記事タイトル：製造原価報告書とP/L |
工企業では、P/Lの中に、製造原価を示す行（当期製品製造原価）があり、 この内訳を示す物が製造原価報告書ですよね。 「製造原価報告書の製造間接費は予定配賦額を記入する」のはなぜなんでしょうか？ 具体的な例で言いますと、（以下は製造原価報告書の数字） 直接材料費 ２５０，８００ 直接労務費 １１４，０００ 製造間接費 間接材料費 ３８，８００ 間接労務費 ２８，０００ 間接経費 ９１，２００ 計（実際発生額） １５８，０００ 製造間接費配賦差異（貸方差異） ２，０００ １６０，０００ 当期総製造費用 ５２４，０００ 期首仕掛品棚卸高 ２２，０００ 合計 ５４６，８００ 期末仕掛品棚卸高 ３４，０００ 当期製品製造原価 ５１２，８００ とあり、P/Lには、５１２，８００の金額が当期製品製造原価としていくものの、 今度はP/L内で、製造原価報告書でプラスした２，０００の差異を 今度はマイナスするのです。 P/L内でマイナスする分には、「本当の」結果を示すために、ということで 理解できるのですが、ではなぜ製造原価報告書では、わざわざ予定配賦額の 数字に合わせないといけないのでしょうか・・・？ 理論的にちょっとわかりたいなあと思うので、これこれこういう理由で、 予定配賦額を使ってるのだ、という理屈を教えていただけませんでしょうか？ 多分経営の基礎的なことだと全く常識が無く、推測できないのです。 すみませんが、よろしくお願いします。[2001/10/11 23:04:55]
すごく大きな前提ですが、製造間接費を予定配賦している場合の製品の製造原価は、予定配賦 額を基礎にした金額です。 もっと大胆にいうと予定を使っている場合の原価は、「予定」なんです。 「実際」ではありません。 製造原価報告書は財務諸表という訳ではなく、おっしゃるとおり「当期製品製造原価」の内訳 明細書にすぎません。 法律等でその様式が示されている訳ではなく、実際の形式も様々なようです。 原価が予定である以上製造原価報告書の最終値は予定を反映した金額の筈です。 でも、製造間接費の予定配賦額を記載する形にするとこれ一本になってしまいます。 �機…樟楮猯組顱 漾漾� �供…樟槝�務費 ××× �掘＼渋ご崟榿顱瞥縦螻曄法 漾漾� 当期総製造費用 ××× 以下略 これでおしまいです。これじゃあんまりです。 なにしろ製造原価「報告書」ですから、実際額を「細かく」書いておいて、差異を加減して予 定にあわせる形をとる訳です。 これに対し損益計算書は、利益（もうけ）の計算書です。 利益の計算は、収益−費用 でやりますよね。 この収益とか、費用は「実際の」収入や支出を基礎にちょっと変更を加えてだす訳です。 ですから損益計算書の最終値、つまり「利益」は実際額を基礎にした金額の筈です。 損益計算書の当期製品製造原価は予定額を基礎に計算されていますから、原価差異を売上原価 に調整する形で実際の利益に合わせているという感じでしょうか。 ちょっと整理しておきますと、 製造原価報告書 → 原価を計算 → 予定を基礎 → 最終値が予定になる 損益計算書 → 利益を計算 → 実際を基礎 → 最終値が実際になる こんな感じでしょうか。[2001/10/12 23:42:11]
タカシさん、こんばんは。 予定が基礎になっている物の全体はあくまで予定であること、製造原価「報告書」のしくみ、に よって、今回の疑問は無事解決した気がします。 有り難うございました！[2001/10/13 00:52:27]