簿記をはじめたばかりの初級者です。
どのたか教えてください。

建物仮勘定の意義がよくわかりません。
前払金で事足りるような気がするのですが？

前払金は商品売買でしか使用できないのでしょうか？
だとしたら建物以外の前払いはどのように処理するの
でしょうか？

[2001/08/13 22:55:31]

確かに前払金で事足りるという面もあるかもしれませんが、有形固定資産の取得にかかる前払
については、建設仮勘定で処理することとされています。

有形固定資産については実際の取得・使用開始後に減価償却を行います。
後で減価償却を行うためにその合計額（取得価額）を出す必要があり、そのためこれを別に集
計しておく方が便利だという位に考えられてはいかがでしょうか。
有形固定資産は商品とは異なり、使用を目的としています。また、金額的にも大きい場合が多
く、商品等の仕入れにかかる前払金とは区別しておいたほうがよいのでしょう。

科目の流れでいうと
前払金　　　→　仕入
建設仮勘定　→　有形固定資産（建物等）　→　減価償却費
という違いがあります。

前払金は、商品売買（主たる営業活動）のみについて使用されるようです。
商品や建物（有形固定資産）以外の前払いに共通の科目は用意されていないと思います。
前払費用、貯蔵品、仮払金、貸付金等といった科目で処理されることになるのではないでしょ
うか。

とても初級者とは思えないするどい質問で、特に後段についてはあまり答えになっていない気
もしますが…………。

[2001/08/14 12:48:24]

タカシさん丁寧な回答ありがとうございます。

確かに建物の前払いと他のものの前払いを
一緒にしてしまうほうが業務上ナンセンスですね。
必然性より使い勝手から出てきた勘定と捕らえれば
よいでしょうか。

建物以外の資産に対する前払いの処理方法について
は特に勘定は用意されていないのですね。
実際は建物以外の資産に対する前払いといった
ケースは発生しないのでしょうか。

あと私用語間違ってましたね。
建物仮勘定ではなくて建設仮勘定ですね。
おはずかしい (^^;)　ここが初級者。

[2001/08/16 21:35:38]

実務的には、その方が便利だという考え方もとれると思います。
簿記的には、販売目的の商品と使用目的の有形固定資産（建物等）の前払いとを区分するとい
う方が正確かもしれません。

建設仮勘定、前払金以外の前払いというのは、なかなか想定しにくいと思います。
簿記の検定でも、実務でもお目にかかったことはないと思います（たぶん）。

というのも、資産の取得　→　代金の支払　という流れをとるケースが圧倒的に多いからです。
もちろん事例として全く考えられない訳ではないでしょうが、
資産の取得以前に代金を支払うケースの典型は、どうしてもその商品を確保したいとか、金額
が大きい固定資産の場合くらいではないでしょうか。
前払を行うのには、おそらく継続的な取引関係があるか、取引そのものの金額がある程度大き
いという前提があるのではないかと思います。

私達の日常生活では代金の支払を資産の取得やサービスを受ける以前に行うケースというのは
趣味の分野に属する場合などが多いのではないかと思います。
企業の場合を考えてみると少額な資産の購入、販売費・管理費や支払利息などでも純粋な前払
というのはなかなか想定しにくいと思います。
あくまでも一般的には、資産を買って、請求書がきて、代金を払う訳ですから（もちろん資産
購入と同時の代金支払も多いでしょうが）。

代金の支払が後にくるのが一般的なので、
商品代金の場合　→　買掛金
その他の場合　　→　未払金
という勘定科目の使い分けも一般的な訳です。

結局、ケースバイケースで様々な科目に区分されるのではないかと思います。
前払費用に該当する場合　→　前払費用（長期前払費用）
給料の前払の場合　　　　→　貸付金（かな）
その他、最終的に資産として残るようなケースであれば貯蔵品も考えられるかもしれません。
まだ取得していない固定資産以外の資産の代金を払ったようなケース（これは本当に考えにく
いです）では、仮払金（これが適切かはわかりませんが）的な勘定科目で処理せざるをえない
のではないかと思います。

答えになってるかしらん。

[2001/08/16 23:33:11]

タカシさん、たびたびお答えありがとうございます。
もやもやしてたものがすっきりしました。

[2001/08/17 12:39:09]

蛇足ですが、建設仮勘定は、建物だけ出なく、機械や車両などの有形固定資産の
前払いをした時にも使用されます。
例題が、いつも建物なので、てっきり建物の手付金に使われるものだと
私はずっと勘違いしていました。

[2001/08/18 12:24:33]