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お名前： お見子
ある製品を開発し，2年間の製品保証金を設定したとします.売上が2500万と予想され，1年目の引当金が2％で2年目が4％と想定される場合に引当金は150万となって一括して計上するそうですが，1年目に50万で2年目に100万と分けることはできないのでしょうか.
[2001/08/16 11:33:46]
お名前： ぐれ
ＵＲＬ
こんにちは、お見子さん
引当金を計上するのは、その引当金を計上する会計期間に引当金繰入額という費用を計上
するため、と言っても過言ではありません。ある会計期間の収益に対応する費用は、その
会計期間に計上すべきだから、というのがそもそもの趣旨です。
まず、製品保証引当金とは何かについて考えてみましょう。お見子さんの会社が「ある会
計期間に販売した製品」の修理補修について、販売時より一定期間内であれば無償で修理
しますという約束をした場合に、そのサービスにかかる費用を「その会計期間に」計上す
るための負債項目が、製品保証引当金です。製品保証引当金繰入額は、売上げのあった会
計期間に、販売費として計上され、売上から控除されて営業利益の計算が行われます。
売り上げた会計期間に修理も終わってしまえば、サービスのために実際にかかった費用を
計上すれば良いだけですが、実際に修理を行う時期が次期以降にずれるから、引当金繰入
額という形で見越計上するのですよね。
お見子さんは「売上げが２５００万と予想され」と書いておられます。一応、ここでは、
「当会計期間」には売上げはゼロであると読むことにしましょう。そうしますと、当会計
期間の売上に対応する引当金繰入額（という費用）はゼロですから、引当金はまったく計
上しないことになります。
数字から見た直感としては、たとえば、２期間にわたってその製品の売上が予想され、来
期に全体の１／３が売れ、その次の期に全体の２／３が売れると予想されているのではな
いかと思います。そして、製品のライフサイクルを通して、１５０万円の修理サービスの
費用がかかるということでしょう。
そうしますと、
第１期：（製品完成した）売上 ゼロ
修理サービス費用 ゼロ
引当金繰入額 ゼロ
第２期：（１／３売れる）売上 Ａ円（実際の売上額）
↑予定 修理サービス費用 Ｂ円（実際発生額）
引当金繰入額 １５０万円×（Ａ／２５００万円）−Ｂ円
第３期：（２／３売れる）売上 Ｃ円（実際の売上額）
↑予定 修理サービス費用 Ｄ円（実際発生額）
引当金繰入額 １５０万円×（Ｃ／２５００万円）−Ｄ円
↑この比率は修正されるかも
となるのが妥当な処理であろうかと思います。第２期、第３期において、製品保証にかか
る費用としては、修理サービス費用＋引当金繰入額となります。まったく売上がないのに、
お見子さんが書いておられるように引当金を計上したら、第１期には、作っただけで大赤
字という奇妙なことになり、適正な期間損益計算がなされていないように思います。
仮に、ということですが、製品が完成した期に引当金を計上し、引当金繰入額を製品原価
に算入するということが考えられます。こうすれば、売上に対応する製品原価を費用化す
るに従って、引当金繰入額も一緒に費用化されますので、それなりに費用と収益が対応す
るように思われます。しかし、販売費に属する費用を原価に算入するというのは、かなり
疑問があります。このような処理が認められる製品もあるのかもしれませんが、私の知識
は限られていて、ちょっと思いつきません。ご存じの方がいらっしゃればご教示願えれば
幸いです。
[2001/08/18 09:29:54]
お名前： お見子
ぐれさん
どうもおそくなりましてすみません.
わたしの質問の仕方があやふやだったみたいですね.解答は6％分の150万円だそうです.
ということからある1会計年度に2500万の売上予想があり，2年間の間に2％と4％と製品
保証費が想定されれば収益と費用の一致の原則から150万を
（借方）製品保証費用 （貸方）製品保証引当金
として計上できないでしょうか.
というのは引当金というのは見積で計上し，たとえ2500万が実績でなくても，その根拠
がしっかりしていれば当年度に計上できるのではないかと思います.
製品保証の出金があった場合に
（借方）製品保証引当金（貸方）現金
として取り崩すような感じがしますが，まだ自信が持てません.
[2001/08/21 15:49:27]
お名前： ぐれ
ＵＲＬ
こんにちは、お見子さん
２５００万円の売上があくまで予想であって、当期には全然売り上げていないというので
あれば、お書きになった処理は、会計的には認められません。
未実現収益の認識は許されませんから、第一期末に計上される売上はゼロです。従って、
これに対応する費用（将来の修理費用）はゼロです。もし第一期に２５０万円を計上すれ
ば、第一期は２５０万円の赤字ですが、これは適正な期間損益計算の見地からは望ましく
ないと思われます。まさに収益と費用が一致していないのです。
お見子さんのお書きになった趣旨が、第一期末に２５００万円の売上が予想され、実際に
第一期末に２５００万円の収益を計上した場合ということなら、これに対応する費用は、
１５０万円と見積もって間違いないでしょうから、まさに、お書きになった処理を行いま
す。この場合は収益と費用が一致しています。逆に１５０万円を当期と次期に分割して計
上することは認められません。
もし、第一期に実際には１０００万円しか収益が上がらなかったという事態を考えます。
これに対応する費用は２５０万円ではありません。合理的な見積りは、あくまで、その期
の売上をベースに考えるべきです。
引当金とは、実際には未だ財貨・用役の費消が確定しておらず、支出又は支払義務の確定
がなされていなくても、適正な期間損益計算の見地から費用又は損失を見越計上する場合
に、借方に計上する費用又は損失に見合って貸方に計上される項目を言います。
既におわかりのことと思いますが、一般的な意味では費用としては発生していないにも関
わらず、費用の見越計上が許されるのは、適正な期間損益計算のためです。当期に認識す
る収益に対応する費用だけを合理的に見積もって当期に見越計上します。そのために貸方
に引当金を立てるのです。
お書きになったような処理は、会計ではなく、時間価値を考慮しない意思決定のような場
面では使うかもしれません。また、引当金ではなく、株主総会の承認を得た任意積立金と
してならおおいにありうる処理かと思われます。
[2001/08/22 08:47:41]
お名前： お見子
ぐれさん おはようございます. お見子です.
ぐれさんわかりましたよ.考え方のプロセスを整理しますね.
�〇笋惑箴紊亮太咾鰺汁曚抜�違いしていました.実績をもとに引当金を設定して費用を見越し計
上する.
�△發掘ね汁曚鬚發箸砲靴独駘僂鮓�積もるなら引当金でなく積立金で処理する.
以上ありがとうございました.
[2001/08/23 10:33:03]
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