はじめまして。
簿記の勉強を独学ではじめて１年。
３級と２級に合格し、次は１級を目指そうとがんばっております。
が、やはり独学だと、ただ、問題を解く力しか付けられず、
なぜそのような取引（仕訳）が行われるか？という根拠がさっぱりわかりません。

そこで、社債に関して質問があるのですが、
・なぜ額面金額よりかも安い値段で発行するのか？
　（＠１００円につき＠９７円で発行）とか。
・なぜ、「社債発行差金」という勘定科目が存在し、
　また、それが繰り延べ資産として、社債の償還期間にわたり毎期均等償却されるのか？

以上の事とは限らず、他の関連事項についても教えて頂けたら幸いです。
よろしくお願いします。

[2001/11/22 00:11:49]

社債が額面より安く発行される理由は、社債以外の投資対象となるもの(例えば国債とか)
と比べたときに同じようなリターンしかないと安定性の高い国債を皆選んでしまうから。
そこで発行価格を安くすることによって社債のリターンを大きくしているのです。
詳しいことを簡単にわかりやすく書いてある本として「会計のことが面白いほどわかる本〜会計の基本の基本編」(中経出版)をお薦めします。実はこの本で一級の会計理論の基本がわかります。私も2級まで独学でやっていました。一級の勉強をはじめて最初のうちはわけがわからなかったものです。

[2001/11/22 11:42:36]

まず、「割引発行」について。
社債とは、一般からお金を借り入れるために発行する債権のこと。
一般の人は、お金を増やすためにいろいろ考えています。
仮に、自分が手許に１００円持っていて、増やそうと考えました。
銀行に預けた場合の利息が５％（５年定期とします）、そのとき社債の利息が４％
（満期を５年とします）だとしたら、当然銀行に預けますよね。
社債を発行する会社側としても、毎期利息を払っていく金額は少ないにこしたことは
ないので、低い金利を設定するでしょう。
しかしそのとき、「１００円の社債を９５円で売ってあげますよ。その代り５年後の満期日には
１００円お返しします。」としたらどうでしょうか？
最終的にもらえる利息＋元本は同じ金額になります。
銀行：利息 ５円／年×５年＝２５円＋元本 １００円＝１２５円
社債：利息 ４円／年×５年＝２０円＋元本 １００円＋差額分５円＝１２５円

次に、社債発行差金についての考え方ですが、固定資産の減価償却費と同じ考え方です。
社債で得たお金が、会社に貢献してくれる期間は、今年１年という短いスパンではないですよね。
今後数年に渡って貢献してくれると考え、割引発行したことによって生じた費用（社債発行差金）
を各期に配分するわけです。そのために仮に資産として計上しておき、徐々に費用化
していくわけですね。

[2001/11/22 12:37:38]

てっつさんこんにちは

独学で１級とは大変ですね。

質問についてですがまず１個目の
＞・なぜ額面金額よりかも安い値段で発行するのか？
についてですがこれは社債の実質利率を引き上げるためです。すなわち、企業が決定した
社債の利子率が市場金利等を下回っている場合、社債を買うよりも市場で運用するほうが
有利なので誰も社債を買ってくれません。そこで発行価格を安くすることで社債の実質利
子率を引き上げ社債を買ってもらえるようにしているんです。

＞・なぜ、「社債発行差金」という勘定科目が存在し、それが繰り延べ資産として、社債
＞の償還期間にわたり毎期均等償却されるのか？
上に書いたように社債の割引発行は社債の実質利子率を市場の要求する金利に調整するた
めに行われるものです。そこで社債の額面額と発行価格の差額を企業が前払いした利息の
ようにとらえることができます。そのため「社債発行差金」は会計的には前払費用として
の性格を持っているといえます。
　この見解は社債発行差金を前払費用ととらえる前払利息説であり、評価勘定説というの
も存在します。また前払利息とすると社債発行差金は繰延資産に計上すべきものではない
のですが、「連続意見書第五」が社債発行差金は「利息の前払いに似た性格を有する」繰
延資産であるとしているのでそのような処理がされるのだと思われます。

　とりあえず知ってることを書いてみましたが、わからなかったらすみません。あと社債
発行差金は毎期均等償却ではなく償却期間にわたって月割償却されます。

[2001/11/22 12:38:09]

まささん、ｗ１２３６さん、Ｋさん
ありがとうございました。

また疑問が発生する事もあると思うので、
その時はまたお願いします。

[2001/11/22 17:51:05]