こんにちは、あきさん、借金大魔王さん
借金大魔王さんがおっしゃっている「もし売却したら」というのは、その土地を持ってい
る会社がということです。連結で評価替えするのは子会社の資産ですから、子会社が売却
したらということになります。誰に売却するかというと、連結外部者に売却する場合と考
えていただくのがよろしいかと思います。
例えば、100%子会社を想定します。この子会社は簿価500、時価600の土地を保
有していたものとしましょう。評価替えの際に、ただ評価するのではなくて、実際に第三
者に売って、ただちに買い戻したとすれば、
(借)現金預金 600 (貸)土地 500
土地売却益100
(借)土地 600 (貸)現金預金 600
となって、実効税率40%の仮定の下では40の法人税を納めます。
(借)法人税等 40 (貸)現金預金 40
連結の際には実際に売るわけではないし、また損益を動かさず、直接資本の部を増加させ
ますが、この土地の評価差額というのは観念的には、いつか連結外部の第三者に売ってし
まえば生じるであろう「土地売却益による将来の剰余金増加額の予約」のような性格を持
つわけです。そうであれば、いつか連結外部の第三者に売るときには税金を負担するわけ
ですから、その分も負債として認識しておかないとバランスが取れません。
というわけで、評価替えをするなら、将来の利益を認識すると同時に、それに対応する将
来の負債も認識しましょう、というのが、この場合の繰延税金負債の意味になります。
[2001/09/02 10:52:30]