記事タイトル:形式的増資 


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お名前: 中年受験生   
形式的増資の問題で理解できなかったことがありますので、
教えて下さい。

Y株式会社(発行済株式総数20,000株)は、資本準備金5,000,000円の資本金
組入れおよび利益準備金3,000,000円の資本金組入れを行い、新株式を発行した。
そしてG株式会社は、このY株式会社の株式を4,000株保有していた。
G株式会社について必要な仕訳を行いなさい。

解答  有価証券  600,000  /  受取配当金  600,000

    資本準備金の資本金組入れについては、仕訳を行わない。利益準備金の資本金組入れ
    額の算定は以下の通りであり、上記の仕訳となる。
    3,000,000×4,000株/20,000株=600,000円

疑問(?)
 資本準備金の資本金組入れについて仕訳が発生しないことは解かるのですが、利益準備金の
 資本金組入れを行ったときは、なぜ仕訳が発生するのでしょうか?
 G株式会社にとってみれば株数が増加しているのみ(増資にかかる払込をしていない)であ
 り保有株式の帳簿単価を計算し直せばいいだけだと思うのですが・・・

 どなたか教えて下さい。お願いします。
[2002/01/21 23:03:08]

お名前: 明日へ向かって   
利益準備金は、商法上は配当不能部分として扱われます。これは、商法が債権者保護の
見地から利益の一部を強制的に積み立てさせているからです。
しかし、利益準備金は会計上は、損益取引から生じた利益剰余金に該当します。
(もともと利益の一部だからです)
したがって、この問題で、有価証券 600,000 / 受取配当金 600,000
とするのは、利益準備金についてはG株式会社に対しての利益の配当と考えるからです。
[2002/01/22 19:14:34]

お名前: 中年受験生   
明日へ向かってさんさっそくのご解答大変ありがとうございました。
ご説明に関してはその通りだと思います。

しかしながら自分なりに考えるとどうもしっくりしないのですが・・・
増資する側のY株式会社は確かに利益配当でしょうがG株式会社としては有価証券の価値が
上がるとは考えられないのですが。
つまり、Y株式会社の純資産に対するG株式会社の割合は増資を受ける前と後では変化ない
からです。

考え方へんでしょうか?
是非教えて下さい。
[2002/01/24 15:51:23]

お名前: なんちゃって株主   
株主割当では?
[2002/01/25 00:08:42]

お名前: 山猫   
 失礼ですが、いつ発行されたテキストをご使用ですか?
 この仕訳は株式分割に関するもので、間違いだと思うのですが。答えは、中年受験生さん
の問題文引用が正しい限り、仕訳なし、のはず。だいぶん、むかーしに準備金組み入れの株式
発行について、受取配当金説と株式分割説とが対立していて、現在の通説は株式分割説です。
 株式分割説は単に既存の株式を増やすだけなので、仕訳はいりません。疑問の考え方で正し
いです。もし、最近発行のテキストならば、修正をしていないだけです。
[2002/01/26 15:41:22]

お名前: 山猫   
 失礼ですが、いつ発行されたテキストをご使用ですか?
 この仕訳は株式分割に関するもので、間違いだと思うのですが。答えは、中年受験生さん
の問題文引用が正しい限り、仕訳なし、のはず。だいぶん、むかーしに準備金組み入れの株式
発行について、受取配当金説と株式分割説とが対立していて、現在の通説は株式分割説です。
 株式分割説は単に既存の株式を増やすだけなので、仕訳はいりません。疑問の考え方で正し
いです。もし、最近発行のテキストならば、修正をしていないだけです。
[2002/01/26 15:41:40]

お名前: 明日へ向かって   
中年受験生さん、悩んでおられるようですね。
利益準備金は、商法上では配当不能部分として扱われますが、会計上は利益剰余金であるため、本来は株主が配当として、受けることができるわけです。その配当としてもらえる部分をそのまま株式にするということは、G社から見れば、配当として受け取った金で、Y社の株式を追加購入しているものと同じことです。この問題は見方を変えると
資本準備金との抱き合わせ増資とみることができるわけです。

うまく説明ができませんがどうでしょうか?おかしければ指摘ください。
中年受験生さんがんばってください。
[2002/01/26 16:18:15]

お名前: 中年受験生   
明日へ向かってさん、山猫さん、なんちゃって株主さんありがとうございます。
この問題は「税経セミナー」2月号P111から抜粋させていただきました。
問題の解説を読みながら何故(?)と疑問がわいてきて皆様のお力を借りることになった次第
です。ありがとうございました。

さて、結論としては、2通りの考え方があるということですね。
明日へ向かってさんのご説明は「受取配当金説」ということになるわけで、わたしの理解は
「株式分割説」ということですね。

「受取配当金説」ではこんな仕訳のイメージでよろしいのでしょうか

   G社側                 Y社側
                   利益準備金 ×××/未払配当金 ×××
                   未払配当金 ×××/現金    ×××
現金   ×××/受取配当金 ×××
有価証券 ×××/現金    ×××
                   現金    ×××/資本金   ×××

       ↓
結局                           ↓
有価証券 ×××/受取配当金 ×××  利益準備金 ×××/資本金 ×××

2説ともやっと理解できたよなきがします。
そこで現在の通説ですが山猫さんのご指摘ですと現在は「株式分割説」とのことですが、この
問題の出所が最近発行の雑誌ですので「受取配当金説」が通説ということになるのでしょうか。
それとも、これを書いた先生が「受取配当金説」の立場なのでしょうか。
実際の1級検定試験や税理士簿記論ではどちらで考えればよいのでしょうか。

たびたびの質問本当に申し訳ございません。        
[2002/01/26 18:20:38]

お名前: 山猫   
 しばらくみていなかったので、返答が遅れました。
 答えは「先生の考え方が古い」、です。
 歴史的な経緯があるのですが、商法の考え方で、従来は「株式配当」と呼ばれ、株式を配当
の代わりとして使っているという解釈が通説でした。会計もその考え方に沿って処理がなされ
ていました。しかし、平成2年改正だったかと思いますが、株式配当は株式分割に考え方が一
本化され、通説となりました。
 現在も昔の先生がいるせいで、授業で習うこともありますが、基本的には受取配当金説は
「間違った仕訳」です。おそらく、その他のテキストで受取配当金説の仕訳を紹介しているも
のは少ないかと思います。日商一級、簿記論では株式分割説で考えましょう。
 ただし、明らかに受取配当金説を要求している場合はこの限りではありませんが。
[2002/02/02 17:41:19]

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