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G1マイルCSの反省

G1マイルCSの結果
1 7-14ゼンノエルシド ペリエ 1.33.2--- 486kg+6 4人気
2 5-09エイシンプレストン 福永 1.33.33/4 476kg+2 2人気
3 4-08タイキトレジャー 横山典 1.33.53/4 466kg-4 10人気
単勝780円 枠連590円
複勝310円 240円 780円 馬連2610円
ワイド1110円 3720円 2600円
予想と見解 好材料と不安材料
G1マイルCSの感想
  • 時間の都合上簡単にさせていただいております。
  • とりあえず馬券の反省から。出遅れ癖があると分かっていながら実力No1と評価して◎ダイタクリーヴァにしたわけだが、自分としては8割くらいの可能性で出遅れはないと考えていた。それが本当に出遅れてしまうのだからその時点でほとんどジエンドでした。出遅れ癖のある馬を本命◎にすべきではないという考え方もあるけど、きちんとスタートを切って完勝された時の方が悔しいし、大一番ではどちらかというと出遅れしないのではないかとやっぱり思ってしまうし、本命◎の選択はやむ得なかったと今でも思っている。それよりも出遅れた時のことも考えて縦目をいちおう押さえたわけだけど、エイシンプレストンを指名できなかったことの方が問題だったと思う。ダイタクリーヴァが負けるとすれば、出遅れたうえに先行有利の展開になるというのはレース前から読めたはずで、そうであればトロットスターやビハインドザマスクではなく、好位からでも競馬ができるプレストンを指名すべきだったと反省している。でもまあ、ひねくれものの私だから例えそう考えたとしてもジョウテンブレーブあたりを指名していたような気もするから、たぶん的中はしてなかっただろうなあ。
  • 勝ったのはゼンノエルシドだった。京成杯AHの走りができれば勝てると思っていたけど、本当にその通りになってしまった。緩いペースでもしっかり折り合っていたし気性的にも成長を感じた。安定度に多少疑問が残るだけに現時点では絶対的存在とまでは言い切れないが、今回の走りであれば来年の安田記念でも当然に有力候補ということになるだろう。
  • 2着はエイシンプレストンだった。私はG1級ではないと考えてあまり評価してなかったが、終わってみればかなり強い内容だった。昨年のマイルCS5着、今年の毎日王冠優勝の実力は本物だったということになる。これだけの走りを見せられては次からは高く評価せざる得ない。
  • 3着はタイキトレジャーだった。まさかこの馬がここまで頑張るとは夢にも思っていなかった。展開に助けられたのか、これが藤沢和厩舎の実力なのか、好走の要因がはっきりしないが、これからも注意は必要だろう。
  • ダイタクリーヴァは9着に敗れた。前述したとおり私は敗因は出遅れがすべてだと思っている。上がり33.8で走ってこの着順なのだから展開に泣かされたとしか言いようがないし、こういう大一番で出遅れることがやはり一番の問題である。大外を回るロスもあったし、それでも33秒台で上がっているのだから能力の高さはそれなりには見せてくれたと思っている。来年の安田記念に出走してくるのであれば、私はやっぱり高い評価にするだろう(本命◎にはしないかもしれないけど)。
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    参考
    G1マイルCSの予想
    結論   ◎ダイタクリーヴァ
       ○ゼンノエルシド
       ▲トロットスター
        △ビハインドザマスク
        △エイシンプレストン
        △ジョウテンブレーブ
        △ロサード
        △メイショウオウドウ
     買い目(馬番連勝複式)
      13-14(1,500円)
      13-17(1,500円)
      3-13(1,000円)
      9-13(800円)
      13-18(500円)
      7-13(200円)
      2-13(200円)
      14-17(300円)
    にへいの見解
  • いろいろと忙しいので予想は簡単にさせていただきます。
  • 私の本命◎はダイタクリーヴァである。昨年、マイルCSで2着、続く鳴尾記念でも3歳で56.5kgを背負いながら完勝、さらに京都金杯も斤量58kgを背負ってこれまた完勝と、この時点で今年のマイル戦線はこの馬が中心になることを私は確信した。安田記念には骨折で出走できなかったが、復帰初戦となった富士Sで出遅れながらも2着を確保し、その実力を改めて証明した。叩かれた上積みは当然に見込めるし、昨年も富士S3着からこのレースで2着したのだから、昨年よりは順調といえる。昨年の覇者アグネスデジタルどころか安田記念の1・2着馬も出走してこないことも考えると、負けられないというか落とせない一戦だと私は思う。けっこう曲者的存在が多いだけに絶対的存在とまでは言い切れない部分もあるが、私は今回のメンバーであれば、この馬が実力No1というか、総合能力で抜けていると思っており、素直にこの馬から勝負することにした。
  • 対抗○はゼンノエルシドにする。京成杯AHの日本レコードは、さすがの私も度肝を抜かれた。ハンデ53kgとはいえハイペースを先行して突き抜けるスピードは、G1でも通用するものだと私は思う。しかし、これまで勝ったり負けたりを繰り返しているように、あまりにムラがありすぎるのがこの馬の最大の問題である。前走のスプリンターズSでも惨敗しているし、安定度はとても期待できない。日本レコードの走りをもう1度できるのであれば、ダイタクリーヴァにも勝ってしまいそうであはあるが、さすがにこういう馬を◎本命にすることは難しい。
  • 単穴▲はトロットスターにする。スプリンターG1春秋制覇を達成した同馬であるが、マイル戦では1勝もしていないのだから不安が残るのは当然だとは思う。私も距離に負けるということもあり得ると素直に思っている。しかし、安田記念で5着した実績もあるわけだし、マイルが全くダメということはないはずだ。今年の安田記念では惨敗を喫したが、高松宮記念の反動で大幅に体重を落としたのが敗因であり、能力を出し切ってのものでは決してない。スプリンターズSが休み明けで、しかも大幅馬体重増という余裕残しだったことを考えれば、今回は叩かれた上積みが見込め絶好調に近い形でレースに臨んでくると思われる。折り合えるタイプで末脚もしっかりしている馬だし、今の体調であればマイル戦でもかなりの好結果が期待できるのではないか、というのが私の評価である。
  • 4番手はビハインドザマスクにする。こういう追い込みタイプの馬は非常に評価が難しい。勝ってしまうかもしれないし、惨敗に終わるかもしれない。走らせてみないと分からないというのがこの馬の良いところでもあり悪いところでもある。とはいえ、京都マイルのレコードホルダーで、安田記念で5着した実績を持ち、前走のスワンSで上がり33秒台の切れ味をみせられては、この馬を外すなんてことはとても考えられない。かなり恐い存在だと私は思っている。
  • 5番手はエイシンプレストンにする。毎日王冠を勝ち、現在絶好調といえる。2歳チャンピオンでもあるし、昨年のこのレースでも5着しているのだからG1実績も問題ないし、今のこの馬の勢いならばチャンスは大きいとは確かに思う。しかし、個人的にはなぜかこの馬が強いというように感じない。確かに毎日王冠のレースを見ても、昨年よりは成長しているし強くなっているのは感じる。しかし、G1で勝てるほど強くなったかとなると、そこまではいっていないのではないかというのが私の正直な気持ちである。安定度はそれなりに期待できるだけに、問題を抱える他の有力馬が自滅するようだと、いつの間にか2着もしくは勝ってしまうということもあり得るだけに押さえは必要だと思っているが、あまり期待していないというのが正直なところである。
  • 6番手はジョウテンブレーブにする。毎日王冠、天皇賞と掲示板すら載れなかったが、毎日王冠は休み明け、天皇賞は道悪とこの馬が能力を発揮できる状況ではなかった。マイラーズCでの強い内容からもマイル戦がベストであることは明らかだし、レコードで走っていることからG1でも通用するスピードを持っているといえるだろう。良馬場のスピード勝負になれば巻き返しても不思議はないと私は思う。ただ、3歳時も含めてこれまでG1で好走したことがないというのは、大きな問題である。いろいろと理由はあったとは思うが、負け続けているだけにG1の器ではない馬なのかもしれないとどうしても思ってしまう。魅力的な武器を持っている他の有力馬と比較してしまうと、どうしても物足りないものを感じてしまう。でも、意外に人気がないようだし、得意のマイル戦ということでいちおう押さえたい。
  • 7番手はロサードにする。毎日王冠で2着したが、先行有利の展開を追い込んでの結果だから強い内容だったといえ、ここにきてけっこう調子の良さを感じる。以前は追い込み一辺倒でムラが多かったが、最近は自在性も身につけてきており安定度が増しており成長も感じる。京都コースは得意としているし、エイシンプレストンと僅差の勝負をしているのだから実力差はそれほどないはずだ。G1ではパンチ不足という印象も強いが、ここまで人気がないと念のため押さえておこうと思った。
  • 8番手はメイショウオウドウにする。今年の安田記念で3着、昨年のマイルCSでも3着と、マイルG1で続けて結果を残しており、マイル戦であれば当然に注目しなければいけない馬ということになる。しかし、前走の天皇賞を含め、個人的に何度も期待したが、その都度裏切られている。こういうレースを何度も見てしまうと、さすがに好走しても好走だけで終わるキャラなのかなあと思ってしまう。客観的なデータで考えれば、今回もチャンスは大きいということになると思うが、個人的には頑張っても3着、今回は意外に惨敗ではないかと何となく感じている。私が見切った時に限って好走するのも悔しいからいちおう押さえるが、あまり期待はしていない。
  • 9番手はクリスザブレイブにする。長期休養明けの関屋記念でいきなり2着し、続く京成杯AHも斤量57kgを背負いながら2着、そして遂に前走の富士Sで念願の重賞を制覇した。ダイタクリーヴァを相手に4馬身差というのは決定的な差ともいえ、叩かれ3戦目にしてこの馬の実力を見せつけた形となった。ただ、揉まれ弱いというか気性の難しい馬なだけに、外枠だったことが幸いして好位でも折り合えたという考え方もできるだけに、今回も同じような競馬ができるかどうかは疑問である。今回はハナを切ることになりマークも厳しくなるだろうから、早めに潰される可能性が高いのではないか、というのが私の基本的な判断である。とはいえ、前走の4馬身差は潜在能力の高さを証明していることに変わりはないし、本当は押さえたいところだが、手が回らなかったというのが正直なところである。
  • 10番手はイーグルカフェにする。NHKマイルCを勝っている実績はもちろんであるが、それよりも天皇賞で4着した実績が恐い。潜在能力が高いのは明らかだと思うし、この馬が持っている力を発揮できるのであれば勝ってしまっても不思議ないと私は思っている。今年は春からスランプに陥っていたが、京成杯で3着してからは好走が続いており、ようやく復調してきたと感じるだけに、ここにきて非常に不気味な存在になっている。好走といっても勝ってるわけではないので、さすがにG1では苦戦しそうな気持ちの方が強いので馬券にはできなかったが、アグネスデジタル、トゥザヴィクトリーとダート兼用の馬が好走していることもあ妙に気になる存在である。
  • 11番手はダンツフレームにする。今年の3歳は強いという評判で、確かに各条件戦でも3歳馬がその強さを発揮していると思う。しかし、個人的にはG1級で古馬にも太刀打ちできると思っているのは、クロフネ、ジャングルポケット、エアエミネム(本当はアグネスタキオンを入れたいところであるが)までであり、この馬は実力が1枚落ちると思っている。マイル路線は安田記念の時なんかはこれといった強力な馬が不在だったが、秋になってその様相は大きく変わった。今の古馬の充実度からすれば、この馬では厳しいのではないかというのが私の判断である。とはいえ、クラシックで2度連対した馬だし、鞍上は武豊である。ここで好走する要素はそれなりに持っているのも確かであり、本当ならば押さえたいところではあるが、さすがに手を広げられない。
  • まあ、こんなところでしょう。
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    G1マイルCS出走馬
    ダイタクリーヴァ
    (牡4・河内57)
    買い H13富士S2着、H12マイルCS2着、H12皐月賞2着、H12鳴尾記念優勝など。 昨年のこのレースで2着しているのだから当然に高く評価しなければならない。 3歳で2着したのだから充実の4歳を迎えた今年は昨年より期待できることになる。 しかも昨年の覇者アグネスデジタルが出てこないのだから大きなチャンスといえる。 前走の富士Sでは2着に敗れたが、骨折休み明けと出遅れを考えれば上出来の結果である。 一叩きされた上積みは見込めるだろうし、昨年だって富士S3着からの巻き返しだったのだから問題にならない。 3着を外したのはダービーだけという安定度も魅力である。
    消し まずは休み明けとはいえ前走2着に負けているのは事実である。しかも0.3秒差という決定的な差をつけられているだけに、巻き返せるかどうか。骨折明けだったことも考えると、まだまだ復調途中ということも十分に考えられる。さらに前走もそうだったが、ゲートに問題を抱える馬で出遅れ癖があまりにひどい。昨年はハイペースに助けられたが、今年はそんなに速いペースで逃げる馬はいないから、出遅れたらその時点でジエンドということもあり得る。今年は昨年よりも曲者が多いだけに、昨年の実績だけでは安心できない。
    エイシンプレストン
    (牡4・福永57)
    買い H13毎日王冠優勝、H13北九州記念優勝、H11朝日杯3歳S優勝など。 前走レベルの高い別定G2として有名な毎日王冠で勝ったのは大きい。2年前の2歳チャンピオンということで期待の高かった馬が、ここにきてその強さを証明してきた。昨年のこのレースでも5着しているように、もともと潜在能力の高さは見せていた馬だし、充実してきた今であれば当然に勝ち負けということになるだろう。距離はもちろんベスト。以前は追い込み中心の競馬をしていたが、最近はどんな展開にも対応できる自在性もでてきたし、安定度はぐんとアップしている。充実の4歳を迎え大きなチャンスが訪れた。
    消し 毎日王冠を勝ったが、今年は例年に比べるとメンバーが手薄だったように感じる。毎日王冠を勝ったというだけで、今回のレースで通用するかどうかは何とも言えない。昨年5着に負けているし、安田記念も10着に負けている。古馬G1ではもう一つ足りない馬ということも十分に考えられる。毎日王冠以外の実績は北九州記念と米子Sというのも物足りない印象が強い。回数は少ないものの夏場使っていたというのも、調整を難しくしているような気もする。
    クリスザブレイブ
    (牡7・吉田豊57)
    買い H13富士S優勝、H13京成杯AH2着、H13関屋記念2着など。 前走ついに念願の重賞制覇を成し遂げた。今回のレースの前哨戦を勝っているというのも大きいし、昨年2着のダイタクリーヴァに0.3秒差をつけて圧勝したというのが一番大きい。長期休養明けでいきなり関屋記念2着、京成杯AHも重いハンデを背負いながらの2着は高く評価できる。叩かれながら徐々に調子を上げている感じもするし、勢いは非常に感じる。けっこう高齢となってしまったが、若い頃のような暴走がなくなり、逆に落ち着きにつながっているようで大きなプラスになっている。前走を見ても分かるとおりスピード能力は健在で、G1でも十分に通用するだけの実力は持っているはずである。
    消し 前走の重賞勝ちは展開に恵まれた感じもする。前がうまく引っ張ってくれたし、外枠だったので好位にいても揉まれることもなかった。すべてがこの馬の味方をしたという感じだった。ダイタクリーヴァが出遅れたというのにも助けられたともいえる。今回のこのメンバーだと逃げることになりそうだし、そうなるとどうしても目標にされやすくなる。前走勝っているだけにノーマークということにはならないだろうし、早めに競られればこの馬の精神的な弱さを露呈することになるかもしれない。関屋記念、京成杯AHでは何だかんだで負けていることも考えると、抜けて強い馬という評価はできないだろう。
    トロットスター
    (牡5・蛯名57)
    買い H13スプリンターズS優勝、H13高松宮記念優勝、H13シルクロードS優勝など。 今年のスプリントG1春秋制覇を成し遂げたNo1スプリンターである。高松宮記念は中間アクシデントがあり調整不足だったにもかかわらず完勝し、前走のスプリンターズSも休み明けで太め残り時計も数本だけという調整にもかかわらず力の違いを見せつけた。スプリント路線では1枚も2枚も上の存在であり、この絶対能力の高さをもってすればマイルでも十分に通用するはずだ。現に安田記念5着という実績もあるし、差しタイプの馬だけにマイルの流れにも対応できるというよりかえってマイルの方がレースを進めやすいかもしれない。前走が休み明けで太め残りだったから、今回は叩かれた上積みでさらに良くなっているという体調面のプラスも大きい。
    消し やはりマイルという距離が大きな不安となる。安田記念で5着したときは実はマイラーだったかと思ったが、その後結局マイルでは1勝もできず、逆に1200m戦だと力の違いを見せつけていたことを考えると、スプリンターとしての絶対能力の高さでマイルもそれなりにこなしたが、勝ちきれるレベルには至らなかったということではないか。であれば、今回もそれなりには走るかもしれないが、好走で終わってしまう可能性が高いのではないか。安田記念では高松宮記念の反動で調子を落としたように、今回も休み明けで好走した反動が出るということも考えられる。G1を連続で好走するというのは非常に難しいものなのである。
    ゼンノエルシド
    (牡4・ペリエ57)
    買い H13京成杯AH優勝。このとき富士Sを勝ったクリスザブレイブに4馬身差をつけて圧勝している。しかも日本レコードのおまけつきで、その絶対能力の高さを見せつけた。内容もハイペースを先行してそのまま押し切るどころか引き離す一方という力の違いを見せつけるものだった。もともと藤沢和厩舎の中でも期待の大きかった馬で、初めてその能力を出し切ったといえる。前走のスプリンターズSは惨敗に終わったが、1200m戦のしかもG1の厳しい流れにさすがに対応できなかっただけで、得意のマイル戦に替われば話は大きく変わってくるはずだ。実績が京成杯だけであるが、4歳という若さを考えれば仕方ない面もあり実績よりも勢いを買うべきだろう。
    消し 前走のスプリンターズSで惨敗に終わっているのをどう考えるかであるが、1200m戦は確かに厳しかったと思うが、結局はそれで自滅してしまう精神的な弱さが大きな問題ではないか。これまでも素質が高いと言われながら結果を出せなかったというのは、この難しい気性が災いしたことに他ならない。京成杯はたまたま気分よく走れたが、今回はG1でメンバーが揃うし、流れだって1本調子とはいかないだろう。また気分を損ねて自滅してしまうということも十分に考えられる。京成杯の時の斤量は53kgとかなり軽量だったことにも注意しないといけない。斤量57kgでは走れない馬ということも考えられる。
    ロサード
    (牡5・吉田稔57)
    買い H13毎日王冠2着、H13小倉記念優勝、H11京阪杯優勝など。 前々走毎日王冠で2着したのは評価していい。どちらかというとローカル重賞で好走することが多かったこの馬がG1に直結するG2で好走したのだから力をつけているということになる。しかも先行有利の流れで後ろから唯一追い込んできたのだから内容としては最も強かったともいえる。マイル戦も都大路Sでレコード決着の僅差3着という実績もあるし、2000mよりはこの馬のスピードを生かせるのではないか。揉まれ弱く追い込みしかできなかった馬が今年になってから中団からレースを進められるようになるなど、気性的な成長が窺える。もともとラストの末脚には自信を持っている馬で京都の外回りでは好走するケースが多い。天皇賞9着は道悪だったから度外視でいいし、充実している今であればこのメンバーでもやってくれそうだ。
    消し 毎日王冠2着も今年はそんなに強いメンバー構成ではなかったと思う。それで結局は負けているわけだし、G1の裏付けとしてはパンチ不足である。距離も1800mでの好走が目立つだけに1600mはちょっと短いかもしれない。夏場使われていたことで上積みもあまり期待できないし、もともと揉まれ弱い馬だっただけに、G1の厳しい流れで力を発揮できるかどうか疑問である。これだけメンバーが強くなると正攻法のレースでは厳しくなるだろうし、得意の後方一気の競馬をすると思うが、そうなるとどうしても展開に左右されるし、G1となると前の馬もそうは簡単には崩れてくれない。
    ダンツフレーム
    (牡3・武豊56)
    買い H13皐月賞2着、H13ダービー2着、アーリントンC優勝など。 今年のクラシック戦線で2度連対しているのはこの馬だけなのだから当然に高く評価しなければならない。しかも距離が長いのでは?と言われながら好走してきたのだから絶対能力の高さの証明といえる。菊花賞はさすがに距離が長すぎたか5着に終わったが、今回は得意のマイル戦になるのだから力が入る。今年の3歳はレベルが高いと言われ、そのG1で連対を果たし、満を持して得意のマイル戦に出走してくるのだから、好走しないわけがないという考え方もできる。鞍上が再び武豊であれば作戦ミスはないだろうし、この馬の能力をフルに引き出すことができれば自ずと結果がついてくることになりそうだ。
    消し なんだかんだで古馬初挑戦というのは大きな不安である。しかもいきなりG1戦となるのだから必ず好走できるとはとても言い切れない。距離短縮はプラスと言われているが、菊花賞で5着できる馬のベスト距離が本当にマイル戦かどうか疑問だし、G1連対もどちらかというと相手が自滅して2着になってしまったという印象が強いだけに、なんというか絶対的な強さは伝わらなかった。菊花賞でも太めだったように体調にも疑問が残るし、マイル戦ではさすがの武豊も奇襲をかけることも難しいだろう。
    メイショウオウドウ
    (牡6・飯田57)
    買い H13マイラーズC2着、H12大阪杯優勝など。 安田記念3着、マイルCS3着という実績からもG1でも十分に通用する能力は持っていることは証明されているし、いずれもマイル戦ということからもマイル戦がベストであることは間違いない。毎日王冠でグラスワンダーとハナ差の勝負をした実績も持っているし、十分に勝ち負けできるはずである。最近は追い込み一辺倒の競馬をするので京都の外回りも合っている。はまった時の破壊力はけっこうありそうなだけになかなか不気味な存在である。叩かれ良化型なので2度叩かれたのも大きいはずである。前々走は不利があったし、前走は道悪に泣かされただけで、力を出し切ったわけではない。巻き返しがあっても不思議ないということになる。
    消し どのように表現していいか悩むが、どんなレースでも好走はするが、勝ちきれないというレースが多く、どうももう一つ強さを感じることができない。安田記念3着、マイルCS3着も追い込みの競馬だったが、展開を考えると差し切ってもおかしくなかったはずで、それで3着までしか来られないのがこの馬の弱さではないか。今回は末脚のしっかりしている馬が多いから、速い流れになって展開に恵まれたとしても連対できるかどうか。どちらかというと不器用なタイプで不利を受けやすい感じもするし、もう一つ信用できないところがある。
    ビハインドザマスク
    (牝5・松永幹55)
    買い H13スワンS優勝など。前哨戦のスワンSを快勝したのは大きい。上がり33秒台の切れ味できっちり差し切っており、そのスピード能力の高さを見せつけた。どちらかというとスプリンターというイメージが強いが、安田記念5着、京都マイルのレコードホルダーということを考えてもマイルが長いということはない。先週のエリザベス女王杯は外の馬が伸びていたように差し有利のコースとなっているのもこの馬にはプラスだろう。上がり33秒台を当たり前のように繰り出す末脚は今の京都外回りでは大きな武器になるということである。休み明けを2度叩かれて調子もかなり良いだろうし、絶対的な存在がいない今のマイル戦線であれば当然に勝ち負けになるだろう。
    消し 重賞勝ちはすべて1200〜1400m戦だけにどうしてもスプリンターというイメージが強い。もちろんマイルも守備範囲であることは明らかであるが、G1となるとマイルに絶対的に自信を持つマイラーが相手となるだけに守備範囲というレベルで勝てるかどうか疑問となる。追い込み脚質というのも他力本願的な要素が強くなるし、G1ともなると前の馬もそうは失速しない。スワンSのメンバーもそんなに強力だったと思えないし、最近はスワンS組はマイルCSで苦戦を強いられていることも考えると、前走だけでは高く評価できないということにもなる。
    イーグルカフェ
    (牡4・田中勝57)
    買い H12NHKマイルC優勝、H12共同通信杯優勝など。3歳限定とはいえマイルG1を勝っている実績は高く評価しなければいけないし、昨年の天皇賞秋でも4着しており、古馬の1流レベル相手でも結果をしっかり残しているのだからここでも十分に通用するはずだ。しばらくスランプに陥っていたが、京成杯AH3着からこの馬らしさが戻ってきており、前走もダート戦とはいえ2着と頑張っており、確実に復調してきている。京成杯、毎日王冠とも出遅れておりそれがなければもっと際どかったはずで、今回まともにゲートを出られればかなり面白いのではないか。アグネスデジタル、トゥザヴィクトリーとダート兼用の馬の好走が続いたのも気になるところだ。
    消し 復調してきたといっても勝ってるわけではない。結局は京成杯3着、毎日王冠5着に負けているわけで、G1で好走できるという裏付けにはちょっと遠い気もする。前走2着もしょせんダート戦だし、クロフネが相手だったとはいえ9馬身差というのはあまりに負けすぎという感じがする。出遅れ癖があるのも気になるところで、安定度はあまり期待できない。NHKマイルC勝ちもレベルが低い印象を受けたし、その後の古馬戦線でももう一つパンチ不足というか、絶対的な強さが伝わってこない。今回はさすがに相手が悪すぎるという感じがしないでもない。
    ジョウテンブレーブ
    (牡4・藤田57)
    買い H13マイラーズC優勝、H12京阪杯優勝、H13中山記念2着など。 昨年のクラシック戦線ではいまいちの成績だったが、京阪杯、中山記念、マイラーズCでその素質を見事に開花させた。特に前々走のマイラーズCは、ハイペースを先行してそのまま押し切るという強い内容で、レコードのおまけつきだった。2着が追い込んできたメイショウオウドウだったことを考えても、かなり高く評価していい。京阪杯を勝っているが、中山記念では2着に負けていることを考えると、やはりベストはマイルということになるだろう。毎日王冠、天皇賞と掲示板にも載れなかったが、得意のマイル戦なら一変しても不思議はない。時計の速いスピード勝負はこの馬の得意とするところで、京都マイルはベストに近い条件ではないか。4歳という若さも大きな魅力である。
    消し 安田記念で13着に負けているし、昨年のクラシック戦線も4着が最高、前走の天皇賞も10着と、なぜかG1では結果が出ない。これをどう考えるかであるが、ちょっとレベルの低いレースだととんでもない強い勝ち方をするが、レベルの高いレースだと流れに対応できないなどで能力を出し切れずに惨敗してしまうというタイプの馬なのかもしれない。言ってしまえば、G1の器ではないということである。マイラーズCで強い競馬をしているので、判断が難しいところではあるが、少なくてもG1で結果を出していない以上は、絶対的な信頼は置けないだろう。あるいは、中山記念では負けているわけだし、単純にマイラーズCのレベルが低かっただけで、この馬の能力がもともとG1級でないという見解もあるだろう。
    ゴッドオブチャンス
    (牡3・後藤57)
    買い 前走のスワンSで3着したのは大きい。古馬重賞初挑戦でいきなりこの結果を出すのだからかなり能力の高い馬だということになる。以前は後方からの追い込みを得意としていたが、最近は先行できる器用さを身につけてレースの幅が広がった。3歳という若さからも重賞を経験したのは大きな上積みになるだろうし、勢いも非常に感じられる。まだまだ発展途上中という未知の魅力もある。もともと期待の高かった馬だし、この大舞台で一気に素質開花ということもないとは言えないだろう。
    消し まずは重賞実績が前走のスワンS3着だけというのが微妙である。よく頑張ったと言えるが、上位2頭には決定的な負け方といえそうで、逆転はかなり難しい印象を受けた。まして、近年のマイルCSはスワンS組よりも別路線組の方が優勢な状況にあり、メンバーが強化されることからしても苦戦必至というのが常識的な見解だろう。さらに最近の好走はすべて1400mというのが気になる。もともとは気性的な問題を抱えていた馬だけに距離延長で折り合えるかどうかという不安もある。
    タイキトレジャー
    (牡5・ペリエ57)
    買い H13スワンS2着、H12函館SS優勝、H13シルクロードS2着など 前走スワンS2着に頑張ったのは好感が持てる。これで1200m戦でこその馬というイメージを払拭した。今のこの馬であればマイルもこなせるかもしれないというか、現にマイル戦で2勝している実績もあるのだから距離は問題にならないという考え方も十分にできる。前走休み明けということも考えれば僅差2着は立派だといえるし、叩かれた上積みを考えれば逆転も十分にあり得ることになる。
    消し まずはマイルという距離が不安となる。これまでの重賞実績を見ても1200m戦に集中している。前走は1400mで好走しているが、マイルとはレースの質が大きく違ってくるだけに、前走好走だけでは距離不安は拭いきれない。しかも重賞勝ちが函館SSだけというようにスプリント路線でも1流になりきれていない。確かに強い馬相手に好走した実績もあるが、G1になると惨敗してしまうようにパンチ不足を露呈してしまっている。前走も今までと同様に好走で終わっているあたりがこの馬らしい。安定度はどちからといえば高い方だとは思うし、どちらかというとマイナスが少ない馬だとは思うが、それがかえって大物感を感じさえない要因になっている。
    コンタクト
    (牡5・和田57)
    買い 前々走京都マイルの準オープン特別を勝っているのは大きい。このときは初めての芝マイル戦だったが、9着からの巻き返しだったことを考えればこの距離が合っていたということではないか。前走はダート1400mのオープン特別で3着に頑張っていることからすると調子もかなり上がってきているといえそう。連闘になるがなんと連闘は3戦して3勝と逆に得意としているといえるくらいだ。重賞は初挑戦となるが、まだ底を見せていない未知の魅力にあふれているし、勢いで好走してしまうことも十分にあり得る。
    消し やはり重賞どころかオープンすら勝っていないという実績というのはあまりに物足りない。重賞を走っておらず底を見せていないのも確かであるが、G1を好走できるという裏付けがないことに変わりはない。前々走の準オープン勝ちも34秒台という時計に不満が残るし、このレースだけではマイル適性はよく分からない。連闘も常識的にはプラスとは言えないし、G1の大舞台を考えると基本的にはマイナスと考えるべきではないだろうか。
    ムーンライトタンゴ
    (牝3・四位54)
    買い H13桜花賞2着。3歳牝馬限定とはいえマイルG1で連対している実績はそれなりに評価する必要がある。その後1800m以上のレースを走ったが、距離が長くなるにつれてレース内容が悪くなった。ということは、この馬はマイルでこそ能力を発揮できるタイプである可能性が高い。クイーンS3着で古馬戦をすでに経験しているし、そこで結果を出しているのも心強い。秋華賞も大きく負けているわけではないし、勝ちにいって止まってしまったという感じだった。であれば、桜花賞の時のように無欲のレースをして直線だけの競馬に徹すれば道は開けるのではないか。
    消し 古馬のマイルG1を戦うのだから、せめて3歳牝馬限定の重賞を1つは勝ってほしいし、1800mや2000mでも連対できるくらいでないと、相手にしてもらえないのではないか。確かにマイルに距離短縮されるというのはいいとは思うが、だからといってこの相手で好走できるという裏付けは何もない。仮にテイエムオーシャンが出走したとしても極端に人気を背負うことはなかったはずで、それだけ凄いメンバーが揃っているということである。テイエムオーシャンに完敗していた馬が、この大舞台で巻き返せるとは考えづらい。
    リキアイタイカン
    (牡3・武幸56)
    買い アーリントンCで3着している実績を持つ。ダンツフレームと1馬身半差の競馬をしているのだからそれなりに評価できる。マイルという距離も問題ないだろう。3歳ながら古馬準オープンを勝っており、古馬オープン級の能力はすでに証明している。スワンSも6着ならまあまあだろう。まだ3歳という若さを考えれば、レースを重ねるごとに成長することが期待できるし、未知の能力を隠している可能性だって否定できない。
    消し 重賞実績がアーリントンC3着、スワンS6着というのはあまりに物足りない。昨年のアグネスデジタルのような例もあるが、それでもG2連対の実績はあったわけだから重賞で連対すらできない実績でG1を好走しようというのはあまりに厳しいと言わざる得ない。古馬戦は短距離を中心に使われていただけに距離延長も疑問だし、前走スワンSで0.8秒差も離されているのは決定的な差に感じる。逃げるとか追い込むとか極端な競馬をするタイプでもないし、一発というのも考えづらい。
    ゴールドティアラ
    (牝5・池添55)
    買い 正直これといった好材料が見あたらない。切れる脚を持っている牝馬なのでうまく流れに乗れれば一発あっても不思議ないとは思うが・・・
    消し 古馬になってからはダートでしか好走していない。高松宮記念、京王杯SCなど何度か芝のレースにも参戦しているが、いずれも掲示板すら確保できずに負けていることを考えると、やはり芝よりもダートの方がいいということになるだろう。しかもダートでも1400mをベスト距離としていただけにマイル戦にも不安がある。さらに最近はダートでも好走で終わるケースが目立つ。年齢的な衰えを非常に感じる。
    ダービーレグノ
    (牡3・幸56)
    買い H13シンザン記念優勝。今年の皐月賞で5着、ダービーでも7着と春のクラシックではまあまあの結果を残した。菊花賞は15着に惨敗したがさすがに距離が長かったようだ。勝った重賞はマイル戦なのだから距離短縮は大きなプラスになるかもしれない。京都コースで2勝しておりコース相性は良さそうだ。
    消し 皐月賞5着、ダービー7着は悪い結果ではないが、中途半端すぎるというか実力の限界というかパンチ不足というか、そんな印象を強く受ける。まして今回は各世代の精鋭たちが集まる古馬のレースである。これといった武器を持っているわけでもないし、掲示板すら厳しいと考えるのが一般的ではないだろうか。
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