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G1桜花賞の反省

G1桜花賞の結果
1 7-14プリモディーネ 福永 1.35.5---35.7 484kg+4 4人気
2 8-17フサイチエアデール 武豊 1.35.71.1/436.1 426kg-2 2人気
3 8-16トゥザヴィクトリー 1.35.9136.9 474kg-4 5人気
4 3-06ゴッドインチーフ 河内 1.36.11.1/236.3 436kg-4 3人気
5 1-02ハギノスプレンダー 熊沢 1.36.23/437.1 446kg+2 7人気
単勝890円 枠連1180円
複勝260円 170円 310円 馬連1940円
予想と見解 好材料と不安材料
G1桜花賞の感想
  • 私にとっては最悪の結果となってしまった。勝つチャンスがありそうな8頭の中で最も低い評価にしたプリモディーネが勝ってしまったのだから、私は黙るしかない。しかも、あの強さである。もう自分の馬を見る目のなさにがっかりしてしまった。これが4歳牝馬というものだと思って、気を取り直したいところだが、最近の大スランプもあり、しばらくは尾を引きそうだ。
  • 勝ったのはプリモディーネであった。あまりの強さにびっくりした。切れ味勝負じゃないと苦しいと思っていたが、そういうレベルの末脚ではない。そんなにペースが速くなかったのに直線だけで差し切ってしまった。道中は、フサイチ、ゴッドと変わらない位置にいたが、先に仕掛けたのがゴッドで、その次がフサイチだった。そして、最後の最後まで動かなかったのがこの馬である。結果的には、慌てずにじっとしていたのが、この馬の強烈な末脚を引き出したことになると思う。そういう意味では福永騎手の好騎乗だったとも思う。今思えば、ファンタジーSでゴッドインチーフに完勝したのは、条件に恵まれたのではなく、実力の違いだったということを今さらながら思い知った。そして、今回のスティンガーが惨敗したように、牝馬の休み明けは強い馬でも自分の走りができないものである。それなのに前走の負けをマイナスと考えて、評価を落としたのは大きなミスであった。今後は、牝馬の休み明けの走りはデータとしてあまり扱わない方が良いようである。とにかく、この馬の強さを見抜けなかったのは私の目が節穴である証拠である。本当にいい勉強をさせてもらった。
  • 2着はフサイチエアデールであった。終わってみれば、やはり強かったという感じである。牡馬に勝ち、TRで3馬身差圧勝はやはり本物だったと言えそうだ。この馬はこれくらいの走りは十分にできると思ってはいたので、特に言うこともないのだが、この馬を高く評価できなかったので、私もまだまだ未熟であるということを痛感した。この馬にも勉強させてもらった。
  • 3着はトゥザヴィクトリーだった。この馬もさすがに前評判どおりの強さだった。上位陣がほとんど後ろからの馬だったことを考えれば、先行してよく頑張っている。この馬の能力もかなりのものである。中間の熱発が本当に悔やまれる。2000mで実績があるのでオークスでは巻き返すチャンスは十分だろう。
  • 4着はゴッドインチーフであった。絶好の条件になったので、2着は外さないものだと信じていたが、終わってもれば案外な結果だった。やはり重賞で勝てないというのは底力がないということなのかもしれない。これで勝てないのだから実力だと思っていいだろう。私が高く評価しすぎたようである。
  • 5着はハギノスプレンダーであった。やはり良馬場と重馬場では勝手が違ったようである。上位陣の鋭い決め手に手も足も出なかったというのが正直なところだろう。道悪ならば前走のような粘り強い競馬ができたのだと思うが、決め手勝負ではちょっとパンチ力不足のようだ。まあ、それでもよく頑張っている方だとは思う。
  • ウメノファイバーは6着であった。蛯名騎手が「阪神の芝は合わない」と言うのだからそうなのだろう。この馬は東京のような軽い馬場でないとダメのようである。だとすればオークスはかなり期待できるということになる。まあ距離の問題もあるのも確かであるが。
  • スタートマーチは7着であった。パンチ力不足の馬だけにこれが精一杯でしょう。これでもよく頑張っていると私は思う。
  • エイシンルーデンスは9着であった。そんなに速くもないマイペースの逃げだったが、さすがにG1では楽には逃がしてくれない。早めに来られてそれで終わりという感じである。こういう馬は圧勝か惨敗かという感じになるので、どうしてもG1では苦しくなる。人気がなくなってノーマークになるとかなり面白い存在になるのだが・・・
  • スティンガーは12着であった。これは休み明けが全てでしょう。当然の結果と言えば当然の結果である。ただ、結果は悪かったが、すばらしいチャレンジだったとは思う。確かに海外で走ろうと思うのであれば、これくらいの休み明けは克服してもらいたいところだ。無難に勝ってから海外に行くよりも、敢えて厳しい状況に追い込んで実力を試す方がリスクが小さくなる。結果的には失敗に終わったが、チャレンジしなければその底深さが計れない。桜花賞を勝つことだけを考えるならば、1度使ってレースに臨めばそれは楽である。日本で走ることしか考えないのであればそれでもいいが、藤沢調教師はそんな小さなことだけを考えているわけではない。常にレベルの高いところを考えているからこそ、今回のようなチャレンジができるわけである。今回休み明けを克服できなかった敗因を藤沢調教師も考えているだろう。そして何が足りなかったのかを考えているはずである。この人に限って、G1を休み明けではもう絶対使わないなんて、後ろ向きな考えはないだろう。今回の失敗を生かして、次こそは休み明けでもクラシックを獲るという気持ちでいるはずだ。いつかそういう日が来るのを待ちたいと思う。
  • まあ、こんなもんですかねぇ。
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    参考
    G1桜花賞の予想
    結論
    馬番連勝複式 軸6--2-8-11-16-17 縦目2-16

      ◎ゴッドインチーフ
       ○ハギノスプレンダー
       ▲トゥザヴィクトリー
       △フサイチエアデール
       △スティンガー
       △ウメノファイバー

    にへい君の見解
  • いよいよ春のG1シリーズのスタートである。もちろん第1戦は牝馬クラシック桜花賞である。このレースは牝馬の戦いということもあり、とにかく分からない。TR戦で勝ち上がってきた馬がほとんど初めてに近い状態でぶつかるのだから当然である。しかも、そのTR戦で1人気がすんなりと勝ってくれれば何のことはないのだが、負けてしまうから困ってしまう。それで人気を落とした馬が桜花賞を勝ってしまったりするから、また困ってしまう。TR戦で負けた馬も十分に巻き返してくるし、TR戦を勝った馬が弱いわけがない。本当に予想の難しいレースである。
  • 今年のメンバーであるが、本当にいろんなタイプがいる。いつも混戦の桜花賞であるが、今年は今までになく混戦である。しかも、阪神3歳牝馬Sの勝馬スティンガーが、ぶっつけで挑んでくるから困ってしまう。常識なら考えられないことだが、この馬なら・・・と思ってしまうから取捨に悩む。TR戦もどのレースがレベルが高かったのかよく分からない。どれもそれなりのレベルだったと思われるだけに、これも分からない。今年も私がこのレースを的中させるためには運に頼るしかなさそうだ。
  • 私の本命◎はゴッドインチーフである。最後まで悩みに悩んだが、最終的にはこの馬にした。決め手となったのは道悪である。阪神3歳牝馬Sは稍重だったわけだが、直線の伸びは1頭だけけた違いだった。この馬は良馬場の切れ味勝負に強いように見えるが、意外と切れ味はなく、持久力のある末脚というのが正しい理解だと私は思う。現に上がり34秒台を出したことはない。エルフィンSの8馬身差も上がり36.0と切れていたわけではなく、スタミナがあってこその末脚なのである。チューリップ賞で上がり35.7で逃げ馬を捕らえきれなかったのは、スタミナ勝負ではなく、スピード勝負になってしまったからである。このように考えれば、この馬が持久力のある末脚の持ち主であることを分かってもらえるでしょう。だとすれば、この馬が得意とするのは、とにかく上がりがかかる展開である。上がりがかかればかかるほど、この馬にはプラスになると私は思っている。そこで今回のレースであるが、先ほども言ったとおり道悪の可能性が非常に高くなった。道悪競馬で上がり34秒台なんてあるわけがない。展開もスローということも考えれないから、道悪ならばどんなに速くても上がり36秒台である。この馬の持久力のある末脚を爆発させるには絶好の条件である。阪神3歳牝馬Sで稍重までなら証明しているので、稍重ならば不安は何もない。良馬場でもパンパンになることはないだろうから、十分にこの馬の末脚が発揮できると思っている。しかし、重馬場、不良馬場になったときは不安は拭えない。いくら上がりがかかるのが得意と言っても、道悪をこなせるかどうかは実際には別の話だからである。重より悪いとまったく対応できないとなるとそれで終わりである。とりあえず走ったことがないのだから分からないとしか言いようがない。稍重が大丈夫なのだから大丈夫だと信じたい、というか信じるしかない。私はこの馬に託したい。ただ、これだけメンバーが揃うと実力負けということも十分にあり得そうではある。チューリップ賞で完敗したのがあまりに痛い。これで抜けて強い馬ではないことははっきりしてしまった。負けても文句の言えない位置にいることも確かなのである。だからと言って、他に絶対的な存在がいるわけでもない。混戦模様ならば、レースの流れに向く馬を選択するのがベストである。そういうことで、私はこの馬の「持久力のある末脚」を選んだわけである。自信があるわけではないが、今回のこのレースではこの馬を信じたい。
  • 対抗○はハギノスプレンダーにする。アネモネSの勝ち方を私はけっこう評価している。重馬場でハイペースという先行馬が潰れやすい展開だったにもかかわらず、逆に突き抜けてしまったのだから凄いとしかいいようがない。しかも休み明けでこんな走りをするなんてちょっと信じられない。私はかなりの能力の馬だと判断した。たまたま流れに乗ってしまったということもないとは言えないが、休養前もマイルを1.35.0という3歳馬にしては破格の時計で走っており、この時フサイチエアデールに勝っているのだから、やはり実力だと私は思う。こんな馬が隠れていたのかと本当にびっくりした。陣営は良馬場ならばもっと切れるとコメントしているが、前走の走りからも道悪も何の問題もない。他陣営が嫌がる分かえって良いと私は思う。叩かれた上積みも見込めるのだからなおさら期待できる。最も恐いのは2走ボケである。けっこう激しいレースだったと思うだけに反動があっても不思議はない。しかも中2週のローテだけに2走ボケは十分に考えられる。ただ、これは走らせてみないと分からないので、ないものとして考えるしかない。また、キャリアが浅いだけに、他の有力馬との力関係がはっきりしないのも確かであり、このレースが試金石となるというのが常識的な判断だとは思う。私はかなり強い馬だと思っているが、確証がないのも確かである。
  • 単穴▲はトゥザヴィクトリーにする。なんとか抽選で滑り込んだ。前走はまさかの3着に敗れただけに本番もどうか?という感じはしないでもない。しかも、意外と人気になってしまうのだからかなり危ない馬かもしれない。それにもかかわらず私がこの馬を評価したのは、やはり道悪だからである。前走3着に敗れたとはいえ、ハイペースで逃げて他の先行馬が潰れる中で3着に粘るのだからやっぱり強い馬である。前走以外は1600m以上でしか走っておらずスタミナはかなりある馬である。前走の敗因も距離が短すぎただけかもしれない。時計のかかる馬場になれば、この馬のスタミナが威力を発揮するはずで、先行して粘り込む可能性は非常に高い。それに、前走は予定していた4歳牝馬特別を熱発で回避するアクシデントの後で完調ではなかったはずである。逆に言えばそれで3着はかなり凄いということにもなる。今回は前走よりは体調がいい、しかも距離が延びる、時計のかかる馬場でスタミナが生かせる、となれば、この馬が上位に来る可能性はかなり高いと思われる。もちろん、しょせん賞金800万の馬である。重賞どころかオープン特別も勝っていないこの馬に、あまり高いことを期待するのも酷である。G1に慣れている武豊が乗るならともかく、今勢いがあるとはいえ、幸騎手がどこまで積極的に騎乗できるかも心配である。あまり大きくは期待しない方がいいだろう。
  • 4番手はフサイチエアデールにする。何と言っても4歳牝馬特別の勝ち方が凄かった。直線に入ったら前が壁になって抜けるところがなく、仕方なく抑えるような形で外に出したわけで、普通ならばこれで届くかどうかというところなのに、なんと3馬身ちぎってしまったのである。力が違いすぎなければ、こんなことはできるはずがない。シンザン記念をすでに勝っているので、距離も問題ないし、牡馬混合の重賞を勝っているのはかなり高く評価できるものである。私はぎりぎりまでこの馬を本命にしようと思っていたが、どうしても自分の気持ちが乗ってこないというか、理屈は分かるんだが、どうもそんなに強い馬のように感じないという感じで、ふんぎりがつかなかった。そう思っていたら、何と最悪の8枠に入り、しかも日本全国で雨というではないか。こうなっては、さすがの私もこの馬と心中する気にはとてもなれない。終わってみれば、やっぱりということもあるとは思うが、やはり自分の気持ちに素直になることにした。私が信じきれなかった理由は、シンザン記念、4歳牝馬特別のレースはどちらもレベルが低かったのではないか?という疑問からである。4歳牝馬特別は勝ち方は凄かったが、時計が平凡に感じるし、上がりもそれほどでもない。ただ単に相手が弱かっただけとどうしても思いたくなる。シンザン記念も今振り返ってもそんなに強いメンバーだったとは思えない。現にこのレースで上位にきた馬が最近の重賞で頑張っているだろうか?そういうことで、どうしても信じ切れなかったのである。鞍上が桜花賞に強い武豊ということもあり、さすがに消すことはできないので、とりあえずこの評価にした。
  • 5番手はスティンガーにする。阪神3歳牝馬Sを勝っており、言ってみれば現世代のチャンピオンである。3戦3勝と無傷を誇っており、まだまだ底を見せていない。それに、そのレース内容がいずれもけた違いの強さである。この馬はもしかしたら歴史を作る馬なのかもしれない。そういう前提にたてば、休み明けなんて大きな問題ではないことにもなる。それくらい強い馬なのかもしれないのである。アクシデントでTRを使えず本番で負けていった馬もいるが、この馬は予定どおりのローテであり、リーディングトレーナーの藤沢調教師の馬なので、綿密な計算に基づいている可能性も高い。しかし、こんな非常識な馬は今まで見たことがない。G1を休み明けで勝つのは、過去にG1を勝ったことがある馬だけである。阪神3歳牝馬SもたしかにG1だが、3歳のレースと4歳以降のレースではあまりにレベルが違いすぎる。力の違いということも十分にあるとは思うが、それを裏付ける客観的なものは特にはない。私はこういう馬はとりあえず様子を見ることにしている。やっぱり休み明けというのはそんなに簡単に克服できるもではないと私は思う。
  • 6番手はウメノファイバーにする。京王杯3歳S、クイーンCと勝っている実績はかなり凄い。京王杯では牡馬に勝っているし、クイーンCでは外国産馬レッドチリペッパーに勝っているのである。阪神3歳牝馬Sで負けたが、ローテが厳しかったし、使い詰めで体調が一杯一杯だったためだと私は思う。今回はローテがゆったりしているし、年明け2戦目と順調そのものである。体調さえ良ければ、実績から言って、当然勝ち負けである。私もかなり上位に評価しようと思っていた。しかし、雨で馬場がけっこう悪くなりそうである。この馬が得意とするパンパンの良馬場はちょっと望めそうにない。この雨は、この馬にとってはあまりに痛い。まあ、雨が降ってなくても、他の馬との対戦が少ないだけに実力負けということも考えられるし、この馬は東京でしか走らないタイプの馬であることも考えられる。とりあえず、体調がすこぶるいいようなので押さえるが、あまり期待しない方がいいかもしれない。
  • 7番手はエイシンルーデンスにする。チューリップ賞はお見事だった。完璧なレース運びだった。時計も1.35.1と優秀なものである。同じ様なレースができれば当然勝ち負けだろう。ただ、同じようなレースができればの話である。G1になると逃げないにしても先行したい馬がかなり多くなるだけに、逃げる馬もどうしてもペースを崩してしまうものである。前走ハイペースで逃げ切っているならともかく、平均ペースでの逃げでは今回の参考にはならない。中間で熱発があったのも気になるところだ。重馬場で1勝しているので、時計のかかる馬場は大きなプラスになるとは思うが、やはりこの馬は展開に恵まれないと苦しいと私は思う。そういうことで最終的には消すことにした。ただ、この馬まで手が伸ばせないのはけっこう厳しいのも確かである。
  • 8番手はプリモディーネにする。ファンタジーSでゴッドインチーフ以下を抑えて完勝しており、その実力はかなりのものだとは私も思う。前走は休み明け初戦だったことを考えれば仕方ない。一度叩かれて今度は巻き返すはずである。しかし、この馬はファンタジーSもそうだったように、切れ味勝負の馬だと私は思う。時計のかかる馬場はあまり得意ではないのではないだろうか。なんだかんだで前走4着はちょっと負けすぎという感じもしないではないし、勢いもあまり感じられない。マイルで勝ち星があるわけでもないので、私にはどうしても魅力を感じることができない。
  • 9番手はビューティグローにする。ここからはちょっとレベルが落ちるような気がするが、とりあえず前走重馬場のマイル戦を勝っているのを評価した。クイーンC4着という実績もあるし、大穴を開けるとすればこの馬かなとは思っている。しかし、前走勝っているものの、オープン、重賞では力の違いを見せつけられている。ちょっと逆転まではやっぱり無理だろうと思ってしまう。
  • 10番手はスタートマーチにする。阪神3歳牝馬Sで4着、チューリップ賞でも3着となかなかの実績を持っているが、私はこの馬を強いと思ったことはほとんどない。この馬は、潰れた馬を拾うだけで、自分で勝ちにいくということはできない馬だと思う。こういう馬は私は評価しない。
  • 11番手はステファニーチャンにする。前走4歳牝馬特別で2着にがんばっているが、前述したとおり、私はこのレースのレベルに疑問を持っており、それを理由にフサイチエアデールの評価を落としてしまった。そういう中でこの馬を評価できるはずがない。さすがにG1では無理な馬だと私は思う。
  • 12番手はタヤスブルームにする。フェアリーSを勝っており、実績はなかなかなのだが、どうも成長力に乏しい感じがする。マイルという距離も合わないのかもしれないが、私の印象では早熟馬という感じである。まあ、どっちにしろこのレースでは出番はないだろう。
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    G1桜花賞出走馬
    馬名 買い&消し
    エイシンルーデンス
    (牝4・野元55)
    買い チューリップ賞優勝、紅梅S優勝、フェアリーS2着。何と言っても前走チューリップ賞を圧勝したのは大きい。相手がゴッドインチーフだっただけにその価値は高い。本番もまったく同じ条件だけに距離コースは何の問題もない。阪神3歳牝馬Sで熾烈な先行争いをしてしまい自滅したので、同型馬の存在が気になるところだが、コウエイロマンが回避したことで、かなりレースがしやすくなったはずである。阪神3歳牝馬Sもそれでも7着に粘っているようにスタミナには自信があると思われる。平均ペースの逃げならばチューリップ賞の再現ということは十分にあり得る。
    消し やはり逃げ馬というのはそれだけで不安なものである。現に阪神3歳牝馬Sでは7着に敗れているではないか。他の有力馬もこの馬を簡単に逃がしてはやっかいなことになるとは思っているはずで、何らかの対策は考えてくるはずである。早めに仕掛けられると簡単に陥落することも十分に考えられる。それに今回はけっこう相手が揃っている。スティンガー、フサイチエアデールあたりに実力負けということも十分に考えられる。
    ゴッドインチーフ
    (牝4・河内55)
    買い チューリップ賞2着、エルフィンS優勝、ファンタジーS2着など。圧巻だったのはエルフィンSである。直線だけで8馬身差をつけてしまったのだから凄いとしか言いようがない。ハイペースを先行して、あの末脚は化け物である。阪神3歳牝馬Sで3着に負けた時も、4角で大きな不利を受けており、普通ならばそれで終わりのところを、かなりの末脚で3着まできてしまった。チューリップ賞は平均ペースで持ち味を生かし切れなかっただけであり、本番では巻き返してくるだろう。とにかく、この馬の末脚が生きるペースならばチャンスは十分である。
    消し エルフィンSを勝った時はこの馬で決まりかと思われたが、チューリップ賞で大きく負けて一気に株を下げてしまった。この馬は切れ味があるように見えるが、上がり34秒台がないように意外と切れ味はないと思われる。だから、平均以下のペースだとラストが甘いように見えるのだろう。本番もチューリップ賞の時のような平均ペースになるとこの馬にとってはかなり厳しいレースになるかもしれない。チューリップ賞を負けたのがあまりに痛い。
    スタートマーチ
    (牝4・柴田善55)
    買い チューリップ賞3着、札幌3歳S2着。チューリップ賞では最後の最後で一気に伸びてきて何とか3着を確保した。阪神3歳牝馬Sも後方から伸びてきて4着、札幌3歳Sも同じような流れで2着している。こういう追い込み一辺倒の馬は一発があるから恐いものである。今回も気楽な競馬になるだろうから後方からの競馬になるだろう。ペース次第では分からない馬である。
    消し いつも後方から追い込んでいるが、どうしても勝ち負けまではいかない。札幌3歳Sも阪神3歳牝馬Sもチューリップ賞も、勝ち馬とは大きく離されてのものである。ばてた馬を拾っていくというイメージが強く、実力馬を強襲するというイメージはほとんどない。トライアルでやっと3着したくらいの実力では、本番で巻き返すのはかなり厳しいと思われる。
    フサイチエアデール
    (牝4・武豊55)
    買い 4歳牝馬特別優勝、シンザン記念優勝。前走の勝ち方はかなり凄かった。直線に入ったところで馬群が詰まってしまい、抜け出す道がなかった。仕方ないから大きなロスを覚悟で外に持ち出したわけだが、やっと前が開いた時にはラスト200くらいしかなかったはずである。ここから届くのか?と思っていたら、終わってみれば3馬身差!あまりの強さに絶句するしかなかった。シンザン記念で牡馬を相手にマイル戦を勝っている実績からも距離延長も問題ない。トゥザヴィクトリーがまさかの権利取り失敗で、鞍上武豊が転がり込むという運もある。
    消し 前走前々走と強い勝ち方をしたのは確かだが、相手関係がそんなに強くなかった気もする。他の有力馬との対戦がないだけに、ちょっと比較が難しい。今まで勝ってきた相手に負けることはないだろうが、初対決となる有力馬にあっさりと負けることも十分に考えられる。マイルの実績もあるが、いずれも京都コースである。阪神の坂のあるマイル戦でどうかという不安もないわけではない。
    ステファニーチャン
    (牝4・田中勝55)
    買い 4歳牝馬特別2着、フローラS優勝。秋に復帰してからは3着を外さないという安定度が売りの馬である。前走2着で、阪神コース、輸送は問題ないことを証明した。ラストでフォルナリーナが後ろから来たら、もう一伸びしたように、根性はある馬である。
    消し 前走3馬身差というのは明らかに実力差である。短距離で実績が集中していることを考えてもマイルで巻き返すのはかなり厳しいと思われる。これまでの実績もフェアリーS3着と物足りないものである。一発というタイプにも見えないので、がんばって掲示板という感じがしてしまう。
    フォルナリーナ
    (牝4・角田55)
    買い 4歳牝馬特別3着。よく分からない馬なのでコメントしづらいが、500万でもそんなに好走できなかった馬がこれだけ走るのだから、よっぽど馬が良くなっているのだろう。さらに馬が良くなっていることも十分に考えられる。
    消し 前走3着も、フサイチエアデールには決定的な差をつけられている。感じとしてはとても逆転は無理である。今までの実績を考えてもTR3着が精一杯だと思われる。マイルで勝っているわけでもないし、好タイムを持っているわけでもない。もしかしたら・・と思わせる材料がなさすぎる。
    ハギノスプレンダー
    (牝4・熊沢55)
    買い アネモネS優勝。休み明けであの強さである。恐れ入ったとしか言いようがない。桜花賞の有力候補であったトゥザヴクトリーを相手のものだけに、その価値は高い。未勝利戦ではフサイチエアデールにマイルで完勝しており、その頃から素質の片鱗を十分に見せていた。しかも、タイムは1.35.0という3歳馬にしては優秀な時計である。スピード勝負でも十分に対応できそうだし、前走の実績からも重馬場も問題ない。フサイチエアデールの実力が本物ということは、それに勝ったこの馬も本物だということになる。休み明けを叩かれた上積みも見込めるのも大きなプラスである。
    消し アネモネSを勝っただけでは判断しづらい部分が多すぎる。相手が弱かっただけということも考えられるし、重馬場が良かっただけということも考えられる。そして、けっこう恐いのが2走ボケである。前走はけっこう激しいレースだったので、可能性としては十分にあると思う。確かにフサイチエアデールに勝った実績もあるが、未勝利戦での話である。フサイチエアデールもあの頃に比べれば大きく変わっているはずで、今となってはあまり関係ないかもしれない。
    クリムゾンクローバ
    (牝4・高橋亮55)
    買い アネモネS2着。まったく人気がなかったが、後方から一気に伸びてきた。前走500万で9着からの巻き返しだったわけだが、結果的には芝に替わったのが良かったということになると思う。ダートでは1800mでも好走しているのだから距離延長はプラスになると思われる。前走のように上がりがかかる展開ならば、けっこう戦えるのではないだろうか。
    消し 前走は展開に恵まれたというのが大きい。ハイペースで上がりがかかったために、後方からでも届いたのだと思う。これが本番だとそうはうまくはいかない。強い差し馬がたくさんいるし、先行馬もちょっとやそっとじゃばててくれない。他力本願でG1連対なんてとても無理である。なんだかんだで芝で1勝もしていないのだから、本番でさらに着順を上げるのは厳しいと言いたくなる。
    スティンガー
    (牝4・岡部55)
    買い 阪神3歳牝馬S優勝。3戦3勝と無傷を誇る。しかも全て楽勝といえる内容である。阪神3歳牝馬Sを勝った時なんかは連闘で2馬身差なのだから強すぎる。気性的にも掛かるようなところはなさそうだし、どんな展開にも対応できそうなどっしりとした雰囲気を持っている。休み明けも、アクシデントではないわけだから心配することもないかもしれない。リーディングトレーナー藤沢和師がこの馬の能力の高さを信じている証拠である。岡部騎手も「桜花賞を取りたい。」とめずらしく、現実的な目標を言っており、この2人がそこまで評価しているのならば、やっぱり強いのだろうなあ、とどうしても思ってしまう。
    消し やはり休み明けというのは大きなマイナスである。常識的には考えられないことである。これで勝ったら本当に化け物である。もちろん過去に例はない(たぶん)。人気がないのならば、この馬の力を信じるのも一考だが、過去に例がないことを考えると、負けても文句がいえないことになるのだから、人気になるのであればリスクが大きいと言わざる得ない。阪神3歳牝馬Sの勝ちも、前2頭が驚異のラップで逃げたために滅茶苦茶なペースになったからこそ勝てたとも考えられるわけで、阪神3歳牝馬Sだけが裏付けではちょっと頼りない。意外と成長していないということも考えられるし、現時点での力関係が不明な以上は、信じきるのはかなり危険だと思われる。
    ウメノファイバー
    (牝4・蛯名55)
    買い 京王杯3歳S優勝、クイーンC優勝。重賞2勝の実績を誇る。しかも1つは牡馬混合のG2戦である。クイーンCも外国産馬レッドチリペッパーを敗っているだけにその価値は高い。京王杯では大外から強烈に追い込み、クイーンCでは先行してうまく抜け出した。脚質に幅がでてきたことでどんな展開にも対応できるようになったのは大きい。前走マイル戦を勝ったので距離も心配ない。阪神3歳牝馬Sのときはローテが厳しかったが、今回はゆったりと臨めるので力が出せるだろう。TR組に人気が集まるようだと、面白い存在になるのは言うまでもない。
    消し 重賞2勝もどちらも東京コースのものである。どちらかというと不器用なタイプで広々としたコースの方が合っているように思われる。現に阪神3歳牝馬Sでは6着に敗れている。もしかしたら輸送も苦手かもしれない。それにローテもちょっと開きすぎという感じもしないではない。重賞2勝以外はけっこうボロ負けしているだけに、一発タイプという感じもしないではない。TR組との対戦が乏しいだけに力関係がはっきりしない。
    タヤスブルーム
    (牝4・藤田55)
    買い フェアリーS優勝、ラベンダー賞優勝。重賞を1勝、オープンを1勝という実績はなかなか凄い。先行して押し切るレースを得意としており、先行なだれ込みの展開になればチャンスはあるだろう。
    消し 1200mでしか実績がないのが気になるところだ。エルフィンSで3着しているが、ゴッドインチーフに約10馬身もつけられているのは問題である。前走のTR戦でも8着に敗れていることからも、1200mでこその馬か、早熟馬ということになると思われる。
    プリモディーネ
    (牝4・福永55)
    買い ファンタジーS優勝。このときは上がり34.8という鋭い切れ味を見せ、ゴッドインチーフ以下を抑えきった。ほぼ完勝という内容で、阪神3歳牝馬Sに出走していれば、たぶん1人気になったと思われる。チューリップ賞で4着に敗れたが、故障明けだったことを考えれば、4着でも上出来な方だろう。叩かれた上積みを見込めば、大きく変わることも考えられる。切れ味が生きる展開になればさらに面白い。
    消し 休み明けとはいえ、前走4着というのはどうだろうか。最後は完全に息切れしていただけに、どこまで買われるか疑問である。クラシックのために無理に走らせているということも考えられ、実際にはまだ復調途中ということもあり得る。マイルで連対経験すらないのも気になるところだ。距離が少し長いということも考えられる。
    ワンダーガール
    (牝4・加藤55)
    買い すずらん賞優勝。地方所属時にすでに中央のオープン特別を勝っている実績がある。距離が延びるにつれて成績があがっているので、スタミナはそれなりにありそうだ。前走7着も休み明けでは仕方ない。叩かれて大きく変わることも十分に考えられる。
    消し 地方時も9戦4勝とそんなに凄い成績を残しているわけでもない。中央のオープンを勝っていると言っても9月のレースではそんなに参考にはならない。前走も休み明けだったとはいえ、掲示板にも載れなかったのは問題である。叩かれた上積みがあったにしても連対までは厳しい感じはする。
    アドマイヤゴールド
    (牝4・横山典55)
    買い エーデルワイス賞優勝。地方交流戦とはいえ、重賞を勝っている実績は評価しなければいけない。1700mのレースを勝っているのだからスタミナはあると思っていい。休み明けになるが、リフレッシュされてかえっていい馬もいるだけに、大きく変わってくるかもしれない。
    消し 実績はダートだけである。芝は2戦してどちらも凡走である。やはりダートでこその馬だと思いたくなる。それに休み明けというのは大きなマイナスというのが常識的な判断である。中央重賞で実績があるわけでもないのだから、さすがに厳しい戦いになると思われる。
    カシノリファール
    (牝4・四位55)
    買い ダリア賞優勝。これでもオープン勝ちの実績を持っている。でも、それだけだなあ。牝馬は何をしでかすか分からないものだけど、うーん・・・
    消し ここ最近は掲示板にすら載っていない。どう考えても単なる早熟馬である。前走13着ということを考えても、巻き返せる材料は何もない。これで連対したら奇跡としか言いようがない。いくら牝馬でもさすがにないだろう。
    トゥザヴィクトリー
    (牝4・幸55)
    買い なんとか滑り込んだという感じである。スリリングサンデーと好勝負していたこと、前々走で3馬身差で圧勝していたことを考えても、相当の素質馬であることが窺える。前走は熱発で体調がいまいちだったこと、距離が短かったことを考えれば、3着なら上出来である。そして何より武豊がフサイチエアデールよりもこの馬に乗るつもりだったということが何よりの実力の証明である。スタミナはあるだろうから先行してもそうはばてないだろう。抽選馬はけっこう連対するから恐いのである。
    消し しょせん賞金800万の馬である。オープン、重賞で実績がないのだから本当に強いかどうかは分からない。期待していた馬が意外と走らないということはよくあることなので、やはり裏付けのない素質の高さだけでは信じ切れないものがある。武豊が最終的に乗れなくなったのもあまりに痛い。幸騎手が積極的に乗れるかどうかもちょっと不安である。
    ゴールデンベル
    (牝4・松永幹55)
    買い ダートの1800mを勝っているのでスタミナはありそうだ。距離延長で巻き返したいところである。
    消し 前走のアネモネS6着、前々走のチューリップ賞で5着とTR戦で続けて負けているのでは、上がり目はほとんどないと言っていいだろう。ダートでは3着を外さない堅実な走りをしているが、芝では連対すらない。さすがにここではレベルが違うのではないだろうか。
    ビューティグロー
    (牝4・後藤55)
    買い 前走マイル戦を勝っており勢いは感じることができる。クロッカスS3着、クイーンC4着などオープン実績もまあまあである。前走道悪で勝っているので、時計のかかる展開になれば意外と戦えるのではないだろうか。
    消し クロッカスS3着、クイーンC4着もG1を勝とうと思うならば、ちょっと寂しい数字である。一度でもオープンを勝っていると違うのだが、この程度の実績ではちょっと届きそうにない感じがしてしまう。
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