連産品っていうのは、何かを造ってると、同じ原料からいくつかの製品ができちゃう訳です。
たとえば石油を精製すると、ガソリンや灯油等が同時にできちゃう訳です。
副産物と違ってどちらが正か、副かという違いはありません。
連産品は同一の原価要素から複数の製品ができちゃう訳ですから、原価をその製品ごとに分け
なければなりません。
この方法の代表が等級別総合原価計算の場合にも用いられる等価係数を用いる方法です。
通常の単一製品であれば、完成品の単価を出すにも完成品の原価を単に完成品の数量で割れば
よいのですが、連産品の場合には、製品の種類自体が異なる訳ですから、これをごちゃまぜに
した数量で割って、はい@いくらという訳にはいきません。
そこで数量に市価(市場の値段)などの要素を加味して全体の原価を按分してやる訳です。
たとえば3キロ(製造原価15万円)の原料の石油から1キロのガソリンと2キロの灯油がで
きたとします。
市価はガソリンが1万円、灯油が2万円だとします。
もし種類が同じ製品なら15万÷3キロ=@5万でいいかもしれませんが、この方法は合理的
ではありません。
そこでガソリンと灯油の市価の比率を加味してやります。
等価係数というのは、連産品の市価等の基準値の比率をいいます。
積数とは、生産量と等価係数をかけたもので、この積数が具体的な按分の元になります。
生産量 等価係数 積数 按分原価 単位原価
ガソリン 1キロ 1 1 3万 @3万
灯油 2キロ 2 4 12万 @6万
合計 5 15万
要は15万の原価を積数の比(1対4)で按分してそれぞれの原価を出している訳です。
こうすると単位原価が市価に比例することになって合理的ですよね。
そうそう日商二級では連産品は、範囲外です。
[2001/10/28 23:24:24]