G2スプリングSの感想
今回のレースは明らかに道悪の巧拙が命運を分けたと言っていいだろう。上位の馬はみんな道悪が得意だと思われる馬ばかりである。結局、賞金800万の馬が掲示板を独占しているように、あまりレベルの高いレースではなかったと思われる。弥生賞に比べるとちょっとレベルが低いと判断したくなる。ただ、一昨年のサニーブライアン・シルクライトニングのように、レベルが低いと言われた若葉S組で決まったケースもあり、これだけでレベルが低いと判断するのは問題ではある。良馬場ならば、もっと好走した馬がいるかもしれない。道悪で時計が悪かっただけで、実はハイレベルなレースだったかもしれない。まあ、答えは皐月賞で出るわけだが、馬券作戦はこのレースをどう判断するかで大きく変わりそうである。
勝ったのはワンダーファングであった。これは強い勝ち方をした。大外から逃げて、直線ではさらに突き放すのだから圧勝である。しかも上がりがメンバーNo1なのである。逃げた馬の上がりが一番速いということは、このメンバーでは実力が抜けていることを意味している。実力は相当あると判断していい。ただ、皐月賞でも好走できるかどうかは何とも言えない。まず、この馬は揉まれ弱いという大きな弱点がある。今回は大外枠だから包まれなかったし、人気がなかったから逃げても競り掛けられなかったから、実力を発揮できたと言える。これがもし内枠で人気があったらどうだろうか?たぶん早めに潰されたのではないだろうか?次に馬場である。幸騎手がコメントしているとおり、不良馬場はほとんど関係なかったようである。上がり37.2で後ろからの馬が詰められないのだから、楽に逃げ切っても当然ともいえる。これがもし良馬場だったら同じような走りができただろうか?いくら馬場が荒れているはいえ、良馬場ならば後方の馬の伸び脚も違ったはずである。そういう意味では馬場に助けられた可能性もあるのだ。さらに、今回のメンバーはあまりに弱すぎただけであり、皐月賞ではまったく相手にならないということも考えられなくもない。このように見てくると、この馬が皐月賞で好走できるかは何とも言えないとしか言いようがない。とりあえず言えることは、道悪で外枠で揉まれなければ、かなり強い馬だということである。
2着はタイクラッシャーであった。個人的にはあまりこの馬のことには触れたくない。とりあえず、スタートを失敗した割にはすぐに先団までとりつき、4角2番手から押し切るというまあまあの内容だったと思う。ただ、皐月賞を考えると、中途半端な着順だったことで逆に魅力がなくなっている。道悪ならばワンダーファングには勝てそうにないし、良馬場ならば弥生賞組に勝てそうにない。皐月賞はかなり苦しい戦いになりそうだ。まあそんなことより、1角でシルクガーディアンを落馬寸前にさせたのはあまりにいただけない。シルクガーディアンが3着にきていることを考えれば、まともなら負けていたはずだ。
3着はシルクガーディアンだった。ご存じのとおり私の一口所有馬である。なんだかんだで本命◎にしたわけだから、自信はけっこうあった。しかし、1角でタイクラッシャーに邪魔されたのが全てである。あれで後方に下がってしまい、ほとんどジ・エンドであった。それでも3着に伸びてきたのは、私の予想以上にこの馬は強かったことを物語っている。まともなら、少なくても2着はあっただろう。距離は問題ないし、道悪も上手い、きんせんか賞と今回のレースを見ても、良馬場の決め手勝負でも十分に対応できるはずだ。今回、大きな不利を受けたことで実力を出し切れなかったという状況での3着だったわけで、そういう意味ではまだ底を見せていないということであり、皐月賞でも一発を期待してもいいということになると思う。まあ、かなりひいき目に見てるかもしれないけど、私は皐月賞でもかなりやれると思っている。
4着はモンテカルロであった。時計の掛かる馬場の方が有利だとコメントして人気を集めた割には、この走りはあまりにだらしない。岡部騎手のコメントが「馬場を気にしていた。」というのだから、信じた人たちは詐欺にあったようなもの。結果的には「時計の掛かる良馬場」が得意ということなのだろうが、何とも納得がいかない。まあ、しょせんダートでしか勝っていない馬なので、根本的な実力の問題なのかもしれない。それでも4着にきているのだから、今後も見逃せない存在であることは確かである。
5着はフライングキッドであった。この馬がここまで頑張ってしまうと余計にレベルが低いレースだったと思えてしまう。確かに道悪が得意だということなのだろうが、前走前々走のことを考えると、走りすぎだと感じてしまう。まあ、この馬なりにはよく頑張っているとは思う。
カシマアルデルは6着であった。先行してここまで負けると実力不足だと思いたくなる。京成杯の負け方もけっこうだらしなかったから、やっぱり実力がないのかもしれない。まあ、今回は休み明けと道悪という言い訳もあるので、次が勝負となるだろう。
オースミブライトは7着であった。やはり体調不十分だったのだろう。あの調教はあまりにひどすぎた。それに輸送に時間が掛かり、予想以上に馬体が減ってしまったようである。これでは力が出せないのも仕方ないだろう。皐月賞まで3週間、果たして復調できるだろうか。
ロサードは10着であった。うーん、道悪がダメだったと言われればそれまでなので、何とも言えないが、私はやっぱり距離だと思うんだけどなあ。どうなんだろう?まあ、皐月賞も荒れた馬場でやることは間違いないだろうから、小柄なこの馬にはかなり厳しくなるだろう。
ゴルデンコークは16着であった。まあ、地方馬なので仕方ないでしょう。でも、たまに走る馬が出てくるから困ってしまうんだよなあ。中央馬で抜けた存在がいないとどうしても押さえる必要が出てくるわけで、でも負けることの方が多くて、確率的にはやっぱり消しなのかなあ。
まあ、こんなもんですかねぇ。
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