キタダケソウ  (92.6.27 北岳トラバース道)

 まさに北岳にしかないからキタダケソウ。それもトラバース道のごく限られたデルタ地帯にしか分布しない。北海道日高にヒダカソウという親戚がいるそうだが、まったく同じものではない。氷河時代の生き残りがひっそりと3000メートルの高嶺で暮している。花が咲くのは6月中旬から下旬、登山最盛期の8月になるとまったく姿を消してしまう。たまにハクサンイチゲやチングルマと間違える人がいるが、これらと同じ時期に咲くことはなく、また葉の形がまったく違うのですぐに判別できるはず。写真を撮るときは絶対登山道からはずれないよう注意しよう。

 

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