家庭で一番使われている調味料
KTV 「発掘!あるある大辞典」 3月7日放映より


なぜ醤油に塩分が入っているのか?

食塩が入っていることによって、醤油醸造に関係の
ない雑菌が死滅。醤油の(塩分の)中で増殖できる乳酸菌や、
酵母だけが発酵して美味しい醤油ができる。
(舘 博助教授/東京農業大学短期大学部 醸造学科)
醤油を支える3つの微生物 「醤油は、麹菌と、乳酸
菌と、酵母による共同作業によってできる調味料

乳酸菌のリフレッシュパワー

江戸前寿司の「づけ」は、鮪の赤味を醤油の付け汁に
漬け込んで味付けしたもの。

しかし、これは味付けの為だけではない。実は魚を上手に保存し、
美味しさまで保っているというもの。それが醤油の中に含まれる酸の効果。

その酸を生み出しているのが乳酸菌。この乳酸菌が美味しさまでも守っているのだ。
リフレッシュパワーを利用したのが、ブリの醤油洗い
焼く前に15分程醤油に漬けるだけで、生臭みが取れ味が蘇る。

魚の下ごしらえに醤油を使えば、美味しさもグレードアップ。


乳酸パワー


旨味成分の生みの親が麹菌。麹菌は大豆や小麦のタン
パク質を分解して、旨味成分アミノ酸を作る。

漬物に醤油をたらすと美味しくなるのは、アミノ酸が
しょっぱさのブロックに入り込む先程の原理。ほんの数滴でOK


仰天!菌が合体して生まれた醤油の最強パワー



3つの微生物が集まって、さらにすばらしいパワーを生み出していた

それが殺菌力。

醤油を使ったお惣菜の佃煮。佃煮は小魚や貝などを醤
油で甘辛く煮詰めた言わば保存食。実は佃煮の原形は塩煮。
江戸時代、徳川家で納めた残りの小魚を持ち帰り、塩で煮て保存食としていた。それが醤油煮となった
研究の結果、赤痢菌やチフス菌、O-157など病原菌や食中毒菌を死滅させることが
分かっている。塩に守られてできた醤油が塩を超える驚異の殺菌力を持った。
すべて醤油の中の3つの微生物パワーによるもの。