会計学の通説は資本控除説です。
 すなわち、商法では資本充実維持の原則があり、原則として資本金を減らすことは許され
ず、また自己株式は早期に処分することが義務づけられ客観的財貨性を有するものなので、資
産としてみなされます。制度上もストックオプションを除いて流動資産として扱われます。
 一方会計学の考え方では、株式の発行と自己株式の取得は表裏一体のものとしてとらえ、株
式の発行が資本の増加なのだから(資本取引)、自己株式の取得は資本の減少として会計の処
理を行うのが望ましいと解してます。

 自己株式は理論と制度の考え方がぐちゃぐちゃに混在しているので、あまりここで深入りす
ると訳が分からなくなると思うので、このくらいで。
[2001/01/24 19:22:45]

お名前: さすらい人   
 追加、金庫株と株価との関係。
 本来、理論的には金庫株を解禁したからといって株価の値下がりをくい止められるわけでは
ありません。なぜなら、株式の価値に応じて株価が決まり、株式の価値は企業の価値で決まる
からです。企業の価値は事業活動の内容等により決まります。
 しかし、現実には株式の供給が市場において過多となると株価が下がってしまうため、これ
を買い支えるのがいわゆる金庫株なのです。金庫株を解禁して、需要を多くし、供給を少なく
すれば株価の値下がりはある程度押さえられる、ということです。
[2001/01/24 20:18:18]

お名前: 健太   
皆さん、ご回答有り難うございました。基本的に理解できました。
[2001/01/29 17:57:46]

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