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       信頼される国家として「日本ブランド」の確立を

                                                   伊勢雅臣
■転送歓迎■ No.1214 ■ H18.11.20 ■ 8,670 部 ■■■■■■■


     経済学者の中谷巌氏(三菱UFJリサーチ&コンサルティン
    グ理事長)による10月24日付け産経新聞「正論」欄での寄
    稿『「主張する外交」に求められるもの』は、傾聴に値する主
    張である。

         これまで日本には、国際社会での自己主張が苦手で、戦
        略的に立ち回れない「顔の見えない国」との批判が多かっ
        た。安倍首相も今国会の所信表明演説において、「主張す
        る外交」を展開することを表明した。

         しかし、ここは注意が必要である。何でも声高に主張す
        るというのは日本の体質に合わない。日本が中国のように、
        国際舞台において必要以上に戦略的に振る舞おうとすると、
        力みすぎて失敗する。かつての国際連盟脱退などは日本が
        力みすぎて失敗した好例であろう。日本はアメリカや中国
        のように、戦略的に自国を国際社会に売り込み、それによっ
        て大きく得点を稼ぐといった外交はお国柄としてできない
        と見た方がよい。[1]

     それなら、どのような外交を目指すべきか。

         日本は日本らしく、目立たなくても地道に国際社会に貢
        献する努力を積み重ね、時間がかかっても日本の良さが世
        界の人々に自然に浸透するようになることを目指すべきで
        あろう。大向こうを唸らせるような大仰な戦略的行動で一
        気に得点を稼ごうとするのではなく、一つ一つ地道に為す
        べきことを実直に実行していくという姿勢こそ、日本人に
        は向いているからである。[1]

     これはちょうど、品質信頼性で定評のある日本の車や家電製
    品などが、世界で確固たるブランドを築いているのに似ている。

     派手なマーケティングで一時的なシェアをとっても、やがて
    化けの皮がはがれる。

         消費者から信頼されるブランド商品は、地道な商品開発
        力に裏付けされていなければならない。同様に、日本が信
        頼される国家として「日本ブランド」を確固たるものにす
        るには、なによりも多方面にわたる地道な努力の積み重ね
        が不可欠である。[1]

     自衛隊がイラクでのPKOで、地道な人道支援を展開し、現
    地の人々から圧倒的な感謝と信頼を勝ち得たのも、この良い例
    であろう。[a]

     とかく外交というと、声高なスタンドプレーを思い浮かべや
    すいが、国と国の付き合いと考えれば、他国の信頼を勝ちうる
    事がまず第一である。そして、これこそ日本人の得意なアプロ
    ーチである。

■リンク■
a. JOG(378) サマーワに架けた友情の架け橋
    自衛隊のイラク支援活動によって得られた信頼と友情は「日
   本人の財産」

■参考■
1. 産経新聞「【正論】多摩大学学長・中谷巌 『主張する外交』
   に求められるもの」、H18.10.24 東京朝刊 15頁  

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