記事タイトル:93回第5問の売上原価 


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お名前: たけちゃん   
この問題の変動売上原価の出し方がわかりません。解答には、
(原料費¥2.500 + 変動加工費¥1.000)
とありますが、この変動加工費の¥1.000はどっからくるのですか?
あと、固定加工費の¥2.000.000も解りません。
それから、以前同じ質問をされた方の所で「高低法」という言葉がありましたが、
それはどんな計算法なのですか?
[2001/02/19 13:50:30]

お名前: ひがし   
2つの疑問点をお持ちのようですが、この問題こそ、高低点法を使用して解答することになりま
す。

まず、加工費の予算を見て下さい。期間生産量が600個の時と1,200個の時で、予算が異なりま
すよね。600個の時の予算が2,600,000円なら、1,200個の時は倍の5,200,000円になるのでは?
と思いませんか?しかし、予想では3,200,000円しか発生しない・・・。

月々支払う電話料金を想像して下さい。先月に比べると今月はおよそ倍の時間電話をかけた。
でも、電話料金は2倍にはならないはずです。
なぜなら、基本料金は常に一定額だからです。通話料は先月の倍払うことになるでしょうが、
基本料金まで倍額払うわけではありません。

倍の個数の製品を作っても倍額にならない費用、それが固定加工費であり、それが全体の加工
費中に含まれているために、予想される全体の加工費発生額は倍にならないのです。
逆に言えば、倍の個数の製品を作ることで倍額になってしまう加工費は変動加工費です。

高低点法はこの原価の発生形態を利用して、固変分解(加工費や製造間接費を変動費と固定費
に分けること)する方法です。

今、600個の時の予算が2,600,000円、1,200固の時の予算が3,200,000円です。予算の差額は
いくらですか?そう、600,000円です。生産量が600個(1,200個−600個)増えたら、予算も
600,000円増えた。先ほど申し上げましたように、何個作っても一定額しか発生しない費用は
固定費ですから、この600,000円は変動費であることが判ります。要するに、1個作る毎に
1,000円、予算が増えていることが判ります(600,000円÷600個)。よって、変動費率は
1,000円です。

次に、固定費予算を求めます。600個作る場合を例にとってみましょう。
変動費率は先に求めました。1個あたり1,000円です。ですから、600個あたり600,000円です。
加工費の全体の予算額は2,600,000円ですから、残りが固定費です(2,600,000円−600,000
円=2,000,000円)。
ちなみに、1,200個の時の予算額3,200,000円でも同様の結果が得られます。
 変動費 1,200個×@1,000円=1,200,000円
 固定費 予算3,200,000円−変動費1,200,000円=2,000,000円

お解り頂けたでしょうか?
[2001/02/20 17:28:06]

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