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G1皐月賞の反省

G1皐月賞の結果
1 2-03セイウンスカイ 横山典 2.01.3---36.7 472kg0 2人気
2 6-12キングヘイロー 福永 2.01.41/236.6 476kg-6 3人気
3 8-18スペシャルウイーク 武豊 2.01.6136.1 476kg+10 1人気
4 1-01エモシオン 松永幹 2.02.1337.3 450kg-2 4人気
5 2-04ディヴァインライト 岡部 2.02.23/437.1 482kg-4 5人気
単勝540円 枠連1280円
複勝140円 160円 110円 馬連1710円
予想と見解 好材料と不安材料
G1皐月賞の感想
  • さすがにスペシャルウイークも普通の馬だったようである。サクラローレル級というのはあまりに過大評価しすぎた。負けるとすれば、こんな負け方だとは思っていたので、そんなに悔いはない。ただ予想の時も言ったが、G1で結果を出していないにもかかわらずに信じすぎたのは反省しなければいけない。大外、道悪と不安材料がはっきりしていただけに、ちょっと無茶をしすぎたようだ。今回の負けは本当にいい教訓になった。でも、不安を承知で流すというのは本当にスリルがある。やみつきになりそうだ。
  • 勝ったのはセイウンスカイであった。私が予想で言ったとおりの作戦に出た。無理に逃げずに好位をキープ。直線まで無理をせずに脚を貯めていた。直線に入るや否や一気に脚を伸ばし、他を引き離す。ラストは多少ばてたようだが、キングヘイロー、スペシャルウイークをきっちりと完封した。今回の勝ち方で、西山さんが徳吉騎手に不満を持ったのに納得した。1角で掛かっていたのを横山典騎手は何とか抑え込んだが、徳吉騎手だったら果たして押さえ込めただろうか。ケンカするよりはということで、そのまま行かせていたかもしれない。ここで押さえ込めるかどうかが、ラストの伸びに大きく影響したと思われるだけに、さすがに1流ジョッキーというところである。それに、この馬の決め手を信じた陣営も凄い。切れる脚を見せたことがなかっただけに、直線勝負を挑むなんて恐くてできないのが普通だと思うのだが、何の迷いもなかったようである。弥生賞の走りでもかなり強いと思ったが、今回の走りはそれ以上である。もちろんダービーでもチャンスは十分である。今回のようなレースをすれば好走は必至である。ただ、今回は展開などこの馬には条件があまりに良すぎた。東京コースは切れる馬が圧倒的に有利なだけに、スペシャルウイークの巻き返しはかなり恐い。展開に関係なく、去年のサニーブライアンのように力の違いを見せつけられるだろうか。ダービーが本当の意味での勝負となる。
  • 2着はキングヘイローであった。さすがにこの馬の能力も高い。弥生賞で4馬身も離されていたのに、きっちりと巻き返してきた。ただ、底を見せてしまったのも否めないと思う。セイウンスカイを見ながらの競馬だったのに、最後まで捕らえきれずに終わってしまった。実力の違いを見せつけられたと言われても仕方ない内容だったと思う。スペシャルウイークのような言い訳がないだけに、抜けた実力を持っている馬ではないことを露呈してしまった感じがする。ダービーは、東京スポーツ杯でレコード勝ちをした思い出の東京コースに替わるだけに逆転もあるだろうが、突き抜けることはないだろう。よっぽど上手く乗らなければ勝てないと思う。
  • 3着はスペシャルウイークだった。私の期待があまりに大きすぎた。常識的には仕方ない負けである。G1で結果を出していない馬に常識外れの期待をしたのは問題だった。大外スタートで後ろから3番目の競馬を余儀なくされる。有力馬が前にいるので3角入り口では馬場が悪い外を追いかけるしかなく、まくりぎみにスパートをかける。さすがに反応よく、あっと言う間に先行集団を射程圏に入れるが、重い馬場に脚を使いすぎて、余力の残るセイウンスカイとキングヘイローを交わせるほどの脚は残っていなかった。最後は同じ脚色になってしまい万事休す。納得の3着であった。先行馬有利の展開と馬場の中、後方からの競馬で差のない3着。この馬の能力の高さを証明するには十分すぎる内容である。3着に負けたのは残念だが、何度も言うように期待が大きすぎただけなのである。でもダービーに向けては十分すぎる内容である。直線が長く、切れる脚を存分に発揮できる東京コースなら、巻き返しは必至である。ダービーでこの屈辱は晴らしてもらいたい。
  • 4着はエモシオンであった。上の3強とは初対決で期待がかかったが、さすがに実力が違いすぎたようである。重賞初挑戦を考えれば仕方ない負けであり、4着でも立派な方である。安定した力は証明しており、今後も上位に顔を出してくるのは間違いないだろう。ただ、ダービーで巻き返せるかは何とも言えない。逆転するにはちょっと期間が短すぎる感じがする。
  • 5着はディヴァインライトであった。いつも後方から競馬する馬が今回は中団の位置での競馬。これは岡部にやられたかなと見ていたが、直線では意外に伸びなかった。これがこの馬の現時点での実力だと思う。まだまだ上位を脅かすほどの実力はないということだろう。ただ、ダービーでは持ち味である末脚が生かせるだけにチャンスはあるとは思う。距離の壁がなければの話であるが。
  • ボールドエンペラーは6着であった。今回はデイリー杯の時と同じく、後方からの競馬。こういう競馬だとラストはかなり伸びてくる。直線だけで6着まで押し上げてしまった。ただ、これで6着というのは実力不足だと言えそうだ。展開に恵まれないと勝てない馬だと言える。でも逆に言えば、展開に恵まれれば一発かましてもおかしくないということである。ハイペースが予想される時は覚えておいた方がいいかも。
  • クリールサイクロンは7着であった。前走と同じような先行策を期待したが、以前と同じような後方からの競馬。またスタートが悪かったのかなあ。いくら何でも位置取りが後ろすぎる。これでは前走のような走りができるわけがない。この安定度がないのがこの馬の魅力になってしまいそう。ただ、この馬は軽い馬場はかなり走ると私は思っている。後方からの競馬でも十分に届く東京コースならチャンスはけっこうあると思う。再び大穴を出すかもしれない。
  • タヤスアゲインは8着であった。スプリングSで3着に負けている馬である。実力的にこんなもんだろう。気性的に能力が出せないということもあるとは思うが、それも含めて実力なのである。今後も一発の余地はあるとは思うが、あまり信用しない方がいいと思う。
  • セイクビゼンは10着であった。さすがに期待しすぎたかなあ。もっと前々の競馬で渋い競馬をすると思ったのに、ほとんどスペシャルウイークと同じ位置取り。これでは話にならない。この馬らしさを出せずに終わってしまった。まあ、これが実力かな。今後も何とも言えない。
  • フジラッキーボーイは11着であった。いくら重い馬場でも、実績から言って根本的な能力に問題がありすぎだろう。こんなもんだと思う。
  • まあこんなもんでしょう。
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    参考
    G1皐月賞の予想
    結論
    馬番連勝複式 軸18--1-3-7-12-16
    • スペシャルウイーク
      1. セイウンスカイ(2,000円)
      2. キングヘイロー(1,000円)
      3. エモシオン(1,000円)
      4. セイクビゼン(1,000円)
      5. クリールサイクロン(1,000円)
    にへい君の見解
  • 牡馬クラシック第1弾!皐月賞である。牝馬戦もクラシックに変わりはないが、やはり牡馬クラシックの魅力はその比ではない。日本競馬最高峰はダービーだと想っている人が圧倒的に多いのだから、当然の話である。その牡馬クラシック第1弾となるわけであるが、その先のダービーを意識する陣営もかなり多いはずである。ここを目一杯に仕上げて、一生に1年しかチャンスがないクラシックを一つでも取りに行くか、あくまでもダービーを目標にするかで、態勢もかなり変わってくると思える。ただ、このレースもG1であり、クラシックである。ダービーだけを狙うなんて悠長なことは言ってられない。だいたいは全力投球でいくはずである。やはり基本的には実力勝負とみるべきだろう。
  • 今回のメンバーを見てみると、つかみどころがないなあというのが正直なところである。基本的には弥生賞組が一歩リードしているように見えるが、本当のところはよく分からない。TRレースを勝っている馬でも無敗という馬がいないだけに、絶対的といえる馬はいないように感じる。桜花賞もTRで4着に負けた馬が1着2着しているわけだから、今回もそういうことがあるかもしれない。さらに、桜花賞よりも賞金800万の馬にチャンスがあると思う。逆に言えば、それくらいTRで好走した馬が信用できないということである。果たしてどんな競馬になるだろうか。
  • 私の本命◎はスペシャルウイークである。先ほども言ったように、本当に弥生賞がレベルが高いレースであったかどうかは正直分からない。でも、私の感性からすれば、スプリングS、若葉Sと比べると1枚も2枚も上であったように感じた。そのレースで、余裕の勝利を収めたこの馬はとんでもない大物である可能性が高いと私は思っている。セイウンスカイの完璧な逃げを後方からの競馬で軽く交わしてしまうのだから恐れ入る。あの弥生賞の勝ちっぷりは、過去の名馬に例えるとサクラローレルに近いと思う。鋭く切れる末脚でありながら安定度も高かった馬は、私の記憶ではローレルくらいである。つまりは、ローレル級の大物だということである。中山2000mで結果を出していることも心強いし、鞍上武豊も皐月賞に強い。アクシデントや不利がなければ、この馬が連対を外すことはないように思える。ところが、枠順を見てびっくり!何と大外ではないか。内枠は仮柵が外されてグリーンベルトがあるらしく、そこを通れないのはあまりに痛い。それに加え、道悪競馬は必至の状況らしい。先行馬が圧倒的に有利な感じになってきた。これではこの馬がいくら能力が高いと言ってもかなり厳しい状況になってきたと言えそうだ。G1で結果を出しているわけではないので、まだまだ大物かどうかを判断するのは時期尚早だと言えるし、この馬が絶対的な存在ではなくなったのは事実である。でも、ローレル級とまで信じた馬である。大外だあ!道悪だあ!そんな小さなことでこの馬を評価を下げるわけにはいかない。たとえオッズが低くても、私はこの馬の絶対的な能力の高さを信じることにする。もちろんこの馬を軸にして勝負する。
  • 対抗○はセイウンスカイにする。前走の弥生賞の逃げは高く評価できる。平均ペースで逃げながらラストは他を引き離しているのだから大したものである。スペシャルウイークには力の違いを見せつけられたが、スペシャルは後方から競馬をするので不利とかがあるかもしれない。同じような競馬をしても、相手が同じように突っ込んでくるとは限らないだけに、安定度ではこの馬の方が信用できるかもしれない。ただ、私は騎手の乗替りがどうも気に入らない。個人的には徳吉騎手の騎乗は間違っていなかったと思える。あの騎乗で不満を持つということは、ああいう逃げなければ勝てない馬ではなく、もっと正攻法の競馬の方が持ち味を出せると西山さんは考えているのかもしれない。そうであれば、今回は作戦を変えてくる可能性もある。抑える競馬をするかもしれないということである。まあ、逃げて勝てなかったのだから、勝ちにこだわるのであれば作戦を変えるしかないのであるが、逆に2着すら確保できないというリスクも背負うことになりそうだ。それでも先行はするだろうから大きく崩れることはないだろう。内枠と絶好の枠順だし、道悪で先行馬が有利となった。この馬が連対する確率はけっこう高いと思う。そういうことで、この馬だけ厚めに賭けることにした。
  • 単穴▲はキングヘイローにする。東京スポーツ杯の横綱相撲がやっぱり忘れられない。レコード勝ちもさることながらマイネルラヴを子供扱いにした勝ち方はただものではないことを強くアピールした。ただ、その後はラジオたんぱ杯を惜敗し、前走弥生賞も4馬身離されての3着である。今まで買い被りすぎていたのかもしれないという気がしてきた。まあ、前走は休み明けだったし、この馬の本来の走りではなかったように思えたので、叩かれて大きく変わることを期待したい。東京スポーツ杯であれだけの走りをした馬である。これで終わる馬とは思えない。
  • 4番手△はエモシオンにする。この馬が強いと思っているわけではない。スプリングS、若葉S好走組はだいたい底を見せてしまっているので、そんなには魅力を感じていない。そうなると、まだ底を見せていないこの馬に期待するしかなくなる。すみれSを完勝しているのだから、未知の魅力はたっぷりである。同じような判断でかなり人気が高くなりそうだが、血統的な魅力もあるので消しづらい1頭である。エイダイクインに負けている馬なのだから、それほどでもないという判断もできるし、私はその可能性が高いと思っている。こういう馬を簡単に消せるようだといいのだろうが、このメンバー構成だとどうしてもこのくらいの評価にしたくなる。
  • 5番手△はセイクビゼンにする。スプリングS2着だったわけだが、何度も言っているようにレベルの高かったレースとは私には思えなかった。そういう意味ではあまり評価はしていないのだが、11人気ながら私の期待に応えてくれたのがけっこう嬉しかった。しぶとい脚質なだけに、先行馬が崩れればこの馬がいつの間にか2着しているなんてこともありそうだ、なんて甘い考えを持っている。特に言うことはないが、とにかくがんばって今度こそ私に勝利の美酒を飲ませてほしい。
  • 6番手△はクリールサイクロンにする。前走スプリングSを勝っているのだから、もっと高い評価をするべきであるのは分かっているが、どうしても前走の走りは運が良かっただけな感じがする。スタートがいまいちの馬がたまたま好スタートを切っただけで、今回も同じレースができるとは限らない。たとえ、同じように先行できたとしてもセイウンスカイという強力な先行馬がいるだけに、この馬には厳しい流れになりそうである。そういうことで私はあまり評価していない。というより、スプリングSをこの馬のせいで外したのをまだ根に持っているだけかもしれない。でもまあ、スプリングSを勝っているのは事実だし、道悪も問題ないようだ。意外と人気がないようなので、この馬まで買うことにした。
  • 7番手はディヴァインライトにする。毎日杯ではなかなかの末脚で2着して、勢いは非常に感じる馬である。だけど私はこの馬は中山コースに合っていないと思っている。弥生賞でもけっこう追い込んでいるが、馬場が重くて思うように伸びていなかった感じがする。前走は阪神コースだったから伸びたと見ているわけである。それに今回は道悪になりそうな気配である。この馬の末脚はかなり殺されるのではないだろうか。唯一岡部騎手というのが非常に非常に恐いが、騎手が走るのではなく馬が走るわけだから、私は消すことにした。
  • 8番手はタヤスアゲインにする。徐々に調子が上がっているような気もするのだが、前走掛かっていたのが、どうしても気に入らない。1800mであんなレースをしているようでは2000mではとても戦えないと私は思っている。距離実績もないわけだから、現時点ではマイラーという評価をしている。そういうことで私はこの馬のことを評価していない。データが少ないだけに巻き返す余地も十分に残されているが、私は見送らせていただく。
  • 9番手はフジラッキーボーイにする。若葉S組が毎年好走していること、道悪が必至であることでけっこう人気を集めているようだ。だが、ジュニアC、弥生賞とセイウンスカイに完敗している馬が、いくら調子が良くても逆転できるほどに成長するとは思えない。弥生賞6着のタイムと若葉S2着のタイムがほとんど変わっていないことからしても、そんなに大きくは変わっていないと思う。いくら好材料が揃っていても、実力不足だと私は思っている。
  • 10番手はボールドエンペラーにする。デイリー杯で見せた追い込みはかなり強烈だっただけに、いつかまた一発かましそうではある。ただ、それも毎回追い込んでいればの話である。最近は先行策をとることで安定度は増したが、決め手がなくなった。こんな競馬をしているようではとても魅力を感じることはできない。まあ、たとえ追い込みに戻したとしても道悪では届かないだろう。
  • 11番手はビルドアップリバーにする。京成杯で3着、スプリングSでも6着と安定した力は出している。道悪ならチャンスはあるかもしれない。けど、G1で巻き返せるほどの実力はないと私は思う。
  • こんなもんですかねぇ。
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    G1皐月賞出走馬
    馬名 買い&消し
    スペシャルウイーク
    (牡4・武豊57)
    買い 弥生賞優勝、きさらぎ賞優勝。 重賞2連勝中だが、その内容がすばらしい。中団よりやや後ろにじっと待機して、3角から徐々に前に進出し、4角では中団やや前の位置、そこから直線だけで前を軽く交わし突き放すという勝ち方である。特に前走の弥生賞では、セイウンスカイのほぼ完璧な逃げを後方からの競馬で軽く差しきってしまっているのだから恐れ入る。東京スポーツ杯をレコード勝ちして、ダービーの最有力候補と言われたキングヘイローにも4馬身つけている。今やダービーの最有力候補はこの馬であるのが通説だろう。この馬の最もすばらしいところは、反応が速いことである。後方にいてもゴーサインに鋭く反応するので、すぐに先行集団を射程圏に入れられる。展開には左右されそうにない。鞍上武豊も頼もしい。
    消し あまり不安な点はないのであるが、初顔合わせとなる馬もけっこういるだけに本当の実力関係はよく分からない。去年もレベルが低いと言われた若葉S組がワンツースリー・フィニッシュを決めているように、本当のレースのレベルなんて意外と分からないものである。過去の傾向でも若葉S組がいい成績を残している理由の一つに、勢いで押し切るというのもあげられる。つまり、弥生賞からでは間隔が開きすぎて勢いが止まってしまうということも考えれるとも思える。
    セイウンスカイ
    (牡4・横山典57)
    買い 弥生賞2着、ジュニアC優勝。
    ジュニアCは5馬身差で圧勝、試金石と言われた前走の弥生賞でもキングヘイローを4馬身離して2着した。この実績から見て、G1級の馬であることは間違いない。前走の弥生賞も力を見せつけるような逃げであり、展開に恵まれたというわけではなかった。同じ戦法を取るのであれば、安定した走りを期待していい。弥生賞のレベルが一番高かったとすれば、2着は外さないと言えそうだ。もちろん勝つチャンスもある。前走の徳吉騎手の騎乗にオーナーが不満を持ち、横山典に乗り替わることになったが、あの逃げに不満を持つということは、もっと決め手勝負の展開にしたかったということだと思う。2番手か3番手に抑え、または逃げる形になっても平均ペースの逃げではなく、スローペースのタメ逃げをしてほしいということではないか。この馬は本来は切れ味を生かすタイプであるというコメントがあったくらいである。ラストの決め手勝負にかなりの自信を持っているのではないか。そして、スペシャルウイークにも勝つつもりでいると思う。
    消し 前走スペシャルウイークに力の違いを見せつけられた感じは否めない。同じ展開なら抑え切れそうにない。それに逃げるのであれば、今回は有力馬が早めに仕掛けてくるだろうから、前走のような楽な競馬ではできないかもしれない。上でも述べたが、今回は作戦を変更してくる可能性がある。勝つためには仕方ないことだが、リスクが大きくなるのも否めない。本当に決め手があるかどうかはレースで実証されているわけではないので、決め手勝負を挑んで自滅してしまう可能性もある。
    キングヘイロー
    (牡4・福永57)
    買い 弥生賞3着、東京スポーツ杯優勝、ラジオたんぱ杯2着。
    何と言っても東京スポーツ杯をレコードで勝っている実績は高く評価しなければいけない。朝日杯で2着したマイネルラヴを子供扱いにしているのだから、その価値はそうとう高い。前走は休み明けで3着に敗れたが、一度叩かれたことで上積みを見込めるので、当然巻き返しを狙っているはずである。母キングヘイローという良血も魅力の一つである。ここ一番で勝負強さを発揮するかもしれない。
    消し 前走3着に敗れ、ラジオたんぱ杯に続き2連敗した。言い訳はいろいろあるのは分かるが、さすがに底を見せつつある感じは否めない。それに前走の負け方は2着にも4馬身もつけられるという負け方であり、決定的な差であるともいえる。東京スポーツ杯で朝日杯2着のマイネルラヴに勝ってることで高い評価を受けているが、その後のマイネルラヴがいまいちな走りをしているだけに、実は東京スポーツ杯はそれほどレベルが高くなかったということも考えられる。我々はこの馬を過大評価しすぎていたのかもしれない。それに福永君に不安を感じるのは私だけでしょうか。
    クリールサイクロン
    (牡4・蛯名57)
    買い スプリングS優勝、新潟3歳S優勝。
    重賞を2勝している実績はこのメンバーでは上位ランクである。新潟3歳Sでは豪快な追い込みを決め、スプリングSでは先行抜け出しという正攻法で勝っている。新潟3歳Sでは意識して後方からの競馬ではなく、ズブくて後ろからの競馬となったものであり、この時から距離はもっと長い方が合っていると言われていた。その適性を十分に発揮したのが前走だったわけである。ペースが落ち着く中距離戦ならば楽に好位につけられ、安定した競馬ができるというわけである。それまでの中距離戦の凡走は、新潟3歳Sの印象が強すぎてついつい後方からの競馬をしてしまったのが敗因であると思われる。前走のような競馬が今回もできれば安定度は期待できる。
    消し 前走勝っているが、レースのレベルには疑問を感じてしまう。重賞ウイナーがこの馬だけだったことを考えると、相手に恵まれすぎたかもしれない。前走はうまく先行できたが、今回もうまくスタートできるとは限らない。この馬は恐がりでもまれると弱いというコメントをどこかで見た記憶もある。厳しい流れになると簡単に潰れる可能性もある。中山2000mで2敗しているので、2000mでは距離が長いかもしれないという見方もできる。
    セイクビゼン
    (牡4・江田照57)
    買い スプリングS2着。
    前走のスプリングSでは11人気ながら2着とがんばったが、朝日杯3歳Sでは内国産馬では最高の6着だったわけで、内国産限定のレースであれば、これくらい走っても当然の馬である。しぶとい走りを信条としている馬なので、前走のような渋い走りは期待できる。安定度はけっこう高いと思う。万馬券男の江田くんが再びかましてくれるかもしれない。
    消し 前走2着したが、レースのレベルに疑問を持つ。相手に恵まれての2着ということかもしれない。しぶとい走りはいいのだが、裏を返せば決め手がないということ。力でねじ伏せるという強さを感じることはできない。2000mも未経験なので不安は否めない。
    タヤスアゲイン
    (牡4・柴田善57)
    買い スプリングS3着、ダリア賞優勝、芙蓉S優勝、いちょうS優勝。
    3歳時にオープンを3勝した逸材である。骨折で休養を余儀なくされたが、なんとか間にあったというところである。急仕上げでのぞんだアーリントンCで3着に入り、前走スプリングSでも3着を確保し、叩かれながら調子は上向いているはずである。体調不十分でも上位に進出してくるあたりは、能力の高さの証明ともいえる。
    消し アーリントンC3着はともかく、前走スプリングSではメンバー的に連対は外してほしくない。いくら3歳で活躍しても、4歳になって結果を残していないのだから、順調に成長しているのかどうかは何とも言えない。休み明けのアーリントンで3着していること、3歳時のオープンレースは全て1600m以下であったこと、スプリングSでは少し掛かってしまったことなどを考えると、マイル以下でこその馬なのかもしれない。とにかく2000mの経験はないわけだから、不安は否めない。
    フジラッキーボーイ
    (牡4・中舘57)
    買い 若葉S2着
    前走若葉Sを2着し何とか出走権をもぎとった。去年をはじめ何故か若葉S組は皐月賞で好走するケースが多い。勢いが止まらないのがいい結果に結びついているのかも。距離コースはもちろん問題にならない。
    消し 弥生賞で6着だったように底を見せてしまっている。前走2着もオープンを勝っている馬がいなかったように相手に恵まれただけである。
    ボールドエンペラー
    (牡4・河内57)
    買い デイリー杯3歳S優勝
    デイリー杯では豪快な追い込みで勝っており、決め手はなかなかのものを持っている。最近はきさらぎ賞2着、毎日杯3着と堅実な走りを見せており、安定して力が出せるようになってきている。何を考えているか分からないタイプのように思えるので、ここ一番の会心の一発が恐い。
    消し 前走前々走とこの馬らしさが感じられない。この馬の魅力はデイリー杯のような豪快な追い込みだと思う。最近の走りは安全に行きすぎている。そのために、2着3着と決め手の甘い結果になってしまっている。少なくても前走のような作戦をとるのであれば、皐月賞で巻き返すのは無理だと思う。まあ、デイリー杯も相手に恵まれた感じも否めないので、根本的に実力がないだけかもしれない。
    エモシオン
    (牡4・松永幹57)
    買い すみれS優勝、中京3歳S2着。
    すみれSは完璧な走りで完勝した。着差以上の強さだったというのが一般的な見解である。母アドラーブルの仔という超良血馬で、TRに参戦しなかった馬ではダントツの評価を受けている。1200mのデビュー戦で3着に負けた以外は連対を外しておらず、安定した走りが期待できる。切れ味というよりパワーで勝負するタイプに私には見えたので、中山コースにも合うタイプだと思う。
    消し やはり重賞で実力を証明していないのが痛い。本当の実力がどの程度なのか判断しづらい。とんでもない大物の可能性もあるが、重賞を勝てるほどの実力はない可能性もある。中京3歳Sでは牝馬のエイダイクインに負けていることを考えると、そんなに強い馬ではないという判断もできるのではないか。重賞を経験していないということは、厳しい流れも経験していないことになる。中山コースを経験していないのも不安な点である。
    ディヴァインライト
    (牡4・岡部57)
    買い 毎日杯2着。
    前走の毎日杯でクビ差の2着まで追い込んできた末脚はなかなか強力である。弥生賞で5着した時も明らかに体調が良くなっていたようで、今もその勢いは止まっていないもよう。これだけの決め手を持っていれば、展開一つで大番狂わせも十分にあり得る。何と言っても鞍上が岡部だけに不気味な存在である。
    消し やはり弥生賞で5着に負けているのは痛すぎる。その後体調が良くなったと言ってもあの差は決定的である。追い込み脚質であることを考えると、中山の重い馬場が合っていないのではないか。軽い馬場でこそこの馬の末脚が生きるのではないだろうか。それにレース間隔が詰まっているのも不安材料となるだろう。
    シャインポイント
    (牡4・後藤57)
    買い クローバーS優勝。
    いちおうオープンを勝っているわけだから実力はそれなりにあるのだろう。長期休養明けとなるが、想像以上に成長していることも考えられる。調教ではけっこう速い時計を出しているようである。
    消し 常識的には長期休み明けはマイナスである。ここ10年を見る限り休み明けでいきなり好走した例はない。無敗であればまだ期待できるのだが、クローバーSを勝った後は4戦して1度も掲示板に載っていないくらいである。とてもG1でいきなり走る器だとは思えない。
    ビルドアップリバー
    (牡4・加藤57)
    買い 札幌3歳S2着。
    いちおう重賞連対の実績を持っている。京成杯では外国産馬を相手に3着とがんばっており、それなりの実力を見せている。馬力のあるタイプなだけに馬場が渋ればおもしろい存在である。
    消し スプリングSで6着に負けたのは痛恨である。皐月賞で好走するつもりでいるならば、掲示板は外してほしくない。京成杯3着もレベルがそんなに高くなかったと思える。後方からの競馬もあてにしづらい。そんなに極端に速いペースになることはないだろうから、この馬の決め手ではとても差せないと思う。
    ウィニングラック
    (牡4・田中勝57)
    買い ちょっといいところが思いつかない。
    消し 前走スプリングSで7着に負けたことで底を見せてしまったと言えそう。実績もダートだけし、距離も経験していない。G1で巻き返すのはかなり厳しいように思える。
    マイホームタウン
    (牡4・吉田57)
    買い 弥生賞、若葉Sとけっこう人気を集めていた。力を出し切れずに終わっているだけであれば巻き返せないこともないかな。中山の2200mを勝っているのはそれなりに評価してあげるべきである。
    消し 弥生賞7着、若葉S8着と重賞オープンでは底を見せてしまった。さすがに中2週で巻き返すのは無理だろう。今回もかなり厳しい戦いになるだろう。
    コウエイテンカイチ
    (牡4・熊沢57)
    買い 前走500万とはいえ芝2000mで勝っているので、勢いはありそうだ。距離も問題ない。それまでジムカーナと好勝負をしていた実績があるだけにまったく戦えないわけではないだろう。
    消し オープンでは掲示板が精一杯である。そんな馬が重賞しかもG1で好走できるとはとても思えない。かなり厳しい戦いになるだろう。
    トウカイパンチ
    (牡4・石橋57)
    買い 毎日杯3着、すみれS4着、シンザン記念5着と重賞オープンでなかなかの走りをしている。着順からは巻き返し可能な位置にはいるといえそうだ。
    消し 重賞で好走はしているが、連対すら果たしていない。勝馬とは決定的な差をつけられているだけに逆転は難しそうだ。パンチ力不足のイメージが強く、大化けはなさそうだ。
    スペーストラベラー
    (牡4・藤原57)
    買い 好走しているのは全て1800mである。距離は大丈夫だろう。
    消し 前走若葉Sで7着に負けているのは痛恨である。さらにレベルが高くなる今回のレースで巻き返すのは難しすぎる。
    ケイエスグッドワン
    (牡4・村本57)
    買い 前走500万とはいえ勝っているので勢いはありそうだ。
    消し 芝のレースはきさらぎ賞だけであり、しかも15着に惨敗している。前走もダート1200mの勝ち上がりではとても皐月賞につながるとは思えない。あまりに不安材料が多すぎる。
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