最新更新 04/29/00

Q&A 

04/29/00連載開始

お問い合わせやご指摘などでいただいたメールを元にして説明不足や誤解を避けるために加筆するためのコーナーです。

目次:

法的規制あるいは法的裏づけに関して (04/29/00)


 法的規制あるいは法的裏づけに関して

04/29/00記

Q. インストラクターを含む、講習が法的な規制を受けた方がよいとお考えでしょうか?Cカードが免許証でないことを知らせていくことは自己責任原則の認識を、普及していく上でも大切なことだと考えています。しかし、国家資格じゃないことによるデメリットが強調された状況で、情報が伝わると自己責任原則の認識が普及するどころか、「ならば、法の規制によって、自らを守ろうとする(結果的には、自己で責任を負おうとしない)。」ダイバーが、逆に増えないか心配です。

A. 「ライセンス」という呼び方に対する反論意見を述べた部分につき、誤解を与えてしまったようです。規制を受けることには全く反対です。スクール編において、そもそも読み返してみると、「法的規制の対処になっていない」という表現が無意味に多いことに気付きます。これは確かに誤解を受けそうです。「法的に規制される種類の行為ではない」という現在の表現では弱いでしょうね。そこで、以下の様に加筆したいと思います。

<加筆>

法的規制についてレジャーに対して法律で規制をすることを認めるべきではないです。遊びのために不自由な規制という枠をはめられるのは不幸です。しかしながら、「スクーバダイビングの事故統計によって事故が増加している」ことが事実ならば放置する訳にはいかなくなる。行政がやれるのは法規制をかけること位でしょう。安易ですが、これすらやらないと、国民の行政批判が起こりますので、思ったより遥かに簡単に法案が提出されることになります。だからこそ、ダイバーを育成する仕組みに関わる事業者の方々の自主的な質の向上によって期待される「受講者(=ダイバー)の自覚の向上」でしか事故数の減少=法的規制の阻止はできないと思います。ダイビングの楽しさを啓蒙し、門戸を広げることに異を唱えているのではありません。「教育の現場すなわちイントラの資質」こそが最終的に全てを決する力を持っているはずです。だからこそ、ライセンスという言葉の持つ「法的とまでは言わなくても規制によって自分は守られる−自分が全く受動的態度であっても−」という側面をテレビの申し子(受動的に楽しむことを第一とし、自分から能動的に働きかけをする機会を奪われた人々)を対象に巧みに利用した宣伝方法には納得がいかないのです。現状のCカードのシステムを維持してダイビングが続けられる環境を壊さないためにも、自己責任システムの説明義務をプロは今一度再認識していただきたいし、Cカードを持っているダイバーは「自分の命は自分で守る」というアタリマエのことを思い描き、そのために何をすればいいのかを自分なりに考える習慣をつけることが大事だと考えています。


[目次に戻る][これからダイビングに戻る][HOMEに戻る]



ふとした疑問、あるいは私が勘違いしているというご指摘その他題材を取り上げていこうと思います。

ご質問、ご指摘等はこちらまでどうぞ。