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G1フェブラリーSの反省

G1フェブラリーSの結果
1 3-06グルメフロンティア 岡部 1.37.5---36.7 534kg0 6人気
2 1-02メイショウモトナリ 安田康 1.38.2437.7 508kg-8 8人気
3 7-13シャドウクリーク 加藤 1.38.2クビ36.8 470kg0 10人気
4 6-12ワシントンカラー 柴田善 1.38.3クビ37.4 504kg-2 4人気
5 8-16タイキシャーロック 横山典 1.38.3ハナ38.0 524kg+7 1人気
単勝1,120円 枠連1,560円
複勝440円 610円 890円 馬連11,730円
予想と見解 好材料と不安材料
G1フェブラリーSの感想
  • いきなり万馬券が出ましたね。びっくりしました。終わってみれば、スピードよりもパワーが重視のレースだったようです。スピード重視の私の予想では、かすりもしませんでした。井崎先生がTVで乾いた馬場だから馬体重のある馬が有利だと繰り返し言っていたが、まさか本当に馬体重が最も重かったグルメフロンティアが圧勝するとはびっくりである。冬のダート戦線はとにかく馬体重のある馬を狙え!というが、まさかG1レースでも当てはまるとは思わなかった。結局は、実績・順調度とも抜けている馬がいればそんなセオリーは関係ないが、混戦となればちょっとした条件で体勢が大きく変わってしまうということなのだろう。今年はいろんな意味でいい勉強をさせてもらった。これからは、もっとダートを見ていきたいと思う。芝と同じように予想するから今回のようなことになるのである。でも、芝ほど重賞レースはないし、地方交流戦はTV中継もないのだから、どうしてもデータ不足になってしまう。今後も自信のある予想はできそうにない。
  • 勝ったのはグルメフロンティアであった。やはり天皇賞秋5着のスピードは一枚上だったということか。本当に恐れ入った。私は距離実績とコース実績を重視するタイプなだけに、この馬を選択することはとてもできなかった。そういう意味では悔いはまったくない。終わってから考えれば、ながつきSの判断がポイントだったと思う。今回の勝ち方を見る限りでは芝よりもダート適性の方があるとしか思えない。それを前提にすれば、ながつきSの僅差勝ちは体調不良のままの結果だったということではないか。現にカブトヤマ記念では3着に敗れていること、連闘でのぞんだ天皇賞秋で5着していることがそれを証明していると思う。つまりは、ながつきSとカブトヤマ記念は単なる調教だったのではないかということである。もしそうであれば、ながつきSはカブトヤマ記念の時より調子が悪かったことになる。それでいて、エムアイブランを抑えきったというのだから、この馬のダート実力は半端ではなかったということになる。まあ、こんなことは結果論として言えるのであり、レース前ではちょっと思いつかないことである。私のようなタイプには事故だと思うしかないであろう。あとは、混戦では調子というのが大切であり、1か月以内に重賞を勝っているということは、それだけで大きなポイントにするべきだった。本当にこの馬には勉強させられた。
  • 2着はメイショウモトナリであった。この馬がここまでがんばるとはとても思いつかなかった。距離短縮と絞れたのが良かったのだろう。ちょっと前走4着に騙されてしまった感じである。さすがにこのくらいの距離だと走る馬である。ただ、あまり強さを感じなかったというのが正直なところである。どちらかというと、タイキシャーロック、バトルライン、ストーンステッパー等が自滅とも言える不可解な凡走のおかげで2着に残ってしまったという方が正しいような気がする。現に勝馬とは4馬身も離されているではないか。ちょっと私はまだこの馬を信用することができない。でも、こういうのをきっかけに本物になる馬もいる。今後の走りには注目していきたい。
  • 3着はシャドウクリークだった。さすがにこの馬の追い込みは凄い。このメンバー構成だと追い込みは届かないと思ったが、ここまで伸びてくるとはびっくりである。惨敗と好走の差が激しい馬だけにどうしても評価しづらい馬なのだが、マイルまでなら何をしでかすか分からない馬であることがよく分かった。ただ、メイショウモトナリ同様にあくまでも有力馬が自滅した結果の3着であると私は思っている。これからもダートの重賞で常に好走できるかは何とも言えない。脚質的に展開も左右されそうなので、もう少し実績を積み上げてもらわないとまだまだ信用はできない。
  • 4着はワシントンカラーであった。ちょっと評価に困る中途半端な結果である。これが実力だということかもしれないし、やっぱり調子が落ちていたということかもしれないし、距離が長すぎたということかもしれない。現時点ではちょっと判断できない。今後の走りに注目していきたい。
  • 5着はタイキシャーロックであった。基本的に見たことがなかった馬だからコメントに困ってしまうが、やはり前半掛かり気味に先行してしまったことでラストが伸びなかったように感じた。つまりは間隔が開きすぎたのがいけなかったということになりそうだ。馬体重もけっこう増えていたし、間隔が開くのは調整が難しいのだということがよく分かった。絞れない冬場ならなおさらか。
  • エムアイブランは6着であった。体調には問題がなかったと思うので、実力負けだと思う。道悪が敗因というなら言い訳に聞こえるが、良馬場で負けたのだから、言い訳は何も言えないだろう。前走の圧勝も道悪で脚抜きが良かっただけだったということになりそうだ。馬体重が軽いことを考えれば、この馬場でよくがんばっていると言えるのではないか。今後も渋いところで活躍しそうである。
  • スーパーナカヤマは8着であった。この馬の魅力は先行力である。ペースが速くなかったのであれば、もっと前に位置しなければいけない。4角の位置取りでこの馬はないなと思った。前に行けなかったのであれば馬の実力の問題になるが、意識的な位置取りであれば騎乗ミスだと思う。まあ、前にいたからといって連対できたかどうかは分からないけど。
  • バトルラインは9着であった。安定度の高さに定評があったこの馬がここまで負けるとは思わなかった。去年3着していることからすると、あまりに情けない負けである。内枠でごちゃついたのは分かるが、今までの実績からすればあまりにだらしない。休み明けは大きなマイナスということか。
  • ストーンステッパーは10着であった。かなり掛かっていたようで、熊沢騎手とずっとケンカしていたようである。これでは惨敗も仕方ない。ハイペースでこその馬なのかもしれない。もちろん前走4着に負けているように、体調が戻りきっていなかったということもあるだろう。
  • ブレーブテンダーは11着であった。いきなりのダートではさすがに大化けすることはなかったようである。世の中そんなに甘くはないか。
  • ワイルドブラスターは12着であった。前走惨敗からもまだまだ調子が戻っていないということか。まあ、これが実力ともいえるが。
  • とりあえず、こんなもんでしょう。
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    参考
    G1フェブラリーSの予想
    結論
    馬番連勝複式 1-7-11-12-16(BOX)
    1. タイキシャーロック
    2. バトルライン
    3. ストーンステッパー
    4. ワシントンカラー
    5. スーパーナカヤマ
    にへい君の見解
  • 中央では唯一のダートG1であるフェブラリーS。ダート日本一決定戦とも言えるレースであるが、距離がマイルなのでどうしても格を感じることができない。世界一評価が高いBCクラシックが2000m、世界一賞金が高い?レースであるドバイワールドCもやはり2000mであることを考えれば、真のダート王決定戦は2000mであってほしい。それなのに、中央競馬にはダート2000mを施行できる競馬場がないのはちょっと寂しい。ダート日本一と言うのであれば、せめて2100mか1800mで施行してもらいたいところだ。まあとにかく、マイルという距離ではあまり日本一という感じは受けない。単純にダートスプリント王決定戦と見るべきだろう。
  • 今年の初めてのG1予想になるのだが、私はダートレースはあまりチェックしていない。地方交流戦が主流となっている今のダート戦線では、テレビ中継すらないので見ることがほとんどできないのである。そういうことで、私には今回の有力馬の実力関係がはっきりとは分からない。レースを見ていれば、インスピレーション等でその馬の個性とかが何となく分かるものだが、今回の出走馬で個性を把握している馬はあまりいない。この状況の中で自信のある予想なんて絶対無理である。はっきり言えば、的中する自信はほとんどない。数字を見た印象だけで判断することになりそうだ。ただ、こういう自信がない時は、人の判断に左右されやすいものである。他人があの馬が強いと言えば、つい強いのかなあと思ってしまう。馬の個性を知っていれば、いや私はこういうように感じたと反論できるのだが、馬の個性を知らなければ、反論する材料がないので、つい同調してしまうのである。これで必ず的中できれば文句はないのだが、そうなるとは限らない。自分の感じたことを捨てて、他人の意見に流されて外した時ほど悔しいものはない。こういう時は本当に自分に腹がたつものである。私はたとえその馬の個性を知らなくても、数字だけに頼らなくてはいけないとしても、自分の感じたことを大切にしたい。このレースの私の予想は、ダートレースを熟知している人から見れば、的外れの見解かもしれない。でも私は自分の感性を最後まで信じたい。たとえ、レースを見なくても、数字だけが頼りでも、私は私の予想に徹したい。なんて大きなことを言ってるが、数字しか参考にならない以上、人気どころを評価するしかないに決まっている。なんだかんだ言っても堅実な予想になりそうだ。
  • 私の本命◎はタイキシャーロックである。実は私はこの馬を見たことがない。どんな馬なのかまったく知らないのである。しかし、地方G1である南部杯をバトルライン相手に6馬身もぶっちぎっている事実はあまりに凄すぎる。私はバトルラインをかなり評価している。そのバトルラインを6馬身なんて化け物としか私には思えない。去年の7月以降は、4戦して2勝2着2回と連対率100%で安定度も期待できるのも頼もしい。2着2回もバトルラインにアタマ差、キョウトシチーにハナ差である。勝ったのと同じ評価をしていいだろう。数字を見る限りではかなりの実力馬だと思える。南部杯をレコード勝ちしている実績からも、距離はマイルがベストだと思える。ただ、実際に見たことがないということで、絶対の自信というものがどうしても持てない。本当に強い馬なのかどうかは分からないというのが本音である。ちょっと軸にはできそうにない。
  • 対抗○はバトルラインである。印象的なのが、プロキオンSでのレコード勝ちである。この走りを基準にすれば、ベスト距離は1400mなのではないかと私には思える。昨年のこのレースを除けば、連対を外しているのは昨年の平安Sと帝王賞なので1800mは距離が長いと判断できるのではないか。昨年3着もローテションがきつく、体調は万全ではなかった。それで3着を確保しているのは逆に評価すべきなのである。3着を外したことがない安定度も頼もしい。昨年の充実度を考えれば、本命にしてもおかしくない馬である。でも、マイル戦でシャーロックに6馬身も離されているのは痛恨である。エルムSで勝っているので、巻き返しも可能だとは思うが、どっちを本命にするかとなれば、やはりマイル戦の結果を重視するのはやむ得ない。シャーロックより上に評価することは私にはできない。それに、間隔が少し開いたこと、前走芝を使ってしまったことが、どうも気になる。
  • 単穴▲はストーンステッパーにする。昨年のこのレース僅差2着している馬をこれ以上低く評価することはできない。何と言っても去年の1人気馬である。もちろん私も自信の◎を打っていた。この時は、ハイペースを先行しながら直線で他を引き離すという横綱相撲で4連勝していたので、この馬が負けることは考えられなかった。実際にはシンコウウインディの鬼脚に差されて負けたが、ハイペースを先行しながらバトルライン以下は3馬身も離しており、能力の高さは十分に証明している。ただ、これだけ強い競馬をしていた馬が、休み明けながら前走4着に負けているのである。去年のこの馬の実績からすれば、たとえ8分のデキでも2着は確保してほしかった。どうも去年ほどの勢いを感じることはできない。叩かれた上積みは当然あるであろうし、東京コースも得意としているので、これより下にも評価できないが、これ以上の評価もちょっとできない。
  • 4番手△はワシントンカラーにする。ここから先はかなり悩むところである(だからと言って上3頭は自信があるわけではないが)。東京ダートマイルに実績のあるということで、この馬を持ってきた。ユニコーンSであのタイキシャトルと約2馬身差の2着というのはかなり凄いのではないか。根岸Sも楽勝しているので、東京コースも合っている。スプリンターズS3着というスピードを持っている馬なので、スピード勝負ならかなり戦える。ただ、前走不可解な負け方をしている。本当に物見しただけならいいが、スプリンターズSの激走の反動が出て疲れが残っているという危惧もある。勢いがいまいち感じられないので、惨敗することも十分に考えられる。スーパーナカヤマと最後まで悩んだが、最終的には東京実績を重視したということである。私の馬券はここまでである。
  • 5番手△はスーパーナカヤマにする。前走のガーネットSで、先行して抜け出すという強い勝ち方をしているのは評価できる。しかもレコードのおまけつきである。芝の2000mでも好走した実績を考えれば、距離延長はプラスではないだろうか。勢いという点からすれば、明け5歳であるということもあり、この馬に一番魅力を感じる。私の推す上位3頭は、ローテーションや体調に問題がありそうなだけに、順調度を生かして一気にG1制覇ということもあり得る。ただ、休み明けだったとはいえ、11月に東京マイル戦で5着に負けているのは問題である。しかも準OPレースだったのだからなおさらである。東京は合っていないような気もする。私の馬券はここまでである。
  • 今回も弱気な5頭ボックスにしてしまった。始めに言ったとおり、あまりレースを見たことがないので、どうしても自信を持てないのである。これでもまだ的中できるかどうか不安である。これでは当たっても回収はあまり期待できなくなるが、回収0というのはできるだけ避けたいのである。つまらない買い方であることは分かってはいるが、無難に行かせていただきます。
  • 6番手はエムアイブランにする。けっこう評価の高い馬のようだが、実は私はこの馬を高く評価していない。一番気に入らないのは、ながつきSでグルメフロンティアに負けたことである。先行して楽勝かと思いきや、粘るグルメを最後まで交わせなかったのが、私にはやたら印象に残っている。斤量59kgだったのは分かるが、ダート実績のない馬に負けたというのはちょっと・・・という感じがする。重賞を勝つときはメンバー構成がいまいちで相手に恵まれていただけとも考えられる。どうしても私には強く見えないのである。ただ、前走の勝ち方はけっこう凄かったらしい。中3週というローテーションもベストであり、順調さならこの馬がNo1である。やっぱり強い馬だったということもありそうである。でもやっぱり私には強いとは感じることができない。
  • 7番手はブレーブテンダーにする。ダート初挑戦となるが、切れる脚質ではないことからすると、ダートで走ってもおかしくないような気はする。芝のG1マイルCで2着したほどの実力の持ち主なので、ダートさえ克服できれば、スピードの違いを見せつけるかもしれない。穴狙いとしてはかなりおもしろい存在だとは思う。ただ、勝ってもおかしくない馬がたくさんいる中で、ダート初挑戦で惨敗もあり得る馬まで馬券を広げることはとてもできない。今回見送るのは仕方ない。
  • 8番手はワイルドブラスターにする。休み明けを一度叩かれた上積みで大化けすることも十分に考えられる。なかなか凄い末脚を持っているので直線の長い東京コースも合っていそうだ。でも、特に強い相手に勝っている実績があるわけでもないので根本的実力が疑問だし、前走10着から一度叩かれただけで大きく変わるとも思えない。今回はさすがに厳しい戦いになると思う。
  • 9番手はグルメフロンティアにする。ながつきSでエムアイブランに勝っているのでダートは問題ないことを証明はしているが、私は距離が短すぎると思う。やはりこの馬は1800m〜2000mが合っていると思う。ダートのマイル戦はとにかくペースが速く、それでいて先行馬が意外と潰れない。この馬にはちょっとペースがきついのではないか。どんなにがんばっても入着までではないかと私は思っている。
  • 10番手はシャドウクリークにする。実績が1200mに集中していることからして、マイルは距離が長いと思う。それでいて、安定度がまったくないのだから、とても買えない。はまった時の恐さもあるが、まあマイルなら大丈夫だろうと私は思っている。
  • 11番手はメイショウモトナリにする。ダート実績はなかなかなので、それなりの走りはするとは思うのだが、前走4着と底を見せてしまった感じもする。ここでは実力不足だと思う。
  • まあこんなもんでしょう。
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    G1フェブラリーS出走馬
    馬名 買い&消し
    バンチャンプ
    (牡6・佐藤祐56)
    買い 地方競馬のことは何も知らないので、あまり参考にならないでしょう。とりあえず、1600〜1900mで勝っており、特にマイルでは3勝している。距離はほぼベストだといえる。左回りが得意らしいので、東京コースにも合っているようである。
    消し ここ最近は勝っていない。常識的に言って、地方で勝てない馬がいきなり中央のG1で勝つなんて夢に近い。前走勝って勢いがあるというならともかく、連対すらしていないのだから、実力不足と判断されても文句が言えない。
    ストーンステッパー
    (牡6・熊沢57)
    買い H9ガーネットS優勝、H8根岸S優勝、H9フェブラリーS2着。なんと言っても昨年のこのレース僅差2着馬である。昨シーズンは、ダート短距離では無敵ともいえる強さを見せており、能力は相当高い。去年は4連勝の後に本番を迎えてしまったので、調子が下降気味だったように感じた。今年は、休み明けを1戦したところなので、昇り調子での出走となりそうだ。休み明け初戦もレコード決着の4着なら上出来である。叩かれた上積みで一気に巻き返しを狙う。東京のマイルを得意としており、距離コースも問題ない。ハイペースを先行して直線で抜け出す戦法を得意としており、安定度も期待できる。
    消し 能力上位も体調に疑問を持つ。前走4着は上出来という見方もできるが、物足りないという見方もできる。やはりG1を勝つつもりでいるなら、前哨戦も僅差2着は確保してもらいたいところだ。ダート戦線は勢いのある馬が好走するケースが目立つだけに、この程度ではいまいち勢いを感じることはできない。体調上昇も絶好調にはほど遠いという印象も受ける。それに、今シーズン活躍した馬も相当の能力馬なので、実力負けも十分に考えられる。
    バトルライン
    (牡6・武豊57)
    買い H9プロキオンS優勝、H9かしわ記念優勝、H9エルムS優勝。去年の実績はメンバー最上位とも言え、かなり評価できるものである。前走のマイルCSで惨敗した以外は3着を外しておらず、ダートでの安定度はピカ1である。昨年のフェブラリーSもきついローテーションながら3着に食い込み、能力の高さを見せた。休み明けも2ヶ月ならそんなに間隔が開いたわけでもないし、去年の詰まったローテに比べればよっぽどましである。1400m〜1700mで好走している実績からも、距離はベストだと思われる。
    消し やはり2ヶ月の休み明けが気がかりとなる。常識的には一度使っている方がいいに決まっている。なんだかんだ言っても不安は拭いきれない。それに、この馬はここぞという時に意外と勝負弱い。去年もフェブラリーSの最有力候補と言われながら、準OPで足踏みするなどして、権利を獲るのにかなり苦労した経緯がある。勝つ時は強いのだが、南部杯のように6馬身も離されて負けることもあり、いまいち信用できない面を残している。
    タイキシャーロック
    (牡7・横山典57)
    買い 南部杯優勝。地方G1とはいえバトルラインに6馬身差もつけて勝っているのは高く評価できる。しかもレコードのおまけつきである。かなりの実力馬だと容易に推測できる。ここ4戦で2勝4連対と安定度もある。2着2回も僅差であり、しかも相手がバトルライン、キョウトシチーならば悲観する必要もない。1600m〜1800mで勝ち星を重ねていることからして、前走の浦和記念の敗因は距離が長かったということだろう。南部杯の走りからしてマイルがベストだと思われる。
    消し 勝つときは圧勝だが、僅差だと負けている。競り合いには弱いのではないか。これだけのメンバーだと、圧勝できるほど甘くはないだろうから、叩き合いで競り負けることも十分に考えられる。約2カ月と間隔がちょっと開いたのも気になる。詰まるよりはいいだろうが、反応が鈍ることも十分にあり得る。初対決の馬も多いので、実力関係もはっきりしない。
    ワシントンカラー
    (牡5・柴田善56)
    買い H9クリスタルC優勝、H9根岸S優勝、H9ユニコーンS2着。ユニコーンSではあのタイキシャトルの2着である。相手が悪かったとしか言いようがない。東京マイルの実績としては十分だろう。根岸Sを圧勝、スプリンターズSでも3着とかなりのスピードを証明しており、明け5歳馬の中では実績上位である。前走5着も雪に物見しただけらしい。最後はよく伸びていただけに、あまり気にしなくてもいいかもしれない。
    消し 前走ガーネットSで不可解な負け方をしている。物見したらしいが、本当であろうか?9月から激走しているだけに調子が落ちてきているのかもしれない。ダート戦線は勢いが重要なだけに、勢いが止まってしまった感じがする。1200mでの実績が目立つことからも、マイルという距離は微妙であり、少し長いかなあという気もする。地方交流戦を戦ってきた本当に強いダート馬とは初対決となるだけに、実力関係もはっきりしない。
    エムアイブラン
    (牡7・ペリエ57)
    買い H10平安S優勝、H9アンタレスS優勝。前走平安Sでは横綱相撲で圧勝した。中2週のローテーションで臨戦過程は文句がなく、実力を出し切る可能性はかなり高い。去年からダートで安定した成績を残しており、大崩れは考えにくい。2000m以上のレースでは甘さを見せる馬だけに、マイルでこそ持ち味を発揮するかもしれない。
    消し 勝つ時は、意外とメンバーに恵まれている時である。強い馬との戦いとなると、どうも決め手不足で惜敗するケースが目立つ。さすがに、これだけのメンバーが揃うと強気にはなれないだろう。好走するも連対には届かずということにもなりそうだ。
    スーパーナカヤマ
    (牡5・田中勝56)
    買い H10ガーネットS優勝。前走ガーネットSを危なげなく強い勝ち方をしている。しかもレコードのおまけつきである。前々走もトップハンデで力の違いを見せつけているように、ここにきて大きく成長した。3歳時にホープフルSで3着していることからも、距離は問題にならない。勢いはメンバーNO1であろう。
    消し 3走前に東京の準OPで5着に敗れている。休み明けだったとはいえ、ちょっと負けすぎではないか。東京コースが苦手なのかもしれない。あるいは、マイルという距離が長すぎるのかもしれない。前走もワシントンカラーを力でねじ伏せたわけではなく、勝手に相手が自滅したのだから、ダートの1級線との実力差が計れない。実力馬に格の違いを見せつけられて終わる可能性もある。
    グルメフロンティア
    (牡7・岡部57)
    買い H10中山金杯優勝、H9ながつきS優勝。昨秋にダートのOP特別を勝っているのだから、ダート適正は問題ない。しかもエムアイブランに勝ったのだから、それなりに評価できる。前走中山金杯楽勝からも体調はかなり良いと思われる。天皇賞秋5着の実績もあるので、能力の違いを見せつけることもありそうだ。
    消し ダート実績がOP特別だけではいまいち信用できない。このときエムアイブランに勝っているが、相手は59kgを背負っていた。同斤量となる今回はかなり苦しくなる。それでいて、さらに強いかもしれないダート巧者がわんさかいるのだから、簡単なレースはさせてもらえない。1800m〜2000mで実績があるので、距離も少し短いと思う。
    ワイルドブラスター
    (牡7・橋本広57)
    買い H9マーチS優勝、H9アンタレスS2着。重賞を1勝している実績はまあまあである。エムアイブンランと僅差の2着もあり、実力はけっこうあると思われる。前走10着も8カ月の休み明けでは仕方がない。叩かれた上積みで今回は大きく良化するだろう。
    消し 重賞勝ちもメンバーに恵まれた感じが強い。ほぼ絶好調の状態でのぞんだと思われるプロキオンSでは4着に敗れ、まだ実力不足であることを思い知らされた。1800mで実績があることからすれば、マイルは少し短い感じもする。前走休み明けも10着は負けすぎである。相手がさらに強くなるのに、巻き返すのはかなり厳しいと思われる。
    メイショウモトナリ
    (牡5・安田康56)
    買い H9北海道スプリントC優勝、H9Sダートダービー優勝、H9バイオレットS優勝。地方交流戦ではなかなかの好成績を残している。特に北海道では、ビッグショウリ、フジノマッケンオーの1流古馬に勝ったのだから、それなりに評価していいだろう。大井では2000mを勝ったが、この馬は短距離の方が合っていると思われる。マイルはほぼベストといえそう。
    消し 前走平安Sで4着に負けており、だいたい底を見せてしまった感じがある。11月から使われているだけに大きな上積みは望めない。北海道で1流古馬に勝ったとはいえ、G1級の評価はできない馬が相手だった。今回のような強いメンバー構成でどこまで戦えるであろうか。
    ブレーブテンダー
    (牡5・河内56)
    買い アーリントンC優勝、マイルC2着。G1で連対実績があるように相当の能力の持ち主である。NZT4歳S、マイルCでは切れの差でシーキングザパールに完敗したが、ダートに替われば、この馬のしぶとい末脚が生きるかもしれない。
    消し ダート初挑戦というのはやっぱり不安である。経験がないのだから、得意なのかどうかも分からない。ダート馬が芝で凡走するケースはかなり多いので、その逆もしかりである。現に昨年は芝実績馬がダート馬に完敗している。芝で走らないからダートに活路を見いだすというのはちょっと甘いのではないか。
    イナズマタカオー
    (牡8・中舘57)
    買い H6中日スポーツ4歳S優勝、H7北九州記念優勝、H8中京記念優勝。芝とはいえ重賞3勝の実績はなかなかである。ダートは初めてだが、しぶといタイプなので、それなりにこなせるのではないか。ダートで大化けということもないとはいえない。
    消し 初ダートうんぬんよりも、去年からいいところがないようにピークを過ぎてしまっているのではないか。もう8歳だし大きな上積みはとても望めない。逃げたいようだが、ダートのスピードも半端ではない。逃げることすらできないで終わりそう。
    ウインドフィールズ
    (牡8・吉田57)
    買い H6セントライト記念優勝、H8中山金杯2着。先行してしぶとく粘る馬である。ダートも苦にしない馬で、ここ3走はダート戦で全部3着となかなか安定している。惨敗を繰り返していたのに、韓国馬事会杯で突然2着し、また惨敗を繰り返すというように、理解に苦しむことをした時もあるので、流れに乗ってしまうと分からない。
    消し ここ3戦は安定しているのはいいのだが、完全に力負けを喫している。とても逆転できる雰囲気はない。年齢的にも大きな上積みはのぞめないので、どんなにがんばっても入着が精一杯だろう。
    シャドウクリーク
    (牡6・加藤57)
    買い H9バーデンバーデンC優勝、H9オーロC優勝、H9シリウスS2着。バーデンバーデンCでレコード勝ちするなど、芝での実績が目立つが、銀嶺Sでバトルラインの僅差2着などダートでもスピードのあるところを見せている。根岸Sでは2人気で9着、評価を下げたシリウスSでは8人気で2着とムラのあるタイプである。走る気さえ失せなければ、かなりの実力を発揮すると思われる。
    消し とにかく安定度がない。ムラがありすぎて、とても信用できない。ダート重賞を勝っているのであれば、一発に賭けてみるのもいいが、そうでない以上、この馬に大きく期待するのはちょっと厳しい。ダート、芝とも1200mで最も実績があるので、マイルは少し長い感じがする。
    テセウスフリーゼ
    (牡7・的場57)
    買い H7アンタレスS優勝。しかもレコード勝ち。重賞を勝っている実績はそれなりに評価しなければいけないだろう。ダートマイルで3勝しており、距離はベストだと思われる。
    消し 昨年はほとんどいいところなく終わってしまった。オアシスS2着も、グレイトチャーマーが勝馬では、あまり高い評価もできない。8カ月近い休み明けは明らかにマイナスで、いきなり勝てるほどG1は甘くないだろう。年齢的に成長も期待できないので、かなり苦しい戦いになりそうだ。
    フジノマッケンオー
    (牡8・後藤57)
    買い H6根岸S優勝、H9さきたま杯優勝、H8セントウルS優勝。4歳から活躍し、未だに安定した実力を発揮している。芝の重賞でも勝てるスピードを持っており、スピード勝負ならけっこう戦えるのではないか。急きょ出走してきたということはよっぽど自信があるということだろう。
    消し 6歳までは確かになかなかのスピードを持っていたが、7歳になってからは年齢のせいか、いまいち力強い走りを見ることができない。好走もメンバーの弱かった地方交流戦ばかりである。常識的にはもうピークは過ぎてしまったといえる。ここまでレベルが高くなるとさすがにきつそうだ。
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