会計公準を御存知でしょうか。
会計公準とは、会計を行う基礎的前提です。
代表的なものに、企業実体の公準、継続企業の公準、貨幣的評価の公準があります。
DIJさんの質問に関係するのは、このうち継続企業の公準です。
では、継続企業の公準から説明します。
継続企業の公準は、企業は永遠に継続すると考えます。
従って、人為的に期間を区切って損益を認識しなければ、
企業が成功しているのかどうか判断できません。
即ち、継続企業の公準は、期間損益計算を要求しているのです。
つまり、現行会計は期間損益計算を行っているため、
収益や費用を繰り越すという考え方は採られません。
通常1年間を1期間とし、そこで収益と費用を認識し、
その期間の利益を計算するという方法が採られています。
これを帳簿上で行うと、収益と費用を損益勘定に振り替えるということになるのです。
また、見越・繰延ですが、これは将来の収益・費用を当期の収益・費用としたり、
現在の収益・費用を将来の収益・費用としているわけではありません。
確かに、将来の収入額・支出額を当期の収益・費用としたり、
現在の収入額・支出額を将来の収益・費用としています。
しかし、今日の企業会計は発生主義会計が採られています。
即ち、過去・現在・将来の現金収入額・支出額のなかから、
当期に発生(実現)したものを当期の収益・費用としているのです。
「何言ってるんだコイツ」と思われるかもしれません。
やはり財務会計を一から学ばなければ、きちんと理解することは難しいかと思います。
[2000/11/07 01:47:40]