G1安田記念の結果
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1.前走休み明けだったこと 2.休み明けにもかかわらず圧勝していること 普通ならば、休み明けを叩かれてさらに上昇すると誰もが思う。しかし、1流馬はそうでない時もあるようだ。これは、私の勝手な推測だと、G1馬として不可欠な「勝負根性」が災いしているのではないか。つまり、本来ならば、休み明けなのだからそういう走りをすればいいのに、「負けず嫌い」だから、120%の力を出してしまうというわけである。だから圧勝という結果になるわけである。しかし、休み明けで120%の力を出すというのは、反動が大きいものである。そして、次のレースでは凡走するというわけである。ここで注意しなければいけないのは、タイキシャトルとオグリキャップは休み明けでG1を圧勝していることである。単なるG2ではそんなに消耗しないということを認識した方がいいと思う。それではグラスワンダーの場合はどうか。この馬の場合は、2500mの後の1400mと距離短縮が大きかったこと、中間アクシデントがあったこと、にもかかわらず上がり33.3という脚を使ってしまったことなど、細かいことが重なってしまったのだと思われる。このように考えていくと、どんな1流馬も極端に抜けているというわけではないことがよく分かる。常識的に勝っていれば問題ないのだが、非常識なことをやった後は必ず反動が出るということになるであろう。これが、私の勝手な結論です。で、今後のこの馬であるが、宝塚記念まで3週間となると微妙な期間である。秋に標準を切り替えるのが懸命だとは思うが、2200mならばゆっくり競馬ができるので、まだ対応できる感じもするだけに、判断が難しい。今回だって、何だかんだでハナ差2着なのだから、宝塚記念に出走してくれば、当然勝ち負けになる。でも、目先の勝利よりも、今後のことを重視するのであれば、やはり休ませる方がいいと私は思う。 |
結論 |
馬番連勝複式 軸7--1-8-10-11-12 ◎グラスワンダー ○キングヘイロー(2,000円) ▲オリエンタルエクスプレス(1,000円) △ムータティール(1,000円) △シーキングザパール(1,000円) △エアジハード(1,000円) |
|
馬名 | 買い&消し | |
グラスワンダー (牡5・的場58) |
買い | H11京王杯SC優勝、H10有馬記念優勝、H9朝日杯3歳S優勝。一言で言って、この馬は常識を超えてしまっている。2500mの有馬記念を勝った馬が、休み明けで1400mの京王杯SCを圧勝するなんて常識ではとても考えられない。3歳時は朝日杯をレコードで圧勝し、とてつもない大物であることを印象づけ、故障のため4歳春は棒に振ったが、秋から復帰したが2戦とも惨敗、どうしたかと思われたが、有馬記念で奇跡の復活を遂げ、やはり大物であることを痛烈にアピールした。京王杯SCも、目を負傷するなどで中山記念、大阪杯と回避して順調度を欠いたものだった。それで、この強さである。特に上がり33.3は凄すぎて何も言えない。負けることの方が考えづらい。 |
消し | さすがに材料がない。もし負けるとして、考えられる敗因は何か?であるが、まずは、2走ボケだろう。前走の出走は、順調度を欠いたものであったことを考えると、本調子でなかった出走だったかもしれない。本調子でない体調で走ると、意外と疲れがとれなかったりするものである。次に、外国馬が意外と強く、力の違いを見せつけられることが考えられる。初対決なのだから、完全否定はできないはずである。最後は、故障と不利であるが、これを前提に馬券を買う人はいないだろうな。 | |
キングヘイロー (牡5・柴田善58) |
買い | 中山記念優勝、東京新聞杯優勝、皐月賞2着、京都新聞杯2着など。去年はクラシック戦線で皐月賞2着を果たしたものの、その後は延び悩み、4歳時は1勝もできなかったが、その敗因は前向きな気性だとわかっていただけに、マイル路線ならば爆発するのでは?と思われていた。そして、東京新聞杯を1.33.5という好タイムで3馬身差の圧勝である。次の中山記念もハイペースで逃げるサイレントハンターを自分から捕まえにいくという強い内容で完勝した。これで、この馬の適性は1600〜1800mであることははっきりした。もともと皐月賞で2着したほどの逸材である。G1で格が足りないということはあり得ない。この馬の本当の力を見せる舞台がやっと来たというところだろう。 |
消し | まず間隔がちょっと開いたのが心配である。今回は休み明けという感じではないのだが、休み明けだとだらしない競馬で凡走するケースが多いだけに不安は拭えない。次に、G1のマイル戦で本当に通用するのか?という疑問もないわけではない。一般的に東京新聞杯はレベルが低いものだし、中山記念は中距離馬が集まっていたレースで意外と相手が弱かった。マイルの王道のローテションをとっている1流マイラーとは初対決ということになる。あまり過信はできない。そして、グラスワンダーの存在はあまりに大きい。 | |
オリエンタル エクスプレス (騙7・サンマ58) |
買い | H10安田記念2着など。去年のこのレースで連対した実績は外国馬としては信用しやすい。距離コースは問題ないだろう。しかも、雨は苦手とコメントしていながら、あの走りである。良馬場だったらもっと凄い走りが見れたかもしれない。今年も掲示板を外さない安定したレースが目立っており、前走も2400mで勝っているように、調子はかなり上がってきているようだ。 |
消し | 外国馬は環境の変化と戦わなければいけない。何だかんだでこれが最もやっかいなものである。体調が維持できなければそれで終わりである。去年は2連勝しかも5連続連対と絶好調の状態だった。それに比べ今年はやっと前走で勝ったという感じで勢いが足りない。去年だってしょせん2着なのだから飛び抜けて強い馬ではないだろう。 | |
ムータティール (牡5・サブル58) |
買い | 仏2000ギニー2着の実績を持つ。その他にも重賞2勝しており、やはり実力はかなりありそうだ。先行して粘りきるのを得意としているようである。そして、何と言ってもモハメド殿下のゴドルフィン所属の馬である。適性を考慮して来日してきているはずである。今までもけっこう結果を出しており、侮れない存在である。 |
消し | 外国馬は環境の変化と戦わなければいけない。何だかんだでこれが最もやっかいなものである。体調が維持できなければそれで終わりである。それに東京コースも初めてとなる。日本の軽い馬場に対応できるかは分からない。先行するのも東京1600では厳しい展開となる。 | |
ホーリーグレイル (騙6・ユー58) |
買い | 香港G1の香港ダービーを3月に勝っている。1800mを1.47.1という時計もまあまあだろう。軽い馬場への適性はけっこうありそうだ。前走も3着にがんばているし、調子はまあまあと言っていいのではないか。香港は国際G1が少ないだけに評価が難しいが、来日するくらいだからそれなりに強いのだろう。 |
消し | 外国馬は環境の変化と戦わなければいけない。何だかんだでこれが最もやっかいなものである。体調が維持できなければそれで終わりである。それに、今回はどうやらオリエンタルエクスプレスのペースメーカーとして走るらしい。つまりハイペースを作り出すためだけに来たというわけである。そうであれば、直線失速するのは目に見えている。まあ、まともにやったとしても、オリエンタルに比べると実績もいまいちだし、日本のレベルで戦えかるかどうか。 | |
エアジハード (牡5・蛯名58) |
買い | H10富士S優勝、H11京王杯SC2着。まず前哨戦の京王杯を2着したのは立派である。休み明けを2度叩かれて、本番に向けて順調に駒を進めてきたと言え、勢いはかなりある。この馬の最大の特徴は、左回りに滅法強いサウスポーだということである。東京コースは6戦5連対なのだからその相性がはっきりしている。スプリングS4着の実績もあるので、マイルも大丈夫だろう。4歳秋から5連続連対とついに本格化したと言っていい。 |
消し | G1の経験が去年のマイルCだけであり、しかも8着に負けている。その後、順調に勝ち上がってきたものの、G1で通用するかどうかは何とも言えない。それに重賞2連対は、いずれも東京1400mである。谷川岳Sで負けていることを考えると、ベスト距離は1400mかもしれない。G1好走馬が揃ったメンバー構成で、果たしてどこまで頑張れるか。 | |
エガオヲミセテ (牝5・河内56) |
買い | 阪神牝馬特別優勝、マイラーズC優勝。マイルの重賞を2勝している実績は評価できる。距離はベストと言っていいだろう。特に混合G2のマイラーズCを勝っているのは高く評価できる。牡馬相手も関係ないし、格もそれなりと言える。距離延長は大きなプラスなので、巻き返しは十分にあり得る。 |
消し | 重賞2勝はいずれも阪神マイルである。京都牝馬特別では8着に負けていることを考えると、阪神巧者ということなのかもしれない。マイラーズC優勝も、相手がそんなに強かったと思えないし、現に今回のレースにも出走してくるのはキョウエイマーチだけである。G1で好走した経験のある馬が多い中でどこまで戦えるだろうか。 | |
キョウエイマーチ (牝6・秋山56) |
買い | H9桜花賞優勝、H9マイルCS2着、H11阪急杯優勝など。この馬のベストレースは一昨年のマイルCSだろう。超ハイペースで逃げながら、最後まで粘りきり、タイキシャトル以外の馬は完封した。桜花賞、ローズSを勝っていることからも、スプリンターとはとても思えず、私はマイルがベスト距離だと思っている。昨年はスランプだったが、今年に入ってからやたらと元気がいい。今の勢いならば、また大仕事をやってくれるかもしれない。 |
消し | 東京マイルというコースは、逃げ馬に厳しいコースとなっている。ここ10年を見ても、安田記念を逃げ切って連対した馬は1頭もいない。それに、今回は先行しそうな外国馬が2頭いるだけに、マイペースの逃げというわけにはいかないだろう。抑える競馬だと、ラストの決め手勝負に不安を残すし、競り合えば最後まで持たないだろう。直線が長いのもやっかいである。 | |
シーキングザパール (牝6・武豊56) |
買い | H10モーリスドギース賞優勝、H11高松宮記念2着、H10スプリンターズS2着、H9マイルC優勝など。とにかくG1実績が凄い。特に国際G1を勝っているのはこの馬だけである。差し脚が鋭い馬だけに、後方から追い込む競馬ができればチャンスはあるだろう。休み明けでいきなり高松宮記念で2着と調子も良さそうだし、叩かれた上積みも見込める。心配されている距離も、マイルC優勝の実績があるのだから守備範囲だろう。 |
消し | やはり最も不安なのは距離である。2度掲示板を外しているが、それがいづれもマイルG1なのである。1200mの安定度に比べると、明らかに実績が不安定である。昨年のマイルCSでは掛かって先行してしまっているように、マイルだとリズムが合わないのかもしれないし、根本的に距離が合わないのかもしれない。前走休み明けでG1を2着しているので、反動もちょと恐い。 | |
タイキブライドル (牡5・岡部58) |
買い | H11東風S優勝、H11ダービー卿CT2着。ここ2戦はマイル戦で好走をしている。ベストの距離ということなのだろう。充実の5歳ということで、まだまだ成長しそうな感じがする。安定度の高そうな馬なので混戦になれば、チャンスは出てくるだろう。 |
消し | オープン特別を勝ったまでは良かったが、ダービー卿CTでケイワンバイキングに完敗しているのは痛い。まだ重賞で勝ちきるほどの実力はつけていないようである。まして、G1では厳しい戦いになりそうだ。間隔がちょっと開いたのも心配である。 | |
アグネスワールド (牡5・武幸58) |
買い | H11淀短距離S2着、H11シルクロードS2着など。今年の1月に1年ぶりに復帰してから、徐々に調子を上げてきている。3歳時の評判を考えると、まだまだ大きくなる感じがするだけに、侮れない存在である。距離もシンザン記念、朝日杯3歳Sで結果を残しているので、問題はないだろう。 |
消し | まずマイルという距離が不安である。スプリンターにこだわって使ってきたはずなのに、ここにきてマイルを使うのは、ちょっと不自然である。それに重賞を未だに勝っていないことを考えると、そんなに強い馬でもないのかもしれない。 | |
ツクバシンフォニー (牡7・横山典58) |
買い | H11エイプリルS優勝、H10エプソムC優勝、H9毎日王冠2着など。毎日王冠で2着した実績があるのだから能力は高い馬である。今年もエイプリルSを勝っており、能力は落ちていない。東京コースを得意としている馬だけに、チャンスが全くないとは言い切れない。 |
消し | 連闘になるのが不安である。前走も激しいレースをしていたと思われるだけに、上積みはあまり見込めないのではないか。また、1800m〜2500mまで実績を残していることを考えると、マイルは少し短い感じもする。まして、人気になると走らないなど、不安定なレースが多いだけに、ここ一番ではとても信用できない。 | |
シンコウウインディ (牡7・後藤58) |
買い | H9フェブラリーS優勝。いちおうG1を勝っている馬である。それにダートとはいえマイル戦である。 |
消し | 2年ぶりでいきなりG1なんて常識ハズレである。G1を勝っているといってもダートでは話にならない。 | |
ヒロデクロス (牡8・吉田58) |
買い | 去年の安田記念で3着という実績を持つ。まったく戦えないわけではない。思いきった追い込みをするだろうから、一発あっても不思議はない。 |
消し | 重賞勝ちどころかオープン特別すら勝っていないように、決め手が甘い馬である。まして、最近は掲示板にも載れないでいるくらいだ。年齢的なものだろうか、あまりに精彩がない。G1で巻き返せるとはとても思えない。 |