#2  土曜の昼下がり。  学校帰りなのだろうか、制服姿の亜美はうさぎの家へと向かう道を歩いていた。 (うさぎちゃん、どうしたのかしら…何日も学校を休んで、急に「勉強を教えてちょうだい」なんて…)  心配から亜美の表情にはどことなく陰りが見られる。 (この所何も起きてないからいいようなものだけど、断りもなく何日も休むなんて変だわ…)  医者を志す亜美としては、電話口で話すうさぎの息が荒かったのが気にかかっていた。(病気じゃなければいいけど…でも電話をしてくるくらいだから大丈夫なのかしら?)  悩みながら呼び鈴を押すと、しばらくしてちびうさが玄関に出てきた。 「あ、亜美お姉ちゃん、いらっしゃい。」  にっこりと笑うちびうさにつられて思わず亜美も微笑む。 「こんにちは、ちびうさちゃん。うさぎちゃんはいるかしら?」 「いるよ。呼んでくるから上がってて。」  言われて玄関に上がると、ちびうさは一歩先に家の奥へと走っていった。  靴を脱ぎ、玄関に上がってから家の中がいやに静かで暗い事に気付く。  何かがおかしい。どこが、と言われると気のせいだとしか言えないが、とにかく亜美はどこか奇妙な違和感を感じていた。 (何かしら、この感覚…)  亜美の心の中に漠然とした警戒心が生まれ、緊張に思わず手を握りしめる。  しかし、 「亜美お姉ちゃーん、部屋まで来てくれるーっ?」  うさぎの部屋から届いたとおぼしきちびうさの声が彼女を現実に呼び戻した。 「…私ったら、どうかしたのかしら?」  自分に確認を取るように呟いてから、亜美はうさぎの部屋へと向かう。 「入ってきていいよ、亜美お姉ちゃん。」  プレートの掛かったドアの前でノックをしようとすると中からちびうさが呼ぶ。 「…」  もう一人誰かの声がしたが、はっきりとせず誰のかは分からない。  亜美の心の中の警戒心が不安感となってのしかかってくる。  恐る恐るドアノブをつかみ、慎重にひねり、手元に引く。  ドアは何の抵抗もなく開いた。 「入るわね…」  呟いてから部屋の中に入った瞬間、亜美は信じられない物を見た。  椅子に座っているちびうさと、その足元でうずくまっている全裸のうさぎ。 「うさぎちゃん!」  亜美の声に反応してうさぎが顔を上げる。 「あ…亜美ちゃん…」 「そうよ、うさぎ。亜美が来てくれたのよ。」  ちびうさがうさぎの髪を撫でる。 「ちびうさちゃん!何をしているの?」  ちびうさはどこか面白そうに目を細めて亜美に答える。 「ああ、これ…うさぎはあたしのペット。ね、うさぎ?」 「は…はい…うさぎはレディのペットです…」 「何言ってるの!うさぎちゃん!ちびうさちゃん!正気なの?」  亜美の声が悲痛な響きを帯びる。 「正気?あたしは普通だよ。ね?」 「はい…レディはいつも正しいです…」 「ね?まあ、うさぎはどうだか知らないけどね。」  笑うちびうさの目を見て亜美はぞっとした。それがあくまで冷静で、それが故に得体の知れない恐怖感を与えている。 (落ちついて…落ちつくのよ…これはきっと敵の罠だわ…) 「ちがうよ、亜美お姉ちゃん。」  亜美の思考はちびうさのいたずらっぽい声で妨げられた。 「ちびうさちゃんっ!あなた…」 「そう、あたしがいる限り、どんな事でもあたしの思い通りになるの…」  くすくすと笑い声をあげるちびうさ。 「試しに変身してみれば?きっとできないよ。」  ちびうさに言われた瞬間、亜美の身体中から力が失せ、思わずその場に座り込んでしまう。まるで髪の毛の一本一本までが他人の見えない手によって押さえつけられているような、そうでなければ他人の身体を通して見聞きしているような違和感。 「な…何を…」  動かなくなっていく唇でかろうじてこれだけの言葉を絞り出す。 「亜美お姉ちゃん、今から面白い物を見せてあげるね。」  ちびうさが傍らに置いてあるリボンを手に取り、無造作に引っ張ると、その途端にうさぎが何かに引っ張られたかのように立ち上がる。その首もとには青・白・赤の三色が編み込まれたリボンがまるで首輪のように蝶結びにされている。  リボンを目でたどると、その先はちびうさの手へとつながっている。  視線が勝手にうさぎの方に向けられる。うっすらと汗ばんだうさぎの肌はカーテンから漏れる光を反射してぼんやりと輝いている。焦点を失ったような瞳と上気した頬が夢見ているような表情を生んでいる。足元はおぼつかなく、動作もどこかぎこちない。 亜美は自分がじっくりとうさぎの身体を見つめている事に気付き、慌てて視線を動かそうとするが、どれだけ動かそうとしても目の動きを自分に取り戻せない。 「うさぎの身体ってきれいでしょ、亜美お姉ちゃん?」 (やめてっ!私はうさぎちゃんのこんな姿なんか見たくないの!)  ちびうさに反論しようとしても言葉を口に出す事は出来ない。しかしちびうさは亜美が何を言いたいのか分かっていた。  まるで心の中までも支配しているかのように。 「遠慮しなくてもいいよ、亜美お姉ちゃん。うさぎも見られて興奮してるもん。ね、うさぎ?」 「はい…あたし、亜美ちゃんにもっと見てほしいです…あたしの、ペットのうさぎの全てを…」  ぼんやりと呟くと、うさぎは座り込む亜美の前まで歩いて行き、顔の前で足を開いて立つ。 「見てぇ…亜美ちゃん…これがあたし…」  指を添え、ぐっと力を込めて広げると、しっとりとしたサーモンピンクの柔肉が剥きだしにされる。表面で輝く液がつうっと糸を引いて頬に落ちるが、亜美はそれに気付かないまま、うさぎのその部分に見入っていた。 (きれい…)  ふと頭に浮かんだ想いを振り払う。 (何言ってるの!私達は女の子同士なのよ!それに中学生なのにこんな事…)  自らの奥底から呼びかける声を否定しようと必死になる。 「亜美お姉ちゃん、どうしてそうやって意地を張るの?素直になっちゃえばいいのに。」  面白そうに言うちびうさ。 「んっ…見てぇ…亜美ちゃん…あんっ…もっと見てぇっ!…」  うさぎは広げていた指を激しく前後に滑らせる。指とそれを包み込む桜色の花びらとがくちゃくちゃと音を立てて擦れ合い、なおも滴るしずくが亜美の顔に降りかかってくる。 「うさぎ、もういいでしょ。戻ってらっしゃい。」  ちびうさが手にしたリボンを引く。 「でもぉ…レディ…」 「もう…うさぎったら相変わらず我慢が出来ないの?」  困ったような素振りをするちびうさ。 「これから亜美にしてもらうんだから、少し待ってなさい。」  亜美の顔に恐怖の表情が浮かぶ。 (嫌よっ!そんな事いけないわ!) 確かに亜美は自らの身体を慰める方法を知ってはいる。しかし、それはうさぎのように自らの身体を使って経験から発見した物ではなく、医学書に記されている内容をそのまま知識として知っているだけであり、そのため実際に何をどうするのか、そして自分はどうすればいいのか、それを確かめた事は全く無かった。 「いけなくないよ。じゃ、始めよっか。」  ちびうさの言葉と共に亜美の手が不器用に動き、制服のサイドチャックを探る。 (やめてちびうさちゃんっ!私そんな事知らないっ!本当に知らないのよっ!) 「ウソ。女の子だったらやり方ぐらい知ってるはずよ。ね、うさぎ?」  呼ばれてこっくりと頷くうさぎ。 「亜美ちゃん…気持ちいいんだよ…やってごらん…」 「ね?うさぎはこれがだぁーい好きなんだよ。亜美お姉ちゃんだってきっと…」 (そんな事無いわ!私は違うっ!違うわっ!)  いくら叫ぼうとしても亜美の身体は自分の意志とは無関係に動き続け、スカートを床に落とし、胸元のリボンを抜き取り、上着を脱いでいく。靴下を巻き取るためにうつむいた顔から、抑えきれない涙が床へ落ちる。 (ひどい…ひどいわ…これは夢よ、そうよ、きっと夢だわ…)  薄い水色のブラジャーの肩紐に指を掛け、何気ない様子で腕を抜き、手をそろそろと後ろへと伸ばし、ホックを外す。そのとたんに腕は支えを失ったかのように下に垂れ、支えを失ったブラジャーは身体を滑り落ちてそれまでに脱いだ服の上に落ちる。 (嫌…見ないで…お願い…)  亜美の願いとは裏腹に、身体は不器用に動きながら自分を裸にしていく。ブラジャーと対になったパンティーが無造作に引き下ろされ、足から抜いて放り出す。 (見ないでっ…見ないでぇ!)  ぽろぽろと涙をこぼしながら、素裸になった亜美はちびうさの前で座り直す。  うさぎよりも少し小柄で細身の亜美は、うさぎの持つ未熟な華麗さよりもその清楚さが目を引く。  うっすらと肋骨の浮いた胸には、薄い彩りを先端に付けた、自分の手のひらでも覆い隠せそうなほど小さな膨らみ。子鹿を思わせる細い足の間には髪の毛と同じブルネットの、しかしずっと淡い陰り。直線的なボディーラインが女性の持つ丸みとマッチしたしなやかな身体。 「きれいねぇ…」  ちびうさが立ち上がり、亜美へと歩み寄る。 「泣いちゃ駄目よ…」  涙の後の残る頬にちびうさの唇が優しく触れる。 「ほら、うさぎも…」  ちびうさがリボンを引く。 「亜美ちゃん、可愛いよ…」  立ち膝になって両手で亜美の頬を支えると、うさぎは軽いキスの雨を顔中に降らせる。されるがままにキスを受け続けていると、周囲に強い花の香りが漂う。香りその物がねっとりとした粘りけと重みを持ち、芳香と呼ぶには毒々しすぎる物を感じさせる。 (この香り…何…?) 「これはねぇ…亜美お姉ちゃんを素直にしてくれるお薬よ…」  微笑むちびうさの足元に真っ黒な、まるで闇その物が実体を持ったような液体が広がっていく。花の香りがこの液体から来る事は分かっても、この液体が何なのか、そしてこの香りは何なのかはさっぱり予想が付かなかった。 (それはいったい何なの?) 「これ?うさぎ、説明してあげて。」  ちびうさがリボンを軽く引くと、うさぎはキスを止めて亜美の耳元で囁く。 「あれはね、あたしを…ううん、あたし達をすっごく気持ちよくしてくれるんだよ…」  桜貝のような耳を少し噛み、 「きっと亜美ちゃんも気に入るよ…あたし、あれがだぁい好きなんだ…」  耳の後ろからうなじに掛けて暖かく湿った感触が滑る。 「はふっ…んふ…」  唇と舌が汗の滲み始めた亜美の柔らかい肌を滑る。 「亜美ちゃんの肌、きれい…」  うさぎの舌先が胸元へと動いていく。 「ここもこんなに可愛くて…ちっちゃくて…」  亜美の胸の頂に触れようとしたとき、 「うさぎっ!」  言いながらちびうさがリボンを力いっぱい引く。 「ぐぅ!」  うさぎは首を引っ張られる形になり、その場で尻餅をついてこほこほと咳こむ。 「駄目じゃないのうさぎぃ…」  ちびうさはむしろ楽しげな調子でうさぎをたしなめる。 「亜美お姉ちゃんには自分でしてもらうんだから。」 (違うわっ!そんなの…)  抵抗しようとしたその時、亜美のからだの奥が小さくうずいた。かゆいような、切ないような奇妙な感覚がじわじわと大きくなり身体全体を包み込んでいく。息が荒くなり、鼓動が速まってくる。胸が苦しく、熱くなってくる一方で手足が冷たくなる。 (何なの?これ…)  ちびうさが亜美の顔をのぞき込む。 「亜美お姉ちゃん、身体がうずくでしょ?」 (ちっ…違うっ!これは…) 「嘘ついても無駄よ。そのうちに我慢できなくなっても、誰も何もしてあげない。もちろん身体も動かせない…気が狂っちゃうかもね…でも…」  桜色の唇の端に残酷そうな微笑みが浮かぶ。 「もし『自分でする』って言えば、身体を自由にしてあげる。」 (そんな事っ…) 「やり方が分からないんだったら、うさぎに教えさせるけど?」 (お願いっ!そんな事しないでっ!)  胸の先が張ったように痛くなり始める。身体中がぐっしょりと汗で濡れる。身体のうずきは大きくなり、耐えられなくなるのも時間の問題になってきた。 「どうしたの?素直になっちゃえばいいのに。」 「うっ…いっ…嫌ああっ!」  自分でも信じられない事に亜美は叫んでいた。ちびうさは驚いて身をすくめるが、すぐに元の余裕を取り戻す。 「へぇ、よくしゃべれるわね…そんなにしたくないの?」  足元の黒い水溜まりから黒い足跡をカーペットに付けながら、ちびうさはうさぎに歩み寄りその顎を指で上げさせる。 「じゃあね、あたしとうさぎがやるのを見てればいいよ。我慢できなくなったら教えてね。」  頬を手で包み込み、ちびうさはうさぎに口づける。 「んっ…ふむっ…」  息を継ぐ暇も惜しんで唇と舌を絡めようとするうさぎ。ちびうさはむしろその動きをあしらいながら次第に黒い水溜まりへと倒し込んでいく。 「ぷはっ…はぁ…」  ようやく二人が唇を離したとき、うさぎの身体が水溜まりに沈み込んだ。めまいがするほどの香りと痺れに亜美は一瞬よろめく。  うさぎの肌に粘度の高い液体がこびりつき、そして這い上がってくる。幾筋もの黒い液体がフィルムの逆回しを見ているかのように身体中にまとわりつき、包み込んでいく。 「はぁっ!あっ、あぅ、うっ…」  うさぎの足の間へと黒い液体が吸い込まれるように流れ込んでいく。足の先が跳ね上がり、白痴的な笑みが浮かぶ。  その表情を見た瞬間、亜美の身体の奥から何か熱い物が噴き出し、カーペットの亜美の座っている場所に生暖かい染みを作る。 「へ…変だわ…どうしてここが…こんなに…熱いのっ…」  指先がぴりぴりと震える。心の中を言葉に出来ない様々な想いが駆けめぐる。荒ぶる感情の波が理性を少しづつ抑え込み、洗い流していく。身体の中のうずきは鼓動に合わせて脈動し、その度に以前よりも強く、抑えがたい物になる。 「くっ…ああっ…くぅぅ…」  自由にならない身体をじれったく動かす。  うさぎを包む黒い液体はいつの間にかその身体に密着し、まるで革かゴムでできたタイトスーツのようになる。闇をまとったかのような中で白く浮かび上がる胸に、闇で包まれた指が伸び、こねるように動かす。 「ああんっ…いいっ…いいよぉ…っ…」 うさぎの甘い声と共に、亜美の心の中で何かが弾けた。 「嫌ああああぁぁっ!」  亜美は狂ったように叫び始める。 「お…お願いっ!私、どうにかなっちゃう!助けてっ!うさぎちゃんっ!ちびうさちゃんっ!助けてぇぇっ!」  ちびうさがうさぎにしてみせたように亜美の顎を指で持ち上げる。 「じゃ、自分でする?」 「するっ…しますっ!だから、だから…」 「はい、よくできました。やってみて。」  亜美は考える前に自分の足の間に手を伸ばし、しっとりと潤った陰りの中に指を滑らせ、熱くなった柔肉を掻き分ける。 「ああっ…くぅぅっ!」  身体がどこかへ落ちていくような感覚と共に、充実感と心地よい痺れが心を満たしていく。一瞬呼吸が止まり、身体中がびくびくと跳ねる。 「はぁっ…」  溜めていた息を吐き出し、祈るような形でしゃがみこむ。 「よかったでしょ、亜美お姉ちゃん?」  ちびうさの声に肩を震わせてゆっくりと頷く。 「でもね、もっと、ずうっとよくする事が出来るわよ。ね、うさぎ?」  ちびうさの声にうさぎがふらふらと立ち上がる。 「亜美ちゃん…手伝ってあげる…一緒に…」  うさぎは亜美の背中にかぶさると、腰を落として亜美と同じ位置にする。  その途端、亜美の足の間に違和感が生まれた。 「な…何…これ…」 「大丈夫…痛く…しないから…ね?」  深く早い息の中で囁くうさぎ。 「さあいいわよ、うさぎ。思う存分亜美と楽しみなさい。」  声と共に、何かが亜美の身体を押し割って入ってくる。 「いっ…嫌ああっ!恐いっ!恐いわうさぎちゃん!」  逃れようとする亜美の身体をうさぎが抱き止める。うさぎを包む革状の物と亜美の汗ばむ肌が擦れて濡れたゴムの様な音が響く。 「動かないで…奥までちゃんと入らないよ…」  うさぎの身体の動きから、亜美はこれから何がされようとしているのかをおぼろげに悟った。信じられないような思いを痛みとそれに続く快感が洗い流していく。 「うっ…あああうぅっ!」  亜美の身体が反り、手足が震えて身体を支えられなくなると、うさぎはその腰をすくい上げてぐっと自分の方へ抱き寄せる。 「くあああっ!」  細い指がカーペットを掻く。うさぎの動きに合わせて身体を揺らしながら亜美の唇は次第に笑みを形作る。 「いいっ…いいわ、うさぎちゃんっ!」 「気持ちいいよ、亜美ちゃんの中…」  汗を散らして絡み合う二人の前にちびうさが立ち、亜美の目を見つめて言う。 「ねえ、亜美お姉ちゃん…こんな事毎日してみたいでしょ?」  身体の動きに合わせて力無く頷く亜美。 「いいっ…ずっと…して…いたいっ…」 「じゃあね、あたしのペットになってくれる?」 「ペ…ット?」  曇り始めた亜美の瞳がけげんそうに細められる。 「あたしの言う事を何でも聞いてくれれば、それだけでいいのよ。どう?」 「な…ります…わたしっ…ペットにっ!…」 「そう、よかった。」  ちびうさはにっこりと笑う。 「うさぎ、亜美と一緒にいっちゃいなさい。」  言われて、うさぎの身体の動きが一段と激しくなり、そして亜美の華奢な身体を折れそうな力で抱きしめながら絶頂を迎えた。 「駄目ぇっ!あたし、いっちゃう、いっちゃううっ!」  うさぎの絶叫と共に亜美の胎内に暖かい物が溢れ、身体の奥へと流れ込む。その感触が亜美から最後の理性を洗い流した。 「うああああ…っ…」  亜美も身体をけいれんさせながら果て、うさぎの身体に押される形で床に伏す。  しばらくの間二人は同じ姿勢のまま余韻を楽しんでいたが、そのうちに向かい合わせに座りなおしてどちらからともなく唇を合わせる。うさぎの身体を包む黒い液体は少しづつ溶けるように流れ落ち、二人の足元でまた水溜まりに戻る。  長く穏やかなキスを終える頃、ちびうさが青いリボンを持って戻ってきた。 「亜美、お前の首輪よ。今結んであげるから動かないでね。」  ちびうさは手早く亜美の細い首にリボンを蝶結びにする。 「亜美ちゃん、よく似合うよ…」  うさぎの声に亜美は頬を濃く染める。 「さ、こっちにいらっしゃい。身体を洗ってあげる。」  ちびうさが二本のリボンを引くと、二人は四つん這いでその後についていった。