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G1宝塚記念の反省

G1宝塚記念の結果
1 5-05グラスワンダー 的場 2.12.1---35.1 504kg+6 2人気
2 7-09スペシャルウイーク 武豊 2.12.6335.9 480kg+4 1人気
3 1-01ステイゴールド 熊沢 2.13.7736.7 426kg-2 7人気
4 8-11ローゼンカバリー 菊沢徳 2.13.91.1/436.6 446kg+4 4人気
5 6-07マチカネフクキタル 佐藤哲 2.13.91.1/436.6 506kg-6 8人気
単勝280円 枠連180円
複勝110円 100円 210円 馬連200円
予想と見解 好材料と不安材料 予想成績ページへ
G1宝塚記念の感想
  • いいレースでした。強い馬が強い競馬をする。こういうレースは本当に見ていて気持ちのいいものです。結果はグラスワンダーの圧勝に終わりましたが、スペシャルウイークも3着以下をぶっちぎって、力の違いを見せつけました。春を締めくくるにふさわしいレースだったと思います。こういうレースでは馬券はどうでもいいでしょう。素晴らしいレースを見せてくれたグラスワンダーとスペシャルウイークに感謝したいです。
  • 勝ったのはグラスワンダーであった。あまりの強さに言葉がない。常識を逸脱した馬であることは再三述べてきたが、スペシャルウイークを子供扱いとは恐れ入った。これでもう日本に敵はいない。残るはエルコンドルパサーだけである。あの毎日王冠の借りを返すべく、なんとか対戦してもらいたいものだ。このまま日本だけで走るのはあまりにもったいない。
  • 2着はスペシャルウイークであった。ここまで完璧にやられれば、諦めるしかないだろう。ジャパンカップでエルコンドルパサーに敗れてから、半年以上が過ぎて、あのときとは違うことをアピールしたかったところだったが、またもグラスワンダーに力の違いを見せつけられてしまった。3着以下に7馬身差をつけているのだから、この馬の調子が悪かったわけでもない。あくまでもグラスワンダーが強すぎたのである。そういう意味では仕方ないとしかいいようがない。しかし、この敗戦の意味はかなり大きい。内国産のエースが負けたことで、日本の生産界が受けたダメージは相当のものだと思う。スペシャルウイークの年内引退が決まったばかりだが、輸入種牡馬と戦っていけるか、かなり不安になったと思われる。グラスワンダーのような馬が海外にはいくらでもいるのだと思うと、つくづく世界のレベルの高さを痛感させられる。でもまあ、それでも世界のレベルと差が縮まっているのは事実だとは思うので、いつか内国産でも海外で通用する馬が育成できることを証明してもらいたいものだ。まあ、秋にリベンジできればそれにこしたことはない。でも、今回の負け方からすと逆転は難しいかもしれないなあ。
  • 3着はステイゴールドだった。やっぱり3角からずっと追い通しである。あれだけズブいとどうしようもない。3着にきているだけでも立派とはいえるが、2着に7馬身も離されているのでは話にならない。今後もG1ではかなり厳しい戦いになりそうだ。それよりも、早くG3でもいいから重賞を勝ってもらいたいものだ。
  • 4着はローゼンカバリーであった。後方からまくるようになってからはG1でも掲示板を確保できるようになって、今回もそういう結果になったわけだが、こういうレースぶりではいつまでたっても連対はできそうにない。これがこの馬の限界だと思っていいだろう。
  • 5着はマチカネフクキタルであった。徐々には回復しているようだが、5着で満足するような馬ではないはずである。これからさらに調子が上がってくるのか、それともすでにこれが限界なのか、まだ判断しづらい状況であるが、できれば復活劇をいつか見せてもらいたいものだ。
  • オースミブライトは6着であった。皐月賞、ダービーで体を作っているだけに、ここで調子を維持するのはかなり難しいものである。まして、古馬の1流どころとの対戦はあまりに荷が重すぎたようである。いくら斤量に恵まれたといっても、実力の違いはどうしようもない。やはり、ダービーか皐月賞を勝っているような馬じゃないと、ここではまともに戦えないものなのだろう。
  • スエヒロコマンダーは7着であった。3角あたりから手応えがあやしくなっていただけに、さすがに疲れが出ていたと思う。前走に全力投球していただけに、やむ得ないところだろう。秋の走りに期待したい。
  • キングヘイローは8着であった。2200mだと長いのかな。前半掛かって、後半潰れるというこの馬が負けるいつものパターンであった。能力はある馬だとは思うのだが、どうしても気性的に安定度がなさすぎる。本当にもったいないことだ。
  • まあ、こんなもんですかねぇ。
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    参考
    G1宝塚記念の予想
    結論
    馬番連勝複式 軸9--5-10

      ◎スペシャルウイーク
       ○グラスワンダー(5,000円)
       ▲キングヘイロー(1,000円)


    にへい君の見解
  • いよいよ春の締めくくりとなる宝塚記念である。毎年、秋に備えるため出走を回避する馬が多いために、意外と盛り上がりに欠けてしまうレースであるが、今年はスペシャルウイークとグラスワンダーの初対決ということで、なかなか楽しみな一戦となりそうだ。3000mならばスペシャルウイーク、マイルならばグラスワンダーが勝つであろうことは、誰にも予想できる。しかし2200mとなるとどちらとも言い切れない絶妙な距離である。どちらが勝ってもおかしくない。もちろん、この2頭だけのレースであるわけがない。無冠の帝王キングヘイロー、上がり馬スエヒロコマンダー、皐月賞2着の4歳馬オースミブライトなど、一癖も二癖もあるメンバーが揃っている。今年はなかなか面白いレースとなりそうだ。
  • 私の本命◎はスペシャルウイークである。去年のダービーを圧勝、今年の天皇賞春でもメジロブライトに完勝と、今や押しも押されぬ内国産のエースである。道中は中団に控え、直線できっちりと捕らえるという、危なげのないレースをする馬であり、安定度は抜群である。12戦して10連対、3着2回と複勝率はパーフェクトという実績からも分かるとおり、欠点らしい欠点は見当たらない。しかも、4歳時はひ弱なところがあり、ちょっとしたことで負けていたが、5歳になってからは馬がしっかりしてきて、有無を言わせぬ強い勝ち方をするようになった。天皇賞春の走りと菊花賞の走りの違いからそれがはっきりと分かる。菊花賞では相手のことを考えるより自分のことだけで精一杯という感じで、セイウンスカイをマークするなんてとてもできなかったが、天皇賞春ではセイウンスカイを完全マークという感じで先行し、きっちりと差しきった。相手に合わせるレースができるというのは強い馬だけができる戦法であり、もし菊花賞時にやっていたら、潰れていたのはこの馬だったと私は思う。つまり、少しぐらい負担をかけても勝ちきる力をつけたという証拠であり、この馬の成長の証明だと私は思う。4歳時でもあれだけの強さを見せていた馬である。それがさらに強くなっているのだから、ここでも負けるわけにはいかない。ダービーを圧勝していることからも距離はまったく問題ない。むしろこの馬のスピードは中距離向きとも思えるくらいだ。常識的には負けようがないレースとなるはずである。しかし、今回だけは話が違う。そうグラスワンダーが出てくるからである。この馬の強さは後述するが、とにかく常識を超えた強さである。さすがのスペシャルウイークもこの馬だけにはかなわないかもしれない。それにこの馬が3着に敗れたのは皐月賞とジャパンカップである。特にジャパンカップでは力の違いを見せつけられて負けているだけに、中距離では絶対的に強いわけでもないようにも感じる。圧倒的に人気を集めていることも考えると、ちょっと危険な感じがしないでもない。それならば2500mと1400mで勝っているグラスワンダーの方が信用できるとも考えることもできる。それならば、なぜSウイークを本命にしたかと言えば、やはり安定度の問題である。つまりは負かされるとすればグラスワンダーだけであり、3着に負けることはないだろう、と最終的に判断したということである。前走グラスワンダーが安田記念を勝っていれば、グラスを本命にしたかもしれないが、2着に負け、体調に疑問が残る以上は、やはり安定度の高いスペシャルウイークを上に評価するのは仕方ないことである。
  • 対抗○はグラスワンダーにする。この馬の強さは半端ではない。私の第一の衝撃は、朝日杯3歳Sの驚異的なレコードである。力むことないゆったりとした走りで、他馬を子供扱いにした走りは、とてつもない大物感に溢れていた。少なくても私が見た3歳馬では、史上最強の馬である。第二の衝撃は、有馬記念である。骨折明けの毎日王冠、アルゼンチン共和国杯を惨敗し、やはり距離が長いのか?単なる早熟馬だったのか?という疑問を抱きはじめたところに、あの有馬記念の復活である。まだ結果を出したことのない2500mで、しかも古馬G1で、いきなりあんな完璧な走りをするなんて信じられない。能力の違いとしか言いようがない。第三の衝撃は、今年の京王杯SCである。いくらグランプリホースとはいえ、前走2500mを勝った馬が、休み明けの1400m戦で勝つなんて常識では考えられない。それを勝ってしまったのだから、根本的な能力が違いすぎるとしか言いようがない。スタミナ勝負で勝つなら話は分かるが、スローペースの完全なスピード勝負になったのに、上がり33.3という驚異的なスピードで差しきってしまったのだから、もう私には言葉がない。私の常識をがるかに超えた馬であることは、はっきりしている。しかし、こんな馬がなぜか3度も負けているのである。昨秋の2敗は骨折明けで調子が戻っていなかったから仕方ないにしても、負けは負けであるし、安田記念の負けは言い訳できない状況である。前述しているとおり、この馬のレベルは常識を超えているのははっきりしているので、敗因は体調としか考えられない。でも極端に体調が悪ければレースに使わないだろうから、見た目にはそれほど体調が悪いわけではないのだと思う。となれば、この馬はちょっと体調が悪いだけでも走らなくなるタイプではないだろうか。そうでなければ、今までの敗戦が説明できない。それなりの体調ならば、能力の違いを見せるが、ちょっと体調が悪いと普通の馬と同じになってしまう、私はそう思っている。となれば、問題は今回の体調ということになるが、こればかりは正直分からないとしかいいようがない。でも、前走敗れたこと、夏バテが報道されたことで、体調が悪い可能性は十分だと言えると思う。体調に不安がある以上は、やはり本命にはしづらいものである。ただ、安田記念も負けたとはいえ、ハナ差の勝負はしているわけだし、3着以下は大きく離しているので、さすがにスペシャルウイーク以外には負けられないという感じもするだけにこれ以上は評価を落とせない。こういう対戦は強い馬2頭で決まってもらいたいものなので、基本的にはこの2頭で勝負したいところである。
  • 単穴▲はキングヘイローにする。上の2頭に能力的にタメをはれるとしたら、この馬しかいないと私は思う。皐月賞でスペシャルウイークよりも先着しているし、2200mの京都新聞杯では僅差の勝負をしている。2000m前後の距離であれば、スペシャルウイークと対等の走りができる馬である。今年は、東京新聞杯と中山記念で完勝し、マイルでの適性を強くアピールしたが、これはあくまで気性的に合っていただけで、能力的にはその血統背景からいって、中距離の方が合っていると思う。ようは、折り合えるかどうかが問題なのである。折り合えれば、ここでも十分に通用するはずである。前走は休み明けで自滅した形になってしまったが、一度叩かれた上積みは見込めるだろうし、これで落ち着いてくれれば力も発揮できるはずである。しかし、折り合えるかどうかは何とも言えない。スローが予想されるだけに、やはり掛かる可能性は高いかもしれない。気性的にはどうしても信用しきれない馬ではある。それに、力を出し切ったとして、上2頭に勝てるかどうかも分からない。とりあえず、スペシャルウイーク以外にグラスワンダーに勝てる馬がいるとすれば、基本能力の高いこの馬になるだろうと思って、気持ち押さえることにはしたが、果たしてどこまで頑張れるか。
  • 4番手はオースミブライトにする。今年の皐月賞2着、ダービー4着という実績からいって、今年の4歳馬のトップクラスの馬であることは間違いない。実力はそれなりにあると思っていいだろう。あとは、古馬との力関係だけである。まともならば、さすがにかなわないだろうが、斤量5kg差というのがあまりに大きい。これだけハンデをもらえば、4歳馬にも十分にチャンスがあると思いたくなる。でも、正直なところ、クラシックで勝てなかった馬に、今の1流古馬が負けるわけにはいかないし、負けてほしくない。さすがにここは古馬に実力の違いを見せてもらいたいものである。
  • 5番手はローセンカバリーにする。すでに7歳とベテランになってしまった。今までもG1で3着、4着したこともある馬で、なかなか強い馬である。後方からまくる競馬をするようになってからG1でも好走できるようになっており、展開がはまれば一発あってもおかしくないタイプである。荒れた馬場は大得意で、今の阪神馬場は合いそうだし、前走目黒記念をトップハンデで快勝し、勢いも感じられる。今回はけっこうチャンスが大きいように感じる。しかし、もうG1では底を見せてしまっている馬である。すでに7歳ということを考えても大きな上積みは考えづらい。いくら前走圧勝していても、基本的には相手が弱かっただけである。さすがにこのメンバーでは掲示板が精一杯だと私は思う。
  • 6番手はスエヒロコマンダーにする。この春調子を上げてきた典型的な上がり馬であるが、前走ついに別定G2の鳴尾記念まで勝ってしまった。この勢いは半端ではない。力で押し切っているだけに、実力をつけてきているのは間違いないと判断していいだろう。しかし、ここまで使い詰めできているだけに、さらなる上積みは考えづらい。調子は多少落ちているのでは?と考えるのが普通ではないだろうか。鳴尾記念のメンバーもG2にしてはかなり弱かったように感じるだけに、あのレースを勝ったからといって、G1でも好走できるとは言いがたい。さすがに今回は連対までは難しいと私は判断した。
  • 7番手はステイゴールドにする。重賞を勝っていないどころか、G2G3でも連対できない馬が、なぜかG1だと3連対しているという不思議な馬である。毎回、前走完敗してるのを巻き返しているだけに、今回も前走の走りだけでは評価しづらいものがある。でも、今年のこの馬はやたらズブくて反応が鈍いのが目立っている。こんな状態ではG1ではなかなか好走できないだろう。それに、過去3度の連対はハイペースになるなどで、スタミナ勝負の展開なっての好走である。今回はスローで流れる可能性があるだけに、瞬発力勝負ではあまりに分が悪い。私は、さすがに今回は好走できないだろうと見ている。
  • 8番手はマチカネフクキタルにする。3連勝で菊花賞を完勝したのが懐かしい。このときは、シルクジャスティス、メジロブライトを敗っての勝利だっただけに、その価値は大きい。実力さえ出し切れれば、ここでも通用しても不思議はない馬ではある。G1馬はいつどこで復活するか分からないだけに、ここでも軽視はできない。とはいえ、もう1年以上好走していない。今年の大阪杯で2着しているが、全盛期に比べるとあまりに物足りない内容だった。今回は休み明けにもなるし、いまいち復活の兆しが見えてこない。私は今回も復活はないと思っている。
  • まあ、こんなところでしょう。
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    G1宝塚記念出走馬
    馬名 買い&消し
    スペシャルウイーク
    (牡5・武豊58)
    買い H10ダービー優勝、H11天皇賞春優勝、H11阪神大賞典優勝、H11AJC杯優勝など。重賞7勝という実績はここでは抜けている。しかも連を外したのは、皐月賞3着、ジャパンカップ3着だけである。複勝率はパーフェクトという安定度である。4歳時はひ弱なところを見せていたが、年が明けてからは他を寄せ付けない強さを見せている。阪神大賞典と天皇賞では、メジロブライトを子供扱いにしているのだから、力が違いすぎると言わざる得ない。今回も主役になるのはやむ得ないところだろう。
    消し 3着に負けたのが皐月賞とジャパンカップ。3000m以上ではかなりの強さを見せたが、中距離戦でも同じような強さを見せられるかどうかは分からない。特にジャパンカップでは苦しがって内によれたのが印象的である。エルコンドルパサーに負けたのは仕方ないにしても、あの当時のエアグルーヴに負けたのが気になるところだ。2000m前後のレースではペースとか展開によっては、力を出し切れないということもあるかもしれない。
    グラスワンダー
    (牡5・的場58)
    買い H10有馬記念優勝、H9朝日杯3歳S優勝、H11安田記念2着、H11京王杯SC優勝など。一昨年度の3歳チャンピオンで、朝日杯では驚異的なレコードをマーク。その後、骨折でつまずくも、有馬記念で奇跡の復活。とにかく、勝つときは有無を言わせぬ強い勝ち方をする。折り合える気性と、鞍上の指示にすぐ反応できるのが素晴らしい。2500mの有馬記念を勝った後に、1400mの京王杯を勝ってしまうあたりは、距離適性を超えたレベルの違いが感じられる。前走2着も3着以下は完封しており、悲観する内容ではない。ゆったりと流れる今回の方が強襲を食らう可能性が少なくなるのではないか。
    消し 2500mの重賞と1400mの重賞を勝たれてしまうとマイナス要素を探すのも難しい。この馬が負けるとすれば体調不良くらいしか考えられない。その体調不良だが、前走2着に負けたことで、今回も分からない状況である。中間も夏バテと報道されたように、絶好調での出走はなさそうだ。安田記念よりも体調が落ちているようだと、かなり心配である。中3週だけにどこまで体調を戻せるかが鍵となりそうだ。
    キングヘイロー
    (牡5・柴田善58)
    買い H11中山記念優勝、H11東京新聞杯優勝、H10皐月賞2着など。去年のクラシック戦線では3強の1角を担った馬である。現に皐月賞2着した時はスペシャルウイークに勝っている。京都新聞杯でもスペシャルウイークと僅差の勝負をしている。2000M前後の距離ならば、G1級の力を持っている馬なのである。今年も中山記念を完勝して、中距離なら強いということろを見せつけた。休み明け2戦目で大きく変わる馬なので、前走惨敗は度外視でいいだろう。
    消し この馬の問題は掛かりやすい気性である。どうしてもムキになって走ってしまう悪い癖がある。1800mくらいならば、流れが速いから何とか対応できるが、2200mだとちょっと折り合いに苦しむと思われる。つまりは距離が長いかもしれないということである。前走休み明けとはいえ惨敗しているのも気になるところである。なんだかんだでG1を勝てなかった馬なので、その程度の実力だということも考えられる。
    スエヒロコマンダー
    (牡5・藤田58)
    買い H11鳴尾記念優勝、H11小倉大賞典優勝、H11金鯱賞2着。今年の春先から一気に成長した上がり馬である。小倉大賞典ではあのサイレンススズカが持つレコードを破り、金鯱賞も小回りコースを外からのレースで僅差2着、そして鳴尾記念は早めの抜けだしから押し切るという強い内容、とここ3戦のレース内容があまりに素晴らしい。折り合いも問題ないし、決め手もある。本当に強くなった。勢いならば間違いなくメンバーNo1であろう。
    消し 強くなったのは確かだが、果たしてG1で通用するかは分からない。何せ今回の相手はスペシャルウイークとグラスワンダーである。どちらも歴史的名馬になりうる大物だけに相手が悪すぎるという感じは否めない。ここ3戦のメンバーとは月とすっぽんである。それに、ここのところ使い詰めが気になるところだ。考えようによっては、前走の鳴尾記念は、宝塚記念では勝てないからメンバーが弱いのを確認して無理してでも実を獲りにきたとも解釈できる。となれば、今回は絶好調でレースに臨むのは厳しいかもしれない。
    ステイゴールド
    (牡6・熊沢58)
    買い H10天皇賞春2着、H10宝塚記念2着、H10天皇賞秋2着。この馬はよく分からないとしか言いようがない。G1連対はいずれも、前走G2を連対すらできずに敗れた後のものである。この馬には前走の着順、内容など関係ないのである。なぜかG1になると好走する去年の実績を考えると、どうしても不気味な存在に感じてしまう。まぐれでG1を3連対するなんてできないから、実力があるのも間違いないだろう。安定度の高い馬なので、有力馬が自滅するようだとチャンスが出てくる。
    消し 確かに去年のこの馬は強かった。G1になると強かった。しかし、今年のレースぶりからは去年の勢いが感じられない。前走も道中から追い通しで、馬がやたらズブくなっている。追えばそれだけ伸びるのだが、あれだけ反応が鈍いとG1ではかなり厳しい戦いになる。勝負どころで反応できないかもしれないからだ。相変わらずG2では連対できないでいるし、少なくても地力で勝ちきるのは難しいように感じる。
    マチカネフクキタル
    (牡6・佐藤哲58)
    買い H9菊花賞優勝、H11大阪杯2着、H9京都新聞杯優勝など。切れ味鋭い末脚で神戸新聞杯、京都新聞杯、そして菊花賞と3連勝した。この時は、他の馬は手も足も出なかったと言えるくらい強かった。この時の菊花賞で3着のメジロブライトと5着のシルクジャスティスがその後G1をゲットしているのだから、この馬はそれ以上の実力があってしかるべきである。前々走大阪杯2着などやっと復調の兆しが見えてきた。爪が弱い馬だけに、暖かくなって調子が戻ってくる可能性もある。それに血統的には中距離タイプだろうから、距離短縮は大きなプラスになると思われる。
    消し 菊花賞を勝ってからスランプに陥っている。前走天皇賞は7着に敗れたし、前々走大阪杯2着も相手が弱かったことを考えると、G1で巻き返すほどの勢いは感じられない。4歳春はいまいち君だったのに、秋になったら急に成長したというようなタイプは、ピークが短い場合がある。たとえばホワイトストーンも4歳秋に急成長したが、その後さっぱりだった。レース間隔がちょっと開いたのも気になるところだし、復活を期待できる材料があまりに少ない感じがする。
    ローゼンカバリー
    (牡7・菊沢徳58)
    買い H11目黒記念優勝、H9日経賞優勝、H10中山記念2着など。前走は斤量58kgと厳しいハンデを背負いながら、3馬身差の圧勝である。実力が違いすぎたとしか言いようがない。約2年ぶりの勝利であるが、勢いを非常に感じる。一昨年は先行して押し切るレースを得意として、堅実で安定度の高いレースをしていたが、G1では決め手不足で相手にしてもらえなかった。そのためか、翌年からは極端な追い込みをするようになり、G1での決め手不足もずいぶんと解消された。時計のかかる馬場は大得意なので、今の時計のかかる馬場は大きなプラスである。今回はけっこうチャンスかもしれない。
    消し 前走でG2は4勝目となったが、G1では3着が最高である。しかも、勝ちにいっての3着というよりは、結果オーライの3着という感じで、力の違いは歴然という印象である。後方から追い込むという開き直った走りをしている以上は、前が潰れてくれない限りはどうしようもない。G1だとなかなか潰れてくれないだけに、この馬にとっては苦しい展開となる。かといって前に行けば、一昨年のように決め手不足で負けることになるだろう。すでに7歳ということを考えても、大きな上積みは見込めない。前走も相手に恵まれたというのが妥当なところだろう。
    オーズミブライト
    (牡4・蛯名53)
    買い H11京成杯優勝、H11皐月賞2着。皐月賞2着、ダービー4着と現4歳のトップクラスの実力を持つ。4歳馬は斤量53kgと古馬とは何と5kg差もあるだけに、若さだけを理由に軽視すると痛い目にあう。東京コースで内にもたれていたことを考えると右回りの方がスムーズな馬かもしれない。はじめての古馬との対戦になるが、函館ではすでに4歳馬は古馬に混じってレースをしているのだから、時期尚早ということもないだろう。果敢にチャレンジしてくるからには、それなりの自信があるということだろう。
    消し やはり4歳というだけで不安は感じるものである。いくら斤量が軽くても、古馬のトップクラスと戦うには時期尚早という感じは否めない。これがクラシックを勝っているというのであれば、まだ期待はできるが、しょせんダービーで完敗している馬である。そんな馬が古馬のG1で巻き返すなんて考えづらい。斤量も、JRAだってバカじゃないんだから、4歳馬が楽に勝てるような設定にはしないだろう。
    インターフラッグ
    (牡7・未定58)
    買い H10嵐山S優勝、H10ステイヤーズS優勝。いちおうG2勝ちの実績を持っている。前走の目黒記念も休み明けだったにもかかわらず4着とがんばった。叩かれた上積みが見込めるだけに、今回は前走以上の走りはできるだろう。スタミナには絶対的に自信を持っているので、時計のかかる馬場ならばチャンスは広がる。
    消し この馬が好走したのは長距離に集中している。特に3000m以上での好走が目立つ。やはり2200mは距離が短いと思われる。G2G3でも惨敗することもあるだけに、安定度もそんなに高い方ではない。昨年のステイヤーズSはメンバーが薄かったと思われ、にもかかわらずハナ差でやっと勝っている程度の実力である。G1ではちょっと役不足となりそうだ。
    スターレセプション
    (騙8・幸58)
    買い 前走鳴尾記念で4着となかなか頑張った。別定G2でこれだけ走れればチャンスはまったくないとも言えないだろう。前々走13着からの巻き返しだっただけに、さらなる上積みも見込めるかもしれない。スタミナはある馬なので、時計のかかる展開ならばチャンスは出てくるだろう。
    消し 前走4着も大きく離されてのものであり、力の違いを見せつけられてる。重賞でまだ連対したことがない実績を考えても、G1では役不足である。すでに8歳ということを考えても、大きく変わることはまず考えられない。
    ニシノダイオー
    (牡8・村本58)
    買い 重賞でも掲示板を外さない走りが目立っており、なかなか堅実な馬である。先行して押し切るレースをするようになってから安定してきた。時計のかかる展開ならば面白いかもしれない。
    消し 重賞連対すら経験がないのは大きな問題である。重賞好走も中日新聞杯3着が最高では、とてもG1では評価できない。前走の走りからも決め手不足ははっきりしており、とても巻き返せるとは思えない。
    ヒコーキグモ
    (牡6・安藤勝58)
    買い H9きさらぎ賞優勝、H9アーリントンC2着。4歳時はNHKマイルC4着など実力のあるところを見せていた。古馬と戦うようになってからは惨敗が続いたが、前走エプソムC5着でやっと復活の兆しが見えてきた。さらに上昇していれば、少しは楽しめそうである。鞍上も絶好調の安藤勝騎手である。
    消し まず2000以上の実績がない。朝日CCを走ったことがあるがこの時は惨敗である。距離が少し長い感じは否めない。それに古馬になってからは勝ち星どころか2着すらない。前走だって5着なのだから、G1の裏付けにするにはあまりに頼りない。G1では役不足という感じを受ける。切れる脚を持っているわけでもないので、一発も考えづらい。常識的には苦しい戦いになると思いたくなる。
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