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G1オークスの反省

G1オークスの結果
1 8-16ウメノファイバー 蛯名 2.26.9---34.6 428kg+12 7人気
2 2-04トゥザヴィクトリー 武豊 2.26.9ハナ35.1 468kg-6 1人気
3 2-04プリモディーネ 藤田 2.27.0クビ34.7 476kg-8 3人気
4 1-02スティンガー 岡部 2.27.11/235.0 442kg-6 2人気
5 4-07フサイチエアデール 四位 2.27.23/435.1 424kg+6 6人気
単勝1690円 枠連1830円
複勝460円 150円 230円 馬連2840円
予想と見解 好材料と不安材料
G1オークスの感想
  • 終わってみれば、やっぱりそうか、という感じがしないでもないが、何もかもが分からないというところから始まっているレースなだけに、どんな決着になってもよっぽど予想外の馬が来ない限りは同じ感想を持ったと思う。私としても、流しで買うかボックスで買うかを悩んで、スティンガーに全てを託したわけだが、結果論としては裏目に出てしまった。まあ、予想の段階ではスティンガーは連を外さないと思ってしまったのだから、私の判断が甘すぎただけであり、言い訳にしかならない。こういうところが私の甘いところで、何年たっても変わらないでいる。本当に困ったものである。
  • 勝ったのはウメノファイバーであった。いくら東京コースが得意とはいえ、まさか勝つとは思わなかった。どんなに頑張っても2着かと思っていただけに本当にびっくりした。とはいえ、今回の勝利はまぐれとはとても思えない。正真正銘の実力だと私には感じた。それならばなぜG1では6着に負けたのか?であるが、やはり答えは「輸送が苦手」ということになるだろう。今回の馬体重が+12kgだったこともその証拠だと思う。そうでなければ、得意コースというだけで、ここまで大きく変わるものではない。結果論になるが、マイルC3着のレッドチリペッパーに勝っていた実績は、最も高く評価されるべきものだったのかもしれない。今回はいい勉強になった。そして、蛯名騎手のクラシック初制覇に、心からおめでとうと言いたい。
  • 2着はトゥザヴィクトリーであった。決め手勝負でどうかと思っていたが、さすがは武豊である。遅すぎず、早すぎずのタイミングでうまく抜け出した。ちょっとでもタイミングがずれていれば、後ろからの馬にドッと交わされていただろう。レースが終わった瞬間は、この馬が勝ったと思われたが、スローで見るとほんのわずかだけウメノファイバーに差されていた。武豊も「まさかあれで負けるとは!」と思ったに違いない。これは素直に相手が1枚上だったと思うしかないだろう。ただ、やはり東京2400mは決め手がしっかりしていないと勝てないものであることを改めて痛感した。
  • 3着はプリモディーネだった。最後の最後の伸びはかなり凄かった。ウメノファイバーとスティンガーが外から一気に来たのはかなり早くから分かっていたが、この馬が顔を出したのは、本当に最後の最後だけである。直線の途中で前が詰まるロスがあったらしく、それがかなり痛かったようだ。ラストの伸びが凄かっただけに、直線のロスがなければ、突き抜けていたのはこの馬だったかもしれない。そういう意味では運がなかったかもしれない。ただ、そうであれば最初から外に出しておくべきであり、インにいて前が詰まったなんて理由にはならない。コースロスを覚悟の上で大外に持っていた蛯名騎手のような判断が必要だったと思う。それはともかく、掛かるスティンガーの隣を、悠然と気持ちよく走っていたこの馬がすごく印象的だった。こういう気性であれば、今後もかなり活躍しそうである。
  • 4着はスティンガーであった。勝手なことを言わせてもらえば、がっかりした!としか言いようがない。でも、よくよく考えてみれば、結果論になるかもしれないが、あそこまで高く評価するべきではなかったと感じている。確かに阪神3歳牝馬Sの実績はあったが、2着だったエイシンレマーズはその後活躍していただろうか?3着だったゴッドインチーフは桜花賞で何着だっただろうか?阪神3歳牝馬Sのタイムは優秀だっただろうか?そう考えれば、軸にするほどの馬ではないことはすぐに判断できたはずである。現に、東京巧者のウメノファイバーは別として、トゥザヴィクトリーもプリモディーネも阪神3歳牝馬Sには出走していなかったではないか。オークスTRにしても僅差の勝利で、力が違うという判断まではできなかったはずである。なのに、なぜ私はこの馬が絶対だと思ってしまったのだろうか。ただ単純に強いと感じたのだと思うのだが、それにしても短絡的な判断だったと思えてならない。まあ、結果論として言い訳しているだけなのかもしれないし、悪いのは自分なのだから、今さら何も言っても仕方ない。そういうことで、4着に完敗してしまったわけだが、まだ成長途上という感じがしないでもないので、今後はそれなりに期待してもいいだろう。
  • 5着はフサイチエアデールであった。今回のこの馬は本当に目立たなかった。前評判もいまいちだったが、実際のレースもいまいちで終わってしまった。ローテが厳しかったということもあるとは思うが、桜花賞2着の実績を考えると、やはり距離なのかもしれないなあ。それでも大負けしないのがこの馬の良いところだろう。
  • コウヨウヒロインは6着であった。これで3戦連続で6着である。決め手がないというのは、やはり厳しいものなのだろう。この馬なりには頑張っているとは思う。
  • クロックワークは9着であった。いくらリアルシャダイ産駒でも、実績を考えればこんなもんでしょう。人気になりすぎである。もう少しキャリアを積まないとG1では好走できないものである。
  • エイシンワンシャンは10着であった。前走強い勝ち方をしたと言っても、レベルが低かったことを考えれば、G1ではこんなもんだと思う。
  • ゴッドインチーフは12着であった。いくら何でもひどすぎる。安定度だけが魅力の馬がここまで惨敗するとはがっかりである。結果的には距離が長かったのかもしれないが、このペースであれば、もっと上位に来ていいはずである。河内騎手のコメントにもあったが「成長していない」ということなのかもしれない。
  • ピサノガレーは13着であった。常識的にはこんなもんでしょう。さすがに遊びすぎたようだ。
  • まあ、こんなもんですかねぇ。
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    参考
    G1オークスの予想
    結論
    馬番連勝複式 軸2--1-4-6-7-13-16
      ◎スティンガー
      ○トゥザヴィクトリー
      ▲ゴッドインチーフ
      △ウメノファイバー
      △プリモディーネ
      △フサイチエアデール
      △ピサノガレー

    にへい君の見解
  • 牡馬のクラシック最高峰が日本ダービーであれば、牝馬クラシックの最高峰はこのオークスということになるであろう。ただ、牡馬とも対等に戦える本当に強い牝馬というのは一瞬の切れ味で勝負するタイプが圧倒的に多く、ダイイチルビー、ニシノフラワー、ノースフライトなどでも分かるとおり、距離適性もマイルから短距離で活躍する馬が多いのが現状である。オークス馬は、ある程度長距離適性を生かして勝っている場合が多いのだが、その後、牡馬混合戦で苦戦する場合が多く、レベルの低い牝馬限定長距離戦だったから勝てたというパターンも少なくないと思われる。つまり、このオークスが4歳牝馬最強決定戦と考えるのはどうかと思うわけである。ただ、これはオークスのレベルが低いというよりは、基本的に牝馬というのものは長距離を走るのには向いていないということだと私は思っている。そういう中での戦いなので、意外とマイラーが2着にきてしまうことも多く、傾向がつかみづらいレースといえる。そもそも2400mを経験した馬が1頭もいない中での戦いなので、距離適性がはっきり分からないのも事実である。数あるG1の中でも、このレースの予想が一番難しいものだと私は思っている。
  • 私の本命◎はスティンガーである。距離適性を重視する私にとっては、2400mを経験した馬が1頭もいない中で、本命を探すというのは厳しいものである。2000mの距離実績と阪神3歳牝馬S優勝の格のどちらも有しているのはこの馬しかおらず、今回本命◎にするのは仕方ないことである。3歳時のレースを見ても、とにかくレースセンスが良い。あの当時から大人の走りという印象を受けており、折り合いが最も重要となる長距離戦では、とてつもなく大きな武器となる。たぶんどんな展開にも対応できると思う。他の桜花賞組がどのくらい2400mに対応できるかが勝負の鍵となるが、私の感覚だと少なくてもこの馬は2400mに対応できると踏んでおり、3着以内に入ってくる可能性は相当高いのではないかと見ている。桜花賞は休み明けで惨敗したが、あまりに高すぎる素質があったからこそ、藤沢調教師は敢えて厳しい試練を与えたものであり、それだけでもこの馬に対する期待の高さが窺える。オークスTRで桜花賞2着のフサイチエアデールを相手に簡単に巻き返していることからも、この馬の能力の高さが分かる。連闘で阪神3歳牝馬Sを圧勝した馬だから、桜花賞、オークスTRというローテは大丈夫だろう。桜花賞TRを使っていないのだから、かえってベストのローテともいえるかもしれない。ただ、理由は何であれ桜花賞を12着に負けた馬である。絶対的な存在とは言い切れないのも確かである。前走の4歳牝馬特別も僅差の勝負だったわけだから、力の違いを見せつけたとまではとても言えない。私はこの馬を信じて流すことにはしたが、前2走の内容では負けても文句は言えないというのが正直なところである。もう本当に信じるだけである。
  • 対抗○はトゥザヴィクトリーにする。桜花賞は3着に敗れたものの、アクシデントでローテが狂ったり、結局権利が取れなくて武豊が騎乗できなかったりと、大幅に予定が狂った中での3着であった。逆に言えば、それで3着というのはけっこう凄いかもしれない。もしスムーズに桜花賞に出走していたら、もしかしたらこの馬が・・・とも思ってしまう。それほどの馬が、すでに2戦2連対という2000mを実績持っており、さらに長距離得意のベストパートナー武豊を迎え入れたとなれば、桜花賞の巻き返しは必至と考えるのは自然のことだろう。先行して押し切るレースを得意としているので、うまく平均ペースに持っていけば、早めに抜け出してそのまま押し切るということは容易に推測できる。この馬の安定度から言っても、大崩れすることはまず考えられない。ただ、最近のオークスは、超スローペースになることが多く、後方待機の決め手の鋭い馬が好走するケースが目立つ。折り合いばかり気にして、スローペースにしてしまうと後ろからの決め手のある馬を抑えきれるかどうか。桜花賞の時のように、ラストのラストであっという間に交わされてしまうことも十分に考えれる。何だかんだでオープン未勝利の馬なので、G1でどこまで信用していいかは正直分からない。やっぱり東京の2400mの牝馬限定戦では先行馬は買いづらいものである。
  • 単穴はゴッドインチーフにする。この馬の持ち味は持久力のある末脚である。直線の長い東京コースだと、一瞬の切れ味で勝負する馬は途中で止まってしまうものだが、この馬のように息の長い末脚を使える馬は、早めに仕掛けていっても最後まで止まらず走ってしまう。東京コースはこの馬の魅力を最大限に引き出してくると私は思っている。鞍上の河内も長距離を得意としているので、ペースや仕掛けを間違えることもないだろう。私はけっこうこの馬に期待していたりする。しかし、桜花賞の4着は力の違いという感じがした。意外や意外にこの馬は重賞未勝利であり、そんなに実績が凄いわけではないのである。どうも人気が先行しているイメージが強すぎる。それにこの馬は上がり34秒台がないように、超スローの展開の決め手勝負だと分が悪くなるかもしれない。そもそも2400mを本当に走れるかも分からない。今後のためにも重要な一戦になるだろう。
  • 4番手はウメノファイバーにする。東京コースを滅法得意としており、レッドチリペッパーに勝っている実績を考えても、ここでは外せない存在である。確かに桜花賞で6着に敗れているので、そんなに実力がないのかもしれないが、まぐれでレッドチリペッパーに勝てるとは私は思えない。距離延長もどうかとは思うが、ここは深いことは考えず、東京コースの重賞2勝の実績を素直に信じたいと思う。
  • 5番手はプリモディーネにする。いろいろ考えたが、やはり桜花賞馬は消すことはできない。マイラーなので距離が不安というコメントを多く見るが、走らせてみないと分からないし、マイラーでもオークスのレベルなら何とかなってしまうものである。去年もエアデジャヴーとファレノプシスがしっかりと伸びてきていることからも、後ろから勝負する馬は軽視できない。オグリローマンのように惨敗もあり得るとは思うが、押さえは必要であろう。
  • 6番手はフサイチエアデールにする。オークスTRで2着に負けた時点で、オークスはないと私は正直思ったが、桜花賞2着の実績、オークスTRでの距離も経験、スティンガーにもそんなに負けてはいないことを考えれば、押さえは必要な馬だと最終的に感じた。というか、他に魅力的な馬がいなかったので、無理して人気のない馬を買うよりは、素直に桜花賞2着の実績を信じた方がいいと思ったわけである。オークスTRは先行してラストが甘くなったが、本番では後方からレースを進め、決め手を生かすようなレースをすると思われ、前走のようなことはないかもしれない。ローテ的にも魅力はあまり感じないが、やはりこの馬の実績で捨てることはできなかった。
  • 7番手はピサノガレーにする。常識的にはG1で好走するはずのない馬である。そんなのは私もよく分かっているつもりである。それではなぜ買うのか?と聞かれると、「何となく気になるから」としか答えようがない。まあ、敢えて理由を挙げるとすれば、ブライアンズタイム産駒だからかな。ブライアンズタイム産駒はG1になるとなぜか走ってしまうものである。ナリタブライアンの近親という血統もすばらしい。ただそれだけのことだが、牝馬は何があるか分からないから。とりあえず遊びで買ってみたい。
  • 8番手はクロックワークにする。オークスTRの内容が良かったし、距離延長は大きなプラスということで、チャンスは大きいと思うが、人気になっているのがどうしても気に入らない。なんだかんだで前走3着に負けているのだから、常識的には厳しい戦いになると思う。私は距離が400m延びたからと言って、そんなに大きくは変わらないと思っている。
  • 9番手はフレンドリーエースにする。前走の勝ち方は確かに強かったが、さすがに相手が弱すぎたと思う。このメンバーではとても戦えないと私は思っている。柴田未崎騎手もまだ役不足だろう。
  • 10番手はスターバイオレットにする。前走けっこう強い勝ち方だったので、同じように割り切ったレースをすれば面白いとも思ったが、やっぱりいきなりG1では苦しいだろうと判断した。
  • 11番手はコウヨウヒロインにする。前走前々走と4着に頑張っているのはいいことだが、安定度だけではG1では通用しない。がんばっても掲示板までだろう。
  • 12番手はエイシンワンシャンにする。前走東京の2000mを買っているのはいいことだが、これも相手が弱すぎた。忘れな草賞で3着に負けていることを考えても、G1では役不足だろう。
  • 13番手はエイシンルーデンスにする。マイペースの逃げに持ち込めれば面白いが、前走5着に負けているし、トゥザヴィクトリーという強力な先行馬がいるだけに、楽な展開を作るのは難しい。チューリップ賞の実績があるのも確かだが、桜花賞よりも展開が苦しくなりそうなだけに、巻き返しは厳しいと思う。
  • まあ、こんなもんですかねぇ。
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    G1オークス出走馬
    馬名 買い&消し
    プリモディーネ
    (牝4・藤田55)
    買い 桜花賞優勝、ファンタジーS優勝。桜花賞の勝ち方は凄かった。有力馬が早めに仕掛けるところをじっと我慢して、直線に入ってから追い出し、とんでもない末脚を使って、全馬まとめて差し切ってしまった。あの切れ味は半端ではなかった。東京コースも決め手のある馬が有利なコースだけに、またあの切れ味を見せてくれるかもしれない。特に最近のオークスは、超スローで流れ、最後の直線勝負という展開が多いので、マイルのスタミナでも何とかこなせるものである。とにかく、すでにクラシックを獲った馬はこの馬だけなのだから、実績No1で、格上の存在であることを忘れてはいけない。
    消し マイルで勝ったからと言って、2400mもこなせるとは限らない。確かにファイトガリバーのように2400mもこなしてしまうマイラーもいるが、オグリローマンのようにまったくダメという馬もいる。こればかりは走らせてみないと分からないというのが正直なところである。人気が集まるのは見えているだけに、高配当を狙うなら思いきって消すのも一つの作戦である。
    フサイチエアデール
    (牝4・四位55)
    買い 桜花賞2着、4歳牝馬特別(東京)2着、4歳牝馬特別(阪神)優勝、シンザン記念優勝。前走2着で距離の目途はついた。2000mをこなせれば、何とか2400mもこなせるだろう。マイルしか経験していない馬よりは、信用できると言えそうだ。何せシンザン記念で牡馬を敗り、4歳牝馬特別(阪神)でも圧勝し、クラシックの桜花賞を2着した馬である。十二分の実績である。しかも今年に入ってからは連を外さないという安定度の高さがすばらしい。
    消し 前走の4歳牝馬特別(東京)で2着に負けたのをどう判断するかであるが、相手がスティンガーだったとはいえ、負けは負けである。着差は僅差だったとはいえ実力負けという感じもした。ラストで少し失速したようにも見え、距離の限界という感じもした。桜花賞は激しいレースだっただけに、オークスTRを使って本番に臨むというローテは、牝馬には厳しいものになりそう。ここ数年は桜花賞直行組が圧倒的に結果を出しているのが気になるところだ。
    トゥザヴィクトリー
    (牝4・武豊55)
    買い 桜花賞3着。桜花賞TRが始まるまでは桜花賞の最有力候補と言われた馬である。アクシデントでTRをまともに使えなかったのが影響して、抽選で滑り込んだわけだが、後ろからの馬が連対する中でこの馬だけが3着に粘って、実力を見せた。この馬は、すでに2000mを2度走っているのが強みである。しかも、つばき賞では3馬身差の圧勝である。タイムも2.02.0とかなり優秀なものであった。2400mはまずこなせると思っていいだろう。鞍上も武豊が復帰するので、ペースを間違えることもないだろう。遅れてきた大物がいよいよ本当の実力を見せるときが来た。
    消し しょせん2勝馬である。オープン連対経験もないわけだし、人気が先行しているようにも感じる。マイルの速い流れでも先行しているように、ゆったりとレースを進めるタイプではない。そういう気性で2400mはどうだろうか。2000mを2度走っている実績からも大崩れはないだろうが、決め手勝負の東京コースで、どこまで粘れるかは疑問である。またまた3着ということもありそうだ。
    ゴッドインチーフ
    (牝4・河内55)
    買い 桜花賞4着、チューリップ賞2着、エルフィンS優勝。この馬の持ち味は、安定した末脚である。今まで連を外したのはG1の阪神3歳牝馬Sと桜花賞だけである。もっとも阪神3歳牝馬Sは大きな不利を受けたので、実質連対したと同等の評価でいい。とにかく、後方からレースを進める割には展開に左右されない。どこからでもしっかりと伸びてくる。ハイペースだったエルフィンSで突き抜けているように、上がりがかかる展開でも、速い上がりで走ってしまうタイプである。言ってみれば、持久力のある末脚である。こういう脚質は、直線の長い東京コースでは大きな武器になるはずである。距離延長は走らせてみないと分からないが、脚質からはプラスになるような気がする。
    消し この馬は、しっかりとした末脚を持っているが、意外と決め手が甘い。チューリップ賞2着と桜花賞4着がそれを証明している。過去の上がりのタイムを見ても、34秒台を1度も出しておらず、レベルの高い決め手勝負となると、どうしても一歩及ばない。今回は距離が延びるのでプラスと思われがちだが、超スローで流れれば、上がり34秒台の勝負は必至である。そういう決め手勝負だとまた一歩届かないということになりそう。まあ、その前に本当に2400mを走れるかどうかも分からないが・・・
    スティンガー
    (牝4・岡部55)
    買い 4歳牝馬特別優勝、阪神3歳牝馬S優勝。昨年の3歳チャンピオンである。このときは連闘にもかかわらず圧勝して、クラシックの最有力候補となった。桜花賞も休み明けにもかかわらず、1人気に推されたほどである。さすがに桜花賞は惨敗に終わったが、すぐに4歳牝馬特別で桜花賞2着のフサイチエアデールを競り落とし、相当の実力であることを再び証明した。前走で2000mをこなしたので、2400mでも不安はないだろうし、気性的にも十分に対応できるだろう。リベンジの準備は整ったと言えそうだ。
    消し 阪神3歳牝馬Sを勝った時は「とんでもない強さ」を感じたが、桜花賞でその神話が崩れ、前走の4歳牝馬特別でもクビ差という僅差だったことを考えると、3歳時ほどの強さは感じられない。この馬は全体的にまとまっているという印象が強く、こういう馬は安定度は高いが、勝ちきれないということもあるだけに、もう一つ信用しきれない感じもする。最近はTR戦組が本番で結果を残していないのも気になるところだ。
    クロックワーク
    (牝4・横山典55)
    買い 4歳牝馬特別3着。3戦2勝とまだ底を見せていない。前走3着も重賞初挑戦でスティンガー、フサイチエアデールが相手であったことを考えれば、上出来の結果である。リアルシャダイ産駒なので、距離延長は大きなプラスであり、巻き返しも十分にあり得るだろう。まだまだ成長途上という勢いが魅力であり、桜花賞組を脅かす一番手となるであろう。
    消し 前走3着はやはり痛い。いくら僅差とはいえ、負けは負けであり、これが実力の差というものである。距離が400m延びるものの、果たして逆転までいくかどうか。そもそも本当に距離が延びるのがプラスになるかも分からない。さらにG1の流れは特別である。ペースの緩急が激しくなった時に、うまく流れに乗れるかどうか不安である。
    フレンドリーエース
    (牝4・柴田未55)
    買い スイートピーS優勝。TRを勝ったのは大きい。しかも3角からまくり気味に上がっていき、そのまま押し切ってしまった。これはけっこう強い内容だった。とりあえず勢いはかなり感じることができる。タマモクロス産駒なので、距離延長もプラスだろう。タイムもまあまあだろう。
    消し 前走オープン勝ちもメンバーが弱かったのは否めない。桜花賞の上位陣が出走していて、その馬に完勝しているならともかく、桜花賞17着のステファニーチャンが1人気のレースでは話にならない。山桜賞ではクロックワークに完敗しているし、500万もなかなか勝ちきれなかった。実績が前走だけでは今一つ信用しきれないものである。
    サクラセレブレイト
    (牝4・武幸55)
    買い スイートピーS2着。サクラの馬が久々にクラシックに出走してきた。前走は初芝だったので、どうかと思われたが、結果的には芝の方が合っているようだ。兄弟にサクラエイコウオーやケイザンオーがおり、血統は申し分ない。まだまだ上昇途上という感じがするだけに、前走以上の走りは期待できそうだ。
    消し スイートピーS2着だけではそんなに高くは評価できないだろう。フレンドリーエースのところでも述べたとおり、このレースはメンバー的にそんなにレベルが高くはなかったと思われる。勝っていれば、さらに上を目指せるが、負けたのだからなおさら厳しい状況である。まだ3戦とキャリアが浅いし、G1の流れについていけるかどうかも不安である。
    エフテービルサド
    (牝4・松永幹55)
    買い 忘れな草賞優勝、ジュニアC2着。前走勝っているのは大きい。勢いは感じるし、何と言っても去年のエリモエクセルは忘れな草賞を勝って、オークスを制している。TRよりもローテが楽なのがいいのだろう。TR組よりも忘れな草賞組の方がオークスでは走っているイメージがある。ジュニアC2着と牡馬混合戦のオープン特別を連対しているのも評価できる。先行してしぶといタイプだけに、スタミナは意外とありそうだ。
    消し 前走勝っているが、タイムが悪すぎると思われる。スローペースを上がり35.5で逃げ切れるなんて、かなりレベルが低かったと思ってしまう。4歳牝馬特別(阪神)では4着、クイーンCも7着に負けているように、重賞では底を見せてしまっている。ヤマニンゼファー産駒ということを考えると、距離延長もどうだろうか。決め手勝負の東京コースでは、しぶといだけでは粘りきれない。
    エイシンルーデンス
    (牝4・野元55)
    買い チューリップ賞優勝。この時は完璧な逃げだった。タイムも1.35.1と桜花賞のタイムより優秀だったのである。逃げてこそ味がある馬で、今回はそんなに速いペースにはならないだろうから、自分のペースで逃げることができそうだ。毎年逃げ馬は苦戦しているが、イソノルーブルのように逃げ切った例もあるわけだから、人気がなくマークされなければ、あれよあれよと行ってしまうかもしれない。
    消し 前走5着に敗れたのはあまりに痛い。桜花賞からTRを使うというローテはただでさえ厳しいものなのに、そのTRで連対すらできなかったのでは、本番で巻き返しというのはちょっとどうだろうか。東京コースはどうしても決め手勝負となるだけに、よっぽど強い馬でないとG1で逃げ切ることは難しいし、逃げなければこの馬の味は出ない。展開的にもかなり厳しいレースとなりそうだ。
    ウメノファイバー
    (牝4・蛯名55)
    買い クイーンC優勝、京王杯3歳S優勝。この馬の最大の魅力は東京コースを滅法得意としていることである。重賞2勝だけでも凄いが、クイーンCではマイルC3着のレッドチリペッパーに勝ち、京王杯3歳Sでは牡馬を一蹴しているのである。G1級の実力を持っていることは容易に推測できるだろう。阪神コースのG1では敗れたものの、東京コースならば話がまったく違ってくるというわけである。
    消し G1を2度走り、2度とも掲示板に載れなかったのを「馬場が合わなかった」だけで片付けていいのだろうか。本当に強い馬とはどんな条件でも勝てるものだし、そういう馬がオークス馬にふさわしいという考え方もできる。それ以前に、桜花賞6着がこの馬の本当の実力という考え方もできる。得意の東京コースでもG1でどうかというわけである。2400mの距離も何とも言えない。何となくマイラーという感じもしないではない。
    ワンダーガール
    (牝4・加藤55)
    買い 地方馬時代に中央に参戦してすずらん賞を勝った実績がある。
    消し 中央入りしてから3戦を消化したが、7・16・11という着順では話にならない。とても巻き返せるとは思えない。
    カシノリファール
    (牝4・的場55)
    買い ダリア賞優勝。うーん困った。
    消し 4歳になってから1度も掲示板に載っていない。前走もスイートピーSで10着では話にならない。
    エイシンワンシャン
    (牝4・中舘55)
    買い 前走500万クラスだったとはいえ、東京2000mで勝っているのは大きなプラスである。タイムも2.01.6となかなかであった。スイートピーSを除外されて条件戦に回ったわけだが、スイートピーSに出走していても面白かったかもしれない。忘れな草賞3着というオープン実績もあるし、まったく戦えないわけではないだろう。
    消し 前走500万を勝っただけではG1を好走できる裏付けとはならない。楽なメンバーに完勝してもそれだけでは評価できない。忘れな草賞で3着に負けているということもあるし、重賞ではちょっと実力が足りないのではないか。
    リワードハミング
    (牝4・後藤55)
    買い 前々走500万のミモザ賞を勝っている。2000mのレースを勝ったのだからスタミナは問題ないと思っていいだろう。
    消し 前走4歳牝馬特別で9着に負けたのは痛い。ただでさえオープン実績がないのに、TRで負けたら買える材料がなくなってしまう。次につながる着順ならまだしも、9着では言い訳もできない。500万クラスでけっこう足踏みしていたことを考えても、G1ではさすがに役不足という感じがする。
    コウヨウヒロイン
    (牝4・柴田善55)
    買い 忘れな草賞4着、4歳牝馬特別(東京)4着とオープンでも大崩れしない安定度が魅力である。特に前走はスティンガーと0.2秒差ならば上出来だろう。左回りが得意らしく、スタミナもけっこうありそうなので、東京2400mで一発を狙っているに違いない。
    消し 連続4着ということは、決め手がいまいちということではないか。いくら距離が延びても、G1となるとそれなりの決め手は必要不可欠である。頑張っても掲示板までというタイプの馬ではなかろうか。ローテも詰まっているので、体調もそんなに大きくは変わらないだろう。
    スターバイオレット
    (牝4・幸55)
    買い 前走はマイル戦だったが、直線だけの競馬で完勝した。500万ではレベルが違うという走りだった。勢いはかなり感じる。オープン経験も豊富なので、流れにとまどうこともないだろう。左回りの方が得意らしく、一発あってもおかしくはないかも。
    消し 前走の勝ちは評価できるが、G1につながるかどうかは何とも言えない。重賞ではファンタジーSの4着が最高で、4歳になってからはアネモネSの5着が最高である。オープンではまだ役不足という感じがしないでもない。ましてG1では苦戦は必至だろう。2400mもどうだろうか。
    ピサノガレー
    (牝4・佐藤哲55)
    買い 早田牧場期待の良血馬である。素質はかなり高いはずである。一発のブラアインズタイム産駒である。
    消し 4歳牝馬特別を阪神東京ともに6着とまあまあの走りを見せているが、さすがにG1となる役不足である。ダート2勝で芝未勝利の馬だし、大きなことはとても言えない立場だろう。
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