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ひとりごと

1998年7月




1998/07/03

 7月になりましたね〜、暑いですねぇ、梅雨もまだ明けてませんが、梅雨が
明けたらいよいよ夏本番、またまた例年のごとく暑さにうだる日々になりそう
です。

 さて7月と言えば、今年は1998年。と、いうことはノストラダムスが人
類滅亡を予言したという1999年の7の月まで残すところ後一年ということ
になりました。
 ま、こんなの信じるも信じないもないんですが、子供の頃からこういう話を
聞いたり読んだり、結構話題になってましたし、そうなるとやっぱり何が起こ
るのか起こらないのかちょっとは期待してみたいという気持ちになってしまい
ます。
 私自身は『1999年7の月、空から恐怖の大王が降ってくる・・・云々』
(全文は覚えてませんけど)という詩を見てもなんでこれが人類滅亡の予言な
んだかよく分からずにいたのですが、それらしいことを書いてある本を読むと
子供心にもなんとなく怖いことが起こりそう、みたいな気分になっちゃってた
訳で……。
 子供の頃はまだまだ随分先の話という感覚がありましたが、いよいよ来年、
という訳で、あんまり真面目には信じてなくても漠然と何か起こるのかなぁ、
という気分にもなってしまいます。
 ま、『ノストラダムスの大予言』みたいな本を書く人たちは何が起こっても
起こらなくても適当に辻褄合わせみたいなことを言うでしょうけど……。

 でも最近の世界の情勢を見ると暗い話題も多いし、何かが起こってもおかし
くない、みたいな雰囲気はありますよね。
 私自身はあんまり実感してなかったりするのですが、日本では史上最悪の不
景気だそうです。アジアの経済も去年あたりから混乱してますし、その影響で
つい先日、インドネシアのスハルト大統領が退陣を余儀なくされました。アメ
リカは好況のようですが、バブルの崩壊が近いんじゃないか、というようなこ
とも噂されているようです。
 1995年には阪神大震災や地下鉄サリン事件などが起こり、世紀末、破滅
の前奏であるかのように言う人もいたようです。
 インドやパキスタンの核実験も不安要因ですよね。もしどこかの国が核兵器
を使ってしまったら……、その後なにが起こるか予断を許しません。
 その他にもエルニーニョ現象、地球温暖化、オゾン層の破壊、エイズ、O−
157、環境ホルモン、ダイオキシンの問題、などなどいろんな要素が相まっ
て危機的状況が絶対に起こらないとは断言出来ない、いやいつ何が起こっても
おかしくないという見方も出来なくはない、ってところがミソでしょうか……。

『風の谷のナウシカ』や『未来少年コナン』、『北斗の拳』など文明崩壊後の
世界を舞台としたアニメやマンガも結構多いです。アニメやマンガの場合は環
境問題などに視点を置いたものと、舞台として面白いのでそういう設定を使っ
たものとかさまざまではあるんですが、いつかもしかしたら文明が崩壊しても
おかしくない、みたいなイメージは誰しもが心のどこかに持っているのかも知
れません。

 別に全面核戦争や火の七日間のような派手なことをやらなくても、地球環境
の変化によって徐々に滅びの道を進むということもありえますからね。
 昔、『宇宙の騎士テッカマン』というアニメでは公害の為に地球がやがて住
めなくなることが確実になり、地球以外の場所に人間の移住先を探す為にリー
プ航法メカの開発を急いでいた、、というような設定がありましたが、派手な
戦争をやらなくても地球が人類の生存を脅かすような環境に変化してしまうと
いうことは大いにありえることです。

 でも私の考えでは核戦争が起こっても地球環境が激変しても、実際に人類が
全員死に絶えるってことはないような気がしてます。一部の人は生き残ってま
た数千年かけて新たな文明を築き上げることになるんじゃないでしょうか?
で、数千年後の科学者たちが古代の遺跡からレーザーディスクなんかを発見し
て、「これはきっと古代の宗教的な儀式に用いられた鏡に違いない。」とか言
うんです、きっと。(笑)

                      1998/07/03 眠夢


1998/07/07

 今日は7月7日、七夕ですね。七夕と言えば、織姫さんと彦星さんが年に一
回会える日だそうです。思いあった恋人同士が年に一回会える日ってのはなん
となくロマンチックですよね。だもんで織姫さんも彦星さんもよっぽど嬉しい
らしくて、笹に願い事を書いた短冊を吊るしておけば、他人の願い事まで叶え
てくれるんだそうです。
 しかし嬉しさの余り、自分たち以外の人の願い事も叶えて回るってのはなん
だかお調子者のカップルのような気もしないではないですね〜。(^^; 私も一
度くらいそんなに幸せになってみたいものですが……。

 元々、織姫さんも彦星さんも恋愛に夢中になって仕事をさぼるようになった
為に、罰として年に一回しか会えないということにされてしまったんですけど、
それだけ恋愛というのは人を惑わせてしまうものであり、それに対して警鐘を
鳴らす為に作られた寓話でもあるのかも知れません。
 現代でも女人禁制の山があったり、相撲の土俵の上に女性は入ってはいけな
い、というしきたりなんかもあり、時々“女性蔑視だ”とか問題になることも
ありますが、恋愛が修行の妨げになる、という面は確かにあると思いますので、
必ずしも差別云々という言葉だけで割り切れるものでもないと、私は思うので
すけど、どうでしょうか・・。
 『エースをねらえ!』というマンガでも成長の妨げになるというので、宗方
コーチが岡ひろみに対して恋愛を禁止するというようなエピソードがありまし
た。

 話は変わりますが、私が育った大阪府の枚方市にはその名も“天野川”とい
う名前の川があります。奈良の方から流れてきて交野市を通り、枚方市で淀川
に注ぐ川なのですが、ここらあたりは日本における七夕伝説の発祥の地ではな
いかという話もあるようです。
 枚方あたりというのは古代、瀬戸内海を通って淀川を遡って、百済などから
やってきた人たちが立ち寄る場所でもあったそうで、そういう大陸から来た人
たちが伝説も持ちこんで来たのだとか。

 しかし空にある本物の天の川ってあんまり見たことない気がします。プラネ
タリウムなどでははっきりくっきり空に光の川のような天の川が見えますけど、
あんなきれいな天の川って私の育った大阪や今、住んでいる京都ではよく見え
ません。
 空を見上げてはっきり判る星座と言えば、夏の大三角形と冬のオリオン座、
それに北斗七星くらいのものでしょうか……。(私の星座の知識が乏しいとい
うのもありますけど。)
 織姫と彦星の星は夏の大三角形のうちの二つなのだそうですので、この二つ
の星は判りますけど……。明るくて目立つ星でしかも天の川を挟んで輝いてい
るのでこういう伝説も出来たんでしょうね。
 夜空の星を眺めてこんな物語を作り出した昔の人ってロマンチストで、想像
力が豊かだったんですね。星をそんな風に擬人化してしまうという発想自体が
凄い気がします。でも昔は全ての物に魂が宿るという発想もあったみたいです
から、星を擬人化するということも、さほど不自然なことではなかったのでし
ょうか……。
 或は実際に恋愛にかまけて仕事をさぼりがちな息子や娘を持っていた人がい
て、そういう子供を諭す為に星を指差してこんな話をでっち上げたのかも知れ
ません。
 或はロミオとジュリエットみたいな恋人たちがいて、せめて一年に一度てい
いから会いたい、みたいな願望を込めて作られたということも考えられるでし
ょうか……。

 なにはともあれ、今年は天気もよさそうなので、少しばかり夜空でも見上げ
てみるとしましょうか……。

                      1998/07/07 眠夢


1998/07/10

 先日からプレイしていた『シャドウタワー』をクリアしました。このゲーム
はフロムソフトウェアの3Dダンジョン探索型のリアルタイムRPGで、雰囲
気はキングスフィールドシリーズをしっかり踏襲していて、キングスフィール
ドシリーズの最新作と言っても差し支えないでしょう。
 しかし前作の『キングスフィールド3』をプレイしたのは二年も前のことで
すので、操作性は統一されているとはいえ、感覚を取り戻すのには少々時間が
かかり、最初のうちはちっとも攻撃が当たらなくて閉口してました。操作の感
覚に慣れてくればさほど気にならなくなりましたけど、それでもちょっと油断
するとすぐに死んでしまって、ゲームオーバー……。このシリーズではこまめ
にセーブするというのが鉄則ですね。

 このシリーズは一般的に“難しい”という印象があり、『シャドウタワー』
に対する雑誌の評価でも“難しい”ということが再三書かれていたようですが、
難しいとは言っても詰まるということはあまりありません。謎が解けなくて進
めないとか、次に何をやったらいいか、どこへ行けばいいか、判らなくなると
いうことはありませんから、そういう面での難しさはありません。
 割りと自由度が高くて行ける場所が大抵複数ありますので、どこから攻略し
ても構いませんし、強そうな敵のいるところは後回しにして先に進んでしまっ
ても差し支えがないんですよね。
 “難しい”という印象の最大の原因はやはり油断するとすぐ死ぬってとこで
しょう。でもこの点はこのシリーズの持ち味でもあり、難易度をこれ以上落と
してしまっては雰囲気が損なわれてしまうような気もしますので、私としては
このくらいの難易度でちょうどよいんじゃないかと思ってます。すぐに死ぬと
いうのもやはり暗くて不気味で恐ろしげなダンジョンの雰囲気を醸し出す一つ
の要素になっていると思いますので。
 唯、キングスフィールドシリーズを知らなくて初めてこのゲームをプレイし
た人にはちょっと辛いかも知れません。もしかすると途中で嫌になって投げ出
してしまう人もいるかも知れませんし、そういう意味ではプレイヤーを選ぶゲ
ームだと言えるでしょう。雰囲気にはまってしまうと面白いんですけどね。

 『シャドウタワー』で目新しい点と言えば、一つめはBGMがなくなったこ
とですね。キングスフィールドシリーズではBGMが鳴っていたので、最初、
少し淋しい気がしましたが、しかしBGMがないことが雰囲気を盛り上げる役
割を果たしているような面もあったように思います。
 ダンジョンを歩いていると普段は自分の足音しか聞こえないのですが、モン
スターが近くにいると壁の向こうやドアの向こう、部屋の中から不気味な鳴き
声や物音が聞こえてきます。それらがこのゲームの持つ不気味な雰囲気に一役
買ってました。これはキングスフィールドシリーズでもあったのですが、『シ
ャドウタワー』ではBGMがない分、より際立っていたように思います。
 もう一つは剣や防具が消耗していく点ですね。途中で武器が殆ど消耗してし
まっておまけに修理屋さんも見つからなくて、一時、苦労してしまいました。
それ以後は修理屋さんの近くを拠点にして出来るだけこまめに修理するように
しましたが……。

 怖いゲームというよりは不気味な雰囲気が楽しいゲームって感じで、難易度
も低くはないんですが、ダンジョンの雰囲気はポリゴンでしっかり作られてい
ますし、私は楽しめました。今後も続けて欲しいシリーズの一つです。

                      1998/07/10 眠夢


1998/07/12

 今日は参議院議員選挙の日ですね。ニュースなどでは投票率の低下が心配さ
れているようですが、さてどうなるでしょう……。
 私自身は一応、投票には行きますが、今回もやっぱり選挙自体にはあまり面
白みを感じてません。
 そもそも参議院という存在自体があんまり面白くないですよね。単なる衆議
院のおまけみたいな意味しかないような感じで……。
 今度の選挙にしても仮りに自民党が惨敗したとしても、それで政権交代とな
る訳じゃないですもんね。勿論、結果次第でそれなりに自民党にプレッシャー
がかかったりはするのでしょうけど、衆議院の選挙に比べるとやはり存在が軽
いですから……。

 他に面白くない原因として自民党に対抗する勢力にいまいち勢いがないこと
があげられるでしょうか……。
 民主党辺りは自民党に変わる勢力になるべく頑張ってはいるようですが、国
民の間での人気はなかなかあがらないようです。管代表の人気だけはいまでも
持続しているようですが、それが党の人気に少しも跳ね返ってきていません。
 そもそも成り立ちからして社会党とさきがけの議員たちの選挙対策用に作ら
れた党、というイメージになってしまったのは印象が悪かったですよね。その
上、さきがけの武村代表と対立して排除の論理ということが盛んに言われまし
たし……。
 当時、鳩山氏は政策を基本とした連合とか友愛どうのとか言っていたみたい
ですが、政策的には殆ど変わらないと思われる武村氏を打算的に切り捨ててし
まいましたからね。武村氏というと自社さ政権を作って羽田政権を潰した立役
者というような、さきがけが持ってしまったイメージを一身に背負っていた感
じがありますし、当時の新進党からも参加者を期待していた鳩山氏にとっては
例え政策が一致しても武村氏に来て貰っては都合が悪かったのでしょう。あれ
は私にしてみれば非常に印象が悪かったです。

 逆に当時人気絶頂だった管氏には党首待遇まで用意して引っ張りこんだ訳で
すが、やはりそれも打算的に見えてしまいます。管氏の側からすれば、連立与
党の一員として厚生大臣になり、一定の成果は残せた訳ですが、やはり小さい
政党ではなかなか思うに任せないというところがあって、民主党に移ったので
しょうが、民主党が持ってしまったイメージもなかなか払拭出来ないでいるっ
てところでしょうか……。

 それと日本新党の失敗というのも民主党に風が吹かない遠因となっているで
しょうか……。細川元総理の作った日本新党は93年の選挙で大躍進して国民
からもかなりの支持を得た訳ですけど、その後、細川氏が首相になってから段
々雰囲気が変わってきて、結局、小沢氏の勢力に取り込まれてしまったような
感じになってしまいました。
 最初に言っていたように日本新党とさきがけが合併していたとしたら、そし
て細川氏が首相なんかにならなかったら、もっと違った展開になってたんじゃ
ないかという気がするのですが、結局、当時の新生党グループの掌の上で躍ら
されただけみたいな結果になってしまってましたからね。
 おまけに細川氏自身が登場した時はかっこよかったものの、なんだか優柔不
断で頼りない雰囲気が目に就くようになりましたよね。
 風向きが悪くなってくるとさっさと首相も辞任してしまったのは非常に印象
が悪かったです。この間も民主党と他の新進党から分かれたグループとの仲を
取り持った後、いきなり任期を残して議員を辞めてしまいましたが、この人一
体なんなんだろう……、みたいな
 新党ブームの立役者だったのは確かですが、現在の政治不審、野党に対する
不審の立役者でもあるかも知れません。

 自由党の小沢氏って人はなかなか面白いんですけど、アクが強いというのか
いまいち人気がありませんね。テレビ等に出演してるのを見るとなんだかかわ
いいおっちゃんっぽく見える時もあったりするのですが、私もあんまり好きに
なれない気がしてます。
 新進党を潰して、新たに政策の一致する人たちと新しい政党を旗揚げした、
という点は評価出来ると思いますし、政策とか聞いているとそれなりに説得力
のあることを言ってるとは思うのですけど……。もう少し男前だったらよかっ
たかも……。やはり橋本総理や民主党の管代表の方が男前ですもんね。(て、
そういう問題ではないですけど。(^_^;))

 今の自民党の政治については橋本総理自身は結構やる気もあるように感じま
すし、頑張っているとは思うんですが、いかんせん党内での立場があまり強く
ないようで、自民党という足枷に縛られてしまって、結局、大したことが出来
ない、みたいな印象を持ってます。

 結局、今の自民党政治に不満を持ちつつも他の政党も自民党よりマシな気が
しない、というのが多くの人の印象になってしまっているのでしょうか……。
で、共産党が漁夫の利を得て躍進したりして……。元々、投票率が下がると組
織力の強い共産党には有利に働くのですけど、最近は批判票なんかも集めてい
るようで一番元気な感じがありますね。

 ま、だらだらといろいろ書いてきましたが、どこが伸びるかによってやはり
それなりに微妙にバランスも変わるんでしょうし、その辺は期待することにし
ましょうか。

                      1998/07/12 眠夢


1998/07/14

 12日に行われた参議院議員選挙では予想以上に投票率があがった結果、自
民党が大敗を喫し、民主党と共産党が躍進するという結果になりました。
 その結果、橋本総理をはじめ自民党の執行部は総辞職という形となり、政局
は俄に慌ただしくなってきたようで、選挙前にはあんまり面白くない選挙のよ
うな気がしてたんですが、蓋を開けてみると大変面白い状況になってきました。
 こうなった原因としてはいろいろあるんでしょうけど、自民党が信頼を失っ
ているというのが一番の原因なんでしょうね。
 景気対策に関してはあれもこれも後手後手にまわり、よかれと思ってやった
ことも悉く失敗し、殆ど八方塞がりみたいな状況になってますし、その責任を
政権政党であった自民党が問われる結果となったのは至極当然ってとこでしょ
うか……。

 民主党や共産党には浮動票と言われる票が随分入ったようですし、その票は
民主党や共産党を積極的に支持した票と言うよりも自民党に対する批判票であ
った、という見方が一般的なようです。新自由クラブや日本新党のブームの時
や、9年前の社会党の躍進時と似たようなもんですね。
で、ポスト橋本というのが話題になってきて、小渕氏や梶原氏、更には小泉氏
とか河野氏、挙げ句の果ては中曽根氏、宮沢氏などの総理経験者の名前も自民
党の中からはあがっているとか。まあ、誰がなるにしたって火中に栗を拾うよ
うな形になるでしょうし、本音を言えば名前が挙がっている人もこういう状況
の中で総理大臣なんてやりたくない、というのが本音じゃないんですかね。

 野党側は参院選の結果を踏まえて、即解散総選挙を要求していく構えを見せ
ているようですが、衆議院では自民党が多数を握ってますから、これは一筋縄
ではいきません。自民党にしてみれば今、衆院選なんてやりたくないに決まっ
てますから。
 野党は個々では自民党に対抗出来ません。全野党が協力すれば、場合によっ
てはなんとかなるかも知れませんが、全野党がまとまるなんてことは非常に難
しいでしょうし、なかなか解散を勝ち取るってのも難しいでしょうね。
 ニュース番組などを聞いていると「野党は小異を捨ててまとまるべきだ!」
などと言っている識者と称する人たちも多いですが、野党にも右から左までい
ろいろある訳で、民主党、共産党、自由党、公明、社民党、さきがけ、それぞ
れにそれぞれの主張を持っています。勿論、似たような考えの党もありますが、
到底“小異”とは言えない党もある訳で、これらの野党が一時的にまとまった
としても、その後、きちんと政治を運営していけるかどうかとなるとやはり疑
問が残ります。
 しかし主義主張は違っていても政策では一致出来るってことはありますので、
その辺を突破口にして、なんとかする……、ということはもしかすると出来な
いでもないかも……、みたいな期待は全くない訳でもないんですけどね。
 取り合えず自民党に任せておけないので、なんでもいいから取って変わって
欲しいみたいな気持ちは今回の選挙結果から十分に感じ取れますし……。
 今まで村八分にされていた共産党の不破委員長も「場合によっては民主党の
管代表を首班候補として推してもよい。」とか言ってるらしいのはなんだか、
面白い展開を期待させてくれる話です。
 唯、そんな呉越同舟の政権では、自民党政府を倒して政権を取ることが出来
たとしても、政権運営は滅茶大変でしょうねぇ。ここらへんは厚生大臣当時、
官僚相手に一歩も引かなかった管氏の手腕に期待するしかないんですが、一筋
縄では行かないでしょう。
 オリーブの樹になぞらえて、野党連立政権が成立するというパターンも面白
そうな気はするんですが、細川政権の二の舞になったら、より一層政治不信が
強まる可能性もありますし、面白がってばかりもいられません。

とは言え、自民党から誰が橋本総理の後継になっても、恐らく“自民党”とい
う足枷は重くのしかかるでしょうし、現状の打開は難しそうな気がします。小
泉氏あたりが全権委任で総理になったら面白いかも……、という気はしますが
絶対足を引っ張られるに決まってますしね。

 やはり政権交代ってのは時々は必要な気がするんですよね。政治の風通しを
よくする意味でも。細川政権については前回のひとりごとでぼろくそに書きま
したが、しかし選挙制度改革を内容的には問題があるにせよ、果断にやり遂げ
たという点は評価してもいいと思うんです。政権交代があったからこそ、あれ
だけ迅速に対応出来たのだと思いますので……。
 でもなんでもいいから交代さえすればよい、ってものでもないのが難しいと
ころでしょうか……。

 なにはともあれ、自民党も民主党もこれからが正念場ですね。衆議院選挙が
いつ頃行われることになるのか判りませんが、今度の選挙は面白い選挙になり
そうです。

                      1998/07/14 眠夢


1998/07/18

 渡辺淳一の『失楽園』という小説を読みました。元々、私はこういうタイプ
の小説ってあんまり読まないんですが、ドラマとか映画とかで話題になってた
みたいで、流行語にもなってたこともあって、たまたま図書館で目についたの
で手に取ってみました。(因みに映画やドラマは見たことがありません。)

 この小説は簡単に言えば不倫をテーマにした小説です。テーマがテーマです
から、Hな描写とかも結構あって、一歩間違えばエロ小説にもなりかねないよ
うな気がしちゃったんのですが、エロ小説と違うところはHだけが目的という
訳ではなく、それなりに作品としてのテーマがあるところでしょうか……。
 しかしどうなんでしょうね、こういう小説って……。普通の読者はこういう
のを肯定的に捉えて読んでいるのか、それとも否定的な目で見ているのか……。
ま、人によってさまざまなのかも知れませんが、取り合えず私には理解し難い
世界です。(^_^;)
 勿論、不倫というものに関しては誰しも憧れるところがあるんだろうと思い
ます。夫婦生活にしても何年も一緒に暮していると飽きが来るというのは、私
は経験がありませんが、そんなものかな、とも思います。理想としては一生幸
せに愛しあって過ごすことが出来れば、素敵だとは思いますが、なかなかそう
はいかないんでしょうか……。
 でも不倫の関係になった二人も出会うまでは、ぬるま湯のような平凡な生活
に基本的に満足していたんですよね。

 この小説の中では、世間の目から見ると“不倫”ということで白い目で見ら
れるような事柄ではあるものの、しかし本人たちにとっては自分の心に正直に
愛を貫いた結果だ、というような解釈がされているようです。ある意味でわが
ままな発想ではありますが、既に冷めてしまった相手との偽りの生活を続ける
よりも、一度しかない人生なのですから、世間の目がどうあれ自分の好きなよ
うに生きる方が結果的には充実した人生を送れるのではないか……、みたいな
捉え方をされているようです。
 でも本人たちにもやっぱり世間からは認められない“不倫”という事柄につ
いて後ろめたさみたいなものも背負っているようで、だからこそより一層、二
人の間の結び付きは強固になり、愛欲に溺れていくというような展開になって
いきます。
とは言えのっぴきならなくなるまで愛欲に溺れていくって、これもちょっと私
には理解し難い世界ですね〜。こんな恋愛やったことないですもん。ま、実際
にこんな恋愛する人ってそんなに多くはないんでしょうけど……。
 しかし二人の間柄を美しい純愛と捉えるのもまた難しい気がします。阿部定
事件なんかもエピソードに織り込んで、作者の目からは二人の関係をどちらか
というと肯定的に捉えているような点もあるかと思うのですが、でも私の目に
は愛欲の関係って怖いな、みたいな印象になってしまいました。
 それとも元々作者さんも小説を通して、男女の愛というのは実はとっても怖
いもんなんだよ、と、言おうとしているのでしょうか……。(^_^;)

 それはそうと女の快感は男の数倍ってのはよく言われることですけどやっぱ
り本当なんでしょうか。両方を一人で体験した人はいない筈ですから、実際の
ところは判らないと思うのですけど、ギリシャ神話でも確かそんなネタがあり
ましたし、一般的にはそんな風に考えるのが妥当なんでしょうか。それとも男
性の目から見ての異性に対する憧れみたいなものが、そういう伝説を作り上げ
たんでしょうか……。『失楽園』の作者も男性ですしね。女性からみたらより
直接的に性欲を表現する男の快感ってすごく強いんじゃないか、という考えに
なるんじゃないかという気がします。
 ギリシャ神話ではどっちの快感が強いかってんで、女の快感の方が強いとい
うゼウスと逆に男の方が強いに決まってるというヘラが言い争いなんかしてま
したしね。

                      1998/07/18 眠夢


1998/07/23

 昨日のクローズアップ現代でクローン牛の話題をやってました。高級な霜降
り牛を作る為に品質のよい牛を複製しようという発想で日本では人工授精とか
クローン牛等のバイオテクノロジーの技術が蓄積されていたのが、今回のクロ
ーン牛の誕生の背景になっていたそうです。
 最高級の霜降り肉って100g一万円以上にもなるんだそうですが、そんな
肉一体どんな人が食べるんでしょうね……。私は生まれてからそんな高い肉は
食べたことがありませんし、これからも食べることはないでしょう。
 そういう高級な肉が大量生産出来るようになって、私らでも食べれるような
価格になってくれるなら大歓迎なんですけどね。でも育てるのにも手間がかか
るんでしょうから、安くなるとは言ってもやっぱり私の手には届かないでしょ
う。

 クローンというと人間への応用というのも取り沙汰されることも多いようで
すが、人間の場合は倫理的な問題云々とかで話題になることが多いようです。
 そういう時によく引き合いに出されるのはヒトラーであるとか、イラクのフ
セイン大統領……。なのですが、いくら同じ人間を複製すると言っても人格ま
で複製出来る訳ではありませんよね。精神をそのまま移植出来るというなら別
ですが、そんなこと出来る訳ないので例えば過去の独裁者のクローンを作った
からと言って大した問題じゃないんじゃないかと思います。
 一卵性の双子の場合は遺伝子情報は全く同じになる筈ですが、性格はそれぞ
れ違ってしまいますし、そういうことで大騒ぎする人がいたとしたら、馬鹿馬
鹿しいとしか感じません。

 もう一つ問題になるのが複製人間を体のスペアとして使おうというような発
想でしょうか……。
 クローン人間を扱った小説と言えば、新井素子さんの『今はもういないあた
しへ』と、いう小説を読んだことがあります。
 この小説では生まれた時点で複製を作っておいて、肉体の損傷でもう助から
ないといった時に複製の体を使って蘇生させるというような内容で、この場合、
普通に生活している方はよいですけど、複製の方の人権はどうなるのか、みた
いなことを扱っていました。
 もしこんなことが可能なのであれば、倫理的な問題もかなり深刻な問題にな
りそうですが、そもそも脳を移植したからと言って精神もそのまま移植出来る
か? というのは凄く疑問に感じます。この小説でもその辺で拒絶反応みたい
なものが骨子になっていましたが、そもそもクローン人間は作れても精神を移
植するなんてことは、いくらなんでも無理なんじゃないかという気がします。
 唯、もし精神の移植が可能であれば、20年くらい毎に新しい複製を作って
おいて順々に精神を移植すれば、不老不死だって可能になりますし、前述の独
裁者云々というのも大問題になってきますが……。
 ま、精神の移植云々はともかく、例えば心臓などの臓器の移植用に大量の複
製人間を作っておいて、それを部品として使うなんてことを考える人はいるか
も知れません。

 それともう一つ可能性として考えられるのが、細胞から取り出した遺伝子を
卵子に注入することによって複製を作れる、ということになれば、男は要らな
くなるんじゃないか、ということ・・・。実際、複製人間の技術が確立されれ
ば性行為は必要なくなりますし、男の精子などなくても子供は作れるようにな
る訳です。
 超時空要塞マクロスで描かれたゼントラーディという宇宙人の種族は、男と
女が完全に隔離されていて、性行為はおろかキスでさえも全く知らないという
種族でした。また『ガルフォース』というアニメでは女だけしか存在しない社
会が描かれていました。
 もしかすると数千年後にはこういう男の存在しない社会になっているかも…
…、という可能性は否定出来ないような気がします。

 牛の話に戻りますが、昨日のクローズアップ現代の中では牛の精液を採取す
る様子が映されていました。なんか筒のようなものを牛のペニスに装着するみ
たいですが、あれをたぶんしごくんでしょかね。(^_^;) やっぱり牛も牝牛の
膣の中でなくともペニスに刺激を与えれば射精するんですねぇ。しかしなんだ
か気の毒な気もします。どうせならダッチワイフならぬダッチ牛みたいなもの
を作った方が牛としても気分が出るんじゃないかと思うのですが……。(笑)
 それはさておき、優秀な種牛の精液は一本50万円なんて値段で売れるんだ
そうです。私の精液もそんな値段で売れればもう少し生活も楽になるのだけど
……。(て、そんなもの誰も欲しがる訳がありませんが……。(苦笑))

                      1998/07/23 眠夢


1998/07/27

 図書館で借りてきて『よくわかるダイオキシン汚染』という本を読みました。
ダイオキシンって最近、いろいろ話題になってますけど、それがどういうもの
なのか漠然としか判らずにいたこともあり、たまたま図書館でこの本を見掛け
たので借りてきました。

 しかし“よくわかる”とタイトルはついてましたが、やっぱりちょっと判り
にくい本でした。(^_^;) 著者の方はダイオキシンなどの塩素系環境破壊物質
のわが国での第一人者の大学教授さんです。テレビ等にもダイオキシン問題に
関するコメンテーターとして時々出演しているそうです。
 たぶんこの本も一般の人にもダイオキシンというのがどういうものか、判り
やすく説明しようと意図して書いておられるんだと思いますが、でもやっぱり
判りにくかったです。そもそも化学式とか聞いたことのない科学物質の名前と
か頻繁に出てきますし、ナノグラム、ピコグラムなんて単位も馴染みがないも
のですし、なかなか素人に判りやすくというのは難しいんでしょうね。
 でも細かいことまでは判らなくてもベトナムでの枯葉剤や過去のダイオキシ
ンによる被害の実例などの説明で、ダイオキシンというのは怖いものなんだな
ぁ、というのはなんとなく判ったような気はしてます。

 ダイオキシンというのは“史上最強の毒物”と言われているそうです。ほん
の僅かな量でも人体に多大な影響を及ぼすのだそうで、厚生省が定めている耐
用一日摂取量は体重1kgあたり10ピコグラム、環境庁の定めている健康リ
スク評価指針値では5ピコグラムとなっているのだそうで、
 因みにピコグラムという単位は1兆分の1グラムだそうです。グラムの10
00分の1がミリグラム、そのまた1000分の1がマイクログラム、そのま
た1000分の1がナノグラム、更にそのまた1000分の1がピコグラムと
いう訳で、要するに非常に小さな単位です。
 そもそもこういう極小の単位そのものが理解を越えてる気がします。そんな
小さな重さの物質があるということ自体、想像を絶してますもんね。

 そのダイオキシンですが、構成している元素は炭素、塩素、酸素、水素の四
つだそうで、これらは我々の周囲にありふれている物質です。塩素を含んだ物
質を燃やすと化学変化を起こしてダイオキシンが発生するそうで、それが廃棄
物の焼却施設からのダイオキシンの発生という問題に繋がっているのだそうで
す。しかしこんな身のまわりにありふれた元素がくっつき方次第でとんでもな
い汚染物質になってしまうというのもなんだか不思議に感じてしまいます。
 こういうありふれた元素で出来ている訳ですから、分解してしまえばどうっ
てことないものになるんでしょうが、厄介なことに一旦ダイオキシン類になっ
てしまうと分解しにくいのだそうです。
 また人体の中には入ると脂肪の中に蓄積して、代謝、排泄もされにくいとか。

と、いうようなものがダイオキシンなのだそうです。しかしよくもまあこう次
から次へと訳の判らない汚染物質とか環境問題とか出てくるものですね。
 『もののけ姫』というアニメでは自然と人間の生活の対立というようなテー
マが描かれていましたが、人間がよりよい生活を目指して進んで行こうとする
とそれだけで、汚染物質を生み出して、環境をどんどん破壊していく、そして
結果的に人間自身の首をも締める結果になってしまうというのは、これも凄く
不思議なことのように感じます。
 もののけ姫では二つの正義のぶつかり合いとどっちにも軍配を上げられない
ジレンマみたいなものが描き出されていた気がしますが、なんでこの世の中っ
てこんな風に出来ているんでしょうね。
 それもまたとっても不思議に感じてしまう眠夢なのでした。

                      1998/07/27 眠夢


1998/07/29

 今日は土用の丑の日だそうです。土用の丑の日って元々は一体なんの日なの
かよく知りませんが、一般的にはうなぎを食べる日ということで有名です。確
か平賀源内だったかと思いますが、江戸時代の偉い学者さんがうなぎ屋さんに
商売を繁昌させるにはどうしたらいいかと相談されて、土用の丑の日にはうな
ぎを食べるとよいということを宣伝して、それが定着して今もうなぎを食べる
日ということになってると聞いたことがあります。
 バレンタインデーなどもそうですが、年に一回**を食べるという風習をな
んでもいいから理由をつけて作ってしまうと、その日には確実に儲かりますし、
その業界にとっては都合がいいんでしょうね。

 うなぎって私は普段はあんまり食べないのですけど(だって高いもん(^^;)、
ビタミンAとかBとか、よくは知りませんがいろいろ栄養があるので、夏ばて
防止にもいいらしいですね。
 うなぎというと少し不思議に思うことがあります。お店で売ってるのを見る
と殆どが蒲焼きの形で売られていて、生で売られてるってことが滅多にありま
せん。普通の魚の場合は焼き魚の形で売られているよりも生で売られているこ
との方が一般的だと思うのですが、何故、うなぎだけは調理済みの商品しか売
られてないんでしょう?
 毒がある訳でもないですし、家庭で調理出来ない訳はないような気がするの
ですが、一般の人ではさばいたり、調理したりするのが難しいんでしょうか?

 うちの妹は子供の頃、うなぎそのものよりもうなぎのたれの方が好きで御飯
にたれだけかけて食べたりしてました。(^_^;)

                      1998/07/29 眠夢

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