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G1安田記念の反省

G1安田記念の結果
1 7-12エアジハード 蛯名 1.33.3---35.1 494kg-6 4人気
2 5-07グラスワンダー 的場 1.33.3ハナ35.2 498kg0 1人気
3 7-11シーキングザパール 武豊 1.33.71.1/235.3 466kg-6 3人気
4 8-14ツクバシンフォニー 横山典 1.33.81/235.3 494kg0 10人気
5 5-08ムータティール サプル 1.33.8クビ35.3 484kg-- 6人気
単勝1,770円 枠連320円
複勝190円 110円 190円 馬連650円
予想と見解 好材料と不安材料
G1安田記念の感想
  • うーん、まさかグラスワンダーが負けるとはなあ。絶対と言われた馬が負けることはよくあることなので、そんなにびっくりすることもないのかもしれないが、こういうことがある度に毎回びっくりしてしまう。言ってしまえば「これが競馬」ということなのかもしれない。競馬とは本当に奥深いものである。また一つ勉強になった。
  • 勝ったのはエアジハードであった。予想の中で、「好走すれば、この馬の歴史がスタートすることになるだろう。」と述べたが、本当に勝ってしまったのだから、歴史的マイラーが誕生したと言っていいと思う。ここで人気薄で勝った馬はその後も大きな活躍をしており、歴史に名を残しているのだから、きっとこの馬もその道を辿ることになるであろう。それにしても、前走完敗した相手に、斤量が2kgも増えるという厳しい状況で、よく巻き返したものである。結果的には、距離延長が良かったのだと思う。前走はグラスワンダーより前での競馬だったが、今回はグラスワンダーの後ろからの競馬ということで、展開も良かったのだと思う。ただ、あくまでチャレンジャー精神で臨んだからこその勝利ともいえるし、これからチャンピオンとしてのレースで勝ってこそ本物となる。とにかく、グラスワンダーに勝ったというのは大きな勲章であり、誇りに思うべきである。
  • 2着はグラスワンダーであった。なぜ負けてしまったのか?エアジハードが強かっただけとなれば分かりやすく悩まずに済むのだが、1.33.3という意外と平凡なタイムであったことを考えると、そうではないと思う。私の結論は「2走ボケ」である。つまり、前走の反動で体調がいまいちだったというわけである。ただこれだけだと取ってつけたように感じるでしょうから、もう少し説明したい。と言っても科学的なことは私にはとてもじゃないけど分からない。過去の事例と比較するだけである。過去にこんなことがあったとなると、私は2つ思い出す。昨年のスプリンターズSのタイキシャトルと安田記念レコード後の宝塚記念のオグリキャップである。これらと今回の3つの共通点は次のとおりである
      1.前走休み明けだったこと
      2.休み明けにもかかわらず圧勝していること
     普通ならば、休み明けを叩かれてさらに上昇すると誰もが思う。しかし、1流馬はそうでない時もあるようだ。これは、私の勝手な推測だと、G1馬として不可欠な「勝負根性」が災いしているのではないか。つまり、本来ならば、休み明けなのだからそういう走りをすればいいのに、「負けず嫌い」だから、120%の力を出してしまうというわけである。だから圧勝という結果になるわけである。しかし、休み明けで120%の力を出すというのは、反動が大きいものである。そして、次のレースでは凡走するというわけである。ここで注意しなければいけないのは、タイキシャトルとオグリキャップは休み明けでG1を圧勝していることである。単なるG2ではそんなに消耗しないということを認識した方がいいと思う。それではグラスワンダーの場合はどうか。この馬の場合は、2500mの後の1400mと距離短縮が大きかったこと、中間アクシデントがあったこと、にもかかわらず上がり33.3という脚を使ってしまったことなど、細かいことが重なってしまったのだと思われる。このように考えていくと、どんな1流馬も極端に抜けているというわけではないことがよく分かる。常識的に勝っていれば問題ないのだが、非常識なことをやった後は必ず反動が出るということになるであろう。これが、私の勝手な結論です。で、今後のこの馬であるが、宝塚記念まで3週間となると微妙な期間である。秋に標準を切り替えるのが懸命だとは思うが、2200mならばゆっくり競馬ができるので、まだ対応できる感じもするだけに、判断が難しい。今回だって、何だかんだでハナ差2着なのだから、宝塚記念に出走してくれば、当然勝ち負けになる。でも、目先の勝利よりも、今後のことを重視するのであれば、やはり休ませる方がいいと私は思う。
  • 3着はシーキングザパールだった。結果論としては、やはり距離が長かったのだと思う。それでも3着なのだから強い馬である。相手が強いとこれが精一杯だと思うが、相手が弱ければマイルでも十分にやれる内容であったとは思うだけに、今後もマイル戦だからと言って、簡単に消すのは危険かもしれない。
  • 4着はツクバシンフォニーであった。毎日王冠で2着したと思えば、格下相手に惨敗するなど、もともと分からない馬であったが、まさかここで4着とはなあ。けっこうびっくりした。でもまあ、これが力の限界でしょう。(たぶん)
  • 5着はムータティールであった。初めて日本で走るのだから、何とも言えない。ずば抜けて強い馬ではないことは分かったが、それ以上のことはコメントしようがない。
  • エガオヲミセテは6着であった。直線入ってすぐにこの馬が抜け出したきたので、一瞬やられたかと思ったが、あっと言う間に置いていかれてしまった。ここらへんが、実力の違いになると思う。
  • タイキブライドルは7着であった。後方からの競馬だったが、このレベルだと前の馬がばててくれない。もっと好位からの競馬を覚えるか、有無を言わせぬ豪脚を身につけないと、このレベルでは戦えない。
  • キョウエイマーチは9着であった。出遅れが全てでしょう。逃げたところでどうなったかは分からないが、今回は悔いの残るレースになってしまった。
  • キングヘイローは11着であった。馬体重+10kgを見た瞬間に嫌な予感がした。ただでさえ休み明けが苦手な馬なのに、重め残りではまともに走れるわけがない。案の定、掛かりっぱなしで、4角ではすでに首を上げていた(もともとそういう走りをする馬だが)。完全に調整ミスでしょう。宝塚記念で巻き返してほしいと言いたいところだが、ベストは1800mの馬だと思うので、2200mはちょっと長いと思う。果たしてどこまで頑張れるだろうか。
  • オリエンタルエクスプレスは12着であった。スタートが良すぎて先行してしまったらしい。まあ、言ってしまえば、それだけの馬ということだろう。さすがに来年は来ないだろうから、他に述べることもないでしょう。 まあ、こんなもんですかねぇ。
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    参考
    G1安田記念の予想
    結論
    馬番連勝複式 軸7--1-8-10-11-12
      ◎グラスワンダー
       ○キングヘイロー(2,000円)
       ▲オリエンタルエクスプレス(1,000円)
       △ムータティール(1,000円)
       △シーキングザパール(1,000円)
       △エアジハード(1,000円)

    にへい君の見解
  • 春のマイル王(女王)決定戦となるレースである。歴代のチャンピオンを見てみると、いずれも歴史に名を残すにふさわしい名馬ばかりでびっくりする。正真正銘のマイル王決定戦と考えていいだろう。ただ、意外と人気のない馬が勝っていることもあったりする。そのほとんどは5歳馬であり、まだその実力を証明する場がなかったために人気にならなかったパターンであり、最初のチャンスでその実力を見せつけたというわけである。その後のG1で結果を残していることからも、名馬としてのスタートをこの安田記念で切ったというわけである。ここまで述べれば理解していただけると思うが、この安田記念で勝つのは、すでにG1で結果を残している実績馬か、勢いのある5歳馬ということになる。東京1600mという騙しのきかないコースということを考えても、少なくても勝つ馬は、正真正銘の実力馬と考えるべきである。
  • 今回のメンバーを見てみると、何と言ってもグラスワンダーの存在があまりに大きい。2500mの有馬記念を勝ち、その次に1400mの京王杯SCを勝ってしまうのだから、怪物としか言いようがない。常識的に考えて、この馬が中心になるのは間違いないだろう。問題は、馬券作戦である。グラスから人気馬に流しても配当は期待できない。だとすれば、グラスが負けることを願ってボックス勝負、グラスから大穴へ流す、そして、グラスから1点もしくは2点勝負ということになるだろうが、いずれにしても勇気がいる。こういうレースは予想はそんなに悩まないのだが、買い方となると厳しい選択となる。
  • 私の本命◎はグラスワンダーである。上記で述べたとおり、この馬の実力は常識を超えている。レベルの高い長距離レースと短距離レースを勝っていることだけでも十分にその強さを理解することができるが、最も驚かなくてはならないのは、その内容である。有馬記念では中団からのんびりとレースを進め、4角では先頭を射程圏に入れ、直線半ばできっちりと捕らえ、そのまま押し切っている。これはステイヤーの典型的な完勝パターンである。逆に、京王杯SCであるが、今度は中団のやや後ろを直線まで仕掛けず、大外から直線だけでまとめて差しきってしまった。これがハイペースであれば、ステイヤーが短距離を勝つ典型的なパターンとなる。しかし、このときはスローペースで、上がり34秒を切るほどの極端なスピード競馬だったのである。それを、上がり33.3という驚異のラップでスピード馬を差しきっているのである。これは相当のスピードを持つスプリンターにしかできない芸当である。長距離ではステイヤーの走りをして、短距離ではスプリンターの走りをする。私はこんな馬を見たことがない。少なくても私の中の常識を大きく超えてしまっている。結論としては、距離適性うんぬんの前に実力が違いすぎるということになる。確かに、前走は相手がいまいちだったし、前走の反動も心配ではある。しかし、最も紛れの少ない東京マイルでは3着以下に負けることなんて考えられない。軸として勝負して問題はないだろう。
  • 対抗○はキングヘイローにする。昨年のクラシックでは3強と言われながら、無冠に終わった。難しい気性が災いして、長距離に対応できなかったのが、その大きな理由であった。であれば、距離を短くすれば、この馬の能力をフルに発揮できるということで、東京新聞杯に出走したら、先行して突き放すというとんでもない強い勝ち方をしてしまった。続く中山記念も逃げるサイレントハンターを自分から捕まえに行って、余裕で交わしている。昨年のクラシック戦線が嘘のような強さである。やはり、距離短縮が大きなプラスになっているようである。マイルのG1は初挑戦となるが、グラスワンダーは別として、他に「マイルでは負けない」という馬が見当たらないのだから、チャンスは十分だろう。東京マイルを勝っている実績もあるし、スタミナも問題ない。距離が多少短い気もするが、能力の違いで何とかするだろう。心配なのは、間隔がちょっと開いたことである。休み明けは走らないので有名なだけに、全幅の信頼は置きづらい。まあ、距離が短いし、目標が先にあるというわけでもないので、大丈夫だとは思うが、心配は心配である。そして、さすがにグラスワンダーを相手に無理して勝ちにいくと、自滅するということも考えられる。
  • 単穴はオリエンタルエクスプラスにする。はっきり言って外国馬は分からない。去年のこのレースで2着したのだから素直に信じるべきだろう。しかも、去年は「道悪はダメ」と言いながら、結果としてタイキシャトルの2着である。日本の馬とはレベルが1枚違うのかもしれない。ただ、去年好走したからと言って、今年も好走するとは限らない。それに今年の日本の馬だってけっこう強い。簡単には勝てないはずで、評価としてはこのくらいがいいところだと私は思う。
  • 4番手はムータティールにする。この馬も分かるわけがない。とりあえず世界で活躍するゴドルフィンの馬なのだから注意は必要だ。それに、仏2000ギニーをハイペースで逃げて2着した実績もかなりのものである。世界の違いを見せつけるかもしれない。まあ、ジャパンカップでもそうだが、強いと言われた外国馬が惨敗することはかなり多い。環境の変化とは最も大きな敵であり、それを克服しているかどうか、走らせてみないと分からない以上は、これ以上の評価はとてもできない。
  • 5番手はシーキングザパールにする。この馬のベストは1200〜1400mだと思っているので、もっと強そうなマイラーがいれば、この馬を買うことはないと思うのだが、外国馬は信用できないし、キングヘイローも決め手勝負となるとどうかという不安がある。もし、決め手勝負になった場合、最も切れる脚を使うのはこの馬だと私は思っている。確かに距離不安もあるが、4歳時にマイルCを勝っているのだから、まったくダメというわけではない。去年の安田記念は道悪だったし、マイルCSも掛かって先行してしまったのが敗因である。後方から追い込む作戦に出れば、たとえマイルであっても凄い切れ味を見せるはずである。国際G1を勝っている実績を考えても、ここでは外せない存在である。距離不安があるだけに信用はしづらいが、やはり驚異を感じる。
  • 6番手はエアジハードにする。ここまで押さえるべきかどうか悩んだが、京王杯SC2着で勢いがあること、前々走1分32秒台という好タイムを叩き出していること、そして鞍上が蛯名騎手であることで、やはり買うことにした。ただ、ここまで地味な実績しかないだけに、G1でどうかというのは拭いきれない。好走すれば、この馬の歴史がスタートすることになるだろうし、負ければ、その程度の実力ということになるであろう。この馬のターニングポイントとなることは間違いない。
  • 7番手はキョウエイマーチにする。私の大好きな馬であり、今まで一貫してマイラーと言い続けていたので、ここでも押さえたい気持ちはあったが、東京マイルは逃げ馬は圧倒的に不利となるコース形態であり、ただでさえ激しい先行争いが予想されるだけに、この馬にとっては展開が厳しくなると思って躊躇した。それに、この馬が勝つためには、一昨年のマイルCSのような思いきったレースが必要だと私は思っている。松永幹騎手なら「負けてもともと」みたいな大胆な騎乗ができると思うが、秋山騎手には、そういう思いきった騎乗はできないと思う。たぶん無難に乗って、掲示板は確保するというレースをするのではないだろうか。私の考えでは、そんな騎乗では連対はとてもできないと思っている。がんばってほしいという気持ちも正直あるが、今までになく厳しい状況であることが分かっている以上は、ちょっと馬券にはできなかった。
  • 8番手はホーリーグレイルにする。噂ではオリエンタルエクスプレスのラビットのために出走してくるらしく、4角までとにかく逃げまくるつもりらしい。しかし、本当にそうするかは分からないではないか。いちおう香港ダービーを勝っている馬である。それなりの実力はあるはずである。甘く見てると痛い目にあうかもしれない。とはいえ、調教状況とかを見ても、あまりやる気は感じられない。オリエアンタルエクスプレスよりは格下であることを考えても、日本馬でも楽に勝てる相手だと信じたい。
  • 9番手はタイキブライドルにする。マイル戦で戦うようになり安定してきたが、まだまだ上積みがありそうなので、チャンスはないとは言えないが、ケイワンバイキングに負けていることを考えると。まだG1では実力不足だと判断したくなる。
  • 10番手はエガオヲミセテにする。G2のマイラーズCを強い内容で勝っている馬なので、はまれば強いかもしれないが、実績が阪神マイルだけというのが気になるところである。さすがに、ここまでメンバーが強くなると、ちょっと厳しいかなというのが正直なところである。
  • まあ、こんなもんですかねぇ。
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    G1安田記念出走馬
    馬名 買い&消し
    グラスワンダー
    (牡5・的場58)
    買い H11京王杯SC優勝、H10有馬記念優勝、H9朝日杯3歳S優勝。一言で言って、この馬は常識を超えてしまっている。2500mの有馬記念を勝った馬が、休み明けで1400mの京王杯SCを圧勝するなんて常識ではとても考えられない。3歳時は朝日杯をレコードで圧勝し、とてつもない大物であることを印象づけ、故障のため4歳春は棒に振ったが、秋から復帰したが2戦とも惨敗、どうしたかと思われたが、有馬記念で奇跡の復活を遂げ、やはり大物であることを痛烈にアピールした。京王杯SCも、目を負傷するなどで中山記念、大阪杯と回避して順調度を欠いたものだった。それで、この強さである。特に上がり33.3は凄すぎて何も言えない。負けることの方が考えづらい。
    消し さすがに材料がない。もし負けるとして、考えられる敗因は何か?であるが、まずは、2走ボケだろう。前走の出走は、順調度を欠いたものであったことを考えると、本調子でなかった出走だったかもしれない。本調子でない体調で走ると、意外と疲れがとれなかったりするものである。次に、外国馬が意外と強く、力の違いを見せつけられることが考えられる。初対決なのだから、完全否定はできないはずである。最後は、故障と不利であるが、これを前提に馬券を買う人はいないだろうな。
    キングヘイロー
    (牡5・柴田善58)
    買い 中山記念優勝、東京新聞杯優勝、皐月賞2着、京都新聞杯2着など。去年はクラシック戦線で皐月賞2着を果たしたものの、その後は延び悩み、4歳時は1勝もできなかったが、その敗因は前向きな気性だとわかっていただけに、マイル路線ならば爆発するのでは?と思われていた。そして、東京新聞杯を1.33.5という好タイムで3馬身差の圧勝である。次の中山記念もハイペースで逃げるサイレントハンターを自分から捕まえにいくという強い内容で完勝した。これで、この馬の適性は1600〜1800mであることははっきりした。もともと皐月賞で2着したほどの逸材である。G1で格が足りないということはあり得ない。この馬の本当の力を見せる舞台がやっと来たというところだろう。
    消し まず間隔がちょっと開いたのが心配である。今回は休み明けという感じではないのだが、休み明けだとだらしない競馬で凡走するケースが多いだけに不安は拭えない。次に、G1のマイル戦で本当に通用するのか?という疑問もないわけではない。一般的に東京新聞杯はレベルが低いものだし、中山記念は中距離馬が集まっていたレースで意外と相手が弱かった。マイルの王道のローテションをとっている1流マイラーとは初対決ということになる。あまり過信はできない。そして、グラスワンダーの存在はあまりに大きい。
    オリエンタル 
     エクスプレス
    (騙7・サンマ58)
    買い H10安田記念2着など。去年のこのレースで連対した実績は外国馬としては信用しやすい。距離コースは問題ないだろう。しかも、雨は苦手とコメントしていながら、あの走りである。良馬場だったらもっと凄い走りが見れたかもしれない。今年も掲示板を外さない安定したレースが目立っており、前走も2400mで勝っているように、調子はかなり上がってきているようだ。
    消し 外国馬は環境の変化と戦わなければいけない。何だかんだでこれが最もやっかいなものである。体調が維持できなければそれで終わりである。去年は2連勝しかも5連続連対と絶好調の状態だった。それに比べ今年はやっと前走で勝ったという感じで勢いが足りない。去年だってしょせん2着なのだから飛び抜けて強い馬ではないだろう。
    ムータティール
    (牡5・サブル58)
    買い 仏2000ギニー2着の実績を持つ。その他にも重賞2勝しており、やはり実力はかなりありそうだ。先行して粘りきるのを得意としているようである。そして、何と言ってもモハメド殿下のゴドルフィン所属の馬である。適性を考慮して来日してきているはずである。今までもけっこう結果を出しており、侮れない存在である。
    消し 外国馬は環境の変化と戦わなければいけない。何だかんだでこれが最もやっかいなものである。体調が維持できなければそれで終わりである。それに東京コースも初めてとなる。日本の軽い馬場に対応できるかは分からない。先行するのも東京1600では厳しい展開となる。
    ホーリーグレイル
    (騙6・ユー58)
    買い 香港G1の香港ダービーを3月に勝っている。1800mを1.47.1という時計もまあまあだろう。軽い馬場への適性はけっこうありそうだ。前走も3着にがんばているし、調子はまあまあと言っていいのではないか。香港は国際G1が少ないだけに評価が難しいが、来日するくらいだからそれなりに強いのだろう。
    消し 外国馬は環境の変化と戦わなければいけない。何だかんだでこれが最もやっかいなものである。体調が維持できなければそれで終わりである。それに、今回はどうやらオリエンタルエクスプレスのペースメーカーとして走るらしい。つまりハイペースを作り出すためだけに来たというわけである。そうであれば、直線失速するのは目に見えている。まあ、まともにやったとしても、オリエンタルに比べると実績もいまいちだし、日本のレベルで戦えかるかどうか。
    エアジハード
    (牡5・蛯名58)
    買い H10富士S優勝、H11京王杯SC2着。まず前哨戦の京王杯を2着したのは立派である。休み明けを2度叩かれて、本番に向けて順調に駒を進めてきたと言え、勢いはかなりある。この馬の最大の特徴は、左回りに滅法強いサウスポーだということである。東京コースは6戦5連対なのだからその相性がはっきりしている。スプリングS4着の実績もあるので、マイルも大丈夫だろう。4歳秋から5連続連対とついに本格化したと言っていい。
    消し G1の経験が去年のマイルCだけであり、しかも8着に負けている。その後、順調に勝ち上がってきたものの、G1で通用するかどうかは何とも言えない。それに重賞2連対は、いずれも東京1400mである。谷川岳Sで負けていることを考えると、ベスト距離は1400mかもしれない。G1好走馬が揃ったメンバー構成で、果たしてどこまで頑張れるか。
    エガオヲミセテ
    (牝5・河内56)
    買い 阪神牝馬特別優勝、マイラーズC優勝。マイルの重賞を2勝している実績は評価できる。距離はベストと言っていいだろう。特に混合G2のマイラーズCを勝っているのは高く評価できる。牡馬相手も関係ないし、格もそれなりと言える。距離延長は大きなプラスなので、巻き返しは十分にあり得る。
    消し 重賞2勝はいずれも阪神マイルである。京都牝馬特別では8着に負けていることを考えると、阪神巧者ということなのかもしれない。マイラーズC優勝も、相手がそんなに強かったと思えないし、現に今回のレースにも出走してくるのはキョウエイマーチだけである。G1で好走した経験のある馬が多い中でどこまで戦えるだろうか。
    キョウエイマーチ
    (牝6・秋山56)
    買い H9桜花賞優勝、H9マイルCS2着、H11阪急杯優勝など。この馬のベストレースは一昨年のマイルCSだろう。超ハイペースで逃げながら、最後まで粘りきり、タイキシャトル以外の馬は完封した。桜花賞、ローズSを勝っていることからも、スプリンターとはとても思えず、私はマイルがベスト距離だと思っている。昨年はスランプだったが、今年に入ってからやたらと元気がいい。今の勢いならば、また大仕事をやってくれるかもしれない。
    消し 東京マイルというコースは、逃げ馬に厳しいコースとなっている。ここ10年を見ても、安田記念を逃げ切って連対した馬は1頭もいない。それに、今回は先行しそうな外国馬が2頭いるだけに、マイペースの逃げというわけにはいかないだろう。抑える競馬だと、ラストの決め手勝負に不安を残すし、競り合えば最後まで持たないだろう。直線が長いのもやっかいである。
    シーキングザパール
    (牝6・武豊56)
    買い H10モーリスドギース賞優勝、H11高松宮記念2着、H10スプリンターズS2着、H9マイルC優勝など。とにかくG1実績が凄い。特に国際G1を勝っているのはこの馬だけである。差し脚が鋭い馬だけに、後方から追い込む競馬ができればチャンスはあるだろう。休み明けでいきなり高松宮記念で2着と調子も良さそうだし、叩かれた上積みも見込める。心配されている距離も、マイルC優勝の実績があるのだから守備範囲だろう。
    消し やはり最も不安なのは距離である。2度掲示板を外しているが、それがいづれもマイルG1なのである。1200mの安定度に比べると、明らかに実績が不安定である。昨年のマイルCSでは掛かって先行してしまっているように、マイルだとリズムが合わないのかもしれないし、根本的に距離が合わないのかもしれない。前走休み明けでG1を2着しているので、反動もちょと恐い。
    タイキブライドル
    (牡5・岡部58)
    買い H11東風S優勝、H11ダービー卿CT2着。ここ2戦はマイル戦で好走をしている。ベストの距離ということなのだろう。充実の5歳ということで、まだまだ成長しそうな感じがする。安定度の高そうな馬なので混戦になれば、チャンスは出てくるだろう。
    消し オープン特別を勝ったまでは良かったが、ダービー卿CTでケイワンバイキングに完敗しているのは痛い。まだ重賞で勝ちきるほどの実力はつけていないようである。まして、G1では厳しい戦いになりそうだ。間隔がちょっと開いたのも心配である。
    アグネスワールド
    (牡5・武幸58)
    買い H11淀短距離S2着、H11シルクロードS2着など。今年の1月に1年ぶりに復帰してから、徐々に調子を上げてきている。3歳時の評判を考えると、まだまだ大きくなる感じがするだけに、侮れない存在である。距離もシンザン記念、朝日杯3歳Sで結果を残しているので、問題はないだろう。
    消し まずマイルという距離が不安である。スプリンターにこだわって使ってきたはずなのに、ここにきてマイルを使うのは、ちょっと不自然である。それに重賞を未だに勝っていないことを考えると、そんなに強い馬でもないのかもしれない。
    ツクバシンフォニー
    (牡7・横山典58)
    買い H11エイプリルS優勝、H10エプソムC優勝、H9毎日王冠2着など。毎日王冠で2着した実績があるのだから能力は高い馬である。今年もエイプリルSを勝っており、能力は落ちていない。東京コースを得意としている馬だけに、チャンスが全くないとは言い切れない。
    消し 連闘になるのが不安である。前走も激しいレースをしていたと思われるだけに、上積みはあまり見込めないのではないか。また、1800m〜2500mまで実績を残していることを考えると、マイルは少し短い感じもする。まして、人気になると走らないなど、不安定なレースが多いだけに、ここ一番ではとても信用できない。
    シンコウウインディ
    (牡7・後藤58)
    買い H9フェブラリーS優勝。いちおうG1を勝っている馬である。それにダートとはいえマイル戦である。
    消し 2年ぶりでいきなりG1なんて常識ハズレである。G1を勝っているといってもダートでは話にならない。
    ヒロデクロス
    (牡8・吉田58)
    買い 去年の安田記念で3着という実績を持つ。まったく戦えないわけではない。思いきった追い込みをするだろうから、一発あっても不思議はない。
    消し 重賞勝ちどころかオープン特別すら勝っていないように、決め手が甘い馬である。まして、最近は掲示板にも載れないでいるくらいだ。年齢的なものだろうか、あまりに精彩がない。G1で巻き返せるとはとても思えない。
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