Transportation
JR西日本223系1000番台
総合評価 | ☆☆☆☆ |
車両デザイン | ☆☆☆☆ |
内装 | ☆☆☆☆ |
走行性能 | ☆☆☆ |
乗り心地 | ☆☆☆☆ |
座席 | ☆☆☆☆ |
1995年8月登場 92両稼働
主な特長:最高速度130Km/h 座席定員66+16(補助椅子)名(中間車)
使用線区・列車:東海道山陽線、湖西線の新快速、快速
京都駅発昼間時、主として新快速の姫路方面行き毎時0,30分発、草津又は近江今津方面行き毎時15,45分発にて運行中ですが、一部は221系にて運行されている一方、長浜−姫路系統に223系1000番台が運用されることもあります。
ステンレスの地肌そのままなので、レールファンの人気はいまいちのようだが、関西では、塗装された電車がほとんどなので、銀色の電車は新しさを感じさせるのか、一般客の評判はよいようだ。内装や、乗り心地もかなりよい。
しかし、加速性能がいまいちで、正規の座席数が若干少ないのがウイークポイントである。
また、車輪のフラットが目立つ。フラットがひどいとき、キク象ボックスに、手紙を入れておいたら、直しましたという返事をいただきました。そのため、乗り心地の点数については、最初、厳しい評価をしましたが、加点しました。キク象コーナー担当者にはお世話になりました。お礼申し上げます。高速走行が故に、フラットがよけい気になってしまうのです。こまめな整備を期待します。
223系1000番台は92両で導入を終了し、'99年度は、マイナーチェンジ版が223系2000番台として236両導入され、113系などの旧形式車両が150両程度廃車されます。
京浜急行2100形
総合評価 | ☆☆☆☆☆ |
車両デザイン | ☆☆☆☆ |
内装 | ☆☆☆☆ |
走行性能 | ☆☆☆☆☆ |
乗り心地 | ☆☆☆☆ |
座席 | ☆☆☆☆ |
写真は、1998年12月31日品川駅で撮影
(撮影者:凌公績様)
京急100周年を記念して2000形の後継車両として開発され、1998年3月29日、2編成16両が運行を開始しました。主として快速特急で運行され、平日夜の下り座席定員制列車「京急ウイング号」でも運行されます。また、一部の特急でも運行されるそうです。残念ながら、1998年末現在、エアポート快特、エアポート特急では運行されていません。
最高速度120Km/hで加速度3.5Km/h/sと、関西私鉄には見られない高性能な急行系車両です。この加速性能だと、各駅停車でも運行できるでしょう。その上、高速域での伸びも良いので、走行性能☆☆☆☆という高い評価をしました。横揺れを抑えるヨーダンパも設置されており、乗り心地も上々です。将来的には、130Km/h運転も可能でしょう。
車内については、片側2扉で、扉間は転換クロスシート10列、車端部はボックス席になっています。そして、扉付近には補助座席が設置されています。転換シートについては他社車両と違い、定員確保のためにシートピッチを詰めているのですが、窮屈さはそれほどでもありません。また、一斉転換式で固定されるシステムとなっています。乗客が任意に転換してボックス席をつくれないという不便さはありますが、転換シートを知らない乗客が後ろ向きに座って、他の乗客と目線が合ったり、ボックス席になって膝をつき合わせて窮屈になったりして、快適性が失われないという利点はあると言えます。
京急の快特は、同じような列車の阪急京都線特急、京阪特急と違い、停車駅の点で大きな違いがあります。阪急京都線特急は、途中停車駅は烏丸・大宮・高槻市・十三と少ないですし、京阪特急に至っては七条−京橋間ノンストップで途中停車駅の利用客(私もその一人)がまったく利用できず不便ですが、京急快特は、品川−久里浜間の途中停車駅は蒲田・川崎・横浜・上大岡・金沢文庫・横須賀中央と、長くとも10分走れば駅に停車します。川崎・上大岡・金沢文庫では緩急結合(下位種別の列車(例えば普通)と接続する)も行われ、快特の停まらない駅でも、途中での乗換により快特を利用できる機会が多く、速くて便利なダイヤが組まれています。
このような運行状況の下で、2扉車という点に不安があります。各停車駅での乗降がもたつくという心配があり、現に品川−上大岡間では辛い点もあるという意見もあります。しかし、実際乗車してみると、昼間時については「3扉車を導入しないと無理だ」という状況ではないです。また、高性能の理由として、多少乗降時間が延びても走行性能がそれをカバーするという発想もあるのでしょうか。尚、朝ラッシュ時はピークからかなり外して運用され(ほとんど運行されないようです)、夜のラッシュ時には座席定員制列車として運行するといった、運用面で2扉車の弱点を補う工夫も見られます。
今までの通勤・近郊形車両、はラッシュ輸送を考慮する反面、データイムの快適性がかなり犠牲になっていると考えられます。しかし、かつての高度経済成長期のような混雑にはなりませんし、これからの真の「豊かさ」が問われる時代においては、データイムの快適性を追求した車両も必要であると考えています。その中で、京急2100形は、ラッシュ輸送を若干犠牲にしてでもデータイムの快適性を追求したと言え、過酷なラッシュ輸送を迫られる首都圏において、このようなデータイム重視の思想の車両が登場したことを高く評価したいと思います。
関西の鉄道は、高速運転が特徴と言われ、快適性向上への意欲も強く、「関西電車王国」という言葉が生まれた所以であります。しかし、最近の車両は、走行性能がいまいちです。その上、首都圏ほどの混雑でないにもかかわらず、データイムの快適性を考えた車両というのは、まだまだ少ないと思います。最近は、京急の方がより関西らしい鉄道に見えます。関西の鉄道は、京急を見習って欲しいと思います。
尚、ウイークポイントとして、行き先&列車種別表示幕にローマ字&英文併記がないことと、もう一点、車両数が少ないことが挙げられます。'98年末現在の時点で8両編成しかないために、12両編成の列車では必ず600形4連との併結になり、また、2扉車の車両数自体、昼間時の全快特運用をまかなえず、3扉車の快特も見られます。これが、ラッシュ時との妥協点(ラッシュ輸送を考慮すると、これ以上の2扉車の導入は辛い)なのでしょうか。実際、ラッシュ時の快特については、3扉車の運行が求められますし。とはいえ、昼間時の全快特利用者が2100形の快適性を享受できないのはちょっと寂しいです。
最後に、2100形のユニークな点として、走行音が挙げられます。モーターの音が「ド〜レミファソラシ〜ドレミ〜〜♪」とメロディーみたいになっています。ドイツ・シーメンス社製の制御器が用いられているのですが、これが関係しているそうです。やはり、ドイツ・シーメンス社製制御器を採用したJR東日本常磐線用E501系も、同じような音がします。2100形ご乗車の際には、是非、この音色を堪能して下さい。
また、座席はノルウエー製です。JR西日本関空快速用223系と京阪特急用8000系2階建て車両も同じタイプの座席ですが、京急のはシートバックを大きくしているようで、より快適です。
(2100形の側面)
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左の写真は、2100形登場前の快特用車両2000形です。1982年12月27日に営業運転を開始し、翌年8月28に1983年度鉄道友の会ブルーリボン賞を受賞しました。 片側2扉で、車内は扉間が集団見合い形固定クロスシート10列、車端部がボックス座席、扉付近に補助座席があります。現在8両編成と4両編成がそれぞれ6本の計72両が活躍しています。 2100形登場に伴い、順次、車端部のボックス座席を残して3扉ロングシート化改造され、逗子線直通急行などで運行されることになっています。 (写真は、1993.10.16、横浜駅で撮影) |
JR北海道721系
総合評価 | ☆☆☆☆ |
車両デザイン | ☆☆☆ |
内装 | ☆☆☆ |
走行性能 | ☆☆☆ |
乗り心地 | ☆☆☆☆ |
座席 | ☆☆☆☆ |
写真は、1998年9月24日札幌駅で撮影
札幌地区通勤輸送の主力車両。3連または6連(3連*2)で運行されます。快速「エアポート」でも6連(3連*2または、6連貫通編成)で運用されています。快速エアポートは、半車両分が指定席です。2000年12月からは、快速エアポートの指定席が回転リクライニングシートにグレードアップされた「Uシート」として運行されています。
JR西日本221系(マルチパーパスアメニティライナー)
総合評価 | ☆☆☆ |
車両デザイン | ☆☆☆☆ |
内装 | ☆☆☆ |
走行性能 | ☆☆☆ |
乗り心地 | ☆☆☆ |
座席 | ☆☆☆☆ |
写真は、1990年8月2日京都駅で撮影
1989年3月登場
使用線区・列車:東海道山陽線(一部は赤穂線乗り入れ)とこれと直通する湖西線、草津線一部列車(新快速運用は1999年秋に終了しました)。関西線(大和路線)の大和路快速(大阪環状線乗り入れ)・区間快速(桜井線、和歌山線直通あり)。ホリデー号。そして、福知山線(JR宝塚線)の丹波路快速(大阪−篠山口)・快速、阪和線の快速。2001年3月3日からは奈良線のみやこ路快速・快速など。
JR西日本初の新型車両。通勤通学、買い物、行楽輸送全てに対応する車両、快適さの追求、将来のスピードアップに備えた高性能を考え、従来の近郊型電車の常識を覆す最高速度120Km/hの3扉転換クロスシート車として登場した。多用途で快適な車両ということで、「マルチパーパスアメニティーライナー」という愛称がつけられた。
やはり、3にして通勤輸送にも対応できるようにしたのが特筆すべき点であろう。車幅の大きいJRならではとも言える。3扉転換シート車については、221系と同時に、JR東海311系・JR九州811系が登場している。尚、221系以前にJR北海道721系があり、それ以前に近鉄5200系が登場している。一説には、221系の設計には近鉄車が参考になったといわれる。
転換シートのパイオニアは京阪である。しかし、京阪を含め私鉄各社は転換シート車の導入には熱心ではない。一方、JR北海道・東海・西日本・九州は、私鉄・マイカーとの競争を意識してか、積極的に導入している。私鉄は、JRを見習って欲しいと思う。ただ、JRは国鉄時代のレベルの低い車両に対しコンプレックスを感じている?から、導入に積極的なのかもしれない。
話がそれたが、JRの新型車両はどれをとってもかなりレベルが高い。1989年のダイヤ改正の日に221系に乗ったが、そのとき、「阪急は負けたな」と思った。けれど、221系の採点は辛く、総合評価☆☆☆になった。
まず、内装がいまいちである。普通、模様の入った化粧版が用いられているが、221系は単色の化粧版で、高級感がない。117系より悪いと言える。手すりや、冷房吹き出し口の黄緑色も、デザイン的にはミスマッチだ。
また、JR西日本の近郊型電車では、この形式から上着掛けがなくなった。比較的短距離の利用だから、いちいち上着を脱がない乗客が多く、必要ないのかもしれない。しかし、私は、寒がりなので、冬場は北海道でも通用するような服装をし、暖房が効いている乗物・建物の中では上着を脱いでいる。JRは寒いところも走るので、車内と外との気温差が大きくなるから、上着を脱いだり着たりして調節する必要がでてくる。できれば、上着掛けを復活させて欲しい。
走行性能はそれほど悪くないが、VVVF制御じゃないのは、時代遅れかもしれない。私鉄は既にVVVF車が主流になっていたからJRはVVVF車の導入に出遅れた格好だ。ただ、安価な直流電動機車だったから、大量導入が可能だったと言える。車両導入コストについては優秀だ。既に221系の増備は終了しているが、未だに、103系・113系が幅を利かせているので、これらの入れ替えのために221系の再増備が必要かもしれない。その後、223系の廉価版2000番台が登場したので、その必要もなくなったようです。
乗り心地については、ボルスタレス台車の欠点が出た格好で、横揺れがひどい。223系1000番台のように、ダンパが必要だ。1999年3月現在、順次、ヨーダンパの取り付け作業が行われている模様です。
尚、その後、ヨーダンパの取り付けは行われなくなったようです。あと、空調が臭ったり、客室の劣化も目立ち、総合評価を☆☆に格下げしようかと思うくらいです。過酷な運用をこなしているが故仕方がない面もありますが、もう少しメンテナンスを充実させる必要があると思います。
京浜急行600形
総合評価 | ☆☆☆ |
車両デザイン | ☆☆☆☆ |
内装 | ☆☆ |
走行性能 | ☆☆☆☆ |
乗り心地 | ☆☆☆☆ |
座席 | ☆☆☆☆ |
写真は、1998年12月31日京急蒲田駅で撮影
尚、写真は601-1、即ちトップナンバー車です。
逆光で番号が見えませんが(^^;
1994年3月29日に2編成16両が運行を開始しました。快特、特急だけでなく逗子線直通急行でも運行される、京急の汎用通勤形車両です。また、1998年11月18日、羽田空港駅開業に伴い登場した羽田空港アクセス列車の「エアポート快特」、「エアポート特急」でも運行されるようになりました。
走行性能は、最高速度120Km/h、加速度3.3Km/h/sと京急の高性能の伝統を引き継いでいます。上の写真を写す前、横浜→京急蒲田間でこの車両に乗ったのですが、途中の東海道本線との併走区間で、いとも簡単に「スーパービュー踊り子」を追い抜いてしまいました。ヨーダンパも設置され、カーブの多い京急線内での乗り心地向上に寄与しています。
この車両のいちばんの特徴は、座席配置にあります。汎用通勤形でありながら、快適性を追求し、オールクロスシート(ボックス座席)が採用されました。ラッシュピーク時の運行も考慮し、2人掛けの座席が1人掛けの座席に変身するという座席が開発され、「ツイングルシート」と名付けられました。車端部扉の中央部よりのボックス座席が「ツイングルシート」、それ以外(車端部と中央扉両横)の座席が通常のボックス座席(4人掛け)となっています。
但し、「ツイングルシート」は機構が複雑なためにコストがかかるため、数編成製造された後、マイナーチェンジ車(4次車)では全座席が固定クロスシートと補助座席になりました。「ツイングルシート」は座り心地もいまいちですし、また、ラッシュピークは1500形ロングシート車、ピークをずらしてクロスシート車で運行されるのであれば、オーソドックスなクロスシートの方が都合が良いと言えましょう。
但し、ボックス座席ということで、快特用の車両と比較され、必ずしも高い評価を得ているわけではありません。けれども、過酷なラッシュ輸送を余儀なくされる首都圏において、快適性を追求してクロスシート通勤車が登場したことは、注目に値します。
因みに、快特での運行を考慮して、中央扉の締切機能が設けられています(京阪9000系も特急運行時用に同様の機能が設けられています)。とはいえ、上の写真をは昼間時の快特でしたが締切機能は使われておらず、3扉とも利用されていました。
ウイークポイントは、内装がいまいちの点です。京急の2扉車両では蛍光灯にカバーがついているのですが、600形は他の首都圏通勤車と同様カバーがなく、蛍光灯むき出しです。これが、内装が安っぽく見える要因になっています。関西の通勤形電車には蛍光灯にカバーがあります。600形の目標が快適性の追求であることも考えると、蛍光灯カバーは必須アイテムでしょう。
阪急8000系
総合評価 | ☆☆☆ |
車両デザイン | ☆☆☆☆ |
内装 | ☆☆☆☆☆ |
走行性能 | ☆☆☆ |
乗り心地 | ☆☆☆ |
座席 | ☆☆☆ |
写真は、1991年2月宝塚駅で撮影
(撮影者:せんせい様)
使用線区・列車:8両編成は神戸・宝塚線列車の他、能勢電鉄直通特急日生エクスプレスに限定運用、6両編成は今津線でも運用される(但し、1993年あたりに8両編成化され、1999年現在は、6両編成はありません)。
阪急8000系登場に当たっては、大幅なモデルチェンジも考えられた。けれど、伝統のマルーンが良いという意見も多かったのか、6300系の塗装と同じマルーンと屋根の部分が白のツートンとなった。この車両の京都線用は、大阪市営地下鉄堺筋線乗り入れも考慮した8300系である。8000系と8300系は車体規格が異なる。
8000系の特筆すべき点は、2号編成(阪急の車両は0から数えるから3番目の編成)から、8両編成の三宮寄りの2両について、転換クロスシートが採用された点にある。神戸線の乗客から、京都線だけ転換シート車を走らせるのは不公平だという苦情があったらしい。また、JRが221系の導入を進めている。けれど、転換シートは混雑を助長する。この結果、梅田駅と三宮駅の改札口は梅田寄りにあり、三宮寄りの車両は空いているから転換シートも可能だということで、この形で導入されたようだ。ロングシートが良いという人は、梅田寄りの6両に乗ったらよいから、自由に選べるという点が良い。
ただ、転換シート車は8連6編成増備後すぐ製造が終了された。6両編成(既に8連化されていますが)は全てロングシートだし、その後しばらくは、8200系座席収納車しか増備されていなかった。1997年に8000系の増備があったが、2両付属編成のみ(オールロングシート)だった。また、7000系などの在来車両を転換シートに改造するところまでは結びつかなかった。この点から、総合評価は☆☆☆にした。
8000系になってから、正面デザインが頻繁に変更されるようになった。写真(額縁形)では、フロントガラスの下にステンレスの飾りがついているが、現在でははずされてしまった。また、最近の増備車はフロントガラスが傾斜したタイプ(くさび形)になり、これも、ナンバーがガラスの外と中との2種類ある。良いデザインで永く造るという阪急の伝統はどこへやら…
京阪電気鉄道9000系
総合評価 | ☆☆ |
車両デザイン | ☆☆☆☆ |
内装 | ☆☆☆☆ |
走行性能 | ☆☆☆ |
乗り心地 | ☆☆☆☆ |
座席 | ☆☆ |
写真は、1997年秋中書島駅で撮影
1997年3月登場 現在40両(8連5編成)稼働
使用線区・列車:京阪本線・鴨東線の特急・急行・準急など
平日朝10時台までの一部の特急のほか、急行・準急などで運行(2000年7月改正以前は、淀屋橋発出町柳行平日10:35
13:05 15:35、土休日10:50 13:20 15:50、出町柳発淀屋橋行平日9:19 11:50 14:20
16:51、土休日9:35 12:05 14:35 17:06発の急行でされていました)。
平日朝ラッシュ時の淀屋橋行き特急の枚方市停車に備えて製造された、いわば「特急車」である。しかし、テレビはなく、外装は赤とオレンジのツートンでなく、緑と黄緑のツートン、即ち「一般車」のカラーである。尚、水色の帯を巻いて、他のロングシート一般車と区別している。
京阪一般車初のクロスシート車で個人的には気に入っているが、座席の向きがまちまちなので乗っていて落ち着かないといわれ、その評判はいまいちである。個人的な意見としては、クロスシートのシートバックが低すぎる。もっと大型の座席にして座り心地を改善してほしい。また、思い切って、転換シートにした方が、評価はあがると思う。
カーブの多い京阪で、ロングシート車に長時間乗っていると疲れる。ロングシート一辺倒の京阪一般車にクロスシート車が登場したことを歓迎したい。
国鉄(現JR西日本)117系(シティライナー)
総合評価 | ☆☆ |
車両デザイン | ☆☆☆☆ |
内装 | ☆☆☆☆ |
走行性能 | ☆ |
乗り心地 | ☆☆ |
座席 | ☆☆☆☆ |
写真は、1998年3月六地蔵駅で撮影
1979年登場
使用線区・列車:117系0番台・100番台(一部300番台)は、2001年3月2日までは、6連が奈良線快速(全列車)・普通(京都行京都着6:35
6:54(宇治始発) 7:25 8:49 9:08 10:28(宇治始発) 11:50 13:12 13:28(城陽始発)
15:50 16:12 17:28(城陽始発) 18:43 19:03 20:03 21:10 21:44 22:31 23:57、奈良行京都発5:35
6:49 7:29 9:11 9:26(宇治行) 10:40 11:57(城陽行) 13:17 13:40 15:57(城陽行)
16:17 17:41 18:52 19:12 20:12 21:22 21:49 22:46)、湖西線(京都7:06-8:05近江今津折返し8:09-9:10京都など)で運行。2001年3月3日からは湖西線中心で運行される見込み。
300番台(0番台1番編成もあり)6または4連が福知山線
4連が岡山地区快速SUNライナー
JR東海では4連18編成(どちらかの先頭車が100番台)がラッシュ時の東海道線(こちらは、新快速運用もあり)などで活躍中
尚、12連で東海道山陽線新快速(下り平日長浜6:46発姫路行、土休日野洲6:47発大阪行、上り平日・土休日大阪23:20発野洲行(京都−野洲は6連))で運行されていましたが、1999年5月10日ダイヤ改正でラッシュ時の新快速130Km/h運転が開始されることから、117系は新快速運用から離脱しました。
老朽化した153系ブルーライナーを置き換える目的で、1979年に6連21本が導入された。従来の国電の常識を破る2扉転換クロスシートで登場し、シティーライナーと名付けられた。ライバルの阪急6300系、京阪3000系を意識したのであろう。後、名古屋地区にも名鉄と対抗するため6連9本が導入された。1986年11月、国鉄分割民営化に備え、一枚下降窓、ボルスタレス台車、バケットシートにマイナーチェンジした100番台が6連3編成導入された。名古屋地区の117系も、6両編成を2分割して先頭車を足し、4連18編成にするため、クハ116-100番台・クハ117-100番台各9両が導入された。このため、名古屋地区の117系には必ず100番台車が組成されている。
JR化後、JR東海・西日本共に、最初は新快速に使われた。しかし、最高速度が110Km/hのため、速度向上を目指す新快速には120Km/h出せる311系(東海)、221系(西日本)が使われるようになり、117系は快速以下の列車に使われるようになった。JR西日本では、2扉の関係から混雑する東海道山陽線を離れ、福知山線、奈良線、岡山地区で運用されるようになった。
福知山線用車両は緑と白のツートンに塗装変更された。その後、福知山線も混雑が激しくなり、扉間10列のうち、扉寄り3列ずつ計6列分がロングシート化された。岡山地区は、塗装変更と座席表地の交換が行われた。また、岡山、広島地区115系非冷房車を冷房化するため、117系の中間車が115系化(3500番台)されて、連結されている。この車両も、福知山線用と同じ座席配置にされた。
JR東海の編成も、311系などに準じた塗装に変更されている。一部は、先頭車の車端部座席がロングシート化されている。
唯一、当初の姿のままで残されているのは、奈良線用である。しかし、奈良線は当初4連で導入され(一時、東海道山陽線用8両編成が存在した)、後に6連化した関係で、福知山線色混成編成がある。(C-12編成の2・3号車:300番台車両、C-103編成の4・5号車:こちらはオールクロスシート。福知山線色オールクロスシートのC-1編成に連結されていた。)登場時の塗装の清一編成は、C-14・16・101・1102編成の4編成のみです。(下記表参照)
1号車 姫路寄り トイレ付 |
2号車 | 3号車 パンタ付 |
4号車 | 5号車 パンタ付 |
6号車 長浜・ 奈良寄り | |
クハ116 | モハ116 | モハ117 | モハ116 | モハ117 | クハ117 | |
C-1 | 1 | 2 | 2 | 1 | 1 | 1 |
C-12 | 12 | 303 | 303 | 24 | 24 | 12 |
C-14 | 14 | 28 | 28 | 40 | 40 | 14 |
C-16 | 16 | 36 | 36 | 32 | 32 | 16 |
C-101 | 101 | 102 | 102 | 101 | 101 | 101 |
C-102 | 102 | 104 | 104 | 103 | 103 | 102 |
C-103 | 103 | 106 | 106 | 105 | 105 | 103 |
緑字は福知山線色、緑斜体字は福知山線色300番台セミクロスシート車
それ以外はオリジナル色
98/05/21現在、C-14編成とC-16編成の4・5号車ユニット)が交換された模様ですので、修正しました。
98/06/14、C-101編成の2・3号車ユニットに300番台車(98/06/19時点で確認したところ、モハ116,117-311)が連結されていました。ユニットの故障などにより、組成変換されることがある模様です。尚、98/06/24時点でもとの編成に戻っていました。
2000年春、クハ117-1とクハ117-16にトイレが設置されました。いずれ団体列車用になるのかもしれません(尚、そのトイレは一般運用時は使われていません)。
また、1998年末に、C101、C102、C103編成の3号車のパンタグラフが2機に増設されました。それ以降、冬季は湖西線・草津線専用で運用されています。
評価について、登場時の塗装のモデルは第二次大戦前に急電(急行電車)で活躍した流電モハ52(吹田工場に静態保存されている)がモデルである。デザインについては今でも新鮮さを失っていない。内装も、チェック模様の化粧板に、妻部は木目化粧板と高級感がある。座席に握り手をつけたため、吊革を廃止でき、車内がすっきりしている。ビスの目立たない構造、スリット状の冷房吹き出し口もポイントは高い。100番台についてはバケットシートなので座席の座り心地も良いし、一枚下降窓はGood!
悪い点は、走行性能が現代にマッチしない。100番台のボルスタレス台車は横揺れがひどい。私の意見はこんなところだが、世間の評価はもっと厳しい。扉が2ヶ所しかないことの不満が大きい。普通の乗客は、乗降がスムーズになるためには、扉は3ヶ所必要と考えているようだ。個人的には、個々の乗客がもっと気をつけたら2ヶ所でもスムーズになると思うが…ただ、扉の開口部が1,200mmと狭いのは問題だ(ドアの大きさは、他の車両と同じ1,300mmだが、半自動装置の関係で1,200mmしか開かない)。このことが、乗降時間の超過につながっている。
総合評価を下げたもっともたる理由は、117系の使い方だ。117系は混雑する列車の運用には向かない(当然だ)。117系の良さである転換シートを活かせる線で使えば評判も上がるのに、何故、混雑する福知山線で使うのか!117系をロングシートに改造して使うより、最初から他のロングシート車を投入し、117系は混雑の少ない路線(例えば、湖西線・草津線・奈良線など)でオールクロスシートのままでで走らせたら良かったのではないか。
300番台は最悪である。ロングシートは103系のお下がり?で座り心地は悪い。吊革の付け方が無茶だから車内が汚らしい。それでも、103系よりは良いと言ってくれる人もいるが…
最近、社会では個性ある人材が求められている。個々人の個性をうまく活かせば、景気の回復も可能かもしれない。けれど、個性のある人は使いづらいのも事実である。117系は、個性があるが故に使いづらかった…ふとそう思った。