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お名前： あき
問題
期首仕掛品100（0.2） 当期投入1200 完成品1000 正常仕損50（0.5） 異常仕損50（0.6）
期末仕掛品200（0.5）
非度外視法で先入先出法にて計算。正常仕損は異常仕損にも負担させる。
このときの完成品原価、異常仕損費、期末仕掛品を求めなさい。
上記問題を教えてください。とくに正常仕損費を完成品、異常仕損、期末仕掛品、に
配分の仕方を分かりやすくお願いします。
[2001/09/03 18:07:03]
お名前： ぐれ
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こんにちは、あきさん
１．正常仕損費
まずは普通どおり、総合原価計算の方法によって、当期製造費用から期末仕掛品・正常仕
損品・異常仕損品の各原価を求め、期首仕掛品原価と当期製造費用からこれらを差し引い
て、完成品原価を求めます。これにより、正常仕損品原価と、正常仕損費を含まない各原
価が計算できます。
正常仕損品原価から正常仕損品評価額を控除したものが正常仕損費です。ここからは、材
料費と加工費の区別はなくなります。全てを一括して正常仕損費として扱います。ここま
では良いですね。
２．正常仕損費の按分
第一に、先入先出法の場合、暗黙の前提として「期首仕掛品は正常仕損費を負担しない」
とされます。逆に申しますと、「仕損品は当期投入分から生じる」とも言えます。これは
どういうことかというと、期首仕掛品１００個は当期に完成するまでの間に仕損品を生じ
ないと仮定されていることでもあります。正確な原価計算を犠牲にすることになりますが、
計算を複雑にするわりには得るものが少ないので、このような方法が一般的です。特段の
指示があれば格別として、本問のようにこれから正常仕損品発生点をとおる場合でも、こ
の仮定があるものとして計算するのが一般的です。
第二に、非度外視法の場合、（期首仕掛品は別として）正常仕損品発生点を過ぎているも
のだけが正常仕損費を負担するものと考えるのが一般的です。また、正常仕損品発生点と
同じ点にある場合にも正常仕損費を負担します。
以上から、本問では期末仕掛品（０．５）・異常仕損品（０．６）・完成品が、正常仕損
品発生点（０．５）と同じかそれ以降にあるため、正常仕損費を負担します。なお、先入
先出法の仮定より、完成品のうち１００個は正常仕損品を負担しません。
第三に、定点発生の場合、その点を通過してしまえば、それ以降の加工進捗度に関係なく、
単位あたり負担割合は対等になります。
本問の場合、完成品９００個（１０００個−期首１００個）、異常仕損品５０個、期末仕
掛品２００個が、９００：５０：２００の比率で正常仕損費を負担することになります。
３．異常仕損費
異常仕損費は、異常仕損品原価から異常仕損品評価額を控除して計算します。
[2001/09/03 23:14:06]
お名前： ぐれ
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あれ？なぜかインデックスに反映されていないですね。
ということでもういっかい書き込みしてみましょう。
[2001/09/04 08:33:06]
お名前： あき
詳しい説明ありがとうございました。
もう一つ質問があります。本問で実際に式なども書いて最終の答えを教えてください。
実際の正常仕損費を配分の式がわかりません。平均法ならわかるのですが。
よろしくお願いします
[2001/09/06 21:49:06]
お名前： あき
詳しい説明ありがとうございました。
もう一つ質問があります。本問で実際に式なども書いて最終の答えを教えてください。
実際の正常仕損費を配分の式がわかりません。平均法ならわかるのですが。
よろしくお願いします
[2001/09/06 21:51:16]
お名前： ぐれ
ＵＲＬ
こんにちは、あきさん
原価データがないので答えと言っても記号にしかなりませんが。
あきさんの書かれた生産データは以下のようになりますので、例えば、それぞれの原価を
下のように記号で表すとします。
───────┬───────
直材費 Ａ 首 １００│１０００ 完
−−−│−−−−
加工費 Ｂ ２０│１０００
│
│ ５０ 正（評価額Ｅ）
│ −−
│ ２５
│
│ ５０ 異（評価額Ｆ）
│ −−
│ ３０
│
直材費 Ｃ 当 １２００│ ２００ 末
−−−−│ −−−
加工費 Ｄ １１３５│ １００
１．正常仕損費負担前の各原価と正常仕損費
〔正常仕損品〕
直材費：（Ｃ÷１２００）×５０＝Ｇ
加工費：（Ｄ÷１１３５）×２５＝Ｈ
〔異常仕損品〕
直材費：（Ｃ÷１２００）×５０＝Ｉ
加工費：（Ｄ÷１１３５）×３０＝Ｊ
〔期末仕掛品〕
直材費：（Ｃ÷１２００）×２００＝Ｋ
加工費：（Ｄ÷１１３５）×１００＝Ｌ
〔完成品〕
直材費：（Ａ＋Ｃ）−｛（Ｃ÷１２００）×３００｝＝Ｍ
加工費：（Ｂ＋Ｄ）−｛（Ｄ÷１１３５）×１５５｝＝Ｎ
→ 正常仕損費＝Ｇ＋Ｈ−Ｅ＝Ｏ
２．正常仕損費の按分
上で考えたように、完成品・異常仕損品・期末仕掛品が９００：５０：２００の比率で正
常仕損費を負担します。式にしてしまうととても簡単なのですが、考え方の方が重要なの
ではないかと思います。
完成品 ＝Ｏ×（９００／１１５０）＝Ｐ
異常仕損品 ＝Ｏ×（ ５０／１１５０）＝Ｑ
期末仕掛品 ＝Ｏ×（２００／１１５０）＝Ｒ
３．各原価
完成品原価 ：Ｍ＋Ｎ＋Ｐ
異常仕損品原価：Ｉ＋Ｊ＋Ｑ＝Ｓ
期末仕掛品原価：Ｋ＋Ｌ＋Ｒ
４．異常仕損費
異常仕損費 ：Ｓ−Ｆ
式にしてもさしてわかりやすくなったような気もしないのですが。。。
[2001/09/07 07:04:48]
お名前： あき
ぐれさん、いつも詳しい説明有り難うございます。
私は、正常仕損費の配分も先入先出法で行うと勘違いしてました。
ぐれさんの書いてくださった文章を良く読んで勘違いに気づきました。
そこでもう一つ質問があります。
例えば本問で期首仕掛品が（0.45）の場合で、非度外視の先入先出法のときは、
もちろんこの仮定（仕損品は当期投入分から生じる）で解き（すなわち完成品数量―期首数量）、例外としてこれから正常仕損発生点をとおる場合でもこの仮定があるとして解くのですか？
また、度外視法の先入先出法の時は、上記にかいたこと（期首の進捗度について）は考えなくていいのですか？
また、標準原価計算における配分差異などの差異を求める問題（とおるゼミ原工�供。�44）
における標準歩留における仕掛品の歩減量を求める場合もこの仮定があるものとして解くのですか？
支離滅裂な文章ですいません。
質問ばかりですいませんが、よろしくお願いします。
[2001/09/07 13:21:25]
お名前： ぐれ
ＵＲＬ
こんにちは、あきさん
１．期首仕掛品の進捗度
期首仕掛品が正常仕損品発生点を通過していたとしましょう（例えば本問で０．８）。先
入先出法の仮定を考えなくても、期首仕掛品についての当期の加工過程において正常減損
は発生しません。すなわち、仮定いかんに関わらず、正常減損は期首仕掛品からは発生せ
ず、つまりは当然に当期投入から生じます。
仮定が必要なのは（すなわち例外なのは）期首仕掛品が正常仕損品発生点を通過していな
かった場合です。この場合、普通に考えれば期首仕掛品からも正常仕損品が生じそうな感
じがします。しかし、先入先出法の仮定を優先して全ての仕損品は当期投入分から生じた
のだと考えるということです。これは進捗度が０．２でも０．４５でも同じです。
２．度外視法
度外視法の場合、そもそも負担関係が進捗度の先後関係によって決まるとは限りません。
これは度外視法が簡便な方法であることからそのように考えられます。すなわち、本問の
場合であっても、「正常仕損費は完成品のみが負担する」とあれば、そうなのです。企業
が毎期同じ方法を適用する限りにおいて、いかなる負担関係を定めても構いません。
それはさておいても、度外視法で「完成品、期末仕掛品、異常仕損品が負担する」とあっ
たとしましょう。すると、正常仕損品の生産データを単純に消して計算しますね。これに
よって変わってくるのは当期投入の生産データだけです。当期投入分の単価が増えますよ
ね。普通の度外視法の問題をちょっとやってみるとわかると思います。この単価の増加の
影響をまともにうけるのは、期末仕掛品と異常仕損品だけです。完成品は、期首仕掛品に
係る原価と当期投入原価の和から期末仕掛品原価と異常仕損品原価を差し引いて求めます
から、全面的には影響されません。
つまり、計算方法からして、「正常仕損品は当期投入から発生する」という仮定がそこに
含まれています。逆に言えば、なにも考えずに度外視法の計算をすれば、自然に先入先出
法の仮定を置いていることになってしまいます。
３．標準原価計算
標準原価計算の場合、先入先出法の仮定は置きません。歩減前の投入量に換算するときに
は、進捗度を考慮して歩減発生点を越えたもの（期首仕掛品も含めて）については、投入
量に換算します。なぜかはわたしにもわかりませんが、恐らく計算が簡単であるからだと
思います。
[2001/09/07 15:08:18]
お名前： あき
ぐれさん、いつもありがとうございます。
もし、試験に仕損の問題が出たときは,ぐれさんことを
思い出しながら解答します。本当にありがとうございました。
またご指導の程よろしくお願いします。
[2001/09/08 13:04:40]
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