前ページに戻る
G1有馬記念の反省

G1有馬記念の結果
1 1-02グラスワンダー 的場 2.32.1---35.3 498kg+2 4人気
2 5-10メジロブライト 河内 2.32.21/234.5 470kg+6 3人気
3 3-05ステイゴールド 熊沢 2.32.32.1/235.5 424kg-2 11人気
4 6-11セイウンスカイ 横山典 2.32.7クビ37.0 480kg+10 1人気
5 2-03エアグルーヴ 武豊 2.32.91.1/236.0 468kg-4 2人気
単勝1450円 枠連2290円
複勝620円 200円 660円 馬連4430円
予想と見解 好材料と不安材料
G1有馬記念の感想
  • 予想どおりセイウンスカイが逃げる。その他の馬は折り合いに専念する。私が買った中ではマチカネフクキタルが気負って走っており1周目でたぶん無理だろうと思った。セイウンスカイは向正面で後続を引き離し、いつもの大逃げかと思わせたが、3角から4角で一気に詰め寄られた。京都大賞典では意識して引きつけたが、今回はそんな余裕はなかったようである。この時点でセイウンスカイはダメだと思った。この4角で最も脚色が良かったのはグラスワンダーだった。毎日王冠のように直線はまったく伸びないかもしれないとも思ったが、グラスワンダーは突き抜けた。さらに大外をメジロブライトが突っ込んできたのを見て、私自身の勝利を確信した。
  • 勝ったのはグラスワンダーであった。自分で予想をしていて言うのも何だが、まさかこの馬がここまで走るとは思わなかった。というか、常識的には難しいと判断せざる得ない要素しかなかったはずである。それにもかかわらず私がこの馬を選んだのは、朝日杯の衝撃が忘れられなかったからである。朝日杯のレースを見ていなかったら、とても今回買う気にはなれなかったであろう。競馬というのは数字ももちろん大事だが、レースを見た印象というのも大切なことであることを痛感した。とにかくグラスワンダーは復活した。つまりは今までの凡走は体調の問題だけだったのである。距離実績も古馬実績もなかっただけに、この馬を選択するのは勇気がいったが、この馬を信じて本当に良かった。しかし、朝日杯の衝撃を思えば、まだまだ復調途上という感じもした。この馬が全快となったらどこまで強くなるであろうか。距離を克服した以上は、来年の主役となるのは間違いない。エルコンドルパサーと一緒に海外にでも行ってもらいたい。
  • 2着はメジロブライトであった。この馬も問題は体調だけだったので、この結果を見る限りでは体調は戻っていたということだと思う。この馬らしいレース展開で文句のつけようのないレースぶりだった。1/2馬身届かなかったが、相手が強かったと考えるのが妥当だと思う。それにしても、この馬は2500m以上だと本当に強い。正真正銘のステイヤーなんだなと改めて感じた。天皇賞春は来年も主役となるだろう。あとは2400m以下のレースでも走れるようになれば言うことはない。今回の上がり34.5を考えれば2400m以下でも対応できると思うのだが、果たして克服できるだろうか。
  • 3着はステイゴールドだった。この馬は本当に分からないなあ。ジャパンカップ惨敗からここまで巻き返すのだから恐れ入る。今後もこの馬の取捨は難しい。困ったもんだ。言えることはこの馬は弱くはないということである。まぐれで4度もG1を好走できるはずはない。
  • 4着はセイウンスカイであった。菊花賞、京都大賞典とけっこう強い逃げをかましていたので、ここでもその強さを見せつけるかと思ったが、やはり1人気の逃げはプレッシャーがきつかったようだ。私が心配していた1人気になったことがないのが、マイナスに出たということだと思う。初めての経験なのだから仕方ないと思うしかないだろう。4着でも上出来だと思う。来年に期待したい。
  • 5着はエアグルーヴであった。なんとスタートで落鉄したようである。これでは力を出し切れるはずがない。落鉄がなかったらどうなっていたか考えただけで恐ろしい。私にとってはラッキーだったが、この馬にとってはあまりにアンラッキーだった。悔いの残るラストだったが、これもまた競馬だろう。いい仔を産んでほしいものである。
  • キングヘイローは6着であった。この馬にしては頑張ったと思うが、これが現時点での実力だろう。来年の中距離戦線でがんばってほしいと思う。
  • シルクジャスティスは7着であった。やはりまだまだ調子が上がっていないようである。それでも少しづつは良くなっているようなので、天皇賞春までには復調しているかもしれない。来年の復活に期待したい。
  • ダイワオーシュウは8着であった。柴田善騎手がよく走っているとコメントしているのだから、これが実力ということだろう。やっぱり古馬G1では実力不足ということなのかな。
  • メジロドーベルは9着であった。やっぱりこの馬に2500mは長いのである。気性的に2200mが限界なのだと私は思う。そうは言ってもまさか去年よりも順位を落とすとは思わなかったなあ。ちょっとがっかりである。
  • オフサイドトラップは10着であった。G2G3で散々かき回されたので、この馬のことはよく知っている。ズバリ距離が長いのである。
  • エモシオンは11着であった。菊花賞3着の内容が良かったのでけっこうやれると思ったが、ここまで負けるとは思わなかった。意外にもイレ込んでいたようである。今後も狙いにくい馬になりそうだ。
  • ユーセイトップランは12着であった。いつものように最後方からの競馬となったが、こんな展開だとどうしようもない。上がり35.0はまあまあだったので、今後も展開にはまれば上位に顔を出すだろう。
  • マチカネフクキタルは13着であった。道中でかなり行きたがっていたので、その時点では終わったと思った。さすがに休み明けでは仕方がないかな。次に期待したい。
  • まあこんなもんでしょう。
  • 前ページに戻る

    参考
    G1有馬記念の予想
    結論
    馬番連勝複式 1-2-10-11(BOX)

      ◎セイウンスカイ
      ○メジロブライト
      ▲マチカネフクキタル
      △グラスワンダー

    にへい君の見解
  • いよいよ有馬記念となってしまった。今年は思うように回収できないままこのレースを迎えてしまいとても残念である。最後の最後で大逆転ということもないわけではないが、それを前提に予想をするというのは純粋な競馬の予想ではなくなるので、できるだけ避けたい(少しは狙っているということか)。今年これだけ負けたのは私の実力不足なのだから来年につながればそれでいいだろう。今年はたくさん負けたことで勉強したことも多かった。特に感じたのは時代が変わりつつあることである。どうも今までの常識が通じなくなっているように感じるのである。ただ、これは悪いことではなく、それだけ競馬が面白くなっているということである。とにかく、今年最後のG1を楽しもうじゃありませんか。負けて悔いなし、今回も自分らしく予想させていただきます。
  • 有馬記念は今まで復活劇というのがけっこう多い。オグリキャップやトウカイテイオーがその例である。逆に言えば、今年調子のいいはずの人気馬が意外に負けることが多いということでもある。これはたぶん、天皇賞秋もしくはジャパンカップに標準を合わせて結果を出したが、G1勝ちの疲労は大きく、有馬記念まで体調を維持することはできなかったということが挙げられる。逆に復活劇を演じる元G1馬は前走まで力を出し切れなかったために、逆に調子が上がってくることで、復活劇ができあがると思われる。現に天皇賞秋、ジャパンカップの連対馬が有馬記念で連対したのは10年前のタマモクロス、オグリキャップまで遡る。このように最近のG1を勝ったからといって簡単に信用するわけにはいかないのがこのレースなのである。そして、最近の成績がいまいちだからといってG1馬を見限ってもいけないのもまたこのレースなのである。かといって何でもかんでも復活するわけではないので選択はかなり難しくなる。
  • 今年のメンバーを見ると、うーん何と言っていいのか分からない。言えることは「中心馬」が不在だということである。それでもG1馬が8頭も集結しており、それなりに面白いレースになりそうではある。今回のレースの見所は、「今秋のG1好走馬が勢いで押し切る」のか、「今春以前のG1馬が復活する」のかだろう。けっこう難しい予想になりそうだ。
  • 私の本命◎はセイウンスカイである。やはり菊花賞優勝馬が出てくれば高く評価しなければいけない。ここ数年で菊花賞馬が有馬記念に出走してくれば、ほとんど連対を果たしている。これは第一にゆったりとしたローテーションがあげられる。ジャパンカップ組の中3週に比べれば圧倒的に有利である。第二に距離である。東京2400mはどちらかというとスピード勝負になりやすい。ところが中山2500mはけっこうスタミナが必要である。距離的には100mしか違わないことでジャパンカップ組が有利のように見えるが、私個人的には菊花賞の3000mの方が中山2500mに近いと思っている。第三に斤量である。クラシックでは斤量57kgで戦っていたのに一気に2kgも減るのはやっぱり有利と思われる。そういうことで菊花賞馬が出走してくれば、本命の第一候補としなければいけない。もちろんその馬の個性とか菊花賞の内容からも判断しなくてはいけない。その菊花賞であるが、平均ペースの逃げにもかかわらず圧勝と言っていい内容だった。しかもレコードである。これだけでもとんでもない馬であることが分かる。菊花賞有利説を語らなくても十分に有馬記念の本命◎にふさわしい走りは見せてくれている。逃げればこの馬のペースでレースが進むので圧倒的に有利な展開になるし、必ずしも逃げなかければいけないわけでもない。惨敗というのは考えづらいと言える。京都大賞典ですでに古馬を一蹴している実績も持っているし、常識的にはこの馬で大丈夫だということになると思う。ただ、この馬の気になるところは今まで1人気になったことがないということである。プレッシャーのかかるところで走っていないのである。今回1人気になれば、他馬のマークが厳しくなるわけだし、この状況でも強い競馬ができるかどうかはけっこう分からない。思ったより人気になっているようなので、ここは思いきってボックスで勝負します。
  • 対抗○はメジロブライトにする。天皇賞秋の走りがあまりにだらしなかったのがかなり不満である。いくら距離が短かったにしろ負けすぎな感じがする。どうも宝塚記念からおかしくなったような気がする。だからと言って、他に魅力的な馬がいるわけでもない。セイウンスカイ以外であれば、どうしても天皇賞春を完勝しているこの馬になってしまう。天皇賞春と同等の体調ならば圧勝もあり得るはずだ。前走5着も距離が短かったという言い訳があるわけだし、京都大賞典でも2着にきているのでスランプに陥ったわけでもないだろう。中山2500mという距離はこの馬にとってはベストに近いし、ゆったりとしたローテも好感が持てる。無難に考えれば消せない1頭である。ただ、勢いをいまいち感じないんだよなあ。大丈夫かなあ。
  • 単穴▲はマチカネフクキタルにする。今年のメンバーはいまいち勢いに欠ける。こういう時は休み明けの実力馬につい期待したくなってしまう。菊花賞で有無を言わせぬ強さを見せつけたこの馬の底力はかなりのものである。体調さえ問題なければまた強い走りをしてくれるはずだ。悪かった爪も良くなったようだし、調教もまあまあだったようだ。このメンバー構成ならばいきなりがあっても不思議はない。ただ、常識的にはやっぱり休み明けは厳しすぎる。しかも春は惨敗続きという情けない結果だった。古馬になってから勝っていないというのはちょっと信用しづらいものである。もうピークが過ぎたとも考えられる。あまり当てにはしていない。
  • 4番手はグラスワンダーにする。正直この馬もあまり当てにはしていない。ここ2戦の走りがあまりにひどすぎる。やはりマイラーなのかもしれない。単なる早熟馬なのかもしれない。しかし、あの朝日杯3歳Sの凄さは今でも忘れない。あれだけの走りをした馬がこのまま終わるわけがない。だいたい底を見せてしまった馬よりはこの馬の復活に期待したい。そういうことで買うことにしてしまった。でも、勢いは感じられないし、距離実績がないのも痛恨である。常識的には厳しいと言わざる得ない。私の馬券はここまでである。
  • 5番手はシルクジャスティスにする。今秋のこの馬はあまりにひどすぎる。どんなところからでも必ず追い込んでくる末脚はどこに行ってしまったのだろうか。とにかく今のこの馬に勢いを感じることはできない。しかし、去年も私が調子が下降気味と判断した有馬記念を勝ってしまっているように、基本的に常識が通じない馬である。いつ爆発するか分からないタイプだけに注意は必要だ。この馬の末脚が爆発したら去年のような差し切り勝ちも十分にあり得る。今回は人気も極端に落ちそうなので、馬券的な魅力はけっこうある。とは言うものの、やっぱり今秋の走りはひどすぎる。馬券にする勇気は私にはなかった。シルク会員として心の中で応援したい。
  • 6番手はエアグルーヴにする。エリザベス女王杯で3着に負けたものの、ジャパンCでは2着を確保し、まだまだ実力が落ちていないことを痛烈にアピールした。去年のピークは天皇賞秋だったので有馬記念では3着に敗れたが、今年はジャパンCにピークを持ってきたので、去年よりは良い体調でこのレースを迎えられそうだ。しかし、今年の実績を見る限りでは去年ほどの迫力を感じることはできない。何となくだが、私個人的には去年よりも実力が落ちていると感じている。2500mという距離もやはり牝馬には厳しいと思う。斤量54kgは恵まれすぎるし、鞍上が武豊に戻るのも好材料なので、かなり恐い存在ではあるが、個人的にはもうピークが過ぎた馬ということで魅力を感じていないのというのが正直なところだ。
  • 7番手はステイゴールドにする。天皇賞春、宝塚記念、天皇賞秋とG1で3度も連対を果たしている実績はそれなりに評価しなければいけない。ジャパンカップで惨敗したが、もともと有馬記念のようなレースの方が向いている馬である。またまた2着ということも十分に考えられる。意外と人気になっていないようなので馬券的には面白い存在である。だけど、個人的にはあまり強い馬だとは思っていない。このメンバー構成だと連対は厳しいと私は思っている。
  • 8番手はダイワオーシュウにする。菊花賞でメジロブライトに競り勝ち2着した実績からも、G1級の実力は持っているはずである。距離適性を考え、天皇賞秋、ジャパンCを見送っているように、始めから有馬記念を狙っていたと思える。前走アルゼンチン共和国杯は上がりだけの競馬となってスタミナ勝負にはならなかった。今回はセイウンスカイがスローで逃げるとは思えないので、この馬のスタミナが生きるはずである。チャンスはけっこうあると思う。しかし、ここで好走するつもりならば、アルゼンチン共和国杯で3着というのは物足りない。古馬G1という器ではないと思いたくなる。
  • 9番手はユーセイトップランにする。アルゼンチン共和国杯では最後方からの競馬で差し切るというかなり強い勝ち方だった。ジャパンカップでも同じようなレースで6着まできている。こういう割り切った作戦はけっこう恐いものである。勢いはけっこう感じるので一発あってもおかしくない。だけど、ジャパンCで掲示板を外していることを考えるとG1の器はないと思える。直線の短い中山コースでは追い込みが届きそうにない。
  • 10番手はエモシオンにする。菊花賞3着はけっこう評価できる。スペシャルウイークと僅差の勝負だったのだから当然である。カシオペアSで古馬を子供扱いにしていることからも、古馬G1でも十分に通用するだろう。ただ、何というかこれと言った魅力がない。すごい末脚を持っているとか、叩き合いには絶対負けないとか、そういうものがないのである。こういう馬は、掲示板はあっても連対はない、ということが多いものである。
  • 11番手はメジロドーベルにする。一言で言って「距離が長い」と私は思っている。日経新春杯、目黒記念の走りからもそうとしか思えない。勝った重賞はすべて牝馬限定戦ということを考えても、ここでは実力不足だと私は思う。ただ、ローテはいいし、去年よりは明らかに力をつけている。ここまで簡単に消していいものなのかと思わないでもない。
  • 12番手はキングヘイローにする。現4歳の3強の一角である。けっこう惜しいレースをしているので実力はそれなりにあると思っていいだろう。でも、4歳になってからはまだ未勝利で、だいたい底を見せてしまっている感じがするし、菊花賞5着からも距離が長いと思われる。やはり気性的に2000mくらいが合っているように思える。
  • 13番手はオフサイドトラップにする。天皇賞秋で優勝したのは立派であるが、私は運が良かっただけだと思っている。それに2500mという距離は明らかに長いはずである。
  • 14番手はサンライズフラッグにする。鳴尾記念は道悪に助けられただけである。その後連対すら果たしていないように、G1では実力不足である。距離も長いのではないか。
  • 15番手はオースミタイクーンにする。基本的にはマイラーだと判断していいと思う。どんなにがんばっても去年と同じ5着がいいところだろう。
  • 16番手はビッグサンデーにする。明らかに距離が長いと思う。切れる脚がないので大番狂わせも無理だろう。
  • とりあえず、こんなもんですかねぇ。
  • このページのTOPに戻る
    G1有馬記念出走馬
    馬名 買い&消し
    セイウンスカイ
    (牡4・横山典55)
    買い H10菊花賞優勝、H10皐月賞優勝、H10京都大賞典優勝。前走3000mをレコードで逃げ切ったのは凄かった。しかも2着スペシャルウイークに3馬身以上の差をつけている。完全に実力が違うというレースだった。京都大賞典ですでにメジロブライト、シルクジャスティスというG1馬を撃破しており古馬との対戦も問題はない。自分でレースを作れるというのもこの馬の魅力である。右回りは連対率100%というのも安心できる。
    消し 京都大賞典では「しょせん4歳馬」、菊花賞では「3000mで持つわけがない」という思いこみが相手にあったはずである。つまり1人気の逃げではなく、気楽な逃げだったわけで、相手のマークもそんなに厳しくなかったはずである。今回は主役をはるわけで、当然相手も厳しくマークしてくるはずである。果たして1人気というプレッシャーを跳ね返すことができるであろうか。
    エアグルーヴ
    (牝6・武豊54)
    買い H9天皇賞秋優勝、H10H9ジャパンC2着、H10札幌記念優勝、H10大阪杯優勝など。去年の年度代表馬である。今年はG1こそ勝っていないが、ジャパンC2着、宝塚記念3着、エリザベス女王杯3着と高レベルの実力を維持している。前走ジャパンCでは2着に食い込み、勢いは感じることができる。去年は調子が下降気味で3着だったが、今回は昇り調子で臨めるのではないだろうか。斤量54kgは恵まれたと言える。
    消し さすがに去年ほどの迫力は感じない。理由は何であれ、エリザベス女王杯で連対すらできなかったのは実力の衰えを感じさせる。前走2着も全盛期であればあそこまで離されていなかったと思う。そして去年3着だったように、牝馬に2500mというのは厳しい距離である。特にこの馬は切れ味が魅力の馬なので長い距離はあまり合っていない感じもする。
    メジロブライト
    (牡5・河内57)
    買い H10天皇賞春優勝、H10阪神大賞典優勝、H10京都大賞典2着など。天皇賞春は完勝と言っていい内容だった。とにかく長距離レースに強く、長い距離でのラストの瞬発力はとんでもないものを持っている。前走惨敗も2000mという距離が短かったと思えば納得がいく。中山2500mは願ってもない条件で、ここで勝たずしてどこで勝つという感じだろう。ゆったりとしたローテも好感が持てる。
    消し 前走天皇賞秋で5着というのは負けすぎという感じはする。いくら距離が短かったにしろG1馬なのだからもっと頑張ってほしいところだ。どうも宝塚記念の時にゲートで暴れてから、この馬らしさというか迫力が伝わってこない。天皇賞春で燃え尽きてしまったのかもしれない。
    ステイゴールド
    (牡5・熊沢57)
    買い H10天皇賞秋2着、H10宝塚記念2着、H10天皇賞春2着。今年はG1で3度連対を果たし、1流の仲間入りを果たした。とにかく大崩れしないのが魅力の馬である。G2だと連対できないのに、G1だと連対するという変わり者だが、厳しい流れの方が力を発揮するタイプなのだろう。スタミナがある馬なので距離が少しでも伸びるのは好材料である。
    消し この馬の2着は、惜しい2着というよりは、勝馬には決定的に負けての2着である。つまり、強い2着という印象はなく、堅実に走っていたらいつのまにか2着にいた、という感じである。G2でも連対できないでいるように、自分から勝ちにいくタイプではなく、どうしても他力本願となる。前走10着に惨敗したように、相手がしっかりと走ってしまうと惨敗することもある。ローテもちょっと厳しいか。
    オフサイドトラップ
    (牡8・蛯名56)
    買い H10天皇賞秋優勝、H10新潟記念優勝、H10七夕賞優勝。現在重賞3連勝中である。しかもG1の勲章をついにもぎとってしまった。ここにきての充実ぶりは目を見張るものがある。勢いはかなり感じられる。今までに15連対しているように安定度の高い馬で、大崩れはほとんどないタイプである。
    消し H9AJC杯で4着に負けたレースの印象では明らかに2200mは長いという感じだった。その後は2000mまでしか使われていないように、この馬のベストは1800mのはずである。2500mは明らかに距離が長いといえる。天皇賞のレースもタイムが良かったわけではないし、相手がだらしなかったという印象が強く、この馬が強かったという感じはしなかった。
    グラスワンダー
    (牡4・的場55)
    買い H9朝日杯3歳S優勝。この時1.33.6という3歳馬とは思えないタイムを叩き出している。あまりの強さに言葉が出なかったことを覚えている。少なくても私が見た感じでは史上最強の3歳チャンピオンであった。こういう馬が早熟なんて言葉で片付けていいわけがない。体調全快ならばここを圧勝しても何の不思議もない存在である。
    消し 復帰後の2戦があまりにだらしない。特にアルゼンチン共和国杯は斤量57kgでも相手を考えれば連対は外してほしくないところだ。単なる早熟馬なのか。2500mという距離が合わないのか。とにかく勢いはあまり感じられない。過去にこのレースで何度か復活劇を見せている馬はいるが、いずれも古馬実績しかも距離実績があった馬ばかりである。3歳実績しかもマイル実績だけでは復活劇を期待するのは酷な感じもする。
    シルクジャスティス
    (牡5・藤田57)
    買い H9有馬記念優勝、H10阪神大賞典2着。去年のチャンピオンである。距離コースが問題になるわけがない。今年は絶不調に陥っているが、いつ走るか分からない一発タイプの馬である。はまった時の末脚は半端ではない。この馬の末脚にエンジンがかかったら止められる馬はたぶんいない。
    消し 前走前々走がひどすぎる。去年は菊花賞、ジャパンCとも負けながらも多少の言い訳ができたし、最後はかなり伸びていた。今年はこの馬らしさが全く見られずに惨敗している。去年と比べると明らかに勢いを感じない。もうピークが過ぎたのかと思いたくなる。
    ユーセイトップラン
    (牡6・佐藤56)
    買い H10アルゼンチン共和国杯優勝。この時はスローペースだったにもかかわらず、上がり33.8というとんでもない豪脚で勝ってしまった。ジャパンカップでも同じ戦法で6着にがんばっている。この馬には追い込みが合っているということなのだろう。こういう割り切りは、いつどこで爆発するか分からないだけに、けっこう恐い存在である。
    消し ジャパンカップ6着がこの馬の限界という感じはする。今回は日本馬だけと言ってもレベル的にはそんなに変わらない。実績的には掲示板なら上々というレベルの馬だろう。追い込み戦法なので直線の短い中山も不安材料である。
    ダイワオーシュウ
    (牡5・柴田善57)
    買い H10オールカマー2着、H10菊花賞2着。菊花賞ではメジロブライトを抑えて2着しているわけで、この馬の底力も相当のもののはずである。今春は日経賞10着から天皇賞春5着と振るわなかったが、今秋は2着3着とまずまずの成績を残している。前走はトップハンデが堪えたと思えば納得がいくし、勢いはまあまあ感じることはできる。先行できるタイプなので中山コースも合っているのではないか。基本的には安定度の高い馬である。
    消し まだ重賞を勝っていない馬である。どんなに好走しても2着までという堅実タイプの馬に感じられる。こういう馬がG1で連対するのはけっこう難しいことである。菊花賞もしょせん4歳限定レースだったわけだし、古馬G1で実績がないのはやはり大きくは信用できない。前走アルゼンチン共和国杯で3着に負けたのも、メンバーを考えるとちょっとだらしない。
    メジロドーベル
    (牝5・吉田55)
    買い H10エリザベス女王杯優勝、H10府中牝馬S優勝。去年の4歳牝馬チャンピオンが古馬でも女王に輝いた。しかもあのエアグルーヴを敗ってのものだけにその価値は高い。春は不振だったが、今秋見事に復活した。現在重賞2連勝中と勢いもある。この勢いならば牡馬相手でも何とかなりそうだ。
    消し この馬が勝っているのはすべて牝馬限定戦である。牡馬が相手だとどうしても決め手が甘くなる。それに2500mで実績がない。距離が長いと思わずにいられない。やはり気性的に長距離は合っていないということなのだろう。エアグルーヴに勝ったにしても、相手はジャパンカップに標準を絞っていてのものだし、今回も勝てるとは言い難い。
    マチカネフクキタル
    (牡5・岡部57)
    買い H9菊花賞優勝、H9京都新聞杯優勝、H9神戸新聞杯優勝。去年の菊花賞を3連勝で勝ったときの勢いはかなり凄かった。シルクジャスティス、メジロブライトあたりに完勝していたのだから、現5歳では潜在能力はNo1の存在ともいえる。一瞬のうちに差してくる切れ味抜群の末脚が武器の馬であり、はまった時の破壊力は半端ではない。
    消し 6ヶ月の休み明けはさすがに厳しすぎる。しかも今春はあまりにだらしない走りだったので余計に信用できない。昨年秋の充実ぶりはあまりに急成長という感じがしたが、こういう急成長で頂点に登りつめた馬は意外とピークが短かったりするものである。
    キングヘイロー
    (牡4・福永55)
    買い H9東京スポーツ杯3歳S優勝、H10皐月賞2着、H10京都新聞杯2着。これでも現4歳の3強の一角である。皐月賞で1/2差2着、京都新聞杯でクビ差2着と実力はセイウンスカイ、スペシャルウイークとは遜色ない。今回は人気が大きく落ちることが考えられるだけに、おもしろい馬券になりそうだ。
    消し 3強と言われながらG1どころかTR戦ですら勝てることはできなかった。底を見せてしまった感じは拭えない。4歳限定でこれなのに、古馬G1ではさらに厳しくなる。距離も2000m前後が合っていると思われ、2500mは長い感じはする。
    ビッグサンデー
    (牡5・高橋亮57)
    買い マイルCS2着。前走ついにG1で連対してG1級の仲間入りを果たした。とにかく粘りがこの馬の信条である。競り合いにはけっこう強い。
    消し 実績から見ても明らかにマイラーである。2500mは長すぎるはずである。先行して押し切るタイプなので、ダイユウサクのようなこともないだろう。
    オースミタイクーン
    (牡8・武幸56)
    買い H10マイラーズC2着、H10京王杯SC2着、H9マイラーズC優勝。去年のこのレースで5着しているように、意外にも距離を苦にしない。展開によってはマイラーに有利になることもあるだけに、まったくチャンスがないわけでもないだろう。
    消し 基本的にはマイラーである。やはり2500mは長いと思われる。去年5着しているが、あくまでも5着である。さらに年をとったことを考えるとさらに着順を上げるのはかなり厳しそうだ。
    エモシオン
    (牡4・松永幹55)
    買い H10カシオペアS優勝。前走菊花賞はスペシャルウイークとクビ差の3着、前々走のカシオペアSでは古馬相手にもかかわらず完勝しているというように、春よりも大きく成長したのは歴然である。さらに成長していることも考えられ、チャンスがまったくないわけではないだろう。超良血馬がいよいよ本格化したかもしれない。
    消し オープン特別を2勝しているが、重賞は連対すら果たしていない。重賞はG1しか走っていないから仕方ないと言えば仕方ないが、G1馬が多数出走してくるこのレースでG1連対を果たしていないだけでも、やはり格不足ということになる。これといった欠点があるタイプではないような気がするが、さすがにこのメンバーに入ると相手が違うという感じは否めない。
    サンライズフラッグ
    (牡5・安田康57)
    買い H10鳴尾記念優勝。このときエアグルーヴを3馬身差ぶっちぎるというとんでもないことをしてしまった。G1以外でグルーヴが負けたのはこの鳴尾記念だけである。そういう意味では今回あっと言わせても別に不思議はないことになる。最後方からという極端なレースをするので一発あってもおかしくない。
    消し 鳴尾記念後のレースぶりがあまりにだらしない。鳴尾記念は不良馬場に助けられただけと考えるのが妥当だと思いたくなる。一度だけ2500mを900万で走っているが、1人気で5着に敗れている。その次のレースではしっかりと勝っているのだから、2500mは距離が長かったということなのだろう。最後方からのレースというのも展開としては厳しい確率が高い。
    このページのTOPに戻る

    前ページに戻る