記事タイトル:未実現利益整理法 


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お名前: ちび   
みなさんこんにちは。
割賦販売での未実現利益整理法がいまいち分かりません。
どうか宜しくお願いします。

1.商品500円(原価300円)を5回分割払いで販売した。
(借)割賦売掛金 500 (貸)割賦売上 500

2.割賦代金500円のうち、第1回目の入金分100円を現金で回収した。
(借)現金 100 (貸)割賦売掛金 100

3.第1回目の入金分を回収した後、決算日を迎え、
割賦売掛金勘定の残高400円について整理を行う。
(借)繰延割賦売上利益戻出 160 (貸)繰延割賦売上利益 160

この3.の部分の仕訳の言葉がピンときません。
未回収分の利益160円を次期へ繰り延べたいらしいのですが。
「戻出」とは何でしょうか。
貸倒引当金戻入の「戻入」みたいなもの??

すごく簡単なことなのかもしれないけれど
何かピンとこず気になっています。
[2001/07/17 17:58:25]

お名前: 鬼太郎   
割賦販売については、企業会計原則注解6で下記の通り定められています。

割賦販売については、商品等を引渡した日をもって売上収益の実現の日とする。
しかし、割賦販売は通常の販売と異なり、その代金回収の期間が長期にわたり、
かつ、分割払であることから代金回収上の危険が高いので、貸倒引当金及び代
金回収費、アフター・サービス費等の引当金の計上について特別の配慮を要す
るが、その算定に当たっては、不確実性と煩雑さとを伴う場合が多い。従って、
収益の認識を慎重に行うため、販売基準に代えて、割賦金の回収期限の到来の
日又は入金の日をもって売上収益実現の日とすることも認められる。

従って、本問は「回収基準」の適用がなされていることとなります。

「繰延割賦売上利益戻出」は収益(この場合は「割賦売上」)の控除科目となります。
ちなみに翌期首には (借)繰延割賦売上利益 160  (貸)繰延割賦売上利益戻入 160
と仕訳します。
[2001/07/17 20:37:06]

お名前: タカシ   
言葉のニュアンスだけですが。

基本的な仕訳のイメージとしては、とりあえず、
○○引当金繰入 ××× ○○引当金
という仕訳と同じと考えてよいと思います。

ただ、3の仕訳の意味は、すでに(とりあえず)計上してある利益(200)のうち160部分は
まだ利益として計上すべきではないからこれを当期の利益からは除外しましょうということだ
と思います。
つまり費用というよりは収益(利益)のマイナスなのです。

すでに帳簿にのっている利益からむしろ控除するための仕訳ですから、あらたに費用を計上す
るときによく使う「繰入」という言葉は避けているようです。

ニュアンスとしては、すでにのってしまっている利益を本来の利益に戻すために帳簿の外に出
すという感じでしょうか(かなりつらいですが)。

私は、
繰入は使えない。
戻入とは逆の借方にでる。
だから、戻出
という訳のわからないおさえ方をしていました(あまり推奨はできませんが)。

繰延割賦売上利益戻出 → 繰延割賦売上利益控除
ということもあるようです。
この方が随分しっくりとくるので、勘定科目の指定がないときはこの科目を使っていた記憶が
あります。
[2001/07/19 22:02:04]

お名前: ちび   
鬼太郎さん、タカシさん、ありがとうございます。

(借)〜売上利益戻出=控除 160 (貸)〜売上利益=次期繰延 160
未回収の売掛に含まれる利益160を当期の利益としていたんだけど
利益じゃないので控除して、

割賦代金を全額回収した後、決算日を迎えた。
(借)〜売上利益 160 (貸)〜売上利益戻入 160
前期利益にしていた160が回収できたので本当の利益とした、
のですか?

ううう、ごめんなさい。変な解釈ではずかしい。。。
[2001/07/22 19:31:19]

お名前: タカシ   
ちっとも変な解釈ではありません。
ほぼそのとおりですよ。

ただ、「前期利益にしていた160が回収できたので本当の利益とした」
という箇所は、「前期利益としなかった160が回収できたので本当の利益とした」という感じ
になると思います。
繰延割賦売上利益は、あくまでも「繰延」〜利益ですから、科目の性格としては負債(資産の
マイナス)と考えてよいと思います。

未実現利益整理法は、収益(利益)の認識(決算での計上)については、割賦売掛金の回収に
応じて計上する方法(回収基準)であるにもかかわらず、期中の処理を販売基準と同様に行う
方法です。
いわば期中の処理を簡便に行う(販売基準と同様に行う)ために、決算での修正がやや特殊に
なるようです。
この場合の勘定の意味がわかりにくいのも当然かもしれません。

日商の二級では、特殊商品販売が決算問題(精算表等)と絡んで出題されることはないようで
す。
[2001/07/22 22:27:18]

お名前: ちび   
タカシさんありがとうございます。

割賦販売の問題で、回収基準の未実現利益整理法で仕訳せよ、
と出題されたら、

期中の仕訳は販売基準で仕訳して、
決算日未回収分利益は例の
(借)〜売上利益戻出(貸)〜売上利益 を使って、
翌決算日に回収できた分は
(借)〜売上利益(貸)〜売上利益戻入
というセットなのですね?

販売基準だけだと簡単ですが、鬼太郎さんの言われている
「収益の認識を慎重に行うため」(詳しいことは分からないけど)
にこういう仕訳があるのですね。

前回、テキストに載ってて見逃していたところが出題されたので、
今回はテキストを読み返しながら、
仕訳の状況を考えながら勉強しようと思っています。
結構分かってなくて大変です!
また宜しくお願いします。
[2001/07/23 19:06:34]

お名前: タカシ   
二級の範囲は完璧ではないでしょうか?

日商二級での割賦販売等の出題は、仕訳が中心になるようです(頻度はさほど高くないようで
すが)。
このくらい検討しておけば仕訳自体も忘れにくいと思います。

この調子で頑張ってくださいね。
[2001/07/23 23:39:17]

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