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お名前： JJJ
償却資産の未実現利益の消去処理で、ダウンストリームの場合
(借)減価償却類型額 ××× (貸)減価償却費 ×××
と、子会社の減価償却費を、親会社の取得原価分の減価償却費になるように修正するのに
なぜ少数株主持分は影響を受けないのでしょうか？
使用しているテキストには
『親会社がつけた利益が原因であり、その調整なので、親会社の利益の修正ということに
なります。したがって、少数株主持分には影響ｓないということになります。』
とありますが、どうもよく納得できません。
もっと明快に合理的な理由があれば教えて頂きたいのですが・・・
それからこれは初心者故のトンデモナイ質問ですが、
親会社から買った償却資産を、子会社で減価償却するのですが、
ということは償却資産は子会社の資産であるという前提で処理するのですよね。
内部取引の場合、連結修正仕訳をするとその取引は無かったこととして処理する
のかと思っていたもので・・・
つまり親会社に資産は戻り、その代金は子会社に戻るという状態にするのが
内部取引に対する連結修正仕訳の役割だと。
全くの勘違いでしょうか？
[2001/05/22 22:32:55]
お名前： じろきち
ＪＪＪさん、こんにちは。
うまく説明できるか不安ですが・・・。
例）： 親会社 ￥1,000の備品を 子会社へ￥1,500で売却
（残存価額：１０％ 対応年数：１０年）として
売却時の仕訳：
（親会社） 現金預金 1,500 ／備品 1,000
／売却益 500
（子会社） 備品 1,500 ／現金預金 1,500
ここで連結とは、親会社＆子会社を一つの会社として見ることです。
つまり、
┏━━━━━━━━━━━━━━┓
┃（親会社）‐‐‐→（子会社）┃⇒単一企業とみなす
┗━━━━━━━━━━━━━━┛
であって、同一企業内で備品が移動したにすぎないため、売却時の利益を
消却しなければなりません。
∴ 売却益 500 ／ 備品 500
この場合、親会社から子会社への売却であり、売却益は親会社で
計上され、子会社は備品を￥1,500で取得したにすぎないですから、
子会社の株主には何の利益にもなっていないです。
次に減価消却ですが、
子会社の個別Ｆ／Ｓでは、
減価消却費 １３５ ／減価消却累計額 １３５
と計上されていますが、連結上は同一企業とみなし、備品の簿価は￥1,000ですから
減価消却費 ９０ ／減価消却累計額 ９０
となり、子会社で計上された金額を連結上あるべき金額に修正しなければなりません。
∴ 減価消却累計額 ４５ ／減価消却費 ４５
の修正仕訳が必要となります。
＞償却資産は子会社の資産であるという前提で処理するのですよね。
�］�結は親会社＆子会社を同一の企業とみる
�∀�結は親会社＆子会社で個々に作成された個別Ｆ／Ｓを基に作成される。
が前提ですから、内部取引は
� � 単一企業した場合、その取引は無かったものと考えます。
�◆� 親＆子の個別Ｆ／Ｓで計上されている金額を連結上あるべき金額にするために
修正仕訳が必要となります。
合理的には説明できませんでしたが、仕訳から少しでも理解して
頂ければ幸いです。
以上でございます。
[2001/05/23 11:03:50]
お名前： JJJ
ありがとうござました。
＞次に減価消却ですが、
＞子会社の個別Ｆ／Ｓでは、
＞ 減価消却費 １３５ ／減価消却累計額 １３５
＞と計上されていますが、連結上は同一企業とみなし、備品の簿価は￥1,000ですから
＞ 減価消却費 ９０ ／減価消却累計額 ９０
＞
＞となり、子会社で計上された金額を連結上あるべき金額に修正しなければなりません。
＞
＞ ∴ 減価消却累計額 ４５ ／減価消却費 ４５
＞
＞の修正仕訳が必要となります。
この仕訳をしたとき、なぜ少数株主持分が影響されないか？
という質問なんですが・・・
[2001/05/23 22:27:00]
お名前： ぐれ
こんにちは、JJJさん
まずうしろの方のご疑問ですが、「親会社と子会社のどちらで」と
お考えになるより、「連結会社全体としてどうあるべきか」という
ふうにお考えになった方がよろしいのではないかと思います。
たとえば、「親が子に対する貸付金を持っていた」場合、連結会社
全体としてみれば「親の貸付金」も「子の借入金」も意味がないの
で消去します。しかし、この貸し付けに伴って「現金」が動いてい
ますが、この「現金」を親に戻す処理をするわけではありません。
２階と１階のどちらに置いてあるか、というのは連結会社全体の観
点からすると関心の対象ではありません。
意味のないものを消す処理は、逆仕訳で消す処理と微妙に違います。
次に、前の方のご疑問ですが、まず、固定資産を原価（親会社の簿
価）部分と、親会社が乗せた利益部分に分割し、利益部分だけをイ
メージします。この部分は、連結会社全体としては、全くの幻想的
固定資産です。それは、連結仕訳をする前は次のような形で存在し
ています。
〔親会社〕
貸借対照表…なし
損益計算書…借方：なし／貸方：固定資産売却益
〔子会社〕
貸借対照表…借方：固定資産／貸方：減価償却累計額
損益計算書…借方：減価償却費
これらは連結会社全体から見ると全部幻想にすぎません。仕訳とし
ては、子の固定資産と親の利益をセットで、子の減価償却費と子の
累計額をセットで消していきます。
子の損益計算書に計上された減価償却費は、子の利益に影響を与え
ます。もしこの幻想の固定資産を計上しなければ、どうなるでしょ
うか。つまり、親だけが固定資産売却益を立て、子は親の簿価で計
上したとします。そうすれば、幻の固定資産に関する減価償却費が
発生しませんから、利益は増えそうな気がします。
そうでしょうか？確かに減価償却費は出てきませんが、実際に幻想
の固定資産に対しても、現金等価物を支払っているわけですから、
幻想の固定資産（つまり親会社の固定資産売却益）と同じ額の損失
（費用）が、いっきに発生します。これは相手勘定として、なにも
ありませんから、いわば「親会社に現金等価物を贈与した損失」と
いうことになります。
ということは、名前はともあれ、親の利益と同じ額の損失が子に発
生することになります。幻想の固定資産にかかる減価償却費とは、
この損失を少しずつ損益計算書に計上しているのと同じことです。
固定資産を親から子に売却するということは、端的には子から親へ
の利益の移動です。減価償却費を立てたことで、少数株主は、この
利益の移動（子の利益の減少）の負担を既に負っています。
子から親に利益を移動するなんてけしからんじゃないか、とお考え
になるかもしれませんが、連結会社の外から固定資産を買えば、同
じように連結会社の外に利益は移動していきます。その固定資産を
買うことによって、より多くの利益が得られると思うからそうする
のです。
連結会社という観点から見ると、このように利益が移動したのは、
単なる内部事情ですから、これを消さなくてはなりません。
しかし、少数株主にとって、親に移動してしまった利益は、連結会
社の外に移動してしまった利益とまったく同じく、手の届かない利
益であり、それによって生じた損失（費用）を、減価償却費として
負担しなくてはならないのです。
だから、アップストリームの場合、少数株主持分を変動させなくて
も良いのです。
これが、「親会社がつけた利益が原因であり、その調整」というこ
とを、とてもまわりくどく言った場合の意味です。あまり正統的な
説明ではないかもしれませんが、何かのお役に立てばと思い、書い
てみました。
[2001/05/23 23:24:02]
お名前： 海
JJJさん すみません入らせていただきます
多分同じテキストだと察します。私も同じところで悩んでました。
じろきちさんの例に追加として
親会社は子会社株式の60%を所有してた場合
ダウントリームの場合
売却益 500 ／ 備品 500
減価消却累計額 ４５ ／減価消却費 ４５
アップストリームの場合
売却益 500 ／ 備品 500
減価消却累計額 ４５ ／減価消却費 ４５
少数株主損益 １８ ／少数株主持分 １８
となりますよね。
そこでの疑問です。このテキストに『アップストリームは少数株主持分に影響する』と書かれ
更に『控除する際のルールとしてつけた側が引く』と書いてあるわけです。
『アップストリームは少数株主持分に影響する』というのはあてはまります。
が、『つけた側が引く』という言葉で悩んでいます。
ダウンストリームで子会社が購入し減価償却を計上し(つけ)てるのに、なぜ少数株主持分に影響
しないのかということです。
それと、もうひとつしょうもない疑問かもしれませんが
減価償却費★費用★なのに『未実現★利益★』として
あげられるのでしょうか?
[2001/05/24 02:56:38]
お名前： 海
訂正
アップストリームの場合
売却益 500 ／ 備品 500
少数株主持分 200 ／ 少数株主損益 200
減価消却累計額 ４５ ／減価消却費 ４５
少数株主損益 １８ ／少数株主持分 １８
でした?
[2001/05/24 03:02:06]
お名前： ぐれ
訂正
だから、アップストリームの場合、少数株主持分を変動させなくて
↓
だから、ダウンストリームの場合、少数株主持分を変動させなくて
失礼しました。
[2001/05/24 07:42:46]
お名前： JJJ
海さんへ
＞それと、もうひとつしょうもない疑問かもしれませんが
減価償却費★費用★なのに『未実現★利益★』として
あげられるのでしょうか?
私の使用しているテキストでは『償却資産の未実現利益の消去』という題名
になっているのですが、
『償却資産』 → 減価償却費の処理が必要となる
『未実現利益』→ 内部取引に留まっているので連結財務諸表上控除しなくてはならない
ということだと存じます。
海さんの御質問の意図を取り違えているのかもしれませんが・・・
[2001/05/25 00:47:34]
お名前： JJJ
ぐれさん こんにては。
中間配当の質問に続いて丁寧なご回答ありがとうございます。
でも・・・
私はあまり頭がシャープな方ではないので、正直申言ってイマイチ理解できないでいます。
すみません。
そこで、もしよろしければアップストリームの場合は、なぜ少数株主持分に影響するのか
ということも説明して頂けないでしょうか？
そうすればその対比で、理解できるかもしれません。
お時間のあるときで結構ですのでよろしくお願いします。
[2001/05/25 00:56:39]
お名前： JJJ
訂正するまでもないのですが・・・
こんにては → こんにちは
正直申言って → 正直言って
失礼しました
[2001/05/25 01:01:25]
お名前： 海
★ぐれさんありがとうございます。
ダウンストリームについては 、納得できました。
〔親会社〕
貸借対照表…なし
損益計算書…借方：なし／貸方：固定資産売却益
〔子会社〕
貸借対照表…借方：固定資産／貸方：減価償却累計額
損益計算書…借方：減価償却費
だけど、アップストリームでは、下記のような仕訳になりますよねー
〔親会社〕
貸借対照表…借方：固定資産／貸方：減価償却累計額
損益計算書…借方：減価償却費
〔子会社〕
貸借対照表…なし
損益計算書…借方：なし／貸方：固定資産売却益
で、なぜ少数株主に影響するのでしょうか?
JJJさんとだぶりますがおねがいします。
★JJJさんへ
すみません『償却資産の』が抜けてましたね
あと、しょうもない質問の方は
基本的なことで、費用が減るから利益が増えるということでした
失礼しました。忘れてください。
当方文章力もないですが、これからもよろしくおねがいします。
[2001/05/25 02:11:36]
お名前： ぐれ
こんにちは、ＪＪＪさん、海さん
アップの場合の状況は、海さんがまとめて下さった通りです。とい
うことは、子会社から親会社に「固定資産売却益」分だけの利益が
移動していることになります。
ところが、この「売却益」が、連結会社の観点からは幻想の産物で
あることはダウンと同じです。だから連結に際して消去します。
ところで、ダウンの場合（親会社の売却益は親会社だけが享受）と
異なり、アップの場合、子会社の売却益を享受するのは親会社だけ
ではありません。すべての子会社の株主（親会社だけでなく、ほか
の株主、つまり少数株主も）は、この利益のおすそわけにあずかっ
ています。したがって、子の売却益を消すときに、既に配分した子
の利益（開始仕訳の直後くらいに「少数株主損益」で少数株主持ち
分を太らせましたよね）を取り消してあげる訳です。
アップの場合、最初の出発点が「子会社の売却益」なので、子の背
後にある少数株主は「子会社の売却益」の増減をいっしょに味わい
ます。ダウンの場合、最初の出発点が「親会社の売却益」なので、
この背後にある少数株主には関係ありません。「親会社の売却益」
の増減の影響を受けるのは、親会社の株主です。
少数株主にとっては、子会社の売却益、つまり子に移動してきた
利益はまさしく手の届く利益であり、現にそれを前提にして配当
を受けたりしています。
おそらく、すべての幻想（もちろん連結会社の観点から見て）が
生じた原因となった「出発点は何か」ということをお考えになる
とわかりやすいのではないかと思います。
ちなみに、「子の減価償却費／親の売却益」や「親の減価償却費／
子の売却益」というふうにセットで考えればおわかりのように、
出発点となる「売却益」は買い受けた側の減価償却によって少し
ずつ減っていきます。つまり、償却性固定資産の場合は、減価償
に伴って、最初の「親または子の売却益」が少しずつ「実現」す
ると考えます。非償却性の場合は売却しない限り実現しませんけ
ど、そこが違いですね。
これでおわかりいただけるのか、ちょっと不安です（笑）。
[2001/05/25 14:39:25]
お名前： 海
こんにちはぐれさん
出発点っていい表現でした。
アップの場合、子が親に売却し親は減価償却をします。
この一連の取引の出発点が子なので、少数株主に影響する
という考え方ですね
[2001/05/26 01:16:18]
お名前： JJJ
ぐれさんへ
このところ、仕事が忙しかった為掲示板を見ることができなくて、ご返事が遅くなりまして
すみません。
子会社の売却益の消去が少数株主持分を減少させるということの理屈は存じているのですが
なぜ親会社の減価償却費の減少が少数株主持分に影響を与えるのかという理屈が
よくわからのいのです。
ぐれさんのご説明は後者についてもなされているものなのでしょうか？
のみ込みが悪くて、本当にごめんなさい。
[2001/05/28 01:15:00]
お名前： ぐれ
こんにちは、ＪＪＪさん
仕事をなさりながら、というのは大変ですね。
子会社の売却益と親会社の減価償却費はセットで考えます。ポイントは、
消去しているのは「減価償却費」ではなくて、「売却益−減価償却費」だ
というところです。この部分が未実現利益です。減価償却費分は既に実現
しています。
「減価償却費」を仕訳上消しているのは、「売却益中の減価償却費と同じ
額」とセットで消しています。これは「受取利息／支払利息」や「（親会
社への）売上高／（子会社からの）売上原価」と同じことになります。減
価償却費部分は実現部分です。
減価償却した部分は、固定資産を使った分なので、それに応じた収益が発
生しているはずです。これをもって未実現利益（売却益）は実現したと考
えるわけです。
未実現利益は従って、ダウンの場合、親の売却益の「残り」です。
というあたりでいかがなものでしょうか。
[2001/05/28 10:11:04]
お名前： JJJ
ぐれさんへ
ようやく全てが氷解しました。
実は、減価償却分の売却益は「実現」するということが
わかっていませんでした。
＞ちなみに、「子の減価償却費／親の売却益」や「親の減価償却費／
＞子の売却益」というふうにセットで考えればおわかりのように、
＞出発点となる「売却益」は買い受けた側の減価償却によって少し
＞ずつ減っていきます。つまり、償却性固定資産の場合は、減価償
＞に伴って、最初の「親または子の売却益」が少しずつ「実現」す
＞ると考えます。非償却性の場合は売却しない限り実現しませんけ
＞ど、そこが違いですね。
と、ぐれさんが書いて下さっていたのに見逃していました。
すみません。
連結修正仕訳が、
減価消却累計額 ×× ／減価消却費 ××
ではなく
備品 ×× ／ 売却益 ××
だと直観的に意味を把握できるし、次期以降の開始仕訳は同じだから、
こっちの方が良いのでは、なんて思います。
ＴＡＣの「ＬＩＶＥ ＩＮ 合格セミナー」という本で勉強を始めたのですが、
減価償却分の売却益は「実現」するなんて書いてなかったのです。
ひどい本です。
本当にありがとうございました。
[2001/05/28 22:08:07]
お名前： ぐれ
こんにちは、ＪＪＪさん
良かったです。ほっとしました。
[2001/05/29 08:16:56]
このテーマについての発言をどうぞ。
※半角カナは使用しないようにしてください。文字化けします。
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