23日(金)

職場夏祭りのテイスティング・イベント

 本日は職場(※1)の夏祭り(※2)のイベントで、 日本ワインの老舗「岩の原葡萄園」のマスカット・ベーリーA垂直試飲会。 普通だったら聞いたことをガンガン書きたいところだけど、 「SNSへの写真投稿はご遠慮ください」とのことなので、 『個人ホームページ(死語)とSNSとは違うよね』と勝手に判断し、控えめに載せて参ります。

 試飲会の内容は、ウェルカム・ドリンクのスパークリングとマスカット・ ベーリーAのヴィンテージ違いが3種頂けて、 更に日本のチーズも3種付いて参加費1,000円。当然安すぎなんだけど、もちろん勤務先から補助が出ているのでしょう。 「同じことをウチでもやってくれ!」と言われたくないからSNSへのアップ禁止なのかな? あるいは肖像権に配慮したのか・・・よくわかりませんけど個人ホームページ(再度死語)なら良しとします。

岩の原 スパークリング・ロゼ マスカット・ベーリーA N.V. [岩の原葡萄園]
名称岩の原 スパークリング・ロゼ マスカット・ベーリーA N.V.
生産者岩の原葡萄園
価格(テイスティング1,000円)
購入店岩の原葡萄園

 最初ウェルカム・ドリンクとして着席と同時に頂いたのがこのスパークリング・ワイン。 ウェルカムドリンクって、普通一杯だけと思うじゃないですか。なのでセミナーを拝聴する間もたせようと思ってチビチビ飲んでいたんだけど、 実は「無くなった方はお注ぎします」というフリー・フロー・スタイルだったわけですよ。 早く言ってよ~・・・ってケチ度満開ですネ、スミマセン。

 ちなみにこのワイン、品種はマスカット・ベーリーA100%だそうです。赤のセニエ果汁から造られたのかな、と想像します。 色は薄ピンクで、泡はちょっと弱め。瓶内二次発酵らしいですけど、シャンパーニュみたいなイースト香りは感じません。 そのかわり、いかにもマスカット・ベーリーA的なイチゴとココナッツの香りがしっかりあります。 味わいも泡の刺激は少なめ。甘さ控えめで軽い苦みがあって、ややストイックな味わいです。

 見た目も香りも可愛らしいんだけど、飲むと結構カタブツな感じ。 ちなみにここで小ネタを一つ。今ではマスカット・ベーリーAだけが残ってますが、 川上善兵衛氏は「ベーリーE」まで造ったとのこと。ここソムリエ試験に出ますよ!(出ません)

点数74点
岩の原葡萄園 マスカット・ベーリーA 2016 [岩の原葡萄園]
名称岩の原葡萄園 マスカット・ベーリーA 2016
2016
生産者岩の原葡萄園
価格(テイスティング1,000円)
購入店岩の原葡萄園

 今回師範がこの企画に応募した理由は(一応抽選でした)、「マスカット・ベーリーAの垂直試飲なんてなかなか無いんじゃ無いの?」って理由です。 それもわざわざワイナリーの方がいらっしゃって直々に説明して頂ける、これはワインの中身がどうあれ「コト消費」という観点でもお得でございますよ。

 そんな感じで一通りの説明も受けて、テイスティングスタート。最初は一番若い2016年産から。 現行のヴィンテージですな(ワイナリーのオンラインストア。 お値段は4,860円もするようです。そんなクラスのワインが「ひとりハーフくらいご用意しました」で1,000円。ありがたやありがたや。

 色は、この品種らしく薄めの紫色です。香りは、ストレートにイチゴ・キャンディの香り。 樽熟は100%らしいですけど、新樽比率は約7%と低めなので、樽はあまり主張しません。 味わいは・・・軽いなぁコレ。甘くもなく酸っぱくもなくで、全体に薄い感じ。うーむ。

 香りは結構イケてるんだけど、味わいの軽さがなんとも・・・って感じです。 でも、同じテーブルに同席した方の4人のうち2人は「2016がイチオシ」らしいいです。 人の好みというものは多様性がありますなぁ。

点数72点
岩の原葡萄園 マスカット・ベーリーA 2015 [岩の原葡萄園]
名称岩の原葡萄園 マスカット・ベーリーA 2015
2015
生産者岩の原葡萄園
価格(テイスティング1,000円)
購入店岩の原葡萄園

 そして次のヴィンテージは2015年。岩井原葡萄園のこの銘柄には、樽はアリエ産とトロンセ産(ハード・ローストとミディアム・ロースト)が使われているそうです。 造り手側としては『樽を使いすぎると没個性になるんだけど、ついつい使いたくなっちゃうんです』とのこと。判るなぁ。 樽=コストなわけだから、高品質=コストって考えはきっとあるんだろうな。

 そしてこの2015年産、色は2016年より明らかに濃い紫色です。 そしてなにより特筆すべきは、バリっとした樽の香ばしさがあること。 新樽比率は16.8%らしいけど、明らかに2016年産とは異質の香ばしさです。 味わいは、2016年産同様軽めの感じではあるけど、色と香りの充実感があるからか、「薄い」ってイメージはありません。

 今回の3ヴィンテージだと、師範はこの2015年産がイチオシでした。 やっぱりマスカット・ベーリーAと樽って相性良いと思うんだよね。 そもそもがココナッツみたいな香ばしい香りを持っているからね。

点数78点
岩の原葡萄園 マスカット・ベーリーA 2014 [岩の原葡萄園]
名称岩の原葡萄園 マスカット・ベーリーA 2014
2014
生産者岩の原葡萄園
価格(テイスティング1,000円)
購入店岩の原葡萄園

 もう一本のヴィンテージが2014年産。ちなみに2015と2014は既にメーカー終売らしいです。

 ちなみに今回のイベント、ワインに合わせるチーズも凝ってまして、全て日本産。 わざわざチーズプロフェッショナルな方に来て頂いて、「茶臼岳」というシェーブル的な山羊乳チーズ、 大分の「なっち」というモッツアレラタイプを紫蘇にくるんだもの、「タカラのタカラ」というコンテタイプ。 方向性としてどれもマイルドで、日本ワインに合わせやすいという意味では首肯します。

 さて2014年産にこのワインはというと、色は3種の中で一番濃いように見受けられます。 香りは「え?これがマスカット・ベーリーAなの?」な感じ。 しっかり熟成香があって、「田舎のおばあちゃんちのじゅうたん」と言われる日本のメルローにも近い感じ。 口に含んでも、びっくりするくらい熟成感があります・・・ってか既に下り坂じゃね?このワイン。

 基本的に「若いもん好き」な師範にとっては、このワインはちょっと進み過ぎてます。 ただ、テーブルに居合わせた4名のうち1名は「これが一番美味い」とおっしゃるのね。 やっぱりワインって嗜好品ですなぁ。どれが美味かろうとそれは人の勝手です。

点数69点
職場夏祭りのテイスティング・イベント

 そんな感じの社内イベントでした。

 ちなみに、岩の原葡萄園はサントリーの100%子会社なので、ワインづくりにいろいろ口出ししてきたりしないのか尋ねたところ、 「経営状況は口出しされますがワイン造りは完全に独自でやってます」だそうです。 そういう話、シャトー・ラグランジュの時も聞いたな。 サントリーの多角経営に対するアプローチってそんな感じなんですねぇ、と理解を深めました。


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