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G1日本ダービーの反省

G1日本ダービーの結果
1 1-02アドマイヤベガ 武豊 2.25.3---34.4 454kg+10 2人気
2 6-11ナリタトップロード 渡辺 2.25.4クビ35.0 484kg+4 1人気
3 7-14テイエムオペラオー 和田 2.25.61.1/435.3 468kg+4 3人気
4 5-09オースミブライト 蛯名 2.27.11/235.0 444kg+8 4人気
5 1-01ブラックタキシード 的場 2.26.31.3/436.1 430kg-6 6人気
単勝390円 枠連610円
複勝140円 130円 140円 馬連820円
予想と見解 好材料と不安材料
G1日本ダービーの感想
  • いやあ、いいレースだった!強い3頭が共に強いレースをした。こういうのが見ていて一番気持ちがいい。結果的にはアドマイヤベガの決め手が勝ったわけだが、他の2頭も十分に強さを見せてくれた。ペースもそんなに遅くはなかったし、タイムもダービーレコードタイだったので、データ的にもすばらしいレースだったと思う。これからはこの3頭が現4歳世代の3強と呼ばれることになるであろう。秋の菊花賞はもちろんのこと、その後の古馬戦線も非常に楽しみになってきた。なんだかんだ言っても、やっぱりダービーはいいレースである。今年も感動させてもらった。
  • 肝心の馬券の方だが、ほとんど元返しで儲けはほとんどなし。まあ、始めから配当は期待していなかったので、ショックはそんなにはない。この組合せで赤字にならなかっただけラッキーと思わなければならない。これだけいいレースを見せてくれたのだから、それでよしとしなければいけないだろう。
  • 勝ったのはアドマイヤベガであった。さすがにこの馬の決め手は凄かった。後方から3番手という位置でレースを進め、最後の直線までほとんどその位置にいた。しかし、直線を向いてからが凄かった、一瞬のうちに先行陣を射程圏に入れ、ラスト200mのところでは、楽に差し切るだろうという勢いであった。ナリタトップロードの息の長い末脚に意外と苦労したが、最後は力の違いと言わんばかりに差し切った。やはり、ダービーではこういう決め手のある馬が圧倒的に強い。そしてダービーでは御法度とされる後方からの競馬で、きっちり勝ってしまう武豊も凄い。史上初の2連覇とはさすが天才である。本当に凄い人である。予想でも述べたが、私は心の中ではこの馬だと思っていた。けど、裏付けとなるデータがあまりに乏しかったために、単穴にまで評価を落とした。でも、実際にこの馬は勝ってしまった。私の感性も捨てたものではないな、と勘違いしそうである。これからも自分の感性を重視しつつ、データにこだわっていきたい。で、この馬の今後であるが、直線だけの競馬でクビ差というのは、力の違いを見せつけたというには、ちょっと僅差すぎる。東京の500mの直線だから届いたという感じは拭えない。つまり、他のコースであれば、絶対的な存在とは言えないと思われる。菊花賞の舞台も決め手重視で直線も比較的長い京都コースなので、この馬にとっては大きなマイナスにはならないだろうが、少しでも直線が短くなることを考えると、楽な競馬はさせてもらえない。今後の成長が大きな鍵になりそうである。
  • 2着はナリタトップロードであった。惜しかった!あまりに惜しかった!ラストの直線で「渡辺ガンバレ!踏ん張れ!」と叫んでいた。私は◎本命にしていたせいもあったが、どうしても渡辺騎手に勝ってもらいたかった。インタビューとかを見ていても、明らかに緊張していて、いかにも地味な存在であった。でも、その一言一言に今までの地味な努力というか信念みたいなものがじわじわと伝わってきた。私自身も地味な人間だけに、こういうタイプが頑張っているのを見てると、本当に嬉しくなる。確かにキムタクとのツーショットは似合わなかったと思う。でも、こういう人間が恥ずかしそうに大舞台に立つのもいいではないだろうか。たったクビ差の負けだが、負けは負けである。100%の騎乗なんてあり得ないだろうから、渡辺騎手は「あそこでああしていれば」というのが頭の中を回っていて、しばらくは眠ることができないのではないだろうか。この悔しさをバネに成長していってもらいたい。初のG1勝ちがダービーというのはさすがに神様も許してくれなかったと考え、菊花賞で巻き返してもらいたい。渡辺騎手のことばかりになってしまったが、ナリタトップロードは力は出し切ったと私は思う。この馬の脚質を考えると、ああいうレースしかなかったはずである。あの内容であれば、菊花賞でもかなりやってくれると私は思う。
  • 3着はテイエムオペラオーだった。1角の時点でずいぶんと前にいるなあとは思っていた。皐月賞ではかなり後方からの競馬だっただけに正直意外だった。まあ、ダービーとなると普通はああいうポジションをとりたくなるものだから、仕方ないというより、そういうものなのだろう。だけど、結果的にはこれがラストの伸びに影響したと私は思う。これが2冠のプレッシャーなのだと思う。皐月賞を勝っている以上は、ダービーで負ければ、それは騎手のせいということになる。そう考えれば、騎手へのプレッシャーは半端なものではない。実力が抜けてればまだしも、混戦ではそのプレッシャーは想像を絶するはずである。どうしても、ノーマルなレース運びをしたくなるものである。結果的には、3角で外に出した時に馬が行きたがったことが早仕掛けの直接の原因だったらしいが、それまでのポジショニングも影響していると私は思っている。なんとなくだが、「力を出し切る」にこだわったのが渡辺と武豊であったとすれば、「どうしても勝ちたい」にこだわったのが和田だったように感じる。テイエムオペラオーの持ち味は何なのかを考えれば、ノーマルなレース運びをする必要はなかったと私は感じている。
  • 4着はオースミブライトであった。ずっと内にささっていたらしい。ということは左回りがダメということかもしれない。それで4着というのはある意味では立派かもしれない。とはいえ、上3頭とは決定的な負け方であった。やはり決め手勝負では分が悪かったようである。菊花賞も苦戦するかもしれない。
  • 5着はブラックタキシードであった。この馬なりに頑張っているとは思うが、相手が悪すぎた。自分の競馬をしていたし、安定した走りを十分に見せてくれた。G3くらいから出直すしかないだろう。
  • ロサードは6着であった。一番びっくりした。最後方から開き直った競馬をしたのが良かったのだとは思うが、これで距離適性は分からなくなった。次走に注目したい。
  • ペインテッドブラックは7着であった。終わってみれば力の違いということだろう。実績を考えれば仕方ないと思う。今後の成長に期待したい。
  • マイネルシアターは8着であった。安定度のある馬なので掲示板は何とか確保するかと思ったが、さすがにそこまでは踏ん張れなかった。ローテが厳しかったから仕方ないかな。ペインテッドブラックが7着ということを考えれば、順当なところなのだろうな。
  • ワンダーファングは9着であった。平均ペースで逃げたのが良かったのだろう。意外と踏ん張っている。しかも、ゲート練習ばかりだったので本調子ではなかったらしい。距離も克服したと考えていいだろう。今後はかなり大きくなりそうな感じがする。
  • チョウカイリョウガは13着であった。いわゆる2走ボケかもしれない。調子が整わないうちにプリンシバルSを使ったことで、逆に気性がきつくなってしまったようである。休み明けを叩かれたからと言って、必ず良くなるわけではないということである。やはり順調かどうかは重要なファクターなのである。
  • まあ、こんなもんですかねぇ。
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    参考
    G1日本ダービーの予想
    結論
    馬番連勝複式 2-9-11-14(BOX)
      ◎ナリタトップロード
      ○テイエムオペラオー
      ▲アドマイヤベガ
      △オースミブライト

    にへい君の見解
  • 今年もいよいよである。競馬の祭典-日本ダービーがついに来た。ハッキリ言って、古馬のG1と比べると、そんなにレベルが高いと思わない。というか、結果として上位に来る馬は確かに強いが、レベル差がありすぎて、層がけっこう薄いのである。明らかに記念出走と思える馬も出てくるし、そういう意味では、レース的には古馬G1ほど面白いものではないと私は思っている。でも、それでもダービーはダービーなのである。出走する馬にとっては一生に一度しかチャンスがないというのがあまりに大きい。馬主にしても、調教師にしても、ダービーに出走できる馬を持つなんて、そんなに多くはない。チャンスがあれば無理させてでも出走させないという気持ちは痛いほど分かる。歴史がそうさせるのだろうが、他のクラシックと比べても、ダービーの華やかさは群を抜いている。まあ、言ってしまえば、ダービーは理屈ではないのである。競馬関係者が最も欲しいタイトルは「ダービー」だというだけの話である。私も馬券を当てることよりは、今年のダービー馬はどの馬か?「早く教えてくれ!」という気持ちが先走る。まるでオリンピックの100m決勝を早く見たいと思うようにである。
  • 今年の出走メンバーを見てみると、飛び抜けている馬がいないように感じる。かなりの混戦模様と言えるのではないだろうか。実績から皐月賞組が人気になるのだろうが、TR組もなかなか強い勝ち方で駒を進めている。十分にチャンスはありそうである。かなり難しい予想になりそうだが、私はやはり実績を重視して勝負したい。
  • 私の本命◎はナリタトップロードである。弥生賞を完勝した実績を買った。なぜか弥生賞馬は皐月賞を勝てない。しかし、なぜかダービーに強い。もちろん理由は分からない。もしかしたら調子のバイオリズムがそういう周期になりやすいのかもしれない。弥生賞でピークだった馬は、皐月賞では調子が落ちてしまい、ダービーでまた調子が上がってくるというわけである。こんなことを書いていると、弥生賞馬だからこの馬を本命◎にしたと思われてしまうが、もちろんそんなことはない。弥生賞の内容と皐月賞の内容から、この馬が最も勝つ確率が高いと判断したのである。まず、弥生賞では、中団からレースを進め、勝負どころでじわじわと上がっていき、4角では先頭を射程圏に入れ、直線は突き放すだけであった。この勝ちっぷりはかなり凄かった。それに対し、皐月賞では向正面ではすでに渡辺騎手が追っていたように、あまりに弥生賞と馬が違っていた。向正面の時点で、「この馬は終わったな」と私はすぐに思った。しかし、ご存じのとおり、終わってみれば、僅差3着である。「あの手応えで3着かい!」とこの馬の底の深さを思い知ったものである。ここまで書けば理解いただけると思うが、皐月賞は万全の状態でないにもかかわらず3着ということは、体調が万全であれば突き抜ける可能性が高い。弥生賞でその実力を1度見せており、裏付けも大丈夫である。弥生賞馬がダービーで強いのが、本当にバイオリズムの周期が関係するとすれば、今度は絶好調での出走になるはずである。息の長い末脚を使う馬なので、東京コースも大きなプラスだし、皐月賞の末脚からも決め手勝負は望むところである。大崩れしない安定度も魅力である。連対確率はかなり高いのではないかと私は見ている。ただ、何というか、きれいにまとまりすぎて、ここ一番の爆発的な強さみたいなのが伝わってこない。実力が抜けていれば、まとまっていた方がポカをしない分、信用できるのだが、皐月賞で3着に負けたことで、ずば抜けた強さではないのははっきりしている。こういう馬が他馬を蹴散らすには、何か「これだけは負けない」みたいなものを持っていいなければならない。この馬はどちらかというと、安定度は高いが勝ちきれないタイプのように思えてならない。またも3着というのが似合っているように感じるのは私だけであろうか。今回のメンバーの中では、すべての点においてポイントが高く、最も安定していると判断したから、この馬を本命◎にしたが、さすがに軸にはできそうにない。今回はボックスで勝負させていただく。
  • 対抗○はテイエムオペラオーにする。皐月賞の追い込みは凄かった。ほとんど前3頭で決まりか!という時に一気に差し切ってしまった。毎日杯を4馬身差で圧勝していることからも、決してまぐれではない。これで破竹の4連勝でもある。この勢いは止まりそうにはない。鋭い決め手を持っている馬なので、東京の長い直線は大きなプラスになるはずで、血統的に距離延長もプラスのような感じがする。これだけ好条件が揃っていれば、2冠も夢ではないだろう。ただ、皐月賞は僅差の勝負だっただけに、力の違いを見せつけたという感じではなかった。展開一つでどうにでも変わったレースのようにも感じた。私は皐月賞だけではもう一つ信用できない。それにチャレンジャーとチャンピオンではあまりに置かれている立場が違いすぎる。皐月賞のような開き直ったレースができるかどうかも不安である。私としては、実績と勢いは買うものの、なんとなくポカをやりそうなので、評価を一つ落としたわけである。
  • 単穴はアドマイヤベガにする。正直言うと、最もダービー馬らしいと感じるのは、私はこの馬である。ラジオたんぱ杯3歳Sでは他を寄せ付けず楽勝し、弥生賞ではほぼ最後方から直線だけで2着するなど、常識外れなところを随所に見せている。皐月賞ではカイ食いが細くなり、まさかの大幅馬体重減で力を発揮できなかったが、逆に言えばそれで6着は底力の証明ともいえる。現在は絶好調のようだし、不器用なこの馬にとって、東京の広々としたコースは大きなプラスである。直線500mもあれば、この馬の末脚を持ってすれば、どこからでも届いてしまうような気がする。とにかく、はまった時のこの馬の決め手はメンバーNo1であろう。だけど、やっぱり4歳になってから1度も勝っていないというのは問題である。3歳の時に強い走りをしていても、それは過去の話だし、成長著しい4歳戦ではあまり参考にならないものである。答えを出していない以上は信用できないことになる。言ってしまえば、意外と成長していないということも考えられるというわけである。最近の私は思いこみで馬券を買うようになってきており(別に悪いことではないが)、それでよく失敗している。もう一度データの重要性を再認識する意味でも、今回は冷静に実績を重視して、この馬をここまで評価を落としてみた。これで、この馬が本当に連対できないようだと、やはり馬券は冷静に買わなければいけないのだと改めて思うことになるであろう。逆にこの馬が勝ってしまうと、やはり競馬は感性だと思うんだろうなあ。きっと。
  • 4番手はオースミブライトにする。皐月賞2着にはびっくりした。大幅馬体減のスプリングS惨敗から、たった3週間で復調してくるなど思いもしなかった。というより、私は万全の状態に戻せるはずがないと未だに思っている。つまり、万全の状態でなかったのに2着したと思っているわけである。ということは、間隔が開いた今回は当然体調は万全のはずであり、皐月賞以上の走りが期待できるというわけである。ただ、理屈はそうでも、上3頭はいずれも鋭い決め手を持っているタイプである。東京コースであの決め手を発揮されたら、とてもじゃないが粘りきれない可能性が高い。あとは皐月賞の時のような器用なレース運びでどうかというところだが、どこまで踏ん張れるかだろうか。
  • 私は個人的にはこの4頭で決まりだと思っている。しかし、この4頭のボックスでは儲けはほとんどない。本来ならばもっと絞りたいところである。となれば、決め手のある上位3頭ということになるのだが、オースミブライドの調子がかなり良いようだし、蛯名騎手が勝つのが今回最も絵になるような気がしており、どうしても外しづらい。そういうことで弱々の4頭ボックスで勝負させていただきます。今の私には儲けよりも的中である。何でもいいからとにかく当てたいというのが正直なところである。
  • 5番手はチョウカイリョウガにする。上4頭に迫る馬がいるかと考えたが、私の結論は「いない」である。どの馬ももう一つ実績不足だと感じてしまった。その中でも私が最も恐いと思っているのはこの馬である。新馬戦を勝ったばかりで京成杯に挑戦して、いきなりオースミブライトの2着である。この馬の素質はかなりのものだと思われる。そういう馬が、体調が万全じゃなかったのに、プリンシバルSでいきなり2着である。けっこうタイムが良かったことを考えても、高く評価していいと私は思う。一度叩かれた上積みは大きいだろうから、さらに急上昇することも十分に考えられる。この馬はけっこう恐い存在だと私は思っている。でも、京成杯も結局はオースミブライドに完敗という内容だっただけに、故障明け間もない状態で、更にパワーアップしているオースミブライトに勝てるとはちょっと思えない。アドマイヤベガのところで4歳時に勝っていないのを不安材料にしていることからも、この馬を買うわけにはいかない。
  • 6番手はブラックタキシードにする。プリンシバルSは完勝という内容だったし、タイムもけっこう優秀だった。オープン2連勝という勢いもいい。しかし、東京コースのG1で先行するというのは展開的に苦しいし、重賞実績がないというのもあまりに不安な材料である。まだ底を見せていないのでチャンスがあることは否定しないが、私にはそこまで強い馬には感じられなかった。G1レベルでは通用しないタイプだと私は思う。
  • 7番手はマイネルシアターにする。青葉賞2着、皐月賞5着、弥生賞3着と、どうしても勝ちきれない。こういう馬は、常に掲示板には載るが連対はないということになると思う。東京実績もあるし、重賞実績も合格点であるのは認めるが、こういうタイプの馬はちょっと買いづらい。
  • 8番手はペインテッドブラックにする。青葉賞優勝で期待の素質馬がなんとかダービーに間にあったというところだが、マイネルシアターとハナ差の勝負しかできなかったのは問題である。皐月賞5着馬にやっと勝ってるくらいのレベルでは、皐月賞上位組とはとても戦えない。人気になっているのも気に入らない。まだまだ成長途上という感じがするだけに、前走以上の走りを期待していいのかもしれないが、私はあまり評価していない。
  • 9番手はブルーコマンダーにする。なんかやたら絶好調らしい。6番ゲートに入ったのも非常に気になるところだが、常識的に考えて、芝未勝利馬はいらいないだろう。ここは割り切るしかない。
  • 10番手はニシノセイリュウにする。皐月賞惨敗で人気を落としているだけに、巻き返しが非常に恐いところであるが、私としてはまだまだG1のレベルの馬ではないと思っている。それにニシノフラワーの仔ということで、距離が長いかもしれないという懸念も拭えない。ちょっと評価できなかった。
  • 11番手はマイネルタンゴにする。皐月賞4着という実績を考えれば戦えないことはないだろうが、距離適性を考えてマイルCに行ったはずなのに、ダービーにも出走してくるなんて矛盾している。3連続G1というローテもあまりに厳しいものだし、距離適性も2000mが限界だと私は思う。
  • 12番手はワンダーファングにする。皐月賞を走れなかった無念を晴らしたいところだろうが、私は個人的に距離が少し長いと思っているし、先行するという展開も苦しいと思う。
  • まあ、こんなもんですかねぇ。
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    G1日本ダービー出走馬
    馬名 買い&消し
    テイエムオペラオー
    (牡4・和田57)
    買い 皐月賞優勝、毎日杯優勝。皐月賞を勝っているのだから最上格を有することになる。皐月賞では大外から一気に差し切り、毎日杯では中団から直線だけで4馬身突き放しているように、最後の末脚の伸びは半端ではない。直線が長く広々した東京コースに替わることで、さらにこの馬の末脚が生きることになるであろう。現在4連勝中という勢いもすばらしく、まだまだ成長途上という感じすらする。2冠の可能性は十二分にある。
    消し まず気になるのは皐月賞が僅差だったことである。もう1回やり直したとして、再び勝てたかどうか。コースの内外で馬場状態がけっこう違っていたから届いたともいえ、同じ馬場状態であれば捕らえ切れてなかったかもしれない。次に、チャレンジャーの立場だった前回とは違い、今回はチャンピオンとしてのレースとなる。気楽に乗れた前回と違い、プレッシャーは半端ではないはずである。ましてダービーである。早め早めの競馬となって、この馬の末脚を生かし切れず終わることもあるかもしれない。武豊が10年かかったタイトルである。和田騎手に簡単に獲れるものだろうか。
    オースミブライト
    (牡4・蛯名57)
    買い 皐月賞2着、京成杯優勝。皐月賞ではうまく内を突いて、まんまと2着に粘った。こういう器用なレースができるのは一つの武器になる。いくら東京コースとはいえ、コースロスはない方がいいに決まっている。ダービーでもうまく立ち回ればチャンスはある。また、荒れた内を通っての2着と考えれば、もう少し馬場が良かったならば勝っていたかもしれない。負けたのがあくまで馬場のせいであれば、内外不利のない東京コースで本領発揮ということになる。スプリングSが最悪の体調で、中3週ではとても回復しないと思われていた。ところがあの結果である。体調不十分での2着とも考えられ、完調となるであろう今回は、皐月賞以上の走りをするということも考えられる。蛯名騎手にも勢いが感じられるし、ダービージョッキーにふさわしいとも思える。
    消し 皐月賞はうまく内を突いたという印象が強く、実力でという感じがいまいちだった。直線が短いから何とか粘ったが、直線の長い東京では、かなりの決め手を持つ馬が数頭いるだけに、どこまで踏ん張れるか。ラジオたんぱ杯3歳Sではアドマイヤベガに完敗しているわけだし、スプリングSも体調不十分だっとはいえ、大きく負けている。安定度は意外と高くないと言えそう。存在感もいまいちで、これといった魅力があまりないタイプである。
    ナリタトップロード
    (牡4・渡辺57)
    買い 皐月賞3着、弥生賞優勝、きさらぎ賞優勝。皐月賞3着も同タイムのものであり、展開のあやみたいなものである。まして、皐月賞では道中押っつけ通しで完調の状態だったとは思えなかった。あるいは、荒れた内のコースに苦しがっていた。とにかく、そういう状態での3着はかなり価値がある。今回はゆったりしたローテなので体調は戻っているだろうし、馬場状態も東京コースならば内外も関係ない。この馬が真の実力を発揮する条件が揃ったと言えそうだ。長くいい脚を使えるタイプだから長い直線コースも大きなプラスである。弥生賞馬のダービー勝率が抜群というデータも後押ししている。
    消し 皐月賞の時もコメントしたが、何というか、どうも大物感がないというか、意外と存在感がないという感じがするのである。前走もそれを裏付けるかのような3着である。惨敗ならばそれはそれで個性となるのだが、きちんとまとめられると、かえって魅力に欠けてしまう。凡走はしないとは思うが、果たして勝ちきることができるかどうか。渡辺騎手もあまりに地味な存在である。ダービージョッキーが似合うかどうかと言ったら失礼か。
    マイネルタンゴ
    (牡4・岡部57)
    買い 皐月賞4着、菜の花S優勝。皐月賞では上位の3頭と僅差の勝負をしており、能力の高いところを見せてくれた。しかも、先行して粘ったのはこの馬くらいである。それだけでも価値ある走りであった。マイルCも5着と内国産では最先着している。安定度もかなり高いと言える。距離不安も拭えないが、皐月賞を走れたのだから守備範囲だとは思う。うまく流れに乗れればチャンスはあるであろう。
    消し やはり問題は距離だろう。菜の花Sの走りを見ても、いかにもマイラーという感じであった。2000mまでは何とかなったが、果たして2400mでどうだろうか。だいたい距離の不安がなければマイルCは使っていないはずである。それを使ったのだから、基本的にはマイラーだと調教師も判断しているはずなのである。それに皐月賞、マイルCと決め手のないのを露呈してしまった。東京2400mはなおさらラストの決め手は不可欠である。切れる脚のないこの馬にはちょっと厳しい条件になりそうだ。3連続G1というローテもあまりに厳しい。
    ペインテッドブラック
    (牡4・加藤57)
    買い 青葉賞優勝。期待の素質馬がTR優勝で権利をゲットした。実績のあるマイネルシアターを競り落としたのだからその価値は大きい。勝負根性もかなりありそうだ。東京2400mの重賞を唯一勝っている馬というアドバンテージも大きい。中3週というローテもベストである。まだまだ成長途上という感じもするだけに、さらなる上積みも見込める。
    消し マイネルシアターにやっと勝ったという程度でどうだろうか。シアターは皐月賞では完敗しているし、かなり厳しいローテで青葉賞に臨んでいた。皐月賞上位組を力で抑えきるのはけっこう厳しいかもしれない。若草Sで2着に負けているのも気になる。ダービーで連対しようとする馬が重賞でもないレースで負けるものだろうか。青葉賞でもラストの直線で斜行しているように、気性的にまだ大人になっていない感じもする。
    マイネルシアター
    (牡4・横山典57)
    買い 青葉賞2着。皐月賞5着、弥生賞3着とレベルの高いレースで堅実に走っている安定度が魅力の馬である。前走もペインテッドブッラクの斜行がなければ、勝っていただろう。2400mを経験できたのは大きなプラスである。長くいい脚を使えるタイプで東京コースを得意としている。東京4戦4連対というデータがそれを裏付けている。
    消し 弥生賞、皐月賞と完敗と言える内容だった。ダービーで巻き返せるかは疑問である。賞金がないから無理して青葉賞に出走した経緯があり、ローテもかなり厳しくなった。前走も、多少の不利は受けたにしろ負けたのは事実であり、ダービーで巻き返すつもりならば、突き放してほしかったところである。相変わらず切れる脚がないという感じで、混戦を抜け出すほどの瞬発力はなさそうである。
    タイクラッシャー
    (牡4・松永幹57)
    買い 青葉賞3着、スプリングS2着。不安視された距離は何とか克服したようだ。皐月賞7着も0.6秒差ならばまあまあだろう。スプリングS2着が示すとおり、道悪はまあまあ上手い。馬場が渋れば、嫌がる馬が多いだけに、この馬の一発があるかもしれない。
    消し ここ数戦重賞で好走は続けているが、アーリントンC以外は完敗と言っていい内容である。一言で言ってパンチ力がなさすぎる。前走のTRで3着では本番につなげるのはかなり難しい。皐月賞→青葉賞というローテを考えても一変は考えづらい。
    ブラックタキシード
    (牡4・的場57)
    買い プリンシバルS優勝、ペンジャミンS優勝。ここにきてオープン2連勝である。この勢いは高く評価できる。先行して粘るというよりは、直線でさらに伸びるタイプなので、ちょっとやそっとでは抜くことはできない。東京2200mを経験しているのもいいし、前走のタイム2.13.6はけっこう優秀である。京成杯2着のチョウカイリョウガに完勝しているのも好感が持てる。
    消し オープン2勝はすばらしいが、重賞を経験していないのはかなり気になる。本当にレベルの高いレースは経験していないということであり、G1の厳しい流れに乗れるかどうかは分からないとしかいいようがない。馬体重が減り続けているうえに中2週というローテもどうだろうか。3月に500万で牝馬2頭に負けているのも気になるところだ。たとえ体調不良であっても、ダービーで勝つくらいの実力があるのであれば、しっかりと勝ってもらいたいところである。
    チョウカイリョウガ
    (牡4・柴田善57)
    買い プリンシバルS2着、京成杯2着。新馬戦を勝ってすぐに挑んだ京成杯であっさりと2着して、その能力の高さを痛烈にアピールした。目標としていた皐月賞は脚部不安で断念したが、ダービーにはなんとか間にあった。前走のプリンシバルSは明らかに体調不十分だったにもかかわらず根性の2着と能力が高いことはしっかりとアピールしている。叩かれた上積みは大きいはずで、この馬に限っては前走を大きく上回る体調で出走できるはずである。まだまだ底を見せていない馬だけに、一発あっても不思議はないだろう。
    消し まずオープン勝ちがないのが気になる。京成杯ではオースミブライトに完敗しているし、前走も実績の乏しいブラックタキシードに完敗している。体調アップを見込んだとしても、この2頭を巻き返せるかどうか。まして、さらに強そうなのが数頭いるのだから、かなり厳しい戦いになりそうだ。故障明けを1度使われたからといって必ず急上昇するとは限らないわけだし、信じられる材料はちょっと少ない。
    アドマイヤベガ
    (牡4・武豊57)
    買い ラジオたんぱ杯3歳S優勝、弥生賞2着。弥生賞、皐月賞ともに1人気だったことでも分かるとおり、実力No1の評価を受けていた馬である。2戦とも敗れているが、弥生賞は休み明け、皐月賞は馬体減と敗因が分かっているだけに、巻き返しの余地は十二分にある。終いが切れるというのがこの馬の最大の魅力であり、不器用なこの馬にとって、東京の長い直線は大きなプラスとなる。ラジオたんぱ杯はいかにも大物を思わせる勝ちっぷりだったし、弥生賞では直線だけで2着である。能力の高さは今さら言うことではない。
    消し なんだかんだで2連敗。過去10年のダービー馬を見ると、4歳時に勝っている、あるいは皐月賞で2着している、が絶対条件である。3歳の走りは確かに凄かったが、もうすでに過去の話である。4歳になって勝っていないというのは紛れもない事実なのである。しかも、皐月賞では掲示板にも載れないありさまである。本当に強い馬というのは、ここ一番で体調を崩すなんてことはないだろうし、体調を崩すということは、どこか精神的に弱いところがあるということかもしれない。不器用というのもやはり気になる。いくら東京コースでも、それなりの器用さは必要である。G2G3ならともかく、さすがにG1では直線だけで勝てるほど甘くはない。
    ヤマニンアクロ
    (牡4・勝浦57)
    買い 共同通信杯優勝。東京の重賞を勝っているというのは大きなアドバンテージである。このときはマイペースで逃げ切り、気持ちよく走らせるとやっかいな馬である。後ろからの馬に人気が集中するのが目に見えているだけに、人気のないこの馬があれよあれよという間に逃げ切ることもあるかもしれない。
    消し 前走の皐月賞があまりにひどい。逃げ宣言していたにもかかわらず、スタートしてからまったく反応せず、中団からの競馬になってしまったのはお粗末としか言いようがない。共同通信杯もレベルが高かったとはとても思えず、勝ったからといってそんなに高くは評価できない。ダービーともなると有力馬も早く仕掛けることになるだろうから、展開も厳しくなるであろう。ダービーを逃げ切っている馬は、皐月賞でも結果を残しており、展開を味方にしているようではダメなのである。
    ニシノセイリュウ
    (牡4・河内57)
    買い 若駒S優勝。スリリングサンデーに競り勝っているように、勝負根性はすばらしいものを持っている。まだキャリアが浅く、底を見せていないのが魅力である。大一番に強いブライアンズタイム産駒というのも不気味である。そして何よりニシノフラワーの仔であるというのが最大の魅力である。これだけでも潜在能力の高さが推測できるわけで、皐月賞も惜敗だと底を見せたという印象となるが、惨敗だったので逆に本気を出せば大きく変わるという期待ができる。
    消し 2戦2勝で臨んだ皐月賞が12着に惨敗と、キャリアの浅さをもろに出してしまった。経験を積んでどうかというところだが、1度だけで大きく変わるものではないだろう。データ的にも皐月賞惨敗から巻き返したのは、8着だったライスシャワーくらいである。2桁着順はあまりに負けすぎたと言えそうだ。重賞の実績があるわけでもないので、本当に強いかどうかも分からない。ニシノフラワーの仔となると距離が長すぎるという懸念も拭えない。
    ワンダーファング
    (牡4・幸57)
    買い スプリングS優勝。このときは、うまく逃げたということもあったが、圧勝と言っていいほどの内容であった。道悪が大得意ということもあったとは思うが、もともと素質はあった馬であり、揉まれなければ強い馬なのである。マイペースで逃げるか、揉まれずに走れれば、その実力を思う存分に発揮するだろう。皐月賞をゲートまで入って除外になった悔しさを思いきりぶつけてほしい。
    消し まず揉まれ弱いというのは大きなマイナスである。G1しかもダービーで楽な競馬をさせてもらえるわけがない。有力馬もいつもよりは早めに仕掛けてくるだろうから、展開としても苦しくなる。スプリングSも道悪に助けられたというのが常識的な見方だろうから、良馬場のスピード勝負だと苦しくなるだろう。皐月賞でゲート内で暴れた後遺症も気になるところだ。ワンダーパヒュームが全姉なので距離も心配だ。
    ブルーコマンダー
    (牡4・吉田57)
    買い 端午S優勝。ダートとは言え、前走オープンを勝っている実績はいい。2馬身差ということもあり、勢いは非常に感じられる。毎日杯3着、弥生賞5着からも芝がまったくダメというわけではない。調子はかなり良いみたいなので、チャンスはあるだろう。
    消し やはり3勝すべてがダートというのは問題である。毎日杯、弥生賞の走りからもG1級とはちょっと思えない。やはりダート馬だと判断するのが常識的だろう。勢いだけで勝てるほどダービーは甘くない。
    マルシゲファイター
    (牡4・菅谷57)
    買い シンザン記念2着。この時はまったく人気がなかったのに好走してしまった。今考えても何が好走の原因か分からない。つまり、いつ走るか分からないタイプであり、前走の成績などあまり関係ないタイプなのである。大一番で、また、みんなをあっと言わせてしまうかもしれない。
    消し 実績がシンザン記念2着だけでは話にならない。それ以降は掲示板にも載れない低迷ぶりである。前走だって15着に惨敗している。常識的に考えれば、巻き返せるとはとても思えない。
    マルブツオペラ
    (牡4・武幸57)
    買い 京都4歳特別2着。前走重賞で連対している実績はなかなかである。マイルCを制したシンボリインディと好勝負をしたビッグバイキングに次ぐ2着なので、その価値は高いだろう。内国産限定戦ならばという思いもあるだろう。前々走も500万特別を勝っており、勢いも非常に感じる。距離が延びて好成績を残すようになっているのも見逃せない。芝の1800m以上では2戦2勝である。
    消し 相手は外国産馬だったとはいえ、前走G3で負けているのはどうだろうか。内容は完敗だっただけに、それほど魅力的には感じなかった。それに内国産限定と言ってもG1のレベルは半端でなく高いものである。G1で好走するつもりならば、相手が外国産馬でも完勝してほしいところだ。中2週のローテもちょっと厳しそう。この程度の実績ではあまりに物足りないと言いたくなる。
    ロサード
    (牡4・高橋亮57)
    買い 新潟3歳S優勝、京王杯3歳S2着。重賞を勝っている馬であることを忘れてはいけない。東京コースも、京王杯で2着、NZT4歳Sで4着とまあまあの成績を残している。
    消し マイル以上の実績がボロボロである。連対どころか掲示板にも載ったことがない。1400mだと必ず好走していることを考えると、あまりにはっきりしすぎている。長距離は合っていないと判断したくなる。マイルCを使ってのローテもかなり厳しいものである。上積みもあまり見込めそうにないし、なんで出走してくるのかさっぱり分からない。
    ノーザンカピタン
    (牡4・後藤57)
    買い 新潟3歳S2着。ほかに函館3歳S3着、デイリー杯3歳S4着、ジュニアC4着などオープンでは安定した走りを見せている。前走は休み明けのうえにG1では惨敗は仕方ない。血統的には距離が延びた方が良さそう。
    消し 短距離の重賞を1度連対しただけでは高くは評価できない。これだけ3着4着が多いと、かえって決め手のないことを主張しているようなものである。前走のマイルCもいくら何でも負けすぎである。中2週で大きく変わるとはとても思えない。
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