宝塚記念の結果
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
なんだかんだで人気サイドの決着に終わった。昨年までだと「これで当然」と思えたのだが、今年は常識が通じないレースが多かっただけに、堅く収まったことに違和感すら感じてしまう。無理にまとめるとすれば、3歳戦は未知数が多いから荒れる要素も多かったということであり、古馬中長距離戦線はレベル差がまだあるから堅く収まるということだろうか。まあとにかく、今回はたまたま常識的な結果になったが、今後も今までの常識が通じないレースは増えてくると思われる。どうせなら思いきった予想をする方が楽しい競馬になりそうだ。 |
結論 |
◎テンザンセイザ ○ホットシークレット ▲マチカネキンノホシ △フサイチランハート △トウカイオーザ |
買い目(馬番連勝複式) 計5,000円 BOX--2-5-6-7-8(各500円) |
今回は単純に5頭をピックアップしただけで順番はあまり深い意味はない。4歳という若さと鋭い切れ味を持っているということで、一発の可能性を最も秘めている馬だと思っただけである。 昨年のこのレースで3着している実績をそのまま評価した。柴田善騎手との相性がバッチリで乗替で一変する可能性は十分である。このメンバー構成なら持ち味さえ発揮すれば勝負になるはずだ。 未完の大器と言われ続け6歳になってしまったが、このメンバー構成ならば地力で勝ってしまっても不思議はないはずだ。馬が最後まで走りに集中できれば結果は出るはずだ。 AJC杯ではスローの展開だったのに後方から差し切るという決め手を見せた。この鋭い決め手さえ繰り出せれば、このメンバーなら十分に勝負になるはずである。 前々走阪神コースでレコードに迫るタイムで勝っているように、スピード馬場を得意とする馬だけに今の阪神コースはこの馬に合っているのではないか。それに期待したい。 |
ダンツフレーム (牡5・藤田58) |
買い | H14安田記念2着、H13皐月賞2着、H13ダービー2着など。 前走安田記念で連対しているのは大きい。古馬G1でも通用することをしっかりと証明したわけで順調に成長していることを強烈にアピールした。さすがに最強世代と言われたクラシックで2度連対している実績は伊達ではないということだろう。ダービーで連対したのだから距離も心配することはない。これといった中心馬がいないこのメンバーであれば、念願のG1制覇がすぐそこまできたという感じだろうか。 |
消し | 前走の安田記念も2着に終わり、どうしてもG1で勝ちきれないという甘さをまた出してしまった。堅実に走ってしかも2着は確保しているのだから悪いということはないのだが、どうしてもパンチ不足という感じが否めない。体型的にはマイラーと言われている馬だけに距離が2200mに延びるのも疑問で、前走の2着を死守することもできるかどうか分からない。中2週の後の中2週というローテーションもちょっと詰まっているという感じがする。直線だけの競馬になった時に対応できるかどうかも疑問である。 | |
エアシャカール (牡5・デザーモ58) |
買い | H12皐月賞優勝、H12菊花賞優勝、H12ダービー2着、H14金鯱賞2着、H14大阪杯2着など。 一昨年の2冠馬である。ダービーもハナ差だったのだからほとんど3冠馬という評価でいいことになる。近走は休み明けを2戦して2着、2着と勝ちには見放されているが、3着以下は離しているのだから内容としては悪くはない。もともとここ目標だったのだろうし、2度叩かれた上積みを考えれば体調は上昇していると考えていいだろう。距離もベストといえるし、中心馬も特にいないというメンバー構成であれば、久々のG1制覇もすぐそこである。 |
消し | まずはここ2戦2着に負けていることであるが、切れる脚がないためにどうしても取りこぼしが多くなるということだと思う。今回もそれなりに決めてのある馬が多いだけに、自分の競馬ができたとしても勝ちきれるかどうか疑問である。もともと気性に問題を抱える馬で、ジャパンC、天皇賞春で惨敗しているように、気持ちが切れればまったく走らないということも考えられる。また、昨年の2冠馬といっていも、ジャパンCでアグネスフライトとともに惨敗したことからすると、レベルの低い世代だっただけという考え方もできるわけで、クラシック実績もどこまで信用していいか分からない。 | |
ツルマルボーイ (牡4・河内58) |
買い | H14金鯱賞優勝、H14中京記念優勝など。 前走別定G2の金鯱賞を勝ったのは大きい。エアシャカールに0.2秒差つけたのだから完勝と言っていい内容である。まだ4歳という年齢からもまだまだ成長途上という勢いが感じられ、現代競馬ではこういう上がり馬が一気にG1を制覇してしまうことも多くなってきているだけに、楽しみな1頭ということになる。2300mのメトロポリタンSを勝っているのだから距離の心配もすることはない。 |
消し | 3走前の大阪杯で5着に負けているというのが気になるところである。金鯱賞よりも充実したメンバー構成だっただけに、この馬の実力はこんなものということかもしれない。前走の金鯱賞は相手はエアシャカール1頭という感じで完全マークしていたから差し切れたが、今回はそういう競馬はできないだろう。最近の3勝はすべて左回りというのも気になるところで、大阪杯と同じ阪神コースというのも大きな不安となる。 | |
テンザンセイザ (牡4・四位58) |
買い | H13京阪杯優勝、H13京都新聞杯優勝など。 京都記念で上がり33.7で3着、前走の新潟大賞典も最後方から上がり34.4で3着するなど、とにかく終いの切れ味が鋭い馬である。重賞を2勝している実績もあり、この馬の流れになれば一発ということは十分に考えられる。4歳という若さも魅力であり、まだまだ底を見せたとも言えない。今回のメンバー構成なら勝ち負けしても不思議はないだろう。 |
消し | 前走ローカルの新潟大賞典で3着に負けていることを考えると、G1という器の馬ではない感じがする。終いが切れるといってもG1ともなると最後方からではとても届かないし、早めの競馬をすると大阪杯で惨敗したように持ち味を発揮できない。重賞2勝がいずれも京都コースだし、神戸新聞杯、大阪杯と阪神コースでは惨敗が目立つだけに、阪神コースは苦手なのかもしれない。 | |
ローエングリン (牡3・横山典58) |
買い | H14駒草賞優勝、H14若草S優勝。 天皇賞と同日に初勝利をあげたが、その時のタイムが天皇賞と0.6秒差という衝撃的なものだった。その後遊びのない気性が災いし惨敗するケースもあったが、ここ2走は力の違いを見せつける圧勝を演じており、その実力が本物であることを証明した。クラシックは除外のため参戦できなかったが、そのおかげで疲れなくこのレースに臨めるわけで、昨年までの3歳馬よりもかえって期待できるという考え方もできる。超良血馬で、そういう雰囲気を非常に持った馬であり、まだまだ底は深い馬という期待は十分に持てる。もちろん斤量53kgというのも大きな魅力である。 |
消し | まずはまだ3歳というのがどうか。過去の傾向からすれば3歳馬は好走すらできずに負けているだけに、この時期の3歳と古馬を戦わせることに無理があるのかもしれない。しかも、この馬は重賞を勝っていない。それどころか重賞は2戦して2戦とも掲示板にすら載れなかったのである。オープン特別を2連勝といってもクラシックの裏番組の弱い相手と走っての結果だけにどこまで評価していいか分からない。大きな実績がないのだから、なんだかんだで能力はそんなに高くないということも十分に考えられる。 | |
アクティブバイオ (牡5・後藤58) |
買い | H14日経賞優勝、H14目黒記念2着など。 別定G2を勝った実績は素直に評価しないといけない。前走の目黒記念でも2着は確保していたし、完全に本格化したと言っていいだろう。日経賞では上がりだけの競馬を制し、目黒記念ではスタミナ勝負で好走した。どんなレースにも対応できるというのは大きな武器となる。天皇賞は惨敗に終わったが、そのときの3強が出走しないというのであれば、勝ち負けを演じても不思議はないということになる。 |
消し | 日経賞と目黒記念で好走はしているが、相手関係がそんなに強かったとも思えないだけに、G1の裏付けとできるかどうか疑問である。現に天皇賞では9着に惨敗しているわけだし、G1という器ではないのかもしれない。重賞好走が2戦とも2500mということからすると、2200mという距離も少し短いかもしれない。 | |
トウカイオーザ (牡5・熊沢58) |
買い | H13アルゼンチン共和国杯優勝、H14大阪ハンブルクC優勝など。 ハンデ戦とはいえG2を勝っている実績を忘れてはいけない。このときは他を寄せ付けない完勝という内容だっただけに、能力をフルに発揮できるのであればG1でも通用するだけの実力を持っていると言っていいだろう。トウカイテイオーの半弟で父がサンデーサイレンス産駒という良血でもあり大一番でも走れるバックボーンも十分である。前走の目黒記念で惨敗しているが道悪のせいと考えればやむ得ない。前々走は勝っているわけだし調子は良いと考えていいだろう。 |
消し | アルゼンチン共和国杯、大阪ハンブルクCを勝っているが、いずれも2500m戦だった。その他の実績を見ても2400m以上で好走しているケースが目立ち、今回の2200mという距離はこの馬には少し短い感じがする。また、日経新春杯4着、京都記念5着と大崩れはないものの、G2レベルで連対できないでいる現状を考えると、G1という器の馬ではないのかもしれない。前走も道悪だったとはいえ掲示板にも載れなかったわけでし、勢いもあまり感じられない。 | |
トウカイポイント (騙6・小林淳58) |
買い | H14中山記念優勝、H13カブトヤマ記念2着など。 今年の中山記念をレコードで勝っているというのは大きな実績である。別定G2を勝ったということもあるし、エイシンプレストン、ラスカルスズカ、ミレニアムバイオを敗ったのだから能力はかなり高いということになる。今回はG1となるが、中山記念の内容ならば能力は十分に通用するだろう。しかも今回は主役不在のメンバー構成なのだから、なおさらチャンスは大きい。 |
消し | 中山記念、カブトヤマ記念とも距離は1800mだった。難しい気性の馬だけに、このくらいの距離が合っているのだろう。特に中山記念は流れがこの馬に合っていたというのが大きいと思う。となると、ゆったりと流れる2200mという距離で折り合えるかどうか非常に心配であり、この馬には2200mは少し長いと言えそうだ。現に前走のメトロポリタンSでは8着に惨敗している。間隔が開いているのも気になる。 | |
フサイチランハート (牡5・江田照58) |
買い | H14AJC杯優勝、H14ダイヤモンドS2着。 別定G2を勝っている実績は高く評価しないといけない。スローの展開だったにもかかわらず後方から差し切ったのだから瞬発力はかなりのものである。距離が2200mだったというのも今回のレースの大きな魅力となる。前走は9着に敗れたが、休み明けで道悪競馬、さらにハンデがきつかったことを考えれば、やむ得なかったといえる。叩かれた上積みは見込めるし、スピード馬場は望むところだろう。巻き返しは十分に考えられる。 |
消し | AJC杯を勝っているとはいえ、1月のレースでメンバーもそれほどでもなかった。ダイヤモンドSもG3のハンデ戦で、これらの実績だけでG1の裏付けにするのはちょっと厳しいかもしれない。前走も9着は負けすぎという感じもするし、G1となるとどこまで信用していいか分からない。あまり器用でないらしく、東京コースを得意としているということであれば、阪神コースというのも不安ということになる。 | |
ホットシークレット (騙6・柴田善58) |
買い | H13目黒記念優勝、H12ステイヤーズS優勝、H14日経新春杯2着など。 G2を2勝している実績は高く評価しなければならないし、昨年の宝塚記念でテイエムオペラオーとハナ差の3着という勝負をしていることも忘れてはいけない。この馬の場合、気持ちよく走れるかどうかが好走するかどうかの大きなポイントになり、これまで結果を出してきた柴田善騎手に乗替わるというのは大きな魅力となる。スタミナには絶対の自信を持つ馬だけに、上がりがかかる展開に持ち込めばチャンスはさらに大きくなる。昨年の目黒記念では差す競馬でレコード勝ちしているのだから逃げにこだわるタイプでもない。 |
消し | この馬は本当に難しい。強い相手に勝ったと思えば、弱い相手に惨敗してしまったり、ムラがあまりにありすぎる。しかも好走パターンが決まっていればいいが、目黒記念では差す競馬で勝ち、宝塚記念では逃げて3着と、本当に分からないとこばかりである。とにかく走らせてみないと分からないというのだから信用度が高いとはとても言えない。前走の目黒記念の負け方があまりにひどかっただけにドバイ遠征の疲れがまだ残っているのかもしれない。切れる脚がないだけに、決め手勝負の流れになるとさらに苦しくなる。 | |
マチカネキンノホシ (牡6・岡部58) |
買い | H14京都記念2着、H13日経賞2着、H12AJC杯優勝など。 無冠の大器と言われ続け6歳になってしまったが、今年もナリタトップロードと僅差の勝負をしてその能力の高さを見せている。そういう走りが続かないのがこの馬の問題なのであるが、それでも能力が高いことを随所に見せている馬だけに、馬が走りに集中さえすれば今回のメンバーであればG1を勝ってしまっても不思議はない。そういう一発を秘めた馬であることは間違いない。 |
消し | とにかくいつ走るか分からないというのがこの馬の最大の問題点であり、気分を損ねると走りをやめるというムラのある気性が大きな問題である。厳しいレースになるほど結果を出せないということからすれば、今回も気持ちが続かない可能性が高いのではないか。現にG1で好走したことはほとんどない。まあ、G1で結果を出していないのだから実は根本的な能力もそんなに高くないのかもしれないけど。 | |
ミツアキサイレンス (牡5・川原58) |
買い | 地方の馬なのでよく分からないが、阪神大賞典でナリタトップロードと0.3秒差という競馬をしたのだから、まったく通用しないという馬ではないのだろう。今回は中央勢から大物が出走していないだけに阪神大賞典よりもチャンスかもしれない。 |
消し | 地方でも勝ったり負けたりを繰り返している馬だけに、中央のG1で好走できるほどの器とは考えづらい。阪神大賞典4着はハナを切ってのものであるが、今回はテンに速い馬がいるだけに展開としても苦しい。挑戦してくるのはレースを盛り上げるためにも悪いことではないが、ちょっと実力差があるように感じる。 |