12月31日  第一の受難
ママが迎えに来てくれた。「きれいになったね〜♪」と撫でてくれた時、ママも「あれ?」と心の中で思ったんだって。いつもと手触りがちがうな、って。でも、たいして気にする事なくサロンを出た。
お迎えは車じゃなかった。パパが用事で乗っていってるのでおうちまで歩いて帰るんだ。おうちまではさっさと歩いて40分くらい。2キロ半くらいの道のり。ボクは散歩できるからそれも嬉しいんだけど、相変わらず「モヤモヤ」が続いてて心から喜べない。

道はバス通りに沿ったアスファルトの歩道で人通りもわりにある。ゆるやかな登りや下りが続く。きちんとママの指示に従って歩いていたけど、だんだん足が、、正確にはツメが痛くなってきた。ボクはだんだん歩くのが遅くなってきた。でも、ママは、いつも少し前に出がちなボクがちょっと遅れ気味なのが「おりこうさん」に思えたんだ。「今日は上手に歩けてるよ」とほめながら、さらに歩調を速めて歩いていく。ボクのツメが痛いことに全く気づいていないんだ!

長い道のりだった。ツメは4本の脚みんな痛くなっていた。歩き方でしか訴える事ができなかったが、最後までママは気づいてくれなかった。おうちの前にやっと着いたけどここから3階まで階段が続く。なんとか耐えてたボクのツメから、とうとう血が滲んできた。鍵を開けたママが振り返ったとき、ボクの足先の白い部分は赤く染まって、初めてママはボクの異常に気づいたよ。「キャー!とっぽ!!」叫んでママはボクを抱き上げ、どこから血が出てるのか泣きそうな顔で探した。・・・遅いんだよ・・・

爪からの出血とわかって、ママはすぐにサロンに電話した。ママがおろおろしてる間に、ボクは自分でペロペロ傷口をなめて治療しちゃった。
結局原因はサロンの深爪というより、爪きり後にアスファルトの道を長距離歩いた事にあったようだ。ママはそんな事、これぽっちも考えていなかった事を反省した。まあ、普通トリミング後は車で帰るしなあ、、やっぱり「大晦日」という日が「普通でない」日なんだ。

血もとまり、痛みもおさまってきた。でも、、、、、
うーん、やっぱり、なんかおかしい、、体がうずうず、、、、、