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G1菊花賞の反省

G1菊花賞の結果
1 1-01ナリタトップロード 渡辺 3.07.6---34.0 486kg0 3人気
2 3-04テイエムオペラオー 和田 3.07.7クビ33.8 472kg-4 2人気
3 3-05ラスカルスズカ 蛯名 3.07.7クビ33.9 478kg0 4人気
4 2-02タヤスタモツ 石橋 3.08.01.3/434.6 458kg+4 13人気
5 6-10メジロロンザン 吉田 3.08.0クビ34.4 476kg+2 12人気
単勝410円 枠連730円
複勝160円 140円 460円 馬連780円
予想と見解 好材料と不安材料
G1菊花賞の感想
  • 今回の結果は何と言っていいか分からない。渡辺騎手に勝ってほしいと言っておきながら、アドマイヤベガから流して外すという最悪の展開だっただけに、自分の愚かさに呆れて何も言えない。競馬ってこんなもんなんだよなあ。特に4歳馬はまだ個性を出し切っていないだけに、絶対と思った馬が簡単に負けるもんなんだよなあ。それを信じてしまうのだから、私もまだまだ甘い。連敗脱出できないのも運というよりは、自分の考えが甘いだけなんだよなあ。まあ、とにかく今年のクラシックは、3強が1冠づつ分け合うという結果に終わって、非常にいい感じとなった。この3頭は来年もかなりやってくれると思う。今から楽しみだ。
  • 勝ったのはナリタトップロードであった。皐月賞3着、ダービー2着と勝てそうで勝てなかったクラシックだったが、ついに念願が叶った。ダービーはあまりに惜しいレースだっただけに、渡辺騎手もずっと悔しい思いをしていたはずである。私は気持ちとしては渡辺騎手に勝ってほしかったので、そういう意味では非常に嬉しい。これで渡辺騎手も大きく成長することであろう。心からおめでとうと言いたい。で、レースの方であるが、超スローだと切れ味の乏しいこの馬は不利になるとばかり思っていたが、まったくの逆であった。超スローということは、勝負どころでごちゃつくわけで、何よりも器用さが要求されることを勉強させられた。3強の中で最も器用なタイプであるこの馬がさっさと抜けだし後続を抑え込むという理想的なレースとなった。だいたい上がり34秒0であれば、よっぽどのことがない限り逆転されることはない。直線に坂のない京都コースでの超スローのレースでは、それなりの決め手を持っている馬であれば、基本的には先に抜け出してしまえば良いということなのだと思う。今回は本当にいい勉強になった。それにしても、この馬が勝てて本当に良かった。
  • 2着はテイエムオペラオーであった。上がり33.8で逆転できないのだから仕方ないだろう。アドマイヤベガをマークしすぎて仕掛けが遅れたとのことだが、気持ちはよく分かる。これが2強であれば、1頭だけマークすればいいことになるが、3強であれば2頭マークしなければならない。皐月賞、ダービーと最も仕掛けは遅かった馬が勝っているだけに、できるだけ仕掛けを遅らせようと考えるのは仕方ないことである。こういう負け方をすると悔しいものであろうが、和田騎手のコメントは意外とさっぱりしている。これも皐月賞を勝っている余裕なのかもしれない。とにかく馬の実力があるのは証明された。和田騎手もいい経験になっただろう。来年も楽しみである。
  • 3着はラスカルスズカだった。本当にびっくりした。切れ味はない馬だと思っていたので、まさか33.9という脚を見せるとは夢にも思わなかった。まだ5戦というキャリアで3000mをこんなに走ってしまうなんて、とんでもないとしか言いようがない。この馬はかなりの大物になると見ていいのではないか。兄のサイレンススズカに比べれば、正統派の競馬をすることになると思うが、どこかでG1を獲るような予感がする。
  • 4着はタヤスタモツであった。超スローの展開だとどうしても残ってしまうものである。ずば抜けた決め手を持っている馬にはとてもかなわないが、そうでない馬とは同じような脚質なのだから、前にいる馬が有利に決まっている。そうは言ってもG1で4着は立派なものである。ただ、だからといって自己条件でもと思わない方がよい。準オープンだとこんなペースはあまり考えられないから、意外と苦しいかもしれない。
  • 5着はメジロロンザンであった。この馬も先行してそのまま残っただけである。この馬はスタミナがあるのだから、もう少し積極的なレースをしても面白かったが、まあ掲示板に残っているのだから立派な方だろう。今回は展開に助けられた面も大きいだけに、今後については何とも言えない。
  • アドマイヤベガは6着であった。正直がっかりしたが、競馬とはこんなもんだろう。私は超スローペースだとこの馬の切れ味が有利だと思ったが、結果的にはこの馬の不器用さが裏目に出てしまった。勝負どころの4角で前が詰まってしまってはどうしようもない。上がりがかかる流れであればそれでも差せるのだろうが、何せ上がり33秒台の勝負では一瞬のロスでも取り戻すことができなくなる。こんな展開だと外を回るコースロスも堪えたようだ。超スローペースだと外枠は不利だという意味がやっと分かった。まあ、武豊でこの結果なのだから仕方ないと言えば仕方ないだろう。この馬はこういう脆さを持っている馬だということなのだろう。今後の参考にしたい。
  • ペインテドブラックは7着であった。可もなく不可もないということころだろう。こういう中途半端な結果だと判断が難しい。G1ではこれが実力ということなのかもしれない。
  • オースミブライトは8着であった。道中行きたがるところを見せるなど、長距離には気性的に向いていないのだろう。それでも大きく負けていないのはこの馬の実力ということだろう。今後は中距離重賞でがんばってほしい。
  • シンボリモンソーは10着であった。勝負どころで不利があっただけにちょっと運がなかったといえる。それでも、あの位置からでは先頭までは届いてなかっただろう。岡部騎手だったらどんな乗り方をしていたか、見てみたかった。
  • ブラックタキシードは14着であった。この超スローペースでこれだけ負けるということは、距離が長かったとしか考えられない。母父ストームキャットというのが出てしまったのかもしれない。
  • まあ、こんなもんですかねぇ。
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    参考
    G1菊花賞の予想
    結論
     ◎アドマイヤベガ
     ○ナリタトップロード
     ▲テイエムオペラオー
      △シンボリモンソー
      △メジロロンザン
      △ペインテドブラック

     買い目(馬番連勝複式)
      1-14(\2,000)
      4-14(\1,000)
      11-14(\1,000)
      10-14(\1,000)
      12-14(\1,000)
      

    にへい君の見解
  • クラシック最後のレースとなるこのレース。距離が3000mということを考えても、それなりのスタミナは必要不可欠である。とはいえ、ここ数年のこのレースはスローの展開で上がりだけの勝負ということが多く、スタミナだけではとても戦えないことも忘れてはいけない。 つまりは、絶対的なスピードとそれなりのスタミナが要求されるというわけである。であれば、やはりダービー上位馬が中心にならざる得ない。あとは、秋の上がり馬がどこまで頑張れるかであるが、TRではそのダービー上位馬が貫禄を見せていることを考えると、けっこう厳しいかもしれない。でも、今までも3強と言われてそれで決まらなかったケースはいくらでもある。あまり3強にこだわりすぎるのもどうだろうか。
  • 私の本命◎はアドマイヤベガである。ダービー馬であるのだから実力は文句ない。強いのは分かりきっている。しかし、ダービーの時点では、勝ったのは展開のあやみたいなもので、もう一度レースをすれば3強の順番は変わっていたかもしれないという印象を受けた。つまり、皐月賞惨敗を考えても飛び抜けて強い馬ではなかったというわけである。ところが、京都新聞杯では大外から直線だけで差し切るという豪快なレースをして、春とは比べものにならないほど成長したことを痛烈にアピールした。正直なところ、あんなレースを見せられてはひねくれる気にはとてもなれない。あのレースを見て菊花賞はこの馬であると腹を決めた。この馬の持ち味は切れる末脚である。切れだけであれば、間違いなくメンバーNo1である。同じ京都コースであれば、この末脚が爆発するのは容易に想像できる。ペースが速くなることもないだろうから、展開もこの馬に味方するだろう。ただ、この馬の弱点は不器用なところである。そのため、後方から大外を回る競馬しかできず、他の有力馬が早め早めの競馬を仕掛けてきたときに、それに対応できるかどうか疑問である。直線で伸びてくるも、届かず3着ということも十分に考えられる。前走の着差もそんなにあったわけでもないだけに、実はたまたま展開がはまっただけということも考えられる。無敗の馬であればともかく、何度か負けている馬だけに、弱点があることも確かである。しかし、3強を比較した場合に、大きく違うものがあるとすれば、それは騎手である。G1経験の豊富な騎手の戦いであればあまり関係ないが、武豊と渡辺・和田を比較すれば、どちらが上位かは一目瞭然である。なぜ騎手を問題にするかと言えば、それは長距離レースは騎手の力量がものをいうからである。ペース配分や仕掛けどころは距離が長くなればなるほど難しくなるもので、ごまかしがきかなくなるものである。となれば武豊が乗るというだけでも大きなプラスということになる。もちろん前述したとおり、秋になって大きく成長したことが前提の話であり、武豊ならば何とかしてくれるということではなく、武豊ならば強い馬をミスなく操ってくれるということが言いたいのである。もし負けるとすれば、それは奇襲に屈するか実力負けということになると思う。そういう意味では負けても悔いはない。そういうことで私はこの馬が連対を外すことはないと判断した。
  • 対抗○はナリタトップロードにする。実は一番勝ってほしいというか、最も応援したかったのはこの馬だった。3強でG1を勝っていないのはこの馬だけであり、ダービーではあまりに悔しい負け方をしているだけに、ここは何としてでも勝ちたいところだろう。私もできれば渡辺騎手にG1を取ってもらいたいという気持ちが強い。この馬は息の長い末脚が武器なので、直線で失速することがない。その反面、ゴール目前で差されたり、あと一歩届かないというレースになりがちである。こういう馬はとにかく大崩れはしないので、3着までならある程度は信用していいと思われる。しかし、今回はちょっと違う。何がなんでも勝ちたいという気持ちから、今までのような正攻法のレースはしてこないと思う。アドマイヤベガとテイエムオペラオーに勝つためには、直線勝負では分が悪く、かなり早い段階でスパートをかける可能性が高いのではないだろうか。あとは持久力のある末脚を信じるだけである。もちろん途中で止まればジエンドである。自分のレースをして、相手が強かったらそれは仕方ないことだと割り切ってレースをするのも悪くはないが、どうせならば自分で勝ちにいくレースをする方が後悔はないだろう。菊花賞2着もダービー2着も評価は変わらない。であれば、惨敗覚悟でも勝ちにいくべきだと私は思う。渡辺騎手もたぶん同じ気持ちだろう。そうであるならば、この馬は今回は勝つか惨敗かということになると思う。つまり、軸には向かないと私は判断したわけである。渡辺騎手が仕掛けどころを間違わなければ、念願のクラシック制覇も夢ではないと思うが、ちょっとでも仕掛けどころを間違えれば2着も確保できないことになるだけに、この馬の評価は非常に難しい。とりあえず渡辺騎手にG1を取ってほしいという気持ちからここは2番手評価とした。
  • 単穴▲はテイエムオペラオーにする。皐月賞で大外から豪快に差し切って勝っているように、この馬の末脚もかなりの切れ味を持っている。ダービーでは和田騎手が焦ったのか少し早めに仕掛けてしまい、ナリタトップロードとアドマイヤベガに差し切られてしまった。実力負けというよりは、騎乗ミスという感じが強かっただけに、ダービー3着をもって評価を下げるのはやめた方がいい。秋初戦も古馬の1流馬を相手に3着に好走し、まずまずのスタートを切った。とくにメジロブライトとハナ差の勝負をしているのは高く評価しなければならない。今回はG1といえ、4歳限定戦なのだから、前走に比べればずっとメンバーは楽になる。ダービーと違い、今回はチャレンジャーの立場なので、仕掛けが早くなることもないだろう。じっくりとアドマイヤベガをマークして、直線で一気に差し切る作戦に出るはずである。血統的に距離延長は問題はない。あとは自分のレースができるかどうかだけである。私が3強の中でこの馬を3番手に評価したのは、一言で言えば好みの問題といえる。なぜか私はこの馬が好きになれない。理由はよく分からないのだが、どうしても好きになれない。実力があるのは分かっているだけにとても消すことはできないが、3強の順番をつけるのであればどうしてもこの馬が最後になってしまう。
  • 4番手はシンボリモンソーにする。セントライト記念2着にはびっくりした。上がり34秒台の脚を使って追い込んできているだけに、京都3000mでは大きな武器となる。スタミナにはもともと自信のある馬だっただけに距離延長は大歓迎のタイプである。京都コースも前走上がり34秒の脚を見せているのだから、十分に対応できるだろう。長距離得意の岡部騎手が騎乗するのも大きな魅力である。上の3頭との実力差は多少あるとは思うが、3000mでは何が起きるか分からない。自分のレースに徹すれば、勝ちが転がりこんでくるということもあると思われる。
  • 5番手はメジロロンザンにする。前走京都新聞杯でなんとか3着に粘って権利を手に入れた。あの京都コースを先行して、最後まで粘ったのだからそれなりに実力はあるのだろう。ステイヤーのメジロ軍団なので、距離延長は大歓迎だろうし、マイペースで逃げる展開になれば面白い。人気馬が後方で牽制している間にまんまと逃げ切るということも十分に考えられる。とはいえ、前走決定的な負け方をしているだけに、さすがに巻き返しは厳しいかなという感じはする。
  • 6番手はペインテドブラックにする。この馬を評価したのは、いちおう重賞勝ちという実績があり、血統的にステイヤーの可能性が高く、決め手もそれなりに持っているからである。前走は古馬相手に惨敗したが、休み明けだから気にすることはない。叩かれた上積みで今度はしっかり走ってくれると信じたい。ただ、ダービー7着で底を見せたということも言えるし、前走負けすぎということもいえる。巻き返すのは厳しいと判断するのが常識的なのだろうなとは思う。
  • 7番手はラスカルスズカにする。サイレンススズカの弟ということで注目を集めたが、前走の神戸新聞杯でついに土がついた。まだまだ底を見せていないだけに、逆転の可能性も否定できないし、ラストの直線での勝負根性はかなりのものなので、直線での激しい叩き合いになれば面白い存在である。でも私はやはり中距離馬のように感じるし、この馬の決め手では京都コースは粘りきれないように感じてしまう。ちょっと気になるのも確かだが、ここは掲示板が精一杯と私は判断した。
  • 8番手はブラックタキシードにする。ダービー5着馬であり、セントライト記念完勝からも、関東No1の実力を誇る馬である。しかし、私はこの馬は3000mはこなせないのではないかと密かに思っている。正攻法のレースしかできないのでどうしてもラストの決め手が甘くなるような感じもする。言ってしまえば「掲示板はあっても連対はないタイプ」ということである。
  • 9番手はオースミブライトにする。皐月賞2着の時のようにうまく抜け出せれば面白いとは思うが、直線の長い京都コースでは中山のようにうまくはいかないだろう。距離も長い感じがするし、3強を逆転するのはかなり厳しいと思われる。
  • 10番手はサクセスエナジーにする。嵐山Sを上がり34秒台の末脚で勝っているのは評価しなければいけないが、タイムが10秒台ではG1で通用するとはちょっと思えない。タイムはもっと速い決着になる可能性が高いだけに、同じような決め手を使えるかどうかは分からないし、多頭数の競馬も不安となる。私はそんなに強くないと思っている。
  • 11番手はフロンタルアタックにする。前走の神戸新聞杯でオースミブライトに負けているようでは話にならない。正攻法のレースをする馬だけに、一発というタイプでもないだろう。よくて掲示板というところではないだろうか。
  • こんなところですかね。
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    G1菊花賞出走馬
    馬名 買い&消し
    アドマイヤベガ
    (牡4・武豊57)
    買い 京都新聞杯優勝、日本ダービー優勝など。まずダービーではほぼ最後方の位置から直線だけで差し切ってしまったように切れ味抜群の末脚が武器である。京都新聞杯も同じように直線だけで差し切った。しかも、トップロードを交わした後は流し気味であった。京都新聞杯を見る限りでは、春よりも成長しているように感じ、なんというか貫禄が出てきた感じである。京都の軽い馬場は望むところだし、3000mも鞍上武豊なら心配はない。サンデーサイレンス×ベガという超良血も魅力である。
    消し この馬の最大の問題は不器用だということである。だから直線だけの競馬という極端なレースしかできないのである。今回は完全にマークされる立場なので、他の有力馬に早めに仕掛けられると追走に苦労するかもしれない。先に抜け出されると、直線だけでは届かないということも十分にあり得る。
    ナリタトップロード
    (牡5・渡辺57)
    買い 京都新聞杯2着、日本ダービー2着、弥生賞優勝など。皐月賞3着、ダービー2着とクラシック制覇まであと一歩のところで涙を飲んでいる。この馬の持ち味は息の長い末脚で、ゴールまで失速することなく最後までしっかりと伸びるところである。だから安定度の高いレースができるのだろう。そういう意味では堅実派であり、距離が長くなるのはこの馬にとってはプラスとなるのではないだろうか。ベガに2戦連続で完敗しているだけに、奇襲作戦も考えているはずで、うまくはまれば初栄冠も夢ではない。
    消し 息の長い末脚はいいのだが、その分切れ味がどうしても鈍ってしまう。そのため、2着3着という結果になってしまうのだろう。距離3000mはそういう意味ではプラスだと思われるが、ここ最近の菊花賞はスローペースの上がり勝負になることが多く、スタミナよりも切れ味の方が重視される傾向となっており、この馬にとっては必ずしもプラスとは言えないと思われる。もし、奇襲戦法を考えているならば、結果は1着か惨敗かということになると思われ、軸としても不安になってくる。
    メジロロンザン
    (牡4・吉田57)
    買い 京都新聞杯3着。ステイヤーのメジロである。長距離レースには絶対の自信を持っていると思われ、距離延長は明らかにプラスである。前走も先行して最後までよく粘っている。最後は上2頭に交わされたが、0.2秒差ならば十分に逆転可能な範囲である。上がりのかかる展開になるようならばさらにチャンスは大きくなるだろう。
    消し 前走は上2頭に完敗という内容だった。着差以上に実力差を感じるものであり、距離が延びたからといって逆転できるようには感じなかった。それに最近の菊花賞は、スタミナよりもラストの直線での切れ味勝負になることが多く、この馬のジリ脚では厳しいかもしれない。重賞連対の実績もないわけだし、実績面からも強気にはなれない。
    ブラックタキシード
    (牡4・的場57)
    買い セントライト記念優勝、プリンシバルS優勝など。前走はハイペースで逃げる2頭を自ら追いかけてきっちりと差し切るという強い内容であった。ダービー5着馬で、関東No1であることを見せつけるものであった。春は行きたがる気性だったのが、前走は逆に行きっぷりが悪かったくらいで、気性的な成長が見受けられ、長距離3000mを走るにはいい傾向ではないか。ダービーは厳しいローテーションで馬体が減っており、本調子で走れたわけではなかったが、今回はゆったりとしたローテで実力を出し切れるはずだ。
    消し ダービーの上位3頭馬との力関係がどこまで縮まっているかがポイントになるが、この3強もTRで強いレースを見せており、それほど縮まってきていないという感じがしてしまう。逃げるとか、追い込むとか極端なレースをするタイプであれば、展開次第でということも考えられるが、正攻法のレースをするこの馬にとっては、展開はあまり関係ないといえ、どうしても掲示板は外さないだろうが連対もないというように感じてしまう。距離の3000mも母父ストームキャットを考えると一抹の不安がある。
    シンボリモンソー
    (牡4・岡部57)
    買い セントライト記念2着。スタミナには絶対の自信を持つこの馬にとっては、前走のセントライト記念の展開は願ってもないものだったが、それにしても上がり34.7というのは高く評価しなければいけない。ジリ脚というイメージが強かったが、前走の走りではそんなことは全く感じなかった。距離延長はもちろんプラスだし、前走の切れ味を持ってすれば、直線だけの競馬になっても十分に対応できる。鞍上が長距離では信頼高い岡部騎手というのも魅力である。
    消し 前走は先行馬2頭が大きく引き離して逃げるというスタミナ重視の展開になったことが好走の大きな要因だと思われる。今回の菊花賞はスローの流れが予想されるだけに、決め手勝負にどこまで対応できるかがポイントとなる。なんだかんだで前走も2着に負けたわけだし、勝ったブラックタキシードもダービーで5着に負けている。3強はさらにその上にいるわけだから、連対となるとかなり遠いかもしれない。
    オースミブライト
    (牡4・四位57)
    買い 神戸新聞杯優勝、皐月賞2着など。皐月賞2着、ダービー4着の実績からも実力はトップレベルであることは明白である。神戸新聞杯では新興勢力を完封し、春の実績馬の実力を見せつけた。皐月賞のときはスプリングS7着からの巻き返しだったことを考えれば、京都新聞杯6着もそんなに気にすることもないだろう。あとは皐月賞のときのように直線でうまく抜け出すことができればチャンスである。
    消し ダービー4着も上位3頭とは大きく離されたものだったし、皐月賞2着もうまくインをついただけという感じがするだけに、G1ではもう一つという印象が強い。さらにこの馬の場合は、3000mという距離が長いという懸念があり、天皇賞秋に向かうというプランもあったそうだ。前走の京都新聞杯もだらしない負け方だったし、ここ一番では勝負弱いタイプとも思える。
    フロンタルアタック
    (牡4・河内57)
    買い 神戸新聞杯2着、駒草賞優勝。春にオープン特別を勝ち、秋に期待された1頭である。秋初戦となった神戸新聞杯では積極的なレースを展開し、勝馬とクビ差という惜しいレースをしている。叩かれた上積みは見込めるだけに、次こそはという気持ちは強いはずだ。ゆったりとしたローテも好感が持てる。
    消し 前走オースミブライトに負けたのは痛い。3強に入れなかったNo4の馬に負けたということは3強には歯が立たないということになってしまう。どちらかというと前々で競馬をする馬だけに、ラストが決め手勝負となると厳しいかもしれない。北九州記念でも古馬相手だったとはいえ9着に負けているわけだし、G1という器ではないのかもしれない。
    ラスカルスズカ
    (牡4・蛯名57)
    買い 神戸新聞杯3着。サイレンススズカの半弟というのが最大の魅力だろう。6月という遅いデビューだったのに3連勝であっという間に菊路線に入ってきた。前走も初重賞ということを考えれば3着でも上出来な方だろう。兄と違ってなんでかんでぶっ飛ばすタイプではないだけに、距離はなんとか持ちそうだ。直線の叩き合いで抜かれそうでなかなか抜かれないという走りをする馬で、勝負根性はかなりありそうだ。マイペースのレースができれば、けっこうおもしろい。
    消し 前走3着に負けたのはあまりに痛い。3連勝の勢いが完全に止まってしまった。しかも3強ではないオースミブライトに負けたのだからそのショックは計り知れない。相手は当然さらに強くなるだけに、巻き返すのはかなり厳しいかもしれない。距離も兄が中距離馬だっただけに、多少の不安が残る。
    テイエムオペラオー
    (牡4・和田57)
    買い 皐月賞優勝、毎日杯優勝。皐月賞優勝、ダービー3着とクラシックでの実績は文句なく、その実力は明らかにトップレベルである。ラストの末脚の切れ味は抜群で、皐月賞では大外から一気に差し切っている。ダービーは勝ちを意識しすぎたか、早めに仕掛けて失敗したが、今回は貯めるだけ貯めるだろうから、皐月賞の時のような豪快な末脚を期待していいのではないか。前走京都大賞典3着も、古馬の超1流を相手にしての結果なので、かなり高い評価をしなくてはいけない。
    消し こういう切れ味を生かす競馬をする馬は仕掛けどころが非常に難しい。皐月賞のようにうまく行けば強いが、ダービーの時のように仕掛けを間違えると、3着4着に負けることも十分に考えられる。まして距離が3000mとなればその仕掛けどころはさらに難しくなる。去年のセイウンスカイはメジロブライトに勝って菊花賞を制しているが、この馬の場合はメジロブライトに負けての参戦である。古馬重賞とはいえ、少なくても連対できるくらいでないと、菊花賞を制するのは難しいかもしれない。
    サクセスエナジー
    (牡4・藤田57)
    買い 嵐山S優勝。なんといっても京都の3000mのオープン特別を勝っているというのは大きな魅力である。距離コースが問題にならないことはもちろんだが、3000mを経験しているというアドバンテージは意外と大きいものである。前走で上がり34.3という決め手を見せたのも評価でき、直線だけの競馬は望むところかもしれない。
    消し 古馬のオープン特別を勝ってはいるが、タイムが3分10秒もかかっているのは判断に苦しむ。今回のレースでこれだけ遅いタイムは考えられず、もっと速い流れになって同じようなレースができるかどうかは疑問である。重賞で好走した実績があるわけでもないだけに、前走だけでは信用しきれないというのが正直なとことである。
    ペインテッドブラック
    (牡4・加藤57)
    買い 青葉賞優勝。このときは、マイネルシアターとの叩き合いを制して、念願のダービー出走を果たした。ダービーではブリンカーが裏目に出たのか7着に終わったが、その素質は以前から高く評価されており、一発あっても不思議はない馬である。特に青葉賞の勝馬は意外と菊花賞の成績がいいだけに注意は必要だと思われる。前走9着も休み明けで古馬の1流馬が相手だったことを考えればやむ得ない結果である。叩かれた上積みは見込めるし、4歳限定ならばという気持ちはあるだろう。
    消し 青葉賞を勝っているものの、ハナ差という僅差の勝利だったこと、その前のオープン特別を取りこぼしていること、ダービーで7着に敗れたことなどを考えると、意外と大したことのない馬なのかもしれない。前走9着もいくら古馬相手とはいえ負けすぎという考え方もできる。勢いもいまいち感じられないし、最近はかなり影が薄い。ちょっと底を見せてしまったという感じは否めない。
    ロサード
    (牡4・江田照57)
    買い 新潟3歳S優勝、京王杯3歳S2着。朝日杯3歳、スプリングSと惨敗した時は単なる早熟馬と思われたが、その後NZT4歳S4着などそこそこ走れるようになってきた。その大きな要因はほぼ最後方から競馬をするようになったことが大きく、馬込みに入れない方が気分よく走れるらしい。ダービー6着、京都新聞杯4着で距離にも目途がついたし、一発を十分に秘めているといえる。
    消し ここ数戦は大きく崩れずよく頑張っているが、しょせん掲示板までである。直線だけの競馬をしている限りは、前が崩れなければ届くはずがない。まして、今回の菊花賞がハイペースで流れるとはとても思えず、決め手勝負となるのが予想されるだけに、最後方から直線だけで全馬差し切るというのは無理がありすぎる。距離不安も少しは残るし、4歳になってからは3着もしていない成績でもある。
    タイクラッシャー
    (牡4・松永幹57)
    買い スプリングS2着。ほかにアーリントンC3着、青葉賞3着など重賞では安定した走りを見せている。前走惨敗も休み明けでは仕方ない。叩かれて大きく化けることも十分に考えられる。
    消し G1では皐月賞7着、ダービー17着と掲示板にも載れなかった。青葉賞3着はあるものの、距離が延びると大敗する傾向があり、長い距離は合っていないとも考えられる。前走15着も負けすぎという感じがする。
    タヤスタモツ
    (牡4・石橋57)
    買い 前走の京都新聞杯で5着とがんばった。スタミナには自信があるだけに距離延長はプラスである。
    消し 900万でもなかなか勝てないようではG1では荷が重い。前走5着もしぶとく伸びてきたという感じで、あれが限界と感じた。条件戦も勝てないのは、その決め手の乏しさに尽きる。今の菊花賞はラストの決め手勝負となる可能性が高いだけに、この馬にはあまりに厳しい。
    テイエムチョウテン
    (牡4・小池57)
    買い 中京3歳S優勝。いちおうオープン勝ちの実績がある。気性難のあるタイプだけに気分良く走れるかどうかがすべてだろう。勝つか惨敗かというタイプであり、一発あっても不思議はない。
    消し 4歳になってからは1度も掲示板に載っていない。いくら気性難があるからと言ってあまりにひどすぎる成績である。今秋もすでに3度走っていて、すべて2桁着順である。とても巻き返せるとは思えない。
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