ようこそ ノシロ語の ホームページ 11号へ

             平成12年 (2000) 12月31日 (補訂、令和 3年 (2021) 1月 1



       今号は、形容詞 副詞 比較 助詞 疑問詞 についてご案内します。
    
 助詞には、要素助詞、譲歩助詞など多くの種類があり、接頭語や接尾語も含まれます。

            ★  当ホームページを A4紙 に印刷 (HTM ファイルで余白は極く僅か) すると 約36頁 になります。



1) 形 容 詞 けいようし


形容詞 は名詞や代名詞を修飾する (これを形容詞の限定用法という)。 ノシロ語の形容詞は代名詞も修飾できるので、
AOBI DAFE (美しい彼女は) のような表現も可能である (英語では beautiful She とは書かないが、ノシロ語では OK と
いうこと)。 又、形容詞は単独で補語になる (形容詞の叙述用法という)。

  (注1) ホームページ10号で学んだ、動形容詞 (動詞−K ク、 動詞−KE ケ) も形容詞の仲間です。
        特に目的語を取らない動形容詞は実質的に形容詞と同じ。 目的語を取る場合は形容詞句です。

  (注2) ノシロ語には助数詞 (一個、一、一、一一頭、一一条 ... Classifier ) は無い。


形容詞句 も名詞や代名詞を修飾する。 ノシロ語の形容詞句には、

 名詞 (代名詞、動名詞) と 修飾詞が一組 になっているもの

   1類: 名詞 + 修飾詞      
   2類:  修飾詞 + 名詞

 動詞 と 修飾詞が一組 になっているもの、

   1類: 動詞 + 修飾詞      
   2類: 修飾詞 + 動詞 

 目的語 や 補語 をとる 動形容詞 (動詞-K)

   1類: 目的語 + 動詞-K     
   2類: 動詞-K + 目的語

の 3種類ある。 最初の 「名詞と修飾詞が一組」 になっている 形容詞句は、英語の 「前置詞+名詞」 のようなもので、
二番目の 「動詞と修飾詞が一組」 になっている形容詞句は、英語の to不定詞 のようなもの。 最後の 「目的語や補語
をとる動形容詞」 は、英語の to不定詞、分詞、 関係詞に相当すると言ってよいだろう。 どの場合も、1類 と 2類 で語順
が反対になる。   () 修飾詞については次のホームページ12号で詳しく学びます。


形容詞節 も名詞や代名詞を修飾する。 形容詞節は形容詞節を導く節理詞と共に用いられ、1類は 「形容詞節 + Ky 」
や 「形容詞節 + EEA 」 のような形になり、 2類は 「 Ky + 形容詞節」 や 「 EEA + 形容詞節」 という形になる。
Ky キュ や EEA エーア は節理詞である。   ()節理詞については次のホームページ 12号で詳しく学びます。 


1−1. 形容詞の種類

● 一般形容詞 と その部首

性質形容詞とか物質形容詞とか固有形容詞と称されるものをまとめて一般形容詞ということにする。  「赤い」、「親切な」、
「最後の」、 「抽象的な」、 「早い」、 「以下の」 等がそれで、数も非常に多い。

一般形容詞は、多数の国際標準単語と、極く少数の基本単語からなる。 他品詞からの派生ではなく、初めから形容詞と
して作られたもの (原生形容詞という) は下表の青色セルにある二つ又は三つの母音字を組み合わせた 「部首」 を持つ。
各部首は最大公約数的な 一定の意味 を持つ。 例えば、下表の左上にある部首 AI は 「基礎や論理」 を表し、中央上
にある AO は 「善いことや中性」、中央左寄りにある UE は 「形状、粗密等」、中央右寄りにある UII は 「悪」、EI
「色」 を表す。 他方、名詞等の語尾に NA や BL を付けて形容詞に変換させた派生形容詞の場合、下表の部首ではなく
元の語 (名詞等) の部首を継承する。 尚、一般形容詞でも基本単語 (殆どは文法と一体化している) となっているものは
部首を持たない (例えば数詞の WAn (1)、NI (2)、SAM (3) ...等)。

   A      I       U      E     O      AA     II       UU     EE    OO 
A  AI  AU  AE  AO    AII  AUU  AEE  AOO 
I IA    IU  IE  IO  IAA    IUU  IEE  IOO
U UA  UI    UE  UO  UAA  UII    UEE UOO
E EA  EI  EU    EO  EAA  EII  EUU   EOO


以下に一般形容詞 (但し国際標準単語で原生形容詞) の部首の例と、その部首を持つ一般形容詞の例を示す。

部首      左記の部首を持つ一般形容詞の例

AI   ...........  AIDRn (直接の)、AInD (独立の)、AIPO (可能な)、AIRI (実の)、AITR (真の)
AO   ........    AOBI (美しい)、AOG (良い)、AOIn (知的な)、AOPAA (適切な)、AORDI (用意できた)
UE   ..........    UEKA (カーブの)、UERA (丸い)、UEPO (尖った)、UEST (真っ直ぐな)、UESKyA (散らばった)
UII   .........  UIIBA (悪い)、UIIG (醜い)、UIIF (偽りの)、UIIDE (危険な)、UIIMA (狂った)、UIIPA (不完全な)
EI   ...........  EIBLA (黒)、EILO (黄色)、EIMA (赤)、EIPAA (紫)、EIPI (ピンク)、EIS (青)、EITA (白)

  ()  詳細はホームページ14号 2−3.形容詞の部首をご覧下さい。


部首を持つのは国際標準単語の一般形容詞だけで、昔使っていた友好単語の一般形容詞には部首はない。 友好単語
は世界各国の言葉をそのまま或いは少し変えて採用したものだから、上表に示すような部首は一切無い。 友好単語は
今後は使われなくなり消えて行くだろう。 尚、基本単語 (殆どがノシロ文法と一体化している) にも部首はない。
以下に示す不定数量形容詞等も部首を一切持たない。


● 不定数量形容詞

代表的なものを下表に示す。 いずれも、可算、非可算を問わず使う。  XAO は MUQ と対称的に用いる。 
つまり、「多くはない」、 「少ししかない」 という意味で使う。 SOM も 「少量」 を表すが、MUQ を意識しないので、
少量でも適量の場合は SOM の方が良い。 NAI はその直後の語意を否定する。 NAI は副詞でもある。
日本語は、NAI のような否定語を主語や目的語の前に置くことはないが、ノシロ語では英語と同様、普通に行う。

ノシロ単語  読み方   意味     対応する英語
MUQ  ムーチュ 多くの many, much, lot,
a number of
PLU プルー 複数の plural
SOM ソム いくらかの some
XAO シャオ 少しの few, little
NAI ナイ ない no

) SOM  は、以前は SAM としていましたが、数字の 3 (SAM サム) と重なってしまうので、 SOM ソム
  に変更します (2004. 02. 29)。 不定数量形容詞は部首を持ちません。


以下の例文で、 NAI を主語や目的語の前に置く使い方に慣れて下さい。

例文 : 誰もそれを話さない。    () 「存在しない誰か (NAI JE) がそれを話す」 と同じこと。

1類 : NAI  JE  TE-O  RU。    ナイ ジェ テオ ルー
2類 : NAI JE RU TE-O.   ナイ ジェ ルー テオ

RU は、「話す」。 この文を JE TE−O NAI 話す。 や  JE NAI talk TE−O. としても良いが、この場合は 
NAI は副詞になるし、文の意味も 「誰かは(が) それを話さない」 (他の人達はそれを話すが話さない人もいる) となる。

尚、国際標準単語 RU を知らなければ、以下のように書いても構わない。 国際対話では英単語をどんどん流用して
構わない (勿論、ノシロ基本単語だけは、他言語へ置き換えることは許されない)。

1類 : NAI  JE  TE-O  talk。    ナイ ジェ テオ トーク
2類 : NAI JE talk TE-O.     ナイ ジェ トーク テオ

相手が日本語も英語も知っているなら以下でも良いだろう。 これもれっきとしたノシロ文です。

1類 : NAI  JE  TE-O  話す。    ナイ ジェ テオ ハナス
2類 : NAI JE talk TE-O.     ナイ ジェ トーク テオ

例文 : この机には引き出しが無い。   () この机は 「無い引き出し」 を持つ、と同じ。

1類 : TO KESK-W NAI TUSET-O TUV。   ト ケスクワ ナイ トゥーセットオ トゥーヴ
2類 : TO KESK-W TUV  NAI TUSET-O.      ト ケスクワ トゥーヴ ナイ トゥーセットオ

   <注> TO は 「この (=this)」、KESK は 「机」、TUSET は 「引き出し」、TUV は 「持つ (=have)」。

日本語や英語を使って以下のように書くこともできる。

1類 : TO 机−W NAI 引き出し−O 持つ。    ト ツクエワ ナイ ヒキダシオ モツ
2類 : TO desk−W have NAI drawer−O.  ト デスクワ ハヴ ナイ ドゥローアーオ

以下でも良いが、この場合は NAI は副詞になる。 文意は同じ。

1類 : TO 机−W 引き出し−O NAI 持つ。
2類 : TO desk−W NAI have drawer−O.


● 数詞

既にホームページ9号の7 「名詞」 で説明済み ( XUNyA  シューニャ、  WAn  ワン、  NI  ニ、  SAM  サム、
 SII  スィー、  LIMA  リマ ...) なのでここでは説明を省略。 数詞は基本単語であり部首はない。

  (
)  1 については、昔は中国語の  II イー をあてていたが、混乱を避けるために WAn ワン に変更します (2005. 04. 16)。


● 
代名形容詞、指示形容詞、不定形容詞、疑問形容詞

以下のようにいろいろあるが、品詞分けの作業は余り重要でないので説明を省略し、実例を少し挙げるだけにしよう。

        もう一つの品詞    例    読み方     意味   対応する英語
代名形容詞 人称代名詞 (所有形) SEI  セイ 私の  my
指示形容詞 指示代名詞 TO  ト この  this
指示形容詞 指示代名詞 BOI  ボイ その  that
不定形容詞 不定代名詞 OOL
STn
 オール
 ストゥン
総ての
或る(ある)〜
 all
 certain,  a
疑問形容詞 疑問代名詞 HANA  ハナ 何の、どんな  what

) TO は英語の this。 BOI は that 。  BOI は日本語の 「それ」、「あれ」 兼用です。 疑問形容詞
 については、当ホームページの最後 (ずっと下の方) に登場する 「疑問代名詞、疑問副詞 」 と共に学ぶ。
 尚、これ等の形容詞 (代名形容詞 〜 疑問形容姿) は部首を持たない。



1−2. 形容詞、 形容詞句、 形容詞節 の位置

1−2−1 形容詞の位置


形容詞が補語として用いられるときは、1類は SCV の C の位置を占め、2類は SVC の C の位置を占める。
形容詞が、補語としてではなく、名詞や代名詞を修飾するときは、1類、2類共に被修飾語である名詞や代名詞
の前に置かれる。 幾つもの形容詞が並ぶ場合は、重要度や時刻に従って名詞、代名詞の前に順に並べ、個々
の形容詞を、1類の場合は 、 で区切り、2類の場合は , で区切る。 構成詞の OnD や OA を間に入れ
ても良い。 尚、名詞や代名詞が複数並ぶ場合は、構成詞 OnP、 OnS、 OAP、 OAS を使い分けることで、
形容詞の効果がどの名詞に及ぶのか、或いは及ばないのか明確にすることができる (ホームページ10号の
最後の 「構成詞」 の説明や 同12号の 「構成詞」 を参照)。 形容詞が名詞や代名詞を修飾するときの位置を
定式化して下記しよう。

1類 : 形容詞 + 名詞 (又は代名詞)    【注】 ここでは形容詞をピンク色で示す。 被修飾語に下線。
2類 : 
形容詞 + 名詞 (又は代名詞)

例 )  赤い

1類 : EIMA PAAFL   エイマ パーフル
2類 : 
EIMA PAAFL   エイマ パーフル

     <注> EIMA は赤い、 PAAFL は花。 EI は色を表す部首、PAA は植物を表す部首。

日本語や英語を使って以下のように書くこともできる。

1類 : 
赤い 
2類 : 
red flower

形容詞が複数並ぶときは、1類は、 EIMAAUB 花 (赤い、大きな花) のように複数の形容詞を 、 で区切り、
2類は、
EIMAAUB flower のように , で区切るのが原則だが、海外のパソコンにはこれ等のキーが無い
ものも多いので、 1類の場合も , を使って構わない。 同様に  。 についても . でも良い。 尚、これ等の記号
はいちいち発音しない。 <> AUB は国際標準単語で 「大きい」 の意。 中国語から採った DAA も同意だが
友好単語なので将来は使われなくなるだろう (標準単語は部首を持つのである程度まで語意の推定が可能)。

例文 : 私は泳いでいるスーザンを見た。

1類 : SE 
DyUMI-InK Susan-O MU-T。   セ デューミインク スーザンオ ムータ
2類 : SE MU-T 
DyUMI-InK Susan-O.    セ ムータ デューミインク スーザンオ

 <注> DyUMI は泳ぐ、 MU は見るで、どちらも動作動詞。 DyUMI に進行助詞の  In  を付け、
     更にこれを動形容詞にするために  K  を付けて InK とする。 これで形容詞と同等になり、
     1、2 類共に Susan を前から修飾できる。 形容詞節を導く  Ky  (キュ と読む。英語なら
     関係代名詞 who や that )  を使って 「泳いでいるところのスーザンを」 とするより簡単。

日本語や英語を使って以下のように書いても良い (但し、ノシロ基本単語の使用は必須)。


1類 : SE 
泳ぐ−InK スーザン−O 見る−T。   セ オヨグインク スーザンオ ミルタ
2類 : SE see−T 
swim−InK Susan−O.   セ スィータ スウィムインク スーザンオ

−In は英語なら現在進行形 「〜している」。 直語の K は、動形容詞の K で 「〜するところの」。
この動形容詞 「泳いでいる」 は目的語も補語もとらずに自己完結しているから、句(形容詞句) でも、
節(形容詞節)でもなく、語 (形容詞) である。 即ち、動形容詞 「
泳いでいる 」(= 泳ぐ- InK) は、
形容詞としてスーザンを修飾しているので、2類でも、スーザンの前に置かれることになる (1類では、
語 でも 句 でも 節 でもとにかく前置する)。


1−2−2 形容詞句の位置

「名詞と修飾詞が一組」 になって形容詞句となっている場合は、1類は 「名詞 + 修飾詞」という形で被修飾語た
る名詞や代名詞の前に置かれて、前から名詞や代名詞を修飾するのに対し、2類は 「修飾詞 + 名詞」 という形で
名詞や代名詞の後に置かれて、後ろから名詞や代名詞を修飾する。 図式を下記しよう。

1類 : 形容詞句 (=名詞+修飾詞) + 名詞     【注】 形容詞句をピンク色で示す。 被修飾語に下線。
2類 : 名詞 + 
形容詞句 (=修飾詞+名詞)

例 : 
机上の 

1類 : KESK UN BEEK     ケスク ウヌ ベーク
2類 : BEEK 
UNL KESK     ベーク ウヌル ケスク


1類 : 
机 UN           ツクエ ウヌ ホン
2類 : book 
UNL desk    ブック ウヌル デスク

   <注> KESK は机、 BEEK は本、 UN は1類の修飾詞、UNL は2類の修飾詞で 「〜の上の、上に」。

修飾詞 UN は英語の前置詞 on に相当。 1類の修飾詞に L を付けると 2類の修飾詞になる。
2類の修飾詞は前置詞ではなく後置詞になるが、意味は勿論同じです。

動形容詞が目的語や補語をとる場合は語ではなく、 (形容詞句) だから、1類 と 2類ではその位置が逆になる。
つまり、1類の 形容詞 は被修飾語たる名詞や代名詞の前に置かれ、2類の 形容詞は名詞や代名詞の後に
置かれる (以下の例文)。

例文 : 病院は血液を検査する機器を買った。    () 血液を検査するための機器

1類 : ROSP-W LOnDA-L InXAS  DI
 XAAMET-O EnTAS-T
     ロスプワ ロンダオル インシャス ディ シャーメットゥオ エンタスタ

2類 : ROSP-W EnTAS-T XAAMET-O 
DIL  InXAS LOnDA-L.
    
 ロスプワ エンタスタ シャーメット
オ ディル インシャス ロンダオル

1類 : 病院−W 
血液−L 検査する DI 機器−O 買う−T。
     
ビョウインワ ケツエキオル ケンサスル ディ キキオ カウタ

2類 : Hospital−W buy−T equipment−O 
DIL test blood−L
     
ホスピタルワ バイタ エクイップメントゥオ ディル テストゥ ブラッドゥオル

    <注> ROSP は病院、 LOnDA は血液、 InXAS は検査する、 XAAMET は機器、 EnTAS は買う、意。
     買った、ではなく、買う-T とする。 英単語を使う場合も bought ではなく buy-T  とする。
     修飾句や修飾節中の目的語には、 -O オ ではなく -L  オル を付ける。

DI (DIL) は、動詞と結合する修飾詞で、「〜するための、〜するために」。 ここは形容詞用法なので 「〜するための」
で、英語なら to不定詞の形容詞用法にあたる。 「検査する」 は、[血液を」 という目的語をとるので単なる形容詞では
なく形容詞句になっている。 故に、その位置は、1類では 「機器」 の前になり、2類では後になる。 目的語の位置は、
1類の SOV、 2類の SVO という基本文型に従って逆になる。
主節や目的節や補節になる名詞節中の目的語には 
-O オ を付けるが、修飾句や修飾節の中の目的語には、-O オ ではなく、 -L オル を付ける。 発音と一致させ
るために -OL と書いても良い。 -L でも -OL  でも読み方は オル である。


1−2−3 形容詞節の位置


形容詞節の位置は、形容詞句の場合と同じである。 即ち、1類では形容詞節は被修飾語である名詞や代名詞の前に
置かれ、 2類では被修飾語である名詞や代名詞の後に置かれる。

1類 : 形容詞節 (=節+形容詞を導く節理詞) + 名詞
2類 : 名詞 + 形容詞節 (=形容詞を導く節理詞+節)

    【注】 形容詞節をピンク色で示す。 被修飾語に下線。

例文 : バイオリンを練習している人は彼女の父親です。

1類 : XEELIn-L EDGAAS-In Ky REn-W DAFEI ILyUM (RI)。
      シェーリンオル エドゥガースイン キュ レンワ ダフェイ イリューム (リ)

2類 : REn-W 
Ky EDGAAS-In XEELIn-L (RI) DAFEI ILyUM.
      レンワ キュ エドゥガースイン シェーリンオル (リ) ダフェイ イリューム

1類 : 
バイオリン−L 練習する−In Ky −W DAFEI 父親 (RI)。
      バイオリンオル レンシュースルイン キュ ヒトワ ダフェイ チチオヤ (リ)

2類 : Person−W 
Ky practise−In violin−L (RI) DAFEI father.
      パーソンワ キュ プラクティスイン バイオリンオル (リ) ダフェイ ファザー

   
<注> XEELIn  はバイオリン、 EDGAAS
は練習する、 REn は人、 DAFEI は彼女の、 ILyUM は父。

Ky キュ は形容詞節を導く代表的な節理詞で、意味は 「〜するところの」、 「〜であるところの」。
英語の関係代名詞 that, who, which を合わせたものに相当する。 1類では、「バイオリンを勉強している」
という形容詞節は 「人」 という被修飾語の前に置かれるが、2類では後置される。 バイオリンは目的語だが、
修飾節 (修飾節とは形容詞節 と 副詞節のこと) 中の目的語なので −O オ ではなく −L オル を付ける。
父親は補語だが、このような簡単な文では 父親−E とする必要はない。 又、英語の be 動詞に相当する RI 
についてもこのような簡単な文では省略できる (但し、簡単な文でも RI が過去や未来時制だと省略不可)。




2) 副 詞 ふくし


副詞 は、動詞、形容詞、副詞、及び文全体を修飾する。

副詞句副詞節 も、動詞、形容詞、副詞、又は文全体を修飾する。 ノシロの副詞句には、名詞と修飾詞が一組で
副詞句になっているものと、動副詞が目的語や補語をとって副詞句になっているもの、の二種類がある。 副詞節は、
副詞節を導く種々の節理詞に導かれる。 副詞節を導く節理詞は、ホームページ12号で説明するが、数が多い。


2−1. 副詞の種類

● 一般副詞

一般副詞は、国際標準単語 と 基本単語からなる。 国際標準単語の原生副詞 (他品詞からの派生ではなく最初から
副詞として作られた副詞) は一定の意味を有する部首を持つが、基本単語に属するものは部首を持たない。 以下に
一般副詞 (但し、国際標準単語で原生副詞であるもの) の部首の一部と、その部首を持つ一般副詞の例を示す。

部首     左記の部首をもつ一般副詞の例  

KA   .........  KAUS (通常は、普通は。 英語の usually )、KALE (常に、必ず always)、KAPRO (多分、恐らく probably) 
ZA   .........  ZAO (非常に very)、ZAHALI (特別に、特に especially) 
TA   .........  TAFn (しばしば often)、TAWAn (一度に、同時に)、TASAM (時々)、TASUn (直ぐに)、TAPROn (直ちに) 
BA   .........  BAST (まさに just)、BAIID (なるほど、実際 indeed)、BAIZA (ところで、話変わって、さて)
ByA  ........  ByAL (未だ still, yet)
YA  ..........  YAK (約、およそ about)、YALMO (ほとんど almost) 

 () 形容詞、名詞、動詞等の他品詞から副詞 (派生副詞) を作る場合は、元の品詞の語尾に変換助詞 LI リ 
     を付けるので、語末の LI は派生副詞を見分ける目安になる。 派生副詞では元の品詞の部首が継承さ
     れる。 



頻繁に使われる一般副詞を以下に示しておこう。

 ()  TAWAn や EIIGELI のような国際標準単語は無印、表の下方にある基本単語には  を付けてある。
     副詞は、形容詞、名詞、助詞として使われることもある。 助詞 と兼用のものには * を付す。

 日本語 (一般副詞)          国際標準単語
 (印は基本単語、 * は助詞と兼用)
 昔使っていた副詞        対応する英語
一度に  TAWAn   at the same time (同時の、に) 
一緒に  EIIGELI (形容詞 EIIGE から派性)   together (皆で一緒に)
一体として (まとまって)  UOPAKLI (形 UOPAK から)   as a whole
一般的に  AEJELI (形 AEJE から) IIBAnLI generally
 TAU、 IKn   now 
上に  EOPLI (名、形 EOP から)   up 
後ろに、後方へ  EORIALI (名、形 EORIA から)   back, rear
大きく   AUB (形 AUB と同形)  DAA、DAALI  large 
多かれ少なかれ  FAALEE more or less
遅く  IUSLLI (形、遅い IUSL から)   late 
可能な限り、出来るだけ  AIPOBUL AASAn as〜as possible
かろうじて  XATTO YATTO barely
完全に  AOPALI (形 AOPA から)    completely 
すっかり  EXOLLI (〜しつくすは、EXOLLI + 動詞)   throughly
しばしば  TAFn OOFn often
下に  EOMALI (名、形 EOMA から)    down
将来  IKRE (名、形、副 IKRE)    in the future 
少なくとも  XATLE ATLE at least
すぐに  TASUn SNAAT soon
すでに   TARED IIJIn already 
直ちに  TAPROn   promptly
精々のところ、良くても  JALBI AFTA at most
絶対に  AIBSOLI   absolutely 
全体に  EXOLLI   as a whole 
確かに (必ず、きっと)  ZAKU * AQUKLI ceratinly, surely
多分  KAPRO DAAGAI probably
通常は  KAUS TAITEI usually
常に、必ず  KALE SAMU always
偶に (たまに)  TAOKA   ocasionally 
ちょっと待って   IDyUTE   Wait a minute. 
〜 というよりは −−  VAnC AnC than
当然に  IEENAC、IEENACLI    naturally 
時々  TASAM INAGDAA sometimes
特別に、特に  ZAHALI / AOOSPELI HAASLI specially
ところで  BAIZA   by the way/ Well... 
なるほど、実際  BAIID    indeed
なんと、意外にも  ZASPO * SPO surprisingly
〜のみ、だけ  XAOn * OnLI only
早く  IUHALI (形 IUHA から。IUHA も可)   early
速く、てきぱきと  IUFALI (形 IUFA から。IUFA も可)   quickly 
前もって  IUELI (形、IUE から。IUE も可)   for precautionary/in advance
あらかじめ、前もって   IUEVAnLI (形、IUEVAn から。IUVAn も可)   in advance
非常に  ZAO ZO very
左に、左へ  EOLELI (名、形 EOLE から)   left
必然的に  IEENES、IEENESLI    necessarily 
再び  SAI * 、SAILI SAOI again
そう、そのように  SOW    so  (例: I think so. の so) 
平均して  AnBLLI (名 AnBL から) AOSATOLI on the average
殆ど  YALMO OLMAI almost
前 (例: 100年前)  WAGO AGOO ago
前に、前方へ  EOnLI (名、形 EOn から)   forward
後 (例: 100年後)  WALEI LEITAA later
まさに  BAST * JAST just, very
未だ  ByAL YAn yet, still
まれに  TALI   rarely
右に、右へ  EOGALI (名、形 EOGA から)   right
、昔々  IKTAM (名、形、副)    old time, long time ago 
もちろん  IEEVKO    of course, surely
ゆっくり  TASLO   slowly 
あの時 ( = その時)   BOIT (指示代名詞 BOI から派生) then, at that time
あの時刻    BOISA ( 同 )   then, at that time point
あの時間   BOIXI  ( 同 )   then, at that time 
あの日    BOINE ( 同 )   then, at that date 
あの時代    BOIRA ( 同 )   then, at that era (period) 
そこで、そこへ   BOIE BOIE、LA  there
その時   BOISA (指示代 BOI から)    then, at that time
ここで、ここへ   TOA (指示代名詞 TO から)、 HIA here
この時   TOT (指示代名詞 TO から)   this time
この度 (今回)   TOT  ( 同 )    this time
この時刻   TOSA ( 同 )   this time 
この時間   TOXI  ( 同 )   this time/ this period 
この日   TONE ( 同 )   this day 
この時代   TORA ( 同 )   this era/ this time 
十分に   MUQ MUQ  fully 
大いに   MUQ (形、名、副 と 同形) MUQ  many, much, a lot of 
不十分に   DE-MUQ   insufficiently 
むしろ   RAAZA RAAZA rather
  YAK YAK about, approximately
少しだけ、ちょっと   XAO    UOLT (UOLTLI) XAO、XAOLI  little, a little, bit

) 「未だ」 の意の ByAL ビャル には否定の意味はないので、「未だ来ない」 のような否定文では 
     ByAL の他に否定語 NAI ナイ が必要。 他方、「未だある」 なら ByAL  だけでよい。


以下の 「肯定副詞」 から 「依頼副詞その他」 までは基本単語であり、部首を持たない。

● 肯定副詞

      日本語  肯定副詞   読み方    英語
はい、そのとおり YUP ユープ Yes
はい、そのとおり(強調) YUPn ユープン Yes of course
なるほど  SEAn  セアン   I see.


● 否定副詞

  日本語 否定副詞  読み方    英語
ない NAI ナイ no,not
ない(強調) NAIn ナイン never
殆どない NAIDLI ナイドゥリ hardly, seldom
いずれでもない NAIDE ナイデ neither
いずれでもない NOA ノア nor
めったに〜しない NAISEL ナイセル seldom


● 疑問副詞

        日本語      疑問副詞  読み方     英語
〜ですか  ? 又は ESK
(疑問文の文頭 に置く)
エスク  ?
(疑問文の文末に置く)
どちらに HILI ヒリ
いつ HELI ヘリ  when
どこ HOLI ホリ  where
どれほど Hy ヒュ  how
どのように HyE ヒェ  how
反語 (〜だろうか、否〜ではない) ENA エナ
付加疑問 (〜ですよね) ETOn エトン

) 「なぜ」 を表す HyA (ヒャ) は、旧ノシロ文法では疑問副詞としていたが、新文法では
    疑問助詞とします。 その方が守備範囲が格段に広くなるので。


● 命令副詞

  日本語 命令助詞 読み方
〜しなさい YO  ヨ
〜せよ(強調) YOI  ヨイ

) 以前は、YO も  YOI も動詞の直後に置いていたが、平成18年6月10日に規則を変えて、
    1、2類共に文頭に置くこととした。 YO は仏陀がシャリプトラに対して 「良いな、シャーリ
   プトラよ、聞きなさい」 と声掛け(丁寧な命令)する時の最初の言葉だったのではないかと
   いうことを聞いたことがあります。


● 依頼の副詞、その他

PLII (プリー、依頼)、 XAL (シャル、催促)、  YAL (ヤル、奨励)、 MAIT (マイトゥ、助言) 等いろいろある。
これ等は、ホームページ 9号の 6−5 「依頼文など」 (会話のパターン) で勉強済みです。

又、文を引き締めたり、文が長くなるのを防ぐ便利な副詞があります。 会話で省略形 AE',  IL',  EI'  を使う場合は、
修飾詞との区別にご留意ください (会話では ' を読まないので)。

AnZE 〜   .....    即ち (省略形は AE' 〜。 英語の that is, 〜 )
INSAMLI 〜 ・・・  要約すると、要するに (省略形は IL'  〜。 for short)
WAn_WADLI  〜 .... 一言で言うと (省略形は WL'  〜。 for one word,  for short)
EHRULI 〜   ....   換言すれば (省略形は EI'  〜。 in other word )
SOW RUK 〜 ....  所謂 (省略形は SK'  〜。  so called 〜)
RUKZEn 〜   .....  呼称 〜、 〜と呼ばれる (省略形は Rn'  〜。 called 〜 )

    Ex.  日本では、多くの人が花見と呼ばれる桜の花の見物を楽しみます。
     In  Japan,  many people enjoy cherry blossom watching called Hanami.

      M1:  NIHOn  AT,  MUQ  REn-W  桜見物-O  RUKZEn  花見  楽しむ。
          M2:  ATL  Japan,  MUQ  REn-W  enjoy  cherry blossom watching-O  RUKZEn  Hanami.

      () RUKZEN 花見 を ( ) で囲んでも良いでしょう。 RUKZEn は ルークゼン と読む。


2−2. 副詞、 副詞句、 副詞節 の位置

副詞 は、1、2類に拘わらず被修飾語 (動詞か形容詞、稀に他の副詞や文全体) の前に置かれる。 但し、副詞が
文全体を修飾する場合は、副詞を文頭に置き、その直後に1類は 、 で、 2類は , を書いて区切る。 ノシロ語
では、副詞が文頭に来ても、その為に後の語順が変わることはない (英語では主語と動詞がしばしばひっくり返る)。

副詞句 は、1類では被修飾語の前に置かれるが、2類では後置される。 副詞句に文全体を修飾させる場合は、
副詞句を文頭に置き、その直後に1類は 、 で、 2類は , を置いてその副詞句が文全体を修飾することを明示
する。

副詞節 の位置は、1類では被修飾語の前に置かれ、2類では後に置かれる。 しかし、副詞節が文全体を修飾する
場合は、常に文頭に置き、1類は 、 で、 2類は , で区切る。 尚、句や節を他の部分から区切る PA や ZA  は、
長く複雑な文を読み易くするために用いるもの (つまり目的が違う) で、1類は主として文中で入れ子になっている節
の最初に、2類は入れ子になっている節の最後に置かれる。 ピザ (料理) ではなく、パザ。 覚えるときは忘れずに !

英語では、副詞等を文頭に移動させると、その副詞の意味が強調され、それに続く語順が変わるのが普通である。
ノシロでは、副詞や副詞句や副詞節が文頭に来るのは、副詞の意味を強調するというよりも、副詞の意味が文全体
に掛かっていることを示す場合である。 副詞の意味が文全体に掛かることを示すために、副詞等を文頭に移す場合
は、主語との間に 、 や , を必ず置かなければならない。 ノシロ語では、「強調」 は文頭への移動よりも、強調
したい語の直前に VI ヴィ を置いて行う。 副詞句や副詞節のように長くなるものを強調する場合は、VII ヴィー
と -VII  とで副詞句や副詞節を挟む (こうすると強調の範囲がよく分かる)。 しつこくなると思ったら -VII は省略し
てもよい (勿論、混乱を生じる恐れがない場合のみ)。 尚、この VI や VII は副詞 (句、節) だけでなく、形容詞、
名詞、動詞 ... と何にでも使える便利な語である。 文全体を修飾して、更に強調もするという場合は、副詞 (句、
節) を文頭に移した上で、 VI や VII を付ける。 




3) 比 較 ひかく


比較表現の紹介に入る前に、比較の意義について簡単に述べておこう。

138億年ほど前に誕生したとされる現在の宇宙は、その宇宙自身も含めて、殆ど総てのものが変化し続けるよう
運命づけられているように見える。 変化は、大抵は空間(柔らかい物質)と物質(固い物質)という道具立てを利用
して、他者や以前の自分との違いを作り出すという方法で行われるが、変化の意思は空間や物質自身にも有るか
らこれ等 (空間と物質) もまた変化し続ける。 変化し続けられないものは消えて行く。 生命とは、宇宙空間であれ、
電子であれ、人であれ、他者には予測不可能な変化をするもの、し続けるもの一切 を考えるべきで、細胞膜
や代謝や増殖といったことはどうしても必要なわけではない。 他者との違いや以前の自分との違いを作り出すため
には比較が必要である。 比較しないことには違いようがないからだ (偶然違うということもなくはないが ...)。 
我々が日常的に行う比較は、宇宙空間や素粒子が行う比較とは表面的に異なって見えても、根本は同じである。
語学書では、比較表現は強調や比喩などと共に作文技術の一つとして説明されるのだが、実は比較は強調や比
喩などとは比べものにならない根源的な意義を有し、今の宇宙が誕生する前から用意され(つまり水素やヘリウム
等よりも古い)、今宇宙を支える (同一性の墓場に落ち込まないように支える) 最強力な方法なのである。
 
) 時や比較に関する筆者の考えは、「慶応SFCレビュー5号、多言語主義の可能性」 (1999年、慶應義塾
大学出版会、電 03−3451−3584) でも触れているのでご参照下さい。 お洒落な本で一冊1500円。
又、ホームページ 14号 でもこれに関連する事柄を述べています。


さて堅い話はこのくらいにしてノシロ語の比較表現をご案内しよう。 少しばかり堅い話しをしたからといって構えずに、
英語の教科書 (ノシロ語はそれよりずっと簡単) を読むような気持ちで読んで下さい。 初級ノシロ語の比較表現
には以下の5種類がある。

1. 等級について判断を示すだけで差異の程度や大きさには触れない。
2. 等級の判断を示すと共に差異の程度を特定の言葉で定性的に示す。
3. 等級の判断を示すと共に差異の大きさを定量的に示す。
4. 順位を示す(1番、2番 ... 5番 という具合に)。
5. 同等であること、つまり差異が無いことを示す。


上の 1. から順に見ていこう。


3−1. 等級について判断を示すだけで差異の程度や大きさには触れない。

この場合は 「〜と比べて」 の意の修飾詞 AN アヌ (2類は L を付けて ANL アヌル) と形容詞や副詞を使う。 
AN (2類は ANL) は比較専用の修飾詞である。

● 二つのものを比較する。 

「A は B と比べて 〜 である」 という最も基本的な比較表現で以下の型になる。

1類: A−W B AN 〜 RI。   () 動詞は一般動詞になることもあるが、ここでは RI で代表させる。
2類: A−W RI 〜 ANL B.

〜 のところに形容詞や副詞が入る。 英語の比較級に相当するものだが、 AN は than よりも compared to 
に近い。 ノシロ語では比較表現の為に形容詞や副詞の形が変わることはなく常に同形である。 例文を見よう。

例文: 高井氏は彼女と比べて背が高い。

1類: MR.高井−W DAFE AN 背が高い (RI)。  マール タカイワ ダフェ アヌ セガタカイ (リ)
2類: MR.Takai−W (RI) tall ANL DAFE.  マール タカイワ (リ) トール アヌル ダフェ

● 三つ以上のものを比較する。

以下の如く B に加えて、C、 D と追加していくだけで良い。 これだけで英語の最上(下)級の意味になる。 英語
だと than が前置詞 of に変わるが、ノシロでは常に AN を使う。 形容詞や副詞の形も一切変わらない。

1類: A−W B、 C、 D AN 〜 (RI)。
2類: A−W (RI) 〜 ANL B, C, D.

例文: 高井氏は彼女や彼女の友人と比べて背が高い。

1類: MR.高井−W DAFE OnD DAFEI 友人 AN 背が高い (RI)。
2類: MR.Takai−W (RI) tall ANL DAFE OnD DAFEI friend.

B、 C、 D を分けるための記号 、 や , は読まないが、上例のように OnD を使う場合は オンドゥ と読む。
B、 C、 D が不特定の人々であったり、 B、 C、 D が何であるのか相手に分かっている場合は省略して良いが、
その場合は省略によって比較文であることが分からなくなるので、形容詞や副詞の前に後述する FAST や
LEST を置く。 又、節を用いて比較する場合は、比較専用の節理詞 AAN アーヌ (2類は AANL) を使う。


3−2. 等級の判断を示すと共に差異の程度を特定の言葉で定性的に示す。

特定の言葉とは以下の4語でいずれも副詞及び形容詞である(大抵は副詞)。 形容詞の場合は、形容詞や副詞
由来の名詞 (黄色さ、多さ等) を修飾する。

LEST  レストゥ

形容詞や副詞の前において差異が中程度を超える、つまり極めて(甚だしく)大きいことを示す。 FAST の逆
の働きをする。 攻撃性が極めて弱い、攻撃性が甚だしく弱い、等と言う時の 「極めて」 や 「甚だしく」 であるが、
一番弱いという保証まではできないので注意が必要。 FAST と逆の意味になる。

LEE   レー

形容詞や副詞の前において、差異が中程度であることを示す。 FAA の逆の意味になる。 攻撃性が相当弱い、
かなり弱い、等というときに使う。

FAA   ファー

差異が中程度であることを示したいとき、この FAA を形容詞や副詞の前に置く。 相当重い、かなり重い、等と
言う時の、「相当」 や 「かなり」 の意味を表す。

FAST  ファストゥ 

差異が中程度を超える、つまり極めて(甚だしく)大きいことを示したいときに、この FAST を形容詞や副詞の
前に置く。 極めて重い、甚だしく重い、等と言う時の 「極めて」 や 「甚だしく」の意味を表す。但し、極めて 〜
であっても、それだけで 「一番 〜 」 という保証まではできないので注意が必要。

 ()大雑把に言って、 FAA と LEE の守備範囲はかなり広く、 FAST と LEST  のそれは狭い。
    これ等の副詞は比較文ではない普通の文中でも使える。 他方、副詞の ZAO ザオ (英語の very ) は
  普通の文専用である。


実は、この型の比較表現は簡単なようで厄介な面がある。 それを見るために、「高い」、「低い」 ...「民主的な」
といった馴染みのある形容詞を例にとり、これ等の前に LEST、 LEE、 FAA、 FAST を置いて意味の違いを
見てみよう。

LEE や LEST で形容詞の意味を弱める              FAA や FAST で形容詞の意味を強める
  LEST+形容詞   LEE+形容詞  形容詞 (又は副詞)  FAA+形容詞    FAST+形容詞   
LEST 高い 
(極めて高さ不足の)
LEE 高い
(相当高さ不足の)
    高い FAA 高い
相当高い
FAST 高い
極めて高い
LEST 低い
(極めて低さ不足の)
LEE 低い
(相当低さ不足の)
    低い FAA 低い
相当低い
FAST 低い
極めて低い
LEST 黄色い
極めて黄色不足の
LEE 黄色い
相当黄色不足の
    黄色い FAA 黄色い
相当黄色い
FAST 黄色い
極めて黄色い
LEST 愛の有る
極めて愛不足の
LEE 愛の有る
相当愛不足の
    愛の有る FAA 愛の有る
相当愛の有る
FAST 愛の有る
極めて愛の有る
LEST 直線的な
極めて直線性不足の
LEE 直線的な
相当直線性不足の
    直線的な FAA 直線的な
相当直線的な
FAST 直線的な
極めて直線的な
LEST 民主的な
極めて民主性不足の
LEE 民主的な
相当民主性不足の
    民主的な FAA 民主的な
相当民主的な
FAST 民主的な
極めて民主的な

() 
表中 ( ) で囲んだものは意味は何となく解るが、それでも日本語ではそうした表現をしない、という意味である。
例えば左上の、極めて高さ不足の、という表現は日本語ではむしろ 「低い」 という表現になるだろう。 英語でも 
tall や short は同様だが、最下段の 「民主的な」 に当る democratic という形容詞には less も more 
も両方使う。 更に、ここでは取り上げなかったが、英語の expensive という形容詞には、 least, less, more,
most が全部付く。 結局、使われる表現、使われない表現は、各自然言語によってまちまちだから、ノシロ語では
LEST、  LEE、  FAA、  FAST は分け隔てなく総ての形容詞や副詞に付けられるものとする。 上例のように、
日本人はしない表現でも、外国人はするかも知れないので、初めて見て面食らうことがないようにしておこう。
例文を見よう。

例文: 高井氏は彼女と比べて相当背が高い。

1類: MR.高井−W DAFE AN FAA 背が高い (RI)。
2類: MR.Takai−W (RI) FAA tall ANL DAFE.

例文: 高井氏は彼女と比べて極めて背が高い。

1類: MR.高井−W DAFE、 DAFEI 友人 AN FAST 背が高い (RI)。
2類: MR.Takai−W (RI) FAST tall ANL DAFE, DAFEI friend.

DAFE ダフェ、 DAFEI ダフェイ は夫々、彼女、彼女の(所有形)。 高井氏が三人の中で最も背が高いという
だけでなく、その身長差が極めて大きいことを FAST で表わしている。

差異が中程度以下、つまり 「ほんの少し」 であることを示したいときは、 XAO シャオ 又は UOLT ウオルトゥ  を
FAA や LEE の前に置く。 XAO が FAA や LEE を弱めることになる。  XAO は、不定代名詞、形容詞、
副詞のいずれにもなるが、ここでは副詞である。 尚、 XAO は FAST  や  LEST と共に使われることはない。

 () XAO は友好単語由来の基本単語、UOLT や UOLTLI  は標準単語。

例文: 高井氏は彼女と比べて相当にという程でもないが背が高い (単なる 「背が高い」 と 「FAA 背が高い」
の中間の高さ)。

1類: MR.高井−W DAFE AN XAO FAA 背が高い (RI)。
2類: MR.Takai−W (RI) XAO  FAA tall ANL DAFE.


次は色の形容詞 (副詞) と、上述した四つの副詞 の使い方を見てみよう。

以下のように黄色を彩度順に並べると (左端を基準とし、右へ行くにつれて彩度低下)、 LEE と LEST は
以下のように用いられる。

  黄色い(彩度飽和)     LEE 黄色い      LEST 黄色い


右に行くにつれて黄色の彩度が上がる場合 (左端が基準)、 FAA、 FAST は以下のように用いられる。

    黄色い(彩度低)     FAA 黄色い      FAST 黄色い


もし上の二つ目の表の左端のセル (黄色い(彩度低)、と書いてあるセル) を基準にすると以下の表のように五段階に
なるが、どれを基準にするかは、そのつど決められることで何時も同じとは限らない。 片方 (一方向) だけしか考えず
に対話したり考えたりすることもあるだろうから、以下の表を標準とする訳にはやはり いかない のである。

 LEST      LEE      基       FAA     FAST 



3−3. 等級の判断を示すと共に差異の大きさを定量的に示す。

この表現は、 FAA や FAST のような曖昧さを含んだ語を用いずに、ズバリ数値を形容詞や副詞の前に置くか、
又は単独で使う。

例文: あの人は私と比べて5cm背が高い。

1類: FE SE AN 5cm 背が高い (RI)。
2類: FE (RI) 5cm tall ANL SE.

   <注> FE フェ は 「あの人」、「彼人(かのひと)」 で性を示さない。 彼は MAFE、 彼女は DAFE。
       複数形は夫々、 FEN (その人達、かの人達)、 MAFEN (彼等)、 DAFEN (彼女等) となる。

例文: アメリカの人口は日本と比べて2倍です。

1類: アメリカ UB 人口−W 日本 AN 2 BAI (RI)。
2類: Population−W UBL America (RI) 2 BAI ANL Japan.

   <注> 「アメリカの人口は」 は、「アメリカ’Z 人口−W」 (アメリカズ ジンコウワ) としても良い。
        この場合、2類は America’Z population−W アメリカズ ポピュレイションワ となる。

例文: このロケットはジェット機と比べて10倍速く飛ぶ。

1類: TO ロケット−W ジェット機 AN 10 BAI 速く 飛ぶ。
2類: TO rocket−W 10 BAI fast ANL Jet fly.

   <注> ここでは 「ジェット機と比べて10倍速く」 をまとめて一語の副詞とみなして処理 (動詞の前に置く)
       したが、全体を一つの大きな副詞句として扱い (実際に 「ジェット機と比べて」 という副詞句を含む)
       以下のように書いても良い (むしろこの方が良い)。

       1類: TO ロケット−W ジェット機 AN 10 BAI 速く 飛ぶ。
       2類: TO rocket−W fly 10 BAI fast ANL Jet.

例文: 今年の雨量は去年より30%少なかった。

1類: 今年 雨量−W 去年 AN 30% XAO RI−T。
2類: This year rain−fall−W RI−T 30% XAO ANL last year.

例文: この箱の容積はあの箱の 3/4 である。

1類: TO 箱’Z 容積−W BOI 箱 AN 3/4 (RI)。
2類: TO box’Z capacity−W (RI) 3/4 ANL BOI box.

   <注> 3/4 は、サム フェン スィー と読む (ホームページ9号の7名詞の中の数詞を参照)。


3−4. 順位を示す。

序数を形容詞や副詞の前に置く。 上(下) から何番目という表現は、「〜から」 を表す修飾詞 IM イム
(2類は IML イムル) と組み合わせて表す。 〜番目は、〜DAI と表す (ホームページ9号の7 名詞 を参照)。

例文: 台北101は世界で一番高い。    () 台北101は 台北 に建てられた高層ビル。

1類: Taipei101−W 世界 AT 1DAI 高い RI。
2類: Taipei101−W RI 1DAI high ATL world.

   <注> AT (2類は ATL) の代わりに AM (2類は AML) でも良い。 AM (AML) は英語の among。
      RI は省略可。

例文: その湖は日本で2番目に深いです。

1類: BOI 湖−W 日本 AT 2DAI 深い RI。
2類: BOI lake−W RI 2DAI deep ATL Japan.

   <注> RI は省略可。

例文: 私の先学期の成績は下から3番目だった。

1類: SEI HTES 学期 成績−W 下 IM 3DAI RI−T。
2類: SEI HTES term academic record−W RI−T 3DAI IML bottom.

   <注> SEI セイ は SE の所有形で、私の。 HTES フテス は 前回の、一つ前の。 HTES SAAL 去年、
       HTES WIIK 先週。 RI−T は リタ と読む。 慣れるまでは RI−TA と書いても構わない。 
      例文は短くて簡単な SCV  (2類は SVC) 文型だが、 RI の時制が過去なので、この RI は省略できない。


3−5. 同等であること、つまり差異が無いことを示す。

修飾詞はこれまで多用してきた AN (2類は ANL) の他に、「〜に似た」「〜のような」 の意の IL イル (2類は
ILL イッル) を使う。 視点を決めるための AB アブ (2類は ABL アブル)「〜について」 や、 IE イエ (2類は
IEL イエル) 「〜に関する限り」 も状況に応じて使う。 この表現で頻繁に用いられる形容詞と副詞は以下の二つ
である。

SEIM セイム

主に定性的な同等を示すが、定量的に使っても良い。 形容詞、副詞、名詞が同形だが、区別した方が安全な
場合は、SEIM セイム を形容詞、SEIMLI セイムリ を副詞、SEIMTI セイムティ を名詞とする。 尚、自動詞
は  SEIMZ セイムズ、他動詞は  SEIMS  セイムス である。 品詞を別の品詞に転換する為の  LI  や TI  は
変換詞 (変換助詞) と呼ばれるもので次章で学ぶ。

TOOn トーン

主に定量的な同等を示すが、定性的に使っても良い。 形、副、名同形だが、区別する必要があるときは、TOOn
トーン を形容詞、TOOnLI  トーンリ を副詞、TOOnTI トーンティ を名詞とする。 自動詞は TOOnZ トーンズ、
他動詞は TOOnS トーンス とすればよい。 例えば、 「それは 甲 乙  を等しくする」  は、 TE  TOOnS  甲  乙.
となる (TE  TOOnS  甲-O  乙-E  や、TE  TOOnS  甲-E 乙-E.  も可だが長い)。 変換詞については次章で学ぶ

文型としては、

「A は B と比べて等しく −− である」
「A は B のように −− である」
「A は 〜に関して B と同等である」
「A は 〜に関する限り B と同等である」

が標準的である。 例文を見て行こう (4番目の文型は省略)。

例文: あの問題はこの問題と同じである。

1類: BOI 問題−W TO 問題 AN SEIM (RI)
2類: BOI problem−W (RI) SEIM ANL TO problem.

例文: 妹は姉と比べて同じくらい美しい (姉のように美しい)。

1類: 妹−W 姉 AN SEIMLI 美しい RI。
2類: Younger sister−W RI SEIMLI beautiful ANL older sister.

「〜に似た」、 「〜のような(に)」 という意の修飾詞 IL (2類は ILL) を使えば以下のように文が短くなる。

1類: 妹−W 姉 IL 美しい (RI)。
2類: Younger sister−W (RI) beautiful ILL older sister.

例文: 私はあなたと比べて同じくらい背が高い。

1類: SE ME AN SEIMLI 背が高い (RI)。
2類: SE (RI) SEIMLI tall ANL ME.

1類: SE ME IL 背が高い (RI)。
2類: SE (RI) tall ILL ME.

例文: この仕事はその仕事のように危険ではない。

1類: TO 仕事−W BOI 仕事 AN SEIMLI 危険 NAI RI。
2類: TO work−W NAI RI dangerous ILL BOI work.

1類: TO 仕事−W BOI 仕事 IL 危険 NAI RI。
2類: TO work−W NAI RI dangerous ILL BOI work.

例文: 人を愛するのと同様に動植物を愛する人はいるか。

1類: ? 人-L 愛す IIL 動植物-L 愛す-K 人-W RIZ。
2類: ? Person-W  love-K animal OnD plant-L IILL love people-L (ZA)  RIZ.

   <注> ? は エスク と読む。 ESK と書いても良い。 修飾句(形容詞句と副詞句) や 修飾節(形容詞節と
       副詞節)の中では目的語に −O ではなく −L を付ける。 −L でオルと読む。 IIL は 「〜のように」
       意の節理詞。 −K は動形容詞。 形容詞節を導く −Ky キュ を使っても良いが、1字分(y) だけ文
       が長くなってしまう。  RIZ リズ は自動詞で 「有る、居る、存在する」。  「〜です、〜である」 の意の
       自動詞 RI とは異なるので注意。 2類の ZA は主に修飾句や修飾節の最後に入れて文を読み易く
       する為のものだが省略しても良い。 1類の場合は PA を修飾句や修飾節の最初に入れる (この文
       では不要)。 尚、上の文を以下のように書くと、くどくなるので良くない。

        1類: ? 人-W 人-L 愛す IIL 動植物-L 愛す-K 人-W RIZ。
        2類: ? Person-W love-K animal OnD plant-L IIL person-W love  people-L (ZA) RIZ.

       しかし動名詞 (愛す-M  アイスム、love-M  ラヴム) を使って以下のように書くのは構わない。

       1類: ? 人−L 愛す−M IL 動植物−L 愛す−K 人−W RIZ。
       2類: ? Person−W love−K animal OnD plant−L ILL love−M people−L (ZA) RIZ.

       <注>  −M は動名詞。 愛す−M アイスム で 「愛すること」。  IL (ILL) は節理詞ではなく修飾詞。

視点や論点を特定した上で同等であることを述べるには、「〜に関して」 を表す AB (2類は ABL) や
IF (2類は IFL) を使う。 以下の例文。

例文: あなたは彼女と比べて数学の成績が同じである。

1類: ME DAFE AN 数学’Z 成績 AB SEIM RI。
2類: ME RI SEIM ABL math’Z score ANL DAFE.

   <注> 「数学の成績に関しては」 という断りが入っている。


3−6. その他の比較表現

● 「 〜 すればする程 −− 」

1類: FAA 〜、  FAAK −−
2類: − 同 −

) FAA、 FAAK の組み合わせだけでなく、 LEE、 LEEK の組み合わせも可能。
 更に、 FAA と LEEK といった互いに逆方向に向かう組み合わせも可能。 例えば、
 「より多く遊べば遊ぶほど、あの有名校へ入れる可能性は小さくなる」 のような文。

例文: 大抵の人は体操をすればする程健康になる。

1類: 大抵の 人−W FAA 体操する、 FEN FAAK 健康 EQKAZ。
2類: Most people−W FAA excercize, FEN EQKAZ FAAK healthy.

   <注> 「大抵の人」 を繰り返すとしつこくなるので、人称代名詞の三人称複数の FEN (フェヌ、英語の they)
       を使う。 EQKAZ エチュカズ は、自動詞 「〜になる」 で英語の become。 BIIKE は昔使っていた
       ノシロ友好単語だが、今後は成るべく ノシロ国際標準単語の EQKAZ  を使おう。

例文: 私は体操をすればする程、気分が悪くなる。

1類: SE FAA 体操する、 SE FAAK 不快−O 感じる。
2類: SE FAA excercise, SE feel FAAK uncomfortable−O.

例文: 現代経済学は物が多ければ多いほど良いということを前提にする。

1類: 現代経済学−W (PA) FAA MUQ−W FAAK 良い (RI) My 前提する。
2類: Contemporary economics assume My FAA MUQ−W (RI) FAAK good.

  <注> 1類の PA パ は、節や句を区切るために文の書き手が適宜置く助詞。 大抵は修飾節や句の最初に置く。
      2類は ZA ザ だが、上例では置かなくても良い、というより ZA の出番がない。 FAA は、沢山有る、
      という意味の状態名詞  MUQ  ムーチュ (名詞及び形容詞) を修飾する。  FAA、 LEE、 FAST、 LEST 
      はこのように、時に形容詞として名詞 (形容詞や副詞由来の名詞) を修飾する。 My ミュ は 名詞節を
      導く節理詞で、英語の接続詞  that (〜ということ) に相当。 1類は、節の最後に、2類は最初に置かれる。
      My は頻繁に使われる節理詞なので是非とも覚えて下さい。 My に導かれる名詞節は目的節でもある
      から My-O としても良い ( しかしノシロ語に慣れて来たら -O を付けるのは反って面倒くさくなるだろう)。


● 「 〜 というよりはむしろ −− 」

1類: 〜 AN   RAAZA −−
2類: RAAZA −−  ANL 〜

〜 の部分が節なら、修飾詞 AN や ANL を、節理詞の AAN アーヌ や AANL アーヌル に替える。

尚、 AnC RAAZA の構文を使えば以下のように 1、2類が全く同形になる。 AnC  は副詞かつ構文用の助詞で 
アンツ と読む。 RAAZA  は  ラーザ と読む。

1類: AnC 〜  RAAZA −− 
2類: AnC 〜  RAAZA −− 

例文: その人は宗教家というより政治家だ。

1類: BOI 人−W 宗教家 AN RAAZA 政治家 RI。
2類: BOI person−W RI RAAZA politician ANL religionist.

1類: BOI 人−W AnC 宗教家 RAAZA 政治家 RI。
2類: BOI person−W RI AnC religionost RAAZA politician.

例文: 兄は失敗したというより混乱したのだ。

1類: 兄−W 失敗する−T AAN (兄−W) RAAZA 混乱する−T。
2類: Brother−W RAAZA confuse−T AANL (brother−W) fail−T.

   <注> AAN アーヌ (2類は AANL アーヌル) は節理詞。 1、2類共に、この文型では2番目の主語を省略
        して良い。 ノシロ語では文の理解を困難にしてしまうような省略はしないが、このように最初の主語と
       次の主語が同じであることが分かりきっている場合はその恐れがないので省略して構わない (そうし
       ないと却ってしつこくなる)。 但し、省略はノシロ文法に十分習熟してからやろう。 AnC と RAAZA
       を使えば以下のようになる。

        1類: 兄−W AnC 失敗する−T RAAZA 混乱する−T。
        2類: Brother−W AnC fail−T RAAZA confuse−T.

例文: 兄は走るよりも泳ぐほうを好む (走るより泳ぎたい)。

1類: 兄−W AnC 走る RAAZA 泳ぐ。
2類: Older brother−W AnC jog RAAZA swim.

1類: 兄−W AnC 走る RAAZA 泳ぐ < 好む。
2類: Older brother−W AnC  jog  prefer > RAAZA swim.

   <注> < や、 > は [N]、つまり 「ン」 と発音する。 特定動詞と不定動詞を繋ぐためのものである。
       prefer の代わりに want や like でもよいだろう。

例文: 私はむしろ家の中に居る。

1類: SE RAAZA 家 IN 居る。
2類: SE stay RAAZA INL house.

   <注> 上例は、 AnC 屋外 が省略されている。 IN イヌ (INL イヌル) は修飾詞。 「〜の中の(で)」 で
       英語の in に相当。




4) 助 詞 じょし


助詞には、要素助詞、時制助詞、進行助詞、態助詞、連結助詞、変換助詞、接辞助詞、譲歩助詞、追加助詞、
省略助詞、識別助詞、区切り助詞、強調助詞、疑問助詞、そして、その動作が続いてしまうのは不適切である
という気持ちを示すための不適切助詞がある。 副詞は、別の副詞、形容詞、動詞しか修飾できないが、助詞
は名詞や代名詞まで修飾できるので守備範囲がぐっと広くなる。

」という字を落として、要素詞、時制詞、進行詞、態詞 ... としても構わない (ノシロ語に少し慣れてきたら
「助」 の字を落とす方が短くなるので良いと思う)。 助の字が有っても無くても正式な名称である。 助詞には
副詞と考えてもよいものがあるが、分類をあまり気にする必要はなく、意味が分かって使えればそれで十分。 
助詞の殆どは、ノシロの造語だが、どれも覚えやすく識別し易いものばかりである。 先ず、要素詞 (要素助詞)
から見ていこう。 


4−1. 要素詞

文の主語目的語補語 を明らかにするために、これ等 (主語、目的語、補語) の語尾に付ける助詞を要素詞と
いう。 ローマ字を使う場合は、以下に青色で書かれた文字 (−W,−O,−L 等) を用いる。 ハイフンは読まない。
要素詞をノシロ語表記したものは下段に黒色で書かれている。 ノシロ表記を用いる場合はハイフンを付けない。
それはこれ等5つの記号がローマ字とは明らかに形が異なり、ハイフン無しで直接語尾にくっ付けても混乱を生じ
ないからである。 ノシロ語の要素詞は言語学で習う格助詞より少し守備範囲が広い(補語にも付けられる)。


  ワ   オ  オル   エ  エチュ 



要素詞については、ホームページ9号等で紹介済み。 その9号で示した表を再掲しよう。

    要素詞  主節、目的節、補節
(即ち、名詞節) の中で
  修飾節
(即ち、形容詞節 と 副詞節) の中で
主語に付ける      −W ワ        −W ワ
目的語に付ける      −O オ        −L オル
補語に付ける     −E エ        −Q エチュ

  () 慣れるまでは、−W  を  −WA  と書いても良い。 同様に、−L  を −OL、
       −Q  を −EQ と書いても良い。 目的語は、直接、間接を問わない。
  () −W を日本語に訳すとき、「〜 は」 も  「〜 が」 も可能。


主語に付ける −W から見て行こう。

● 主語を示す −W ワ 

人称代名詞と疑問代名詞以外の主語に付けて、主語−W とする。 複数の主語を並べる場合は、最後の主語に
−W を付けるだけで良い。 動名詞が主語になるときは、動詞−M−W とする。 読み方は ムワ (ハイフンは読
まない)。  尚、名詞節全体を主語 (というより主節) にするときは、文法に不慣れなうちは、名詞節を導く節理詞
My や Dy に −W を付けて My−W ミュワ や Dy−W デュワ としても構わない。 しかし文法に慣れる
までのことである。

例文: 母と兄と妹は、来月、海外旅行をすることになっている(する予定)。

1類 : 母、 兄、 妹−W 来月 海外へ GIMO 旅行する−R。
2類 : Mother, brother, sister−W next month overseas GIMO travel−R.

   <注>妹に −W を付ければ、母と兄には付けなくて良い (付けるとくどくなるので)。 又、妹−W の前に
      OnD を置いても良い。 GIMO ギモ は助動詞で 「〜の筈、〜することになっている、予定している」
      の意。 1類の例文中の 「海外へ」 は、「海外 UT」 (2類は、UTL overseas を travel−R の後
      に置く) としても良い。

● 目的語を示す −O オ   と  −L オル

−O は名詞句と名詞節中の目的語の後に、 −L は修飾句と修飾節中の目的語の後に付ける。 同じ句や節の
中に同質の目的語が幾つも並ぶときは最後の目的語に −O や −L をつけるだけで良い。 尚、名詞節全体
を目的語 (というより目的節)  にするときは、 My−O ミュオ や Dy−O デュオ としても良い。 しかしその文
の中に名詞節が一つしかなくて、そのためその名詞節が目的節であると容易に分かる文ではいちいち My−O 
や Dy−O とする必要はない (しかし初学者には、名詞節かつ目的節であることが分かり易くて親切だろう)。

  ()名詞節は、主節、目的節、補節のいずれかに成るが、修飾節 (形容詞節 と 副詞節) には成らない。


例文: 父は娘に本を与えた。

1類 : 父−W 娘−O 本−O 与える−T。
2類 : Father−W give−T daughter−O  book−O.

   <注> この  SVOO  の文型では、本の出発点と終着点をセットにして以下のように書いてもよい。
       父が出発点、娘が終着点である(セットにした部分に下線)。

    1類 : 父−W 娘 UT 本−O 与える−T。
    2類 : Father−W UTL daughter give−T book−O.

例文: 私は、警察に、彼が金を盗んだということを、知らせた。

1類 : SE 警察−O MAFE 金−O 盗む−T My 知らせる−T。
2類 : SE inform−T police−O My MAFE steal−T money−O.

上の文を以下のような書けばノシロ語の初学者に親切となろう。 2類は ZA は不要。 

1類 : SE 警察−O PA MAFE 金−O 盗む−T My−O 知らせる−T。
2類 : SE inform−T police−O My−O MAFE steal−T money−O.

例文: 母は、私が本をあげた子供に、ペンをあげた。   () 私は子供に本をあげ、母は子供にペンをあげた。

1類 : 母−W (PA) SE  本−L 与える−T Ky 子供−O ペン−O 与える−T。
2類 : Mother−W give−T child−O Ky SE give−T book−L (ZA) pen−O.

  <注> 「本」 は修飾節の中の目的語なので −L  を付け、ペンは主節の中の目的語なので −O  を付ける。
         以下でも良い。 出発点と終着点をセットにした部分に下線。

1類 : 母−W (PA) SE 本−L 与える−T Ky 子供 UT ペン−O 与える−T。
2類 : Mother−W UTL child Ky SE give−T book−L (ZA) give−T pen−O.

例文: 母は、娘と息子に電話するだろう。

1類 : 母−W 娘 OnD 息子−O 電話する−R。
2類 : Mother−W call−R daughter OnD son−O.

例文: 母は、娘と息子に電話したことを、後悔した。

1類 : 母−W 娘 OnD 息子−O 電話する−TM−O 後悔する−T。
2類 : Mother−W regret−T call−TM−O daughter OnD son−O.

  <注>この例のように動名詞が目的語になる場合は、M の後に −O 又は −L を付けて、M−O ムオ
      や M−L ムオル とする。 後悔は先に立たないので、「時制の調整」(ホームページ10号)に従い
      過去形で表す。 電話する−TM−O は、デンワスルタムオ、 call−TM−O は、コールタムオ と読む。

● 補語を示す −E エ   と  −Q エチュ

名詞句や名詞節中の補語の後に −E を付け、修飾句や修飾節中の補語には −Q を付ける。 −E も −Q 
も複雑な長文で何処に補語があるか示す必要がある場合にのみ用いるので、−W や −O や −L 程には
目に付かない (実際、−E と −Q は殆ど使われない)。


4−2. 時制詞

過去時制を表すために動詞原形 (現在形と同じ) の語尾に付ける −T タ と、未来時制を表すために動詞原形
に付ける −R レ を時制詞 (時制助詞) という。 ハイフン( - ) は読まない。 時制詞は動詞にしか付けない。
尚、完了形は時制詞ではなく助動詞 (ホームページ10号) で表す。   

 動詞原形      過去形   現在形 (辞書の見出し)        未来形
RI   [ri]
     リ
RI-T   リタ
     〜であった
RI    リ
    〜である
RI-R     リレ
      〜であろう
RIZ  [riz]
          リズ
RIZ-T  リズタ
    存在した、居た
RIZ  リズ
    存在する、居る
RIZ-R   リズレ
 存在するだろう、居るだろう
DU  [du:]
    ドゥー
DU-T  ドゥータ
     した
DU  ドゥー
    する
DU-R   ドゥーレ
      するだろう
GyU  [gyu:]
         ギユー 
GyU-T ギュータ
      笑った
GyU  ギュー 
     笑う
GyU-R   ギューレ
      笑うだろう
KU  [ku:]
           クー
KU-T  クータ
     飲食した
KU    クー
    飲食する
KU-R    クーレ
      飲食するだろう
TUV   [tu:v]
          トゥーヴ
TUV-T  トゥーヴタ
      持った 
TUV  トゥーヴ
    持つ
TUV-R   トゥーヴレ
      持つだろう

  () 動詞の 原形 と 現在形 は常に同形で、ノシロ語辞書の見出し語でもある。



4−3. 進行詞

目下進行している動作を表すために動詞の語尾に付ける −In イン を進行詞という。 動詞に既に時制詞が
付いている場合は、その時制詞の後に付ける (−TIn タイン、−RIn レイン の如く)。

例) EKAM (作る、make) に  In  イン を付けて EKAM-In (作っている)、
   TIn タイン を付けて EKAM-TIn (作っていた)、 RIn レイン を付けて EKAM-RIn (作っているだろう)。
   MU (見る、see) に In  イン を付けて MU-In (見ている)、
   TIn タイン を付けて MU-TIn (見ていた)、RIn レイン を付けて MU-RIn (見るだろう)

   () ノシロ語の −In は進行だけでなく、アスペクトも表すので英語の ing より守備範囲が広い。



4−4. 態 詞  たいし

受動態を表すために動詞の語尾に付ける −ZE ゼ を態詞という。 時制詞、進行詞、態詞 が重なるときの順序は、
時制詞、進行詞、態詞の順になる。 つまり、 動詞−TInZE タインゼ、 動詞−RInZE レインゼ のようになる。 
以下にホームページ10号で示した表 (時制、進行、態を一まとめにしている) を再掲しよう。

   態 詞           過去         現在          未来
進行形 DU−TIn  ドゥータイン
        していた
DU−In   ドゥーイン
        している
DU−RIn   ドゥーレイン
         しているだろう
受動態 DU−TZE  ドゥータゼ
        された
DU−ZE   ドゥーゼ
        される
DU−RZE   ドゥーレゼ
         されるだろう
進行受動態 DU−TInZE ドゥータインゼ
         されていた
DU−InZE ドゥーインゼ
        されている
DU−RInZE ドゥーレインゼ
       されているだろう

 () 受け身動詞の GH グフ は態詞と無関係。



4−5. 連結詞

不定動詞と特定動詞が離れてしまう場合、特定動詞の前に付ける  (1類) と  (2類) が連結詞である。
記号なのだがあえて記号扱いしないのは、会話の場合にも , や  . や − と異なり 「ン」 と発音するからで
ある。 尚、「行って見る」、「行って調べる」、「〜を聞いて驚く」、「〜を知って怒る」 等も動詞を重ねて書くが、これ
等の場合は単に動詞を並べるだけなので連結詞は使わない。 「〜を驚く」 や 「〜を怒る」 では 〜 と動詞の間に
修飾詞 UE (UEL) を置く。 しかし、「〜を聞いて驚く」 や 「〜を知って怒る」等は、 〜 が、「聞く」 や 「知る」
という動詞の目的語になっているので UE (UEL) は不要である (ホームページ10号、動詞 1−4 を参照)。



4−6. 変換詞

ノシロ語では、以下の規則に従って品詞の語尾に、 TI、 NA、等の特定の文字を加えるだけで簡単に別の品詞
に変換
させることができる。 これ等を変換詞という。

元の語を ...

 名詞に変換するには、元の語尾に  TI ティ、  En  エン  を付ける  (TI  をつけることが多い)。

  (例) AOBI      アオビ        (形容詞) 美しい
      AOBITI    アオビティ       (名詞) 美

      MUFA       ムーファ      (動作動詞)  (他)、見つける、発見する 
      MUFATI     ムーファティ    (名詞) 発見
      MUFAEn       ムーファエン    (名詞) 発見したもの (見つかったもの)

 形容詞に変換するには、元の語尾に  NA ナ、  BL ブル、 ILU イルー を付ける (NA を付けることが多い)。

  (例) IYPE       イユペ         (名詞) 希望
      IYPENA     イユペナ      (形容詞) 希望の

      EIIPOL    エイーポル    (形容詞) 頼った、依存した
      EIIPOLBL    エイーポルブル    (形容詞) 頼れる、頼りがいのある

      CUL       ツール       (動作動詞)  鳥、虫等が鳴く
      CULILU    ツーリルー       (形容詞) 鳴くような

   () BL は可能 (性) や 有能 (さ) を表す。 従い、BL を付けて形容詞にした語は名詞にもなることが多い。
      例えば、 AnMOA (燃焼) に BL を付けた AnMOABL は 「燃焼可能な」、「燃える」 という意味の
      形容詞になる。 更に、TI を付けて AnMOABLTI とすれば、「燃焼可能性」 という名詞になる。
      
      ILU は主に動詞を形容詞にする場合 (〜するような) に用いるが、これは準動詞の動形容詞で間に
      合うこともある。 尚、ILU は、「眠るように死ぬ (眠るように息を引き取る)」 のように副詞も作れる。

      NA、BL、ILU の他に、「〜的な」 という形容詞を作るための OOV、VOO もある。 OOV は子音で終
      わる語に付け、VOO は母音で終わる後に付ける。 両者は副詞に変えることも可 (余り使われないが)。


 副詞に変換するには、元の語尾に LI リ を付ける。

  (例) AOBI      アオビ        (形容詞) 美しい
      AOBILI    アオビリ         (副詞) 美しく

 自動詞に変換するには、元の語尾に  Z ズ  (又は  B ブ) を付ける。

  (例) AOBI      アオビ       (形容詞)  美しい
       AOBI      アオビズ      (自動詞)  美しくなる

    () 外国のワープロで ・ を出せない場合は ’ を使う ( Y’I の如く)。

●  他動詞、又は、自動詞と他動詞のいずれにもなる動詞に変換するには、元の語尾に  S ス  (又は P プ) を付ける。

  (例) AOBI      アオビ       (形容詞)  美しい
      AOBI       アオビス        (他動詞)  美しくする

    (注1) TI、 En、 NA、 BL 、 ILU、 LI、  Z、 B、 S、 P を付けることで T、 E、N、等の文字が三つ重なって
        しまうときは、一つ落として二つだけ書く。
    (注2) 元の語を原生語、変換助詞を付けて作られる語を派生語と呼ぶ。



4−7. 接辞詞

● 前に付ける接辞詞 (接語)

接辞詞  読み方        意味          注意 (例)
AAP- アープ 超〜 super 〜, meta 〜
BA- バ  〜しそこなう、しそこない  fail to (do), failure to (do) 
DE- 逆〜、逆の意味になる de 〜,  un 〜
EL- エル 自己〜 self 〜 (自己言及)
EQU- エチュー 有〜 (有体物)
GO- ゴ  毎 (〜ごとに、の)  三日毎に、は GO-3NE, 修飾詞を使うなら
1類は 3NE EI、2類は EIL 3NE
HAn- ハン 反〜、 抗〜 un 〜, anti 〜
(反政府運動)、(対空ミサイル)
HI- 被 (動作を受ける人、側) (被告人)
HIn- ヒン 非〜 de 〜, un 〜
HL- フル  防〜  anti (防虫)。HAn の方が強い
IBn- イブン 無〜 (無記名)
KA- 可能な〜、疑い possible 〜
KOI- コイ  共〜  co- (共学、共分散)
KRn- クルン 半〜、半分ほど semi 〜
LEIT- レイト 故〜 late 〜
LIM- リム 最〜、最も L-形容詞 と書いて良い
MI- 未だ (否定、肯定共に可) not yet
MTO- ムト 元〜 former 〜,  ex 〜
NAn- ナン very hard 〜
OLE- オレ  過 (少、小)  less (大抵は LEE で代用可)
OOL- オール 全〜 all 〜
OVR- オヴル  過 (多、大)  over (大抵は FAA で代用可)
PAX- パシュ 部分的〜 partial 〜
POS- ポス 以後の〜 post 〜 (麻生政権以後)
SAI- サイ 再〜 re 〜
XIn- シン 親〜 pro 〜
ZEn- ゼン 前〜 pre 〜

) 通常は接頭語末にハイフン  -  を付ける (AAP- や SAI- の如く)。 但し、ハイフン - は読まない。
    接頭語を単独で用いることは稀である。 「自己」 を単独で用いるときは名詞の EQEL  エチェル を使う。



● 後に付ける接辞詞 (接語)

接辞詞 読み方     意味                  例           参考
AT アトゥ  場所、〜場 UDPEGAT   ウドゥペガットゥ 競技場 UDPEG は競技
AA アー 行為者 InPISAA  インピサー  殺す人 (InPIAA も可) InPIS 人を殺す
(AnRU は人に限らず)
II イー  被行為者  InPISII  インピスィー 殺される人 (InPII も可、InPIII としない)  
FAn ファン 愛好家 EVLITFAn  エブリトゥ ファン  文学ファン EVLIT 文学 
ILT イルトゥ 専門家を目指す人 AnBAA-ISLILT アンバーイスリルトゥ 数学者を目指す人
(問題を生じなければ 〜学の ISL を省いて AnBAAILT も可)
AnBAAISL 数学 
ISL イスル  〜学  AnBAAISL アンバーイスル 数学、
DOOSISL  トースイスル 物理学 
 
IST  イストゥ  専門家  AnBAA-ISLIST アンバーイスリストゥ 数学者
(問題なければ 〜学の ISL を省いて AnBAAIST も可)
DOOS-ISLIST  ドースイスリストゥ  物理学者
(問題なければ 〜学の ISL を省いて DOOSIST も可)
 
ISM  イスム  〜主義  UAARISM  ウアーリスム  自由主義
AFKOMISM   アフコミスム  共産主義
自由主義については
ALyUFISM も可
IUE イウエ 〜先行 EXRIn-IUE  エシュリニウエ  原理先行 (apriori)
EDPER-IUE  エドゥペリウエ  経験先行 (aposteriori)
IUE が名詞の前に形
容詞として置かれると、
早い経験、先行する
経験、となる
IULA イウル  〜後行  InTRA-IULA イントゥライウラ 理性後行 (怒り先行、理性後行等) IULA が形容詞として
名詞の前に置かれると、
遅い理性、後から来る
理性、の意になる
JIn  ジン  〜主義者  UAARJIn   ウアールジン  自由主義者
AFKOMJIn  アフコムジン  共産主義者 
 
In イン  〜中  AKyRAKIn   アキュラキン  工事中  AKyRAK 工事。 動詞の
語尾に -In として付くと
進行形になる (同じ意味) 
NAE ナエ  〜無し  AnBAANAE  無数の  英語の 〜less と同じ
NE ネ  〜性  1DAInNE  ワンダインネ  主体性 日にちの NE と混同
しないように
VIL ヴィル 〜化 FinlandVIL   フィンランド化 (英語なら Finlandization)  

) 動詞の語尾が AA  で終わる場合は、動詞から A を一つ落としてから、ハイフン - と AA とを一組
  にして -AA を加える (xxxxA-AA となる)。 動詞の最後の部分の発音は、 アアー となる。 動詞が II で終わ
  る場合も同様にする。 動詞の最後の部分の発音は イイー となる。 但し、どんな場合もこの規則に従って単語
  を作らなければならない訳ではなく、別の表現にすることも出来る。 先に学んだ前置する接辞詞 (=接頭語) では、
  大抵、接頭語末に ハイフン (-) を付けるが、後置する接辞詞 (今、学んでいる接尾語) の場合は誤解を生じる恐
  れがなければハイフン不要。 In (〜中、〜の最中) の代わりに、「〜の最中」 を表す修飾詞  IU (2類は IUL) も
  使えるが、その場合は、1、2類で修飾詞の位置が逆になる。 動詞を進行形にするための進行助詞 -In も同じ
  ような意味になるが、その場合はハイフン (-)  が必須である。


4−8. 譲歩詞   HRA フラ、 CRA ツラ、 NRA ヌラ、 VRA ヴラ   (語呂合わせは、普通のヴラ)

譲歩表現は多様なので、修飾詞の EN (2類は ENL)、及びこれと姉妹関係にある節理詞 EEN (EENL) だけ
では十分とは言えない (EN は、 譲歩の修飾詞 EF や EG と共に Version 3.0  で機能強化された (名詞
だけでなく 動詞 や 形容詞 とも結び付けるようにした) のだがそれでも不足)。 その不足を補うのが以下の四つの
譲歩詞 (譲歩助詞) である。 譲歩詞は常に前置される。 これにより最新ノシロ文法は、 Vesrsion 3.1 となる。


● HRA フラ   「どんな 〜 であろうと」

HRA を名詞や動詞や形容詞や副詞の前に置くと、「名詞、動詞等の内容がどうであれ」 という意味になる。 
英語の whatever (何であれ) に近いが、HRA は助詞だから守備範囲はもう少し広く、動詞や形容詞
にも付けられる。 

HRA HA    フラ ハ       何であれ  (whatever)
HRA HI     フラ ヒ      どちらであれ  (whichever)
HRA HU    フラ フー      誰であれ  (whoever)
HRA HE    フラ ヘ       何時であろうと  (whenever)
HRA HO    フラ ホ       何処であろうと  (wherever)

HRA HAS   フラ ハス     何をしようと  (whatever one do --- 直接対応する英単語なし)
HRA HyA   フラ ヒャ       どんな理由にせよ  (whatever the reason)
HRA Hy    フラ ヒュ       どれほどであろうと  (no matter how much)
HRA HUM     フラ フーム      誰のものであろうと (things whoever own)
HRA XU    フラ シュー      何であれ  ( XU は英語の関係代名詞 what に相当)

以下のように使うことも出来る。

HRA ME       フラ メ         どんなあなたであろうと
                      (名前、職業、振る舞い、性格等々。 = Whoever you are + Whatever you are )
HRA IYUS     フラ イユース      どのように欲しようとも(むさぼろうと、控えめに求めようと ...)
HRA EKLEZ  フラ エクレズ    どのように働こうとも (のんびり働こうと、あくせく働こうと ...)
HRA RyUR   フラ リュール    どのように走ろうとも (ゆっくり走ろうと、蛇行しながら走ろうと、疾走しようと )

HRA MUQ EKLEZ     フラ ムーチュ エクレズ      どれだけ 多く 働こうとも
HRA UOL UIIDAS    フラ ウオル ウィーダス      どれほど 少し 汚そうとも ... UOL は 「少し」
HRA AOOH EKLEZ    フラ アオーフ エクレズ      どのように (どんなに) 熱心に働こうとも
HRA IUFALI RyUR   フラ イウファリ リュール     どのように (どんなに) 速く走ろうとも
HRA EILO            フラ エイロ            どのような黄色であろうとも (レモン色、からし色 ...)
HRA AUHE EILO     フラ アウヘ エイロ        どれだけ濃い黄色であろうとも

  ()  HRA  MUQ  EKLEZ は、「どれだけ多く働こうと」 で、大抵は労働時間 (8 or 12時間 ?) を問うことになるが、
      HRA  EKLEZ  だと、「どのように働こうが」 で、幅が広くなる (働き方・・・時間、集中度、働く場所、共働き等)。

例文: 何が起ころうと私は驚かない。

1類: HRA HA 起こる、 SE NAI 驚く。
2類: SE NAI surprise, HRA HA happens.

  <注> 「何が起ころうと」 を 強調したければ、 1、2類共、 HRA の前に VII を置けばよい。

例文: あなたが言うことは何であろうと正しい。

1類: ME 言う Ky HRA XU−W 正しい (RI)。
2類: HRA XU−W Ky ME say (ZA) (RI) right.

  <注> 2類の ZA は区切り助詞で、入れ子になっている形容詞節の終わりを示す。
       この文では、1類に区切り助詞 PA を入れる必要はない。 RI も ZA も省略可。

例文: 先生は二つのテストの中、どちらであれ(成績の)良い方を採る。

1類: 先生−W 2 テスト AM 良い HRA TE−O 採る。
2類: Teacher−W take better HRA TE−O AML 2 test.

  <注> 例文に 「どちらであれ」 という表現が有るので HRA を入れたが、無くても意味は通るだろう。
        AM (2類は AML) の代わりに  IM (IML) 「〜から」でも良い。

上例の最初の文 「何が起ころうと私は驚かない」 は、以下のように、譲歩の修飾詞 EN (2類は ENL) や
節理詞 EEN (2類は EENL) を用いても表現できる。

1類: HA 起こる EEN、 SE NAI 驚く。
2類: SE NAI surprise, EENL HA happen.

  <注> 強調したければ、1類は HA のまえに VII を、 2類は EENL の前に VII を置く。

  <注> EEN の意味は 「たとえ〜でも」 (even if ) だから、HRA のように自由集合の如きものを考えるより、
       幾つもの仮定の中からどちらかと言えば期待し難いことを一つを選び出して 「たとえ 〜 が起ころうとも」、
       「たとえ 〜 しようとも」、 「たとえ 〜 であろうとも、〜としても」 ということを表現するのに向いている。


● CRA ツラ   「 〜 次第、 〜 に全面的に譲歩する」

CRA 〜 は、「〜次第」 で、「あなた次第 (CRA ME) 」、「価格次第 (CRA 価格) 」 のように使う。 
英語の It's up to you.  (それはあなた次第ですよ、あなたが自由に決めること) の up to と同じで、
CRA 以下に全て預けます、おまかせします、ということ。 

例文: それはあなた次第だよ。  (あなたが自由に決めて良い)

1: TE CRA ME (RI)。
2: TE (RI) CRA ME.


● NRA ヌラ    「 〜 だとしても」、 「 〜 するとしても」

以下のように使う。 NRA の後に複数の選択肢を並べることも可。

NRA SOW             ヌラ ソウ             そうだとしても
NRA NAI SOW         ヌラ ナイ ソウ          そうでないとしても
NRA IULA OA IUE     ヌラ イウラ オア イウエ     遅かれ早かれ
NRA AUMA OA UOLT    ヌラ アウマ オア ウオルトゥ   多かれ少なかれ (FAALEE  も可)
NRA BOLT OA BOQIL    ヌラ ボルトゥ オア ボチル    成人 (BOLT) であろうと、子供だろうと
NRA IRMA OA IRDA     ジュラ イルマ オア イルダ    男だろうと、女だろうと
NRA EILO OA NAI      ヌラ エイロ オア ナイ      黄色 (EILO) であろうと、なかろうと
NRA ME               ヌラ メ              あなただとしても、あなたであっても
NRA ME OA NAI (ME)   ヌラ メ オア ナイ (メ)    あなただろうと、なかろうと
NRA ITU OA NAI (ITU)  ヌラ イトゥー オア ナイ (イトゥー) 行こうと、行くまいと       

NRA、 HRA、 EF  の使い方を比較しておこう。    () EF は修飾詞で、ホームページ12号で学ぶ。

NRA 雨   雨だとしても    (例: 雨だとしても直ぐ止むだろう、雨だとしても小雨だろう)  ()修飾詞 EN も可。
HRA 雨   どんな雨だろうと  (例: 霧雨でも、強い雨でも、酸性雨でも、このレインコートは水を通さない)
雨 EF    もし雨なら     (例: もし雨ならロケット発射は中止だ)   () 2類は  EFL rain。 節理詞なら EEF。


例文を見よう。

例文: 素数だとしても、それは 1000 以上に違いない。

1: NRA 素数、 TE 1000 TISBI RI。
2: TE RI 1000 TISBI, NRA prime number.

例文: 彼女は行くとしても、私は行かない。

1: DAFE NRA ITU、 SE NAI ITU。
2: SE NAI ITU, DAFE NRA ITU. 

   <> 節理詞 EEN (EENL) を使って書くこともできる。

      1: DAFE ITU EEN、 SE NAI ITU。
      2: SE NAI ITU, EENL DAFE ITU.

      文脈から DAFE (彼女) を省略できるなら、強化された修飾詞 EN (ENL) を使って、

      1: ITU EN、 SE NAI ITU。
      2: SE NAI ITU, ENL ITU.

      <注> EN は、 EF、 EG と共に強化されたスーパー修飾詞で、名詞、代名詞、動名詞だけでなく、
           動詞や形容詞とも結び付く。 修飾詞 と 節理詞 は、1類では後置、2類では前置される。


● VRA  ヴラ  「 〜 でも」、 「 〜 さえも」    (英語の even  〜 でさえ)

以下のように使う。

例文: 私でも写せます (写真を撮れます)。   (昔の或るフィルムメーカーの TV コマーシャル)

1: VRA SE 写真−O GIMA 撮る。
2: VRA SE GIMA take picture−O.

   <> 私は機械に弱いけれど、そんな私でさえ、この全自動カメラなら大丈夫という意。

例文: 敵は (我々に) 近づくことさえできない。 

1: 敵-W (SEN-O) NAI GIME VRA  近づく。
2: Enemy-W  NAI  GIME  VRA  near  (SEN-O).

   (注意) 譲歩詞は、令和2年10月1日に上記の如く変更されました (結果、最新ノシロ文法は V 3.1 に)。


4−9. その他の助詞

 追加詞   SLE  スレ  と  MO 

SLE  は前置、MO は後置する。 SLE  も、 MO  も日本語の 「〜も」 と同様に、名詞、代名詞、形容詞、副詞、動詞と
何でも修飾する。 「私も」、「あなたも」、「本も」、「黄色も」、「行きもする」、「貸しもする (売り買いだけでなく) 」 の如く。
一語 (句でも節でもない) の修飾語でありながら後置される MO  はノシロ文法の極めて少ない例外の一つである。
1類を好む人は MO を、2類を好む人は SLE を使うことが多くなるのではないか(もちろん選択自由)。

 () SLE,  MO は以前は副詞兼助詞としていたが、何でも修飾できる助詞に一本化します(平成17.12.03)。

● 省略詞  −ui  ウイ  と  −mn  ムン 

日本語の 「等 (など)」、英語なら  etc.  や and so on や and so forth で、明示する代表語に続けて書く (後置する)。
代表語は名詞、代名詞、形容詞、動詞と何でもよい (ラテン語の et al や et alii  は名詞や代名詞に付けことが多いが、
ノシロ語の -ui や -mn は動詞や形容詞にも使える)。 例えば、 「BEEK-ui  本など」、 「EDKLA-mn  授業など」、
「MUP-ui  鑑賞などする」、 「EIMA、 EITA-mn 赤、白など」 の如く用いる (BEEK、EDKLA、MUP、EIMA EITA が代表語)。
原則として小文字で書く。 二つあるので、代表語に続けたときに聞きやすくなるように使い分ける。 筆者は、代表語が
子音で終わるときは -ui を付け、母音で終わるときは -mn を付けるようにしている。 

● 識別詞 (後行詞や先行詞の前に置く)  An  アン

後行詞 (2類は先行詞) に形容詞や修飾句が付く場合は、形容詞や修飾句から後行詞 (先行詞)を容易に
区別できるように後行詞 (先行詞) の直前に An を置く。 この助詞を置くことで、全くの初学者でも、どれが
後行詞 (先行詞) か容易に区別できる。 但し、使用は任意。 英語の不定冠詞 a や an とは関係ない。

● 区切り詞 (句や節の境目を示す)  PA  パ、  ZA  ザ

PA と ZA は、テキストでは構成詞としていた。 しかし、NOA 以外の構成詞は総て O で始まるという原則
を守るために、助詞の方に引越しさせることにします。 こうしても何も問題は起こりませんのでご心配なく。 PA と
ZA の働きについては既に何度か説明している。 句や節の区切りを示す為に適宜使用するものだが、1類では
文中の句 (修飾句) や 節 (従属節や修飾節) の最初に PA を置くことが多く、 2類では文中の句や節の最後に
ZA を置くことが多い。 尚、 PA と ZA の使用は任意であるが、ノシロ語の初心者に手紙を書くときは、これを
積極的に使う方が親切である。

● 強調詞 (強調したい、語、句、節の前に置く)  VI  ヴィ、 VII  ヴィー

強調したい語の前に VI ヴィ を置く。 句や節を強調したいときは VII ヴィー をその前に置く。 範囲を明示した
い場合は、句や節を VII と -VII で挟む、つまり、 VII 句 -VII  とか VII 節 -VII  とする。 
VI に導かれる強調語や、 VII に導かれる強調句、強調節は、文頭に移しても良いが、文中や文末に置いても強調の効果に
変わりはない。 ノシロ語では、語や句や節を文頭に置くことで強調効果を出そうとするのは危険である。 
理由は、ノシロでは、1類、2類間の語順の置き換えがあり、それと混同しないようにする必要があるからである。


 疑問助詞 HyA  ヒャ  (why  なぜ) 

   
HyAA  ヒャー は同じ意味だが助詞ではなく 副詞 です (次章、「疑問詞」 の中でご説明します)。 


以上の助詞 (SLE から HyA まで) は、スレモ、ウィムン、アン、パザ、ヴィヴィー、ヒャ と比較的流れ良く覚え
られるのではないでしょうか。


 尊敬詞  JIA ジア 「〜様、〜殿」  と、  LA ラ 「〜される、 〜しなさる」

JIA は名詞や人称代名詞の語頭に、 LA は動詞の語頭に付ける。 両方使うと最丁寧な表現になります。
活用などは一切無く、ただ名詞や動詞の前に置くだけなので簡単です (日本語の敬語のような外人泣かせ
(日本人でさえ難しい) の敬語では全くありません。 ホームページ15号の 7) 敬語 もお読みください。

例文: あなた様は天然痘のワクチンを発明なされました。 

M1: JIA  ME  smallpox  UHEIV-O  LA  INVEnS-T。
M2: JIA  ME  LA  INVEnS-T  smallpox  UHEIV-O.


● 放置詞  BBU ブブー (動詞がBで終わる場合は DDU)  「〜のままにしている」、「のままになっている」 

放置助詞は、「〜したままである」、「ままになっている」 という文を書く場合に動詞の後に置く。 例えば、「蛇口を開い
てそのままにしている」 とか 「信号機が強風で倒れたままになっている」 といった文で使う。 通常、こうした文には、
「止めるべきなのに」 とか 「起こすべきなのに」 という気持ちが込められている。

動詞の語尾が B で終わる場合は B音がしつこくなるので、DDU ドゥドゥー とする。 動詞に時制助詞 (-T, -R) や
-ZE や -In が付くときは、それ等の助詞の後に BBU や DDU を置く。 

   () 最後の二種類の助詞、尊敬詞 と 不適切詞 の覚え方は、ジアラブブー、或いは ジャラブー などと
       覚えては如何でしょうか。 最後の ブブー は、覚え易い響きの単語だと思います (語呂合わせが
       どうも上手く行かずに済みません)。





5) 疑 問 詞 (文) ぎもんし、 ぎもんぶん


疑問文には、真偽を問うだけの疑問文 と、 相手に 説明を求める疑問文 の二種類ある。

ノシロ語では、前者の疑問文 (真偽を問うだけの疑問文) は、文頭に ? エスク を置くだけである。

後者の疑問文 (説明を求める疑問文)は、文頭に ? を置くと共に、それに続く文中の 「知りたいこと」 を、疑問詞
HA ハ、 HI  ヒ、 HU フー、 HE ヘ  ... 等で置き換えたり、「知りたいこと」 を表す語の前に、 これ等の疑問詞
を置く必要がある (HA、 HI、 HU、 HE ... は、夫々英語の what, which, who, when  ... に対応)。

注1) ノシロ語では疑問文だからといって英語のように語順が入れ替わることはない。 助動詞を使うこともない。

注2) ノシロ語では反語も疑問文の仲間に入れている。 反語は文頭に ENA エナ を置く。 又、付加疑問は
  文に ETOn エトン を置く (それだけ)。 上に述べた規則 ( ?、 HA、 HI ...等) は、反語と付加疑問
  には当てはまらない。 反語と 付加疑問文は この章の最後に登場します。


先ずはノシロ語の疑問詞をざっと見てみよう。

<疑問文であることを示すために文頭に置く疑問詞>

疑問詞 読み方  種類      意味(働き)            参考
   ?  エスク 疑問副詞 その文が疑問文であることを示す 英語の ? (但し、英語は ? を文末に置く)

) ? の代わりに ESK と書いても良いが、 ? に比べて2字分長くなるので ? の方がやはり良い。 
 どちらも エスク と読む。 反語 と 付加疑問文 以外のノシロ疑問文は全てこの ? で始まる。
 尚、会話では 文末を少し高く発音する。 又、会話では エスク と言う代わりに、 エ だけでも良い (特に
 一語に ? が付く場合)。 例えば、 「? CEEKA (コーヒーですか) 」 を、「エスク ツェーカ」 と言わずに 
 「エ ツェーカ」 としても良い。


<文中で用いられる個別疑問詞>

  疑問詞   読み方     種類      意味      参考
HA
HAS
HANA

ハス
ハナ
疑問代名詞
疑問動詞
疑問形容詞
何は
何する
どんな(何という)
 what
HI
HIS
HINA
HILI

ヒス
ヒナ
ヒリ
疑問代名詞
疑問動詞
疑問形容詞
疑問副詞
どちらかは
どちらをする
どちらの
どちらに
 which
HU フー 疑問代名詞 誰が  who
HE
HENA
HELI

ヘリ
疑問代名詞
疑問形容詞
疑問副詞
いつかは
いつの
いつ
 when
HO
HONA
HOLI

ホリ
疑問代名詞
疑問形容詞
疑問副詞
どこかは
どこの
どこで
 where
HyA
HyAA
ヒャ
ヒャー
疑問助詞
疑問副詞
なぜかは
なぜ(文頭に置き
文全体を修飾)
 why
Hy
HyNA
HyLI
ヒュ 疑問代名詞
疑問形容詞
疑問副詞
どれほどかは
どれほどの
どれほどに
 how
(程度、状況、様子)
HyE
HyELI
ヒェ 疑問代名詞
疑問副詞
どのように(方法)は
どのように
 how (方法)


<反語文と付加疑問文を作るための疑問詞>

 疑問詞   読み方    種類          働き
ENA エナ 疑問副詞 文頭に置いて反語文であることを示す
ETOn エトン 疑問副詞 に置いて付加疑問文であることを示す

) 反語と付加疑問文には、? は使わない。


5−1. 真偽を問うだけの疑問文

真偽を問うだけの疑問文とは、相手に真偽や正否の確認 (つまり相手から 「はい」 か 「いいえ」 だけが帰る) をして
もらうだけで済むような疑問文である。 文頭には疑問を表す疑問詞 ? 又は ESK を置く。 尚、会話では ? や 
ESK を エスク ではなく単に エ と発音するだけでも良い。 会話の場合は文末、或いは語末を少し高く発音する。
否定疑問は ? や ESK に続く文中の 「否定したい語」 の前に  NAI  ナイ や  NAIn  ナイン を置くだけである。 
例文を見よう。

例文 : あなたは昼食をとりましたか。

1類 : ESK ME 昼食−O KU−T。    エスク メ チューショクオ クータ
2類 : ESK ME KU−T lunch−O.   エスク メ クータ ランチオ

  <注> ESK よりも ? の方が良い (ESK でも間違いではないので書いてみただけ)。 どちらも  エスク  と
      発音する。  KU は 「食べる (飲食する)」。 参考までに KUD は飲む、 KUI は食べる。 これに対する
      答えは、食べたのなら YUP ユープ、 未だ食べていないなら NAI ナイ。 強く言いたければ NAIn 
      ナイン となる。 YUP に続けて 「私は夕食を食べました」 と加えれば丁寧な言い方になる。

否定疑問に対する返事は、日本語型ではなく英語型になるので注意が必要 (以下の例文)。

例文 : 赤ちゃんは眠っていなかったのですか。

1類 : ? 赤ちゃん−W NAI 眠る−TIN。  エスク アカチャンワ ナイ ネムルタイン
2類 : ?  baby−W NAI sleep−TIn.   エスク ベイビーワ ナイ スリープタイン

    <注> −TIn は過去進行形。 赤ちゃんは眠っていたのなら、答えは

          1類 : YUP、 赤ちゃん−W 眠る−TIn。
          2類 : YUP, baby−W sleep−TIn.

         眠っていなかったのなら

         1類 : NAI、 赤ちゃん−W NAI 眠る−TIn。
         2類 : NAI, baby−W NAI sleep−TIn.

日本語ではこの返事は 「はい、赤ちゃんは眠っていませんでした」 となるから NAI ではなく、 YUP で答える
ことになる。 しかし、ノシロ語は異なるので注意してください。 要するにノシロ語では、返事の中身が肯定ならば 
YUP で、中身が否定なら質問のされ方がどうであれ答えは NAI が最初に来るのである (つまり英語と同じ)。


5−2. 相手に説明を求める疑問文

この型の疑問文も勿論 ? (又は ESK) で始まる。 文中には、 HA、 HI、等の疑問詞を置くのだから、文頭の ?
は省略しても良いのではないかと感じるかも知れないが、? が文頭に位置して真っ先に読み手や聞き手に疑問文
であることを知らせる効果はとても大切なので落とさない方が良いと思う (但し、親しい者同志の会話では省略可)。
会話では文末を少し高く発音する。 又、会話では文頭の  を エスク と言わずに エ だけでも良い

疑問詞が文の中で用いられるときの姿を以下に示そう。 注意して頂きたいの疑問詞が主語として使われる場合は
要素詞  −W  ワ を付けないが、目的語になる場合は  −O  オ や  −L  オル を必ず付けること、補語になる
場合は −E  エ や  −Q  エチュ を付けることである (-O と -L はどんな場合でも必須だが、 -E と  -Q は
複雑な文章でない限り省略可能)。

) 人称代名詞と疑問詞は、主語であっても要素詞  −W を付けない。

疑問代名詞

(主語)


(所有形)


(補語)


(目的語)
疑問動詞 疑問形容詞 疑問副詞 疑問助詞  節理詞    English   
HA
何が
HAI
what
HA-E
What
HA-O
What
HAS
do what
HANA
What
what
HI
どちら
HII
which
HI-E
Which
HI-O
Which
HIS
do which
HINA
Which
HILI
Which
which
HU
誰(だれ)が
HUI
whom
HU-E
Whom
HU-O
Whom
who
HE
何時(いつ)が
HEI
when
HE-E
When
HE-O
When
HENA
何時の
HELI
何時に
EEA when
HO
何処(どこ)が
HOI
where
HO-E
Where
HO-O
Where
HONA
何処の
HOLI
何処で
AAT where
HyAA
Why (なぜ)
 HyA
why
IID why (理由)
Hy
どれ程が
HyI
How much
Hy-E
How much
Hy-O
How much
HyNA
どれ程の
HyLI
どれ程に
how
(状況、程度)
HyE
どのようにが
HyEI
How
HyE-E
How
HyE-O
How
HyELI
どのように
how (方法)

) HANA ハナ の守備範囲は広い。 HyA ヒャ は、 ピンポイントで理由を尋ねることができる便利な
     疑問助詞である。 文全体を修飾したいときは、HyA は使わず、文頭に HyAA ヒャー を置く。
      HyE ヒェ は、方法を尋ねるもので、「どのように」、「どんな手順で」 の意。
    英語には、HAS (自動詞とはっきり分かる場合は HAZ) と HIS (自動詞なら HIZ) に相当する語はない。


余り使われないが、以下に疑問所有代名詞も紹介しておこう。 所属や適用を表す(最初は読み飛ばして結構です)。

   主語    補語    目的語
HAM
ハム
 何のものが
HAM−E
ハムエ
 何のもの
HAM−O
ハムオ
 何のものを
HIM
ヒム
 どちらのものが
HIM−E
ヒムエ
 どちらのもの
HIM−O
ヒムオ
 どちらのものを
HUM
フーム
 誰のものが
HUM−E
フームエ
 誰のもの
HUM−O
フームオ
 誰のものを


ノシロの疑問文と英語のそれとの一番大きな違いは (綴りは当然として) 疑問詞の位置だろう。 ノシロ語の疑問詞は、
もし答えが分かっているとした場合に、その答えが平叙文の中で当然に占める位置 に置かれる。 つまりノシロ語では、
疑問文だからといって、英語のように主語と動詞が反転したり、助動詞が使われたりすることはなく、「知りたいこと」 を
疑問詞に置き替えたり、 「知りたいこと」 を表す語の前に疑問詞を置くだけで良いのである。 

又、英語では、例えば、疑問の意味が有っても無くても 「時」 を示す節には when を使うが、ノシロは実際に疑問を
呈する場合にしか疑問詞を使わない。 例えば 「あなたがアメリカを訪れた時に」 という表現には疑問という意味合い
は全く無いので、節理詞の EEA  を使い、疑問詞  HELI  は使わない。 又、英語は、「どれほど (状況・様子)」  も 
「どのように (方法)」 も同じ how  を使うが、 ノシロ語は、 Hy ヒュ  と  HyE ヒェ  に使い分ける。
尚、文頭に置かれる  ?  (又は ESK) は、会話では、エスク と言わず、単に エ と発音して良い。


それでは疑問詞ごとに例文を見ていこう。 先ず HA から。

 HA  ハ (疑問代名詞)  何

例文 : 何が問題ですか。

1類 : ? HA 問題 (RI)。    エスク ハ モンダイ リ
2類 : ? HA (RI) matter.  エスク ハ リ マター

  <注> 文頭の ? はエスクと読み、疑問文であることを示す。人称代名詞 (SE、ME 等) と 疑問詞 (HA、
       HI 等) が主語になるときは −W  を付けない。 この文は極めて簡単な文で、「問題」 が補語である
      ことは一目瞭然なので、問題−E とする必要はない。 RI は 「〜です」 で、英語なら  be 動詞。

例文 : それの何が間違いですか。

1類 : ? TEI HA 間違い (RI)。
2類 : ? TEI HA (RI) wrong.

例文 : あなたは何を食べますか。 TEI は 「それの」 で、TE の所有形。

1類 : ? ME HA−O KUI。
2類 : ? ME KUI HA−O.

  <注> 食べるだけなら KUI、 飲むだけなら KUD。 ここでは 「飲み食いする」 意の KU でも良い。
      TUV (英語の have) も可。

例文 : それは何の (に属する) 部品ですか。

1類 : ? TE HAI 部品 (RI)。      エスク テ ハイ ブヒン (リ)
2類 : ? TE (RI) HAI part.       エスク テ (リ) パートゥ

  <注> HAI は HA の所有形で英語には対応する語がない。

例文 : 私はこの遺伝子が何のものか調べたい。

1類 : SE (PA) TO 遺伝子−W HAM (RI) My 調べる < IYAnS。
2類 : SE IYAnS > study My TO gene−W (RI) HAM.

  <注> IYAnS は「欲する」。 My ミュ は名詞節を導く節理詞で英語の接続詞 that。
      HAM は疑問所有代名詞。 簡単な文なので HAM−E としなくて良い。
      PA は1類の区切り助詞、2類の区切り助詞 ZA は出番がない。

例文 : それは何ですか。

1類 : ? TE HA (RI)。
2類 : ? TE (RI) HA.

  <注> これも極めて簡単な文だから HA−E としなくても良い。

例文 : 英語の song はノシロ語の何ですか。

1類 : ? English’Z song−W NOXILO’Z HA (RI)。
2類 : ? English’Z song−W (RI) NOXILO’Z HA.

  <注> 所有、所属の表現 「甲’Z 乙」 (甲の乙) は 英語の 「A’Z B」 に相当。 ’Z の代わりに、1類は 
      English UB song、 2類は song UBL English としても良い (UB/UBL は英語の of )。
      簡単な文なので HA−E としなくて良い(−E や −Q が書き出されることは稀です)。

例文 : これはノシロ語の何ですか (ノシロ語で何と言うか)。

1類 : ? TO−W NOXILO’Z HA (RI)。
2類 : ? TO−W (RI) NOXILO’Z HA.

   <注>  1類は NOXILO UB HA、 2類は HA UBL NOXILO としても良いが長くなる。

例文 : A と B の違いは何か。

1類 : ? A OnD B AM 違い−W HA (RI)。
2類 : ? Difference−W AML A OnD B (RI) HA.


ここで、疑問詞を含む SOCV (2類は SVOC) 型の文と、 S+My+V (2類は S+VMy+S) や 
OV+My+V1 (2類は S+VMy+S) の文で、赤字部分が V の目的節や補説になっている場合
を少し見ておこう。 My ミュ は、名詞節を導く節理詞で 「〜ということ」。 英語の接続詞 that にあたる。

例文 : 私はそれが何だか知っている。

1類 : SE TE HA 知る。 
2類 : SE know TE HA.

1類 : SE TE HA RI My 知る。 
2類 : SE know My TE RI HA.

 () 二番目の例文は長くなってしまうが間違いではない。

例文 : 私は、何が何だか、分からない。

1類 : SE HA HA NAI 分かる。
2類 : SE NAI understand HA HA.

1類 : SE HA HA−E NAI 分かる。
2類 : SE NAI understand HA HA−E.

1類 : SE HA HA−E RI My NAI 分かる。
2類 : SE NAI understand My HA RI HA−E.

  () 二番目の文は、諸学者に HA が補語であることを教える親切な文。
     三番目の例文は確実だが長い (間違いではない)。

例文 : 私は何が将来起こるかということを知っている 。

1類 : SE HA 起こる−R My 知っている。
2類 : SE know My HA happen−R.

動形容詞  −K  を使うと以下のようになる (私は将来起こる何かを知っている)。 この場合、動形容詞は一語だから、
つまり修飾句や修飾節ではなくて修飾語だから、 1、2類共に被修飾語  HA−O  の前に置かれる。 My はノシロに
十分慣れて来たら省略可。

1類 : SE 起こる−RK HA−O 知っている。    セ オコルレク ハオ シッテイル
2類 : SE know happen−RK HA−O.   セ ノウ ハプンレク ハオ

以下のように疑問詞  HA  を後行詞 (2類は先行詞) にして、形容詞節を導く節理詞  Ky  と組み合わせることも可だが、
上例のように −K を使う方が少しだけ短くなる。

1類 : SE 起こる-R Ky HA−O 知っている。    セ オコル キュ ハオ シル
2類 : SE know HA−O Ky happen-R.     セ ノウ ハオ キュ ハプン

例文 : 私は、何が彼女にそうさせたかということを、考える。

1類 : SE (PA) HA DAFE SOO DU BLE−T My INOGS。
2類 : SE INOGS My HA BLE−T DAFE SOO DU
                I        think        that    what       had           her         so       do

   <注> 下線部分は名詞節。 この名詞節は目的節だから、 My に −O を付け My−O ミュオ としてもよい。
       その方が解り易い人はそうしてよい。 DU ドゥー は代動詞 「〜する」。 BLE は 使役動詞 「〜させる」。
       INOGS イノグス は 「考える」。 やや長い文なので、1類の文に区切り助詞の PA を入れてもよいが、
       2類の区切り助詞 ZA の出番は全くない。 このようにやや複雑な文では My (又は My−O) は省略
       しない方が良い。

動形容詞と組み合わせて以下のようにしても良い (BLE-TK ブレタク が動形容詞で、HA を修飾している)。

1類 : SE DAFE SOO DU BLE−TK HA−O INOGS。
2類 : SE INOGS HA−O BLE−TK DAFE SOO DU.
       I   think      what         had               her          so        do

例文 : 私は、あなたが何を食べるか(ということを)、知りたい。

1類 : SE (PA) ME HA−O KU My 知る < IYAnS。
2類 : SE IYAnS > know My ME KU HA−O.
                I        want        to      know     that   you    eat     what   =   I want to know what you eat.

   <注> IYAnS は 「欲する」。 欲する、望む、希望する意を表す動詞 (国際標準単語) は幾つもある。
       IYAnS(欲する)、IYUS(欲する)、IYAA (IYUS の丁寧形)、IYPES(望む) ...という具合。
       食ったり飲んだりなら  KU、 食べるだけなら  KUI、 飲むだけなら  KUD  となる。 My を 
       My−O としても良い。

例文 : 私がインドへ行った時、何を食べたと思いますか?  (What do you think I ate when I visited India ? )

1類: ? SE BAARAT−L 訪問する−T EEA、 ME SE HA−O KU−T My 思う。
2類: ? EEAL SE visit−T BAARAT−L, ME think My SE KU−T HA−O .

   <注> 実は、「〜へ行った時」 の時 (when) を表す EEA/EEAL (エーア/エーアル) は疑問詞ではなく、
       時を表す節理詞 (ホームページ12号で学ぶ)。 KU は食べる。 BAARAT はインド。 修飾節の中の
       目的語なので −O ではなく、−L オル が付く。 My−O でもよい。


● HAS ハス (疑問動詞)  何する 

英語なら do what ? や 不定詞と組み合わせた what to do ? だが、それを一語で済ませてしまう
便利な単語です。 これに対応する語は英語にはありません。

例文: 私は何 (どう) しようかなー。

1類: ? SE HAS。   エスク セ ハス
2類: ? SE HAS.   エスク セ ハス

例文: 彼はあなたに何 (どう) したのか。

1類: ? MAFE ME−O HAS−T。
2類: ? MAFE HAS−T ME−O.

例文: あなたは次に何 (どう) しますか。

1類: ? ME IUGA HAS−R。
2類: ? ME IUGA HAS−R.

   <注> IUGA は 「次に」 (英語の next)。 今すぐ、なら未来形 (-R)  にしなくても良いだろう。 動詞が、「眠る」 や
        「立ちあがる」 のように、自動詞であることが分かっている場合は HAZ ハズ とする。


● HANA ハナ (疑問形容詞)  何の

例文 : 何国が外国援助に最も熱心ですか。

1類 : ? HANA 国−W 外国援助 AB FAST 熱心 RI。
2類 : ? HANA country−W RI FAST positive ABL foreign−aid.

   <注> HANA は、「国」 を修飾する疑問形容詞。 ABは 1類の、ABL は2類の修飾詞で 「〜について」。

例文 : あなたは何色を好きですか。

1類 : ? ME HANA 色−O APLIS。
2類 : ? ME APLIS HANA color−O.

   <注> APLIS は「好む、好く」(=like)。

例文 : 今何時ですか。

1類 : ? NAU HANA SAMAE (RI)。
2類 : ? NAU (RI) HANA SAMAE.

   <注> 時刻なので TAIM より SAMAE の方が良い。仲間の会話では、HANA SAMAE だけでも
       良い (最後の E を少し高く強く発音)。

例文 : 私は何時か知りません。

1類 : ? SE HANA SAMAE−O NAI 知る。
2類 : ? SE NAI know HANA SAMAE−O.

    <注> 仲間同士の会話なら簡単に、 SE NAI 知る。 でも良い (2類は SE NAI know.)。

例文 : あなたはどれだけお金を持っていますか。

1類: ? ME HANA MUQ MANII−O TUV。
2類: ? ME TUV HANA MUQ MANII−O.

   <注> HANA MUQ は what amount (of)。 TUV は 「持つ」 (=have)。

程度を表す Hy ヒュ を使うこともできる (Hy MUQ は英語の How much)。

1類: ? ME Hy MUQ MANII−O TUV。
2類: ? ME TUV Hy MUQ MANII−O.

以下も可能 (というより極めて正確な表現) だが、長くなるので上例の方が良い。

1類 : ? ME MANII UB HANA MUQ−O TUV。
2類 : ? ME TUV HANA MUQ−O UBL MANII.

AnBy (アンビュ、量) を用いると、以下のようになるが、 Hy を用いる方がずっと簡単。

1類 : ? ME HANA MANII−AnBy−O TUV。
2類 : ? ME TUV HANA MANII−AnBy−O.

例文 : あなたはどのくらいの量の水を使うか。

以下の四つとも可能だが、最初の例文が簡潔だろう。 四番目は修飾詞 UB/UBL (英語の of ) を使うので長くなる。

1類 : ? ME HANA MUQ 水−O 使う。
2類 : ? ME use HANA MUQ water−O.

1類 : ? ME Hy MUQ 水−O 使う。
2類 : ? ME use Hy MUQ water−O.

1類 : ? ME HANA 水−AnBy−O 使う。
2類 : ? ME use HANA water−AnBy−O.

1類 : ? ME 水 UB HANA MUQ−O 使う。
2類 : ? ME use HANA MUQ−O UBL water.

   <注> 1類の修飾詞に L を付けると 2類の修飾詞になる。


例文 : あなたは何トンの水を使うか。

以下の二つとも可能だが、最初の文の方が簡潔。

1類 : ? ME HANA トン 水−O 使う。
2類 : ? ME use HANA ton water−O.

1類 : ? ME 水 UB HANA トン−O。
2類 : ? ME use HANA ton−O UBL water.

例文 : あなたはどれだけの本を持っているか。

以下の二つとも可能。

1類 : ? ME HANA MUQ 本−O TUV。
2類 : ? ME TUV HANA MUQ book−O.

1類 : ? ME Hy 本−AMT−O TUV。
2類 : ? ME TUV Hy book−AMT.

この問いに対する答えは、「沢山」、 「少々」、 「20冊」 等となる。

例文 : あなたは何冊の本を持っているか。

上の例文 (二つとも) でも良いが、以下の方が原文に忠実である。

1類 : ? ME 本 UB HANA 数−O TUV。
2類 : ? ME TUV HANA number−O UBL book.

この問いに対する答えは、 「21冊」 等となるが、数え切れなければ 「沢山」 とか 「無数」 になるだろう。

例文 : あなたはどれほどのガラスを壊したか。

1類 : ? ME HANA MUQ ガラス−O 壊す−T。
2類 : ? ME break−T HANA MUQ glass−O.

1類 : ? ME HANA ガラス−AnBy−O 壊す−T。
2類 : ? ME break−T HANA glass−AnBy−O.

   <注> AnBy アンビュ は 「量」 (amount)。

例文 : あなたは何枚のガラスを壊したか。

上の二つの例文で良いが、以下の方がやはり原文 (何枚の) に忠実だろう。

1類 : ? ME ガラス UB HANA 数−O 壊す−T。
2類 : ? ME break−T HANA sheet−O UBL glass.

例文 : そこにどのくらいの数の細菌が存在するか。

1類 : ? BOIE HANA MUQ 細菌−W RIZ。
2類 : ? BOIE HANA MUQ bacterium RIZ.

   <注> BOIE ボイエ は 「そこに、そこで」 (副詞)。


● HAM  ハム  (疑問所有代名詞)   何のもの

例文 : 私はこの遺伝子が何に属するものか調べたい。 

1類: SE (PA) TO 遺伝子−W HAM (RI) My 調べる < IYAnS。
2類: SE IYAnS > investigate My TO gene−W (RI) HAM.

   <注> 1類の文では区切り助詞 PA を入れても良い。 2類は、名詞節の終わりが文全体の終りでもあるから 
       ZA は不要。 HAM は補語だが、簡単な文なので HAM−E としなくてよい。 HIM (どちらのもの) 
       や HUM (誰のもの) も同様にして使うが、それほど頻繁に出て来ないだろうから例文は省略。


● HI       ヒ    (疑問代名詞)  どちら 
  HIS   ヒス   (疑問動詞)     どちらをする
  HINA  ヒナ   (疑問形容詞)  どちらの
  HILI  ヒリ    (疑問副詞)    どちらに
 
   HIM   ヒム  (所有形)       どちらのもの


例文 : どちらが正しいですか。

1類 : ? HI 正しい (RI)。    エスク ヒ タダシイ (リ)
2類 : ? HI (RI) right.    エスク ヒ (リ) ライトゥ

例文 : 恋愛と金儲けのどちらがあなたを引きつけますか。

1類 : ? 恋愛 OA 金儲け HI ME−O 引きつける。
2類 : ? Love OA money−making HI attract ME−O.

   <注> 「恋愛 OA 金儲け HI 」 が一団となって主語になっている。

例文 : どちらを好みますか。

1類 : ? ME HI−O APLIS。
2類 : ? ME APLIS HI−O.

   <注> APLIS は「好む、好く」。

例文 : あなたはどっちに (どちらの行動) するか。

1類: ? ME HIS。
2類: ? ME HIS.

これに対する答えは、例えば 「私は休む」 や 「私は出勤する」 のようになる。

例文 : どちらのビルが高いですか。

1類 : ? HINA ビル−W 高い (RI)。
2類 : ? HINA building−W (RI) tall.

例文 : コーヒーか紅茶のどちらを飲みたいですか。

1類: ?  ME コーヒー OA 紅茶 HI−O 飲む < IYAA。
2類: ?  ME IYAA > drink coffee OA tea HI−O.

1類: ? ME HINA コーヒー OA 紅茶−O 飲む< IYAA。
2類: ? ME IYAA >drink HINA coffee OA tea−O.

   <注> IYAA は 「欲します、望みます」 で、 IYUS 「欲する」 の丁寧形。 IYUS でも勿論良い。

上例のいずれでも良い。 又、会話では以下のように簡単に済ますこともできる。

1類: ? コーヒー OA 紅茶。
2類: ? coffee OA tea.

会話では ? を 「エスク」 ではなく 「エ」 と言っても構わない。 特に一語 (もはや文ではないが) に ? が
付いている場合はそうである。 ここでは、「コーヒー」 と 「紅茶」 の二語だが、エ だけで良いだろう。

例文: 私はどちらの方へ行くべきですか。

1類: ? SE HINA 方向 UT GIM 行く。
2類: ? SE GIM go UTL HINA direction.

GIM は助動詞で英語なら must (ねばならぬ)。 以下も可 (というより、こちらの方が文が短くて引き締まる)。

1類: ? SE HILI GIM 行く。
2類: ? SE HILI GIM go.

例文 : この本は、妹、弟、どちらのものですか。

1類 : ? TO 本−W HIM 妹 OA 弟 (RI)。
2類 : ? TO 本−W (RI) HIM sistet OA brother.

1類 : ? TO−W 妹 OA 弟 HII 本 (RI)。
2類 : ? TO−W (RI) sister OA brother HII book.

   <注> HIM は HI の所有代名詞。 HII は HI の所有形。 HI は人にも物にも使える。


●  HU フー (疑問代名詞)  誰

例文 : 誰がそこへ行くのですか。

1類 : ? HU BOIE 行く。
2類 : ? HU BOIE go.

   <注> HU は フー と読む( H は フ)。 ノシロには H のような一語からなる単語はない(略号はあるが)。
       BOIE はそこへ。 

例文 : あなたは誰ですか。

1類 : ? ME HU (RI)。
2類 : ? ME (RI) HU.

例文 : あなたは誰に会いますか。

1類 : ? ME HU−O 会う。
2類 : ? ME see HU−O.

例文 : 彼女は誰に手紙を送ったのですか。

1類 : ? DAFE HU−O 手紙−O 送る−T。
2類 : ? DAFE send−T HU−O letter−O.

   <注> ホームページ9号の 4 の最後の例文: 私は彼人に化学の本をあげた。 の説明を参照請う。

例文 : 私は彼が誰であるか尋ねた。

1類 : SE MAFE HU (RI) My 尋ねる−T。
2類 : SE ask−T My MAFE (RI) HU.

   <注> これは疑問文ではないから ? は付かない。 1類の PA  は省略可。 2類の ZA は不要。
      My-O としなくても目的節であることは容易に分かる。

例文 : あなたはそれが誰の本か知っていますか。

1類 : ? ME (PA)  TE HUI 本 (RI) My 知る。
2類 : ? ME know My TE (RI) HUI book.

  <注> 1類の PA  は省略可。 2類の ZA は出番がない。
      My-O としなくても目的節であることは容易に分かる。

疑問所有代名詞 HUM も見ておこう。

例文 : この自転車は誰のものですか。

1類 : ? TO 自転車−W HUM (RI)。
2類 : ? TO bycicle−W (RI) HUM.

   <注> 簡単な文だから HUM−E としなくて良い。 以下でも意味は同じ。 

       1類 : ? TO−W HUI 自転車 (RI)。
       2類 : ? TO−W (RI) HUI bycicle.

例文 : 私はこれが誰のものか知らない。

1類 : SE (PA) TO−W HUM (RI) My NAI 知る。
2類 : SE NAI know My TO−W (RI) HUM.

  <注> 1類の PA  は省略可。 2類の ZA は出番がない。
      My-O としなくても目的節であることは容易に分かる。

● HE     ヘ       (疑問代名詞)    何時 (いつ) か
  HENA  ヘナ  (疑問形容詞)   何時の
    HELI   ヘリ  (疑問副詞)      何時に


例文 : 「何時か」 は極めて重要だ。

1類 : HE ZAO 重要 (RI)。
2類 : HE (RI) ZAO important.

   <注> ZAO は 「極めて、非常に」。  FAST でも良い。

例文 : それは何時の記事ですか。  

1類 : ? TE HENA 記事 (RI)。
2類 : ? TE (RI) HENA article.

1類 : ? TE HEI 記事 (RI)。
2類 : ? TE (RI) HEI article.

これに対する答えは、例えば 「昭和20年元旦の記事です」 のようになる。 HEI だと所有の意味合いが出るので、
昭和20年元旦に属する記事、といった訳出にすればよいだろう。

例文 : 我々は 「何時か」 を尋ねているのだ。

1類 : SEN HE−O 尋ねる−In。
2類 : SEN ask−In HE−O.

例文 : それは何時起こりましたか。

1類 : ? TE HELI 起こる−T。
2類 : ? TE HELI occur−T.

例文 : 彼女はそれが何時起こったかということを考える。

1類 : DAFE TE HELI 起こる−T My INOGS。
2類 : DAFE INOGS My TE HELI occur−T.

   <注> INOGS は「考える」。


● HO      ホ      (疑問代名詞)   何処 (どこ) か
  HONA  ホナ   (疑問形容詞)  何処の
    HOLI  ホリ  (疑問副詞)     何処に、何処で 


例文 : 「何処か」 が最初に来るべきだ。

1類 : HO 1DAI GIM 来る。
2類 : HO 1DAI GIM come.

例文 : あなたは何処か (ということ) の重要性を理解しない。

1類 : ME HOI 重要性−O NAI 理解する。
2類 : ME NAI understand HOI importance−O.

例文 : それは何処の産物ですか。

1類 : ? TE HONA 産物 RIZ。
2類 : ? TE HONA product RIZ.

  <注> それは何処で作られましたか、ということだから以下でも通るだろう。

1類 : ? TE HOLI 作る−TZE。
2類 : ? TE HOLI produce−TZE.

  <注> HOI を使うと所有の意味合いを出せるので、例えば、神奈川県の産物である、神奈川県で
      作られるている、というだけでなく県が製法特許を有しているような場合は HOI の方が良い。 

例文 : それは何処にあるか。

1類 : ? TE HOLI RIZ。
2類 : ? TE HOLI RIZ.

例文 : 我々は何処に行くべきか。

1類 : ? SEN HOLI GIM 行く。
2類 : ? SEN HOLI GIM go.

例文 : 私はそれが何処に有るか知らない。

1類 : SE TE HOLI RIZ My NAI 知る。
2類 : SE NAI know My TE HOLI RIZ.


● HyA    ヒャ     (疑問助詞)   何故 (なぜ)
   HyAA  ヒャー  (疑問副詞)   何故


理由を知りたい語の前に置く。 HyA は疑問助詞だから、どんな語の前にでも置くことができる。 英語の why だと
どの語について理由を知りたいのかはっきりしないが、ノシロ語の HyA はピンポイントで理由を問うことができる。 
文全体を修飾したいときは、 ?  に続けて HyAA ヒャー と書くか、 HyA,(カンマを置く) と書く。

例文 : 何故母はインドへ行くのですか。

1類 : ? HyA 母−W BAARAT UT 行く。
2類 : ? HyA mother−W go UTL BAARAT.

  <注> BAARAT はインド。 HyA は 「母」 を修飾している。 即ち、何故 「母」 なのか(何故、姉や父では
       ないのか) を問うている。 もし 「行く」 ことについて疑問がある場合は 「行く」 の直前に置く。 もっとも、
       その場合の例文は 「母はインドへ何故行くのですか」 であるべきだろう。 又、文全体を修飾したい
       ときは、 HyAA ヒャー を ? の後に置いて 

       ? HyAA 母−W BAARAT UT 行く。   とする。
       ? HyA, 母−W ... でも良い。      (HyA に文全体を修飾させる場合は、カンマを置く)

例文 : 私は、姉に、何故母はインドへ行くのか尋ねた。

1類 : SE 姉−O (PA) HyA 母−W BAARAT UT 行く My 尋ねる−T。
2類 : SE ask−T syster−O My HyA mother−W go UTL BAARAT.

   <注> My は 目的節である事を示すために My−O としても良い。

例文 : 何故、それが起きたかということは二義的だ。

1類 : HyAA TE 起こる−T My 二義的 RI。
2類 : My HyAA TE occur−T (ZA) RI secondary.

以下のような文では、 HyA を使わずに、「理由」 という名詞を使う。

例文 : 私は何故かを知らない。

1類 : SE 理由−O NAI 知る。
2類 : SE NAI know reason−O.


● Hy      ヒュ        (疑問代名詞。 状況、様子、程度を問う)   どれほどか
  HyNA  ヒュナ  (疑問形容詞)  どれほどの
  HyLI   ヒュリ  (疑問副詞)    どれほどに (方法ではない


例文: あなたはお元気ですか (あなたはどんな状態、様子ですか)。    (注) 英語の How are you?

1類 : ? ME HyNA (RI)。   エスク メ ヒュナ (リ)
2類 : ? ME (RI) HyNA.   エスク メ (リ) ヒュ

   <注> HyNA は疑問形容詞。 SCV型の文で、時制が現在形で、簡単な文の場合は、自動詞 RI を省略
       して良い。 又、 HyNA が補語であることは一目瞭然なので HyNA−E としなくて良い。

例文 : あなた方はどれだけやるのか。  (注) 方法ではなく、丁寧にやるのか、手早くするのか等を問うている。

1類 : ? MEN HyLI DU。   エスク メヌ ヒュ ドゥー 
2類 : ? MEN HyLI DU.   同上 

   <注> HyLI は疑問副詞。 これに対する答えは、例えば 「丁寧にします」 とか 「荒っぽくやる」 等となる。
       HyLI ではなく HyE を使うと、方法や手順を問うことになるので、それに対する答えは、例えば、
       「中を真空にしてからメタルを赤熱させ一時間待つ .... 」 等となる。 MEN は ME の複数形。

例文: それはどれほど大きいですか。

1類: ? TE HyLI AUB (RI)。
2類: ? TE (RI) HyLI AUB.

   <注> AUB は「大きい」。

例文: 彼女はどれほど早く走ったか。

1類: ? DAFE HyLI 早く 走る−T。
2類: ? DAFE run−T HyLI fast.

例文 : その飛行機がどれほど速いか (ということ) が私の質問です。

1類 :  BOI 飛行機−W HyLI 速い (RI) My SEI 質問 RI。
2類 :  My BOI aircraft−W (RI) HyLI fast (ZA) RI SEI question.

例文 : あなたはこれがどれほど重要か (ということ) が解りますか。

1類 : ? ME TO−W HyLI 重要 (RI) My 解る。
2類 : ? ME understand My TO−W (RI) HyLI important.


● HyE   ヒェ     (疑問代名詞。 方法を問う)  どのようには
  HyELI   ヒェリ (疑問副詞)     どのように

例文 : 「どのように(方法)」 は重要ではない。

1類 : HyE NAI 重要 (RI)。
2類 : HyE (RI) NAI important.

例文 : 我々はこのクッキーをどうやって作るのか。 

1類 : ? ME TO cookie−O HyELI 作る。
2類 : ? ME HyELI make TO cookie−O.

例文 : 問題はそれがどのように得られたかということだ。

1類 : Question−W TE HyELI 得る−TZE My RI。
2類 : Question−W RI My TE HyELI get−TZ.

例文 : 問題は彼がそれをどのように得たかということだ。

1類 : Question−W MAFE TE−O HyELI 得る−T My RI。
2類 : Question−W RI My MAFE HyELI get−T TE−O.

例文 : それをどのように得たかが問題だ。

1類 : TE−O HyELI 得る−TM−W 問題 RI。
2類 : HyELI get−TM−W TE−O RI question.

  <注> 主語が明示されていないので動名詞を使っている。

例文 : あなた方はどのようにするのか。   (注) 方法や手順を問うている。

1類 : ? MEN HyELI DU。
2類 : ? MEN HyELI DU.

  <注> この問いに対する答えは、「中を真空にしてからメタルを加熱し一時間待つ」 などとなる。
      HyELI ではなく HyLI を使うと、答えは 「丁寧にやる」 とか 「ざっとやる」 等となる。


方法ではなく、方法に付けられた名称を問う場合は、 HANA を使う (以下の例)。

例文 : それは何法ですか。

1類 : ? TE HANA 方法 (RI)。
2類 : ? TE (RI) HANA method.

  <注> これに対する答えは、例えば 「イオン交換法です」 とか 「真空蒸着法です」 のようになる。


ここで、 Hy ヒュ (どれほど)、 HyE ヒェ (どのように)、 HANA ハナ (何、どんな) の使い分けを復習しておきましょう。

   疑問文(1類)           意味    戻ってくる答えの例
? ME Hy DU。 あなたはどれだけ、どこまでやるのか。
(この文では程度や熱意を問うている)
丁寧にする、一年かけてする、
倒れるまでやる、大雑把にする
? ME HyE DU。 あなたはどのようにするか。
(方法、技術、手順などを問うている)
最初にこれを固定してから
チャンバー内部を真空にし
さらに加熱して ... 等
? TE HANA 方法。 それは何法か (なんという方法か)。
(その方法に付けられた名称を問うている)
イオン交換法
真空蒸着法
ドライシャンプー法 ...等


HANA と Hy の守備範囲はかなり広く、置き換え可能な場合もある。 HANA と Hy  の使い方をもう少し丁寧
に見ておこう (以下の用例)。 HANA は疑問形容詞だから常に名詞の前に置かれる。 Hy は疑問形容詞かつ
疑問副詞なので、名詞、動詞、形容詞、副詞 の前に置かれる。 HyE は疑問副詞 だから、動詞、形容詞、副詞の
前に置かれる。 先ず HANA から見よう。

           HANA の使い方   戻ってくる答え            注 意
なんという名前 HANA 名前 TANAKA Yoshiko HU なら HU一語で済む (あなたは誰ですか?)。
どんな職業 HANA 職業 バスの運転手 HANA なら HANA 一語で済む(あなたは何か?)。
どんな性質 HANA 人柄 冷静、親切 この表現しかない (Hy では代替できない)。
なんという会社 HANA 会社 日本 IBM社 この表現しかない。
誰の会社 HUI  会社 私の会社です。 この表現しかない。 HUI (フーイ) は、HU の所有形。
誰の為の会社 HU IO 会社 株主の為の会社 この表現しかない。 修飾詞 IO が必要。
2類は、company IOL HU となる。
なんという法律 HANA 法律 民法、刑事訴訟法 この表現しかない。
どんな方法 HANA 方法 イオン交換法 この表現しかない。
何メートル HANA メートル 50 m どれほど長い、は、? Hy 長い。はっきりと数値を答えさせたいときは、
? HANA メートル。 の方が良い。
どんな距離 HANA 距離 270 m どれほど遠い、は、 ? Hy 遠い。 はっきり数値化した答えが欲しいなら 
? HANA 距離。 の方が良い。
何度C HANA 度C 18 ℃ どれほど熱い、は、? Hy 熱い。
どれほど冷たいは ? Hy 冷たい。
いくら(価格) HANA 価格
HANA  price
400円
400 yen
Hy を使って、どれほど高いか、どれほど安いか、と問えるが、ずばり価格を問うなら
HANA の方が良い。
どんな通貨 HANA 通貨
HANA currency 
US$ この表現しかない。
どんな国籍 HANA 国籍 韓国、フランス この表現しかない。
どんな色 (何色) HANA 色 赤、黄色、白 この表現しかない。答えは色相や太陽光スペクトルに限らず人が感じる総ての色で、白、黒、灰、金等も可。
どんな赤 HANA 赤 真紅、黄赤 答えは色相から選ぶことになる。 
)どれほど赤いですか(彩度を問う) は、
? Hy 赤い。 となる。  
どんな選択肢 HANA 選択肢 こちら、大きい方 HI なら一語 (HI だけ) で済むので HI の方が良い。
どんな行動 HANA 行動 退職する、攻める HAS なら一語で済む。
どんな時、
いつ
HANA 時 明日の午後2時 HELI なら一語で済む。
どんな場所、
どこ
HANA 場所 東京駅南口 HOLI なら一語で済む。
どんな理由、
なぜ
HANA 理由 怒り、休校(の為) HyA なら一語で済む。
どんな程度 HANA 程度 4等星、35度の暑さ Hy を使えば質問文は少し短くなるが、数値化された答えはやや戻りにくいかも。
何番目の HANA DAI  3番目の人だよ 序数を訪ねる場合の表現。
(例: 貴方の妹は列の中の何番目の人ですか)
どんな大きさ HANA 高さ 5.5m 高さ、は名詞なので HANA を使う。
? Hy 高い、や ? Hy 低い、も可能だが非数値の答えが戻るかも。
何という飛行機 HANA airplane F22戦闘機 や Boeing B747 といった答えが戻りそうである。
どんな用途の
飛行機
HANA 用途 IZ 飛行機
HANA IO 飛行機
荷物輸送用の飛
行機
や旅客機や気象観測機といった答えが戻りそう。
どんな種類の
飛行機
HANA 飛行機−種類。
1類 : 飛行機 UB HANA 種類
2類 : HANA kind UBL airplane
プロペラ機、他 プロペラ機、ジェット機、水上機、複葉機、民間機、軍用機など種々の答えが戻るだろう。
何回 (反復) HANA MUQ 回 5回 HANA 回 だと反復ではなく、第六回 のごとき返事が戻ることになる。 
何枚の紙 HANA MUQ 紙 10枚 HANA 紙−AnBy (=amount) でも良い。 
何トンの水 HANA MUQ 水 120トン HANA 水−AnBy も可。MUQ は可算、非可算両方可(英語のように many と
much の使い分け不要)。
何人の人 HANA MUQ 人 4人 HANA 人−AnBy (amount) でも良い。
いくらのお金 HANA MUQ お金
HANA MUQ MANII
1万円(貯金した) HANA お金−AnBy (amount) でも良い。(英語では HANA MANII−AnBy)

  () MUQ ムーチュ は、英語の much と many に当たる。


続いて、Hy ヒュ を見よう。

 Hy の使い方    戻ってくる答え             注意
どれほどの大きさ Hy 大きさ このくらいの大きさ ? HANA 大きさ。 だと、「このくらい」 よりも 「直径30cm」の如き答えが戻りやすいだろう。 この Hy は疑問形容詞。
どれほど大きな Hy 大きな このくらいの Hy は疑問副詞
どれほど大きく Hy 大きく このくらいに Hy は疑問副詞
どれほどの量 Hy MUQ 〜 これだけ、これくらい  Hy は疑問副詞 (お金、車、紙、水などの量)
どれほどの頻度 Hy 頻度 1日に4回 ? HANA 頻度。 でも、「1日に4回くらい」 といった返事になるだろう(頻度という言葉のせいで)。 Hy は疑問形容詞。
どれほどしばしばの Hy しばしばの 1日に4回の Hy は疑問副詞
どれほどしばしば Hy しばしば 1日に4回で Hy は疑問副詞
どれほど赤い Hy 赤い 特定の赤色の彩度
が戻ってくる。
この疑問文で明度をたずねることもできるが、? Hy 明るい。 の方が良いと思う。 又、? HANA 赤。 だと赤の種類 (色相) を問うことになる。



本章の最後の 「反語 と 不可疑問」 に進む前に、ざっと勉強しておきたいことが一つあります。 それは、英語でよく
見る 「疑問詞と不定詞がセットになった表現 (大抵は名詞句を形成している)」 は、ノシロでどう表現されるかという
ことです。 ノシロ語では、動名詞を使っても良いし、動形容詞を使っても表現できます。 以下の例を見ておきましょう。

英語、日本語 ノシロ語 注 意 
 I don't know what to do.
私は何をする (するべきことを) か知らない。

(to do は to不定詞の形容詞用法、〜すべき)
動名詞を使うと、
M1: SE HA-O DU-M-O NAI URKS。
(私は何をするか (ということ) を知らない)
M2: SE NAI URKS DU-M-O HA-O.

動形容詞を使うと、
M1: SE DU-K HA-O NAI URKS。
(私はする (べき) 何かを知らない)
M2: SE NAI URKS DU-K HA-O. 
DU-M は動名詞で URKS (知る) の目的語になっている。「べき」の意を特に示したい場合、DU の前に助動詞 GIMI (すべき) や GIKI (する方が良い) を置く。

動形容詞 DU-K は目的語等を伴わずに、1語で完結している、即ち、一語修飾語となっているので、1、 2類共に HA-O の前に置かれる。
 I don't know which book to buy.
私はどちらの本を買うのか知らない。

(これも不定詞の形容詞用法、買うべき)
動名詞を使うと、
M1: SE HINA BEEK-O UYBS-M-O NAI URKS。
(私はどちらの本を買うのか知らない)
M2: SE NAI URKS UYBS-M-O HINA BEEK-O.

動形容詞を使うと、
M1: SE UYBS-K HINA BEEK-O NAI URKS。
(私は買うべきどちらの本かを知らない)
M2: SE NAI URKS UYBS-K HINA BEEK-O.
HINA どちらの。BEEK 本。UYBS 買う。UYBS-M は動名詞。これが URKS の目的語になっている。 「べき」(買うべきかということ)を出したいときは、GIMI をUYBS の前に置く。

UYBS-K は動形容詞。 英語 to buy は which book の後に置かれるが、ノシロでは UYBS-K と一語で完結する、即ち、一語修飾語だから、HINA BEEK の前に置かれる。
 Tell me when to stop.
何時止まるのか言いなさい。
動名詞を使うと、
YO HELI  ETOS-M-O RU。
(何時止まるかということを言いなさい)

動形容詞を使うと、
YO ETOS-K HE-O RU。
(止まる(べき)時を言いなさい)
これは命令文。HELI  いつ。ETOS 止まる。ETOS-M は動名詞 (止まること) で、これが RU (言う) の目的語になっている。

「べき」という言葉を出したければ、ETOS の前に GIMI を置く。疑問詞 HE の代わりに、時刻
の意の名詞 AHSA も可。
 Tell me where to go.
何処へ行くのか言いなさい。
動名詞を使うと、 
M1: YO HOLI  ITU-M-O RU。
(何処へ行くかということを言いなさい)
M2: YO RU HOLI  ITU-M-O.

動形容詞を使うと、
M1: YO  ITU-K HO-O RU。
(行く (べき) ところを言いなさい)
M2: YO RU  ITU-K HO-O.
これも命令文。 HOLI 疑問副詞で、どこへ。 ITU 行く。 ITU-M は動名詞 (行くこと) で、これが RU の目的語になっている。 「べき」 を出したいときは、 ITU の前に GIMI を置く。

ITU-K は動形容詞。行く (べき) 場所を言え。 「べき」 を特に出したければ  ITU の前に GIMI を置く。
 You didn't know how much to drink.
あなたはどれほど飲むのか知らなかった。
動名詞を使うと、
M1: ME Hy MUQ-O KUD-M-O NAI URKS-T。
(あなたはどれだけ飲むかを知らなかった)
M2: ME NAI URKS-T KUD-M-O Hy MUQ-O.

動形容詞を使うと、
M1: ME KUD-K Hy MUQ-O NAI URKS-T。
(あなたは飲む (べき) 量を知らなかった)
M2: ME NAI URKS-T KUD-K Hy MUQ-O.
Hy MUQ どれほどの量 (HANA MUQ も可)。
KUD 飲む。KUD-M は動名詞で URKS の目的語になっている。過去時制なので、URKS には -T が付く。

KUD-K は動形容詞で、「飲むべき」、「飲むところの」 の意。 一語で完結しているから、
1、2類共に  Hy MUQ の前に置かれる。
Hy MUQ-O は URKS の目的語。
 I don't know how to spell the word.
私はその単語をどう綴るか知らない。
動名詞を使うと、
M1: SE BOI ALWAD-O HyELI ALSPES-M-O NAI  URKS。 (私はその単語をどう綴るのか知らない)
M2: SE NAI URKS HyELI ALSPES-M-O BOI   ALWAD-O. 

動形容詞を使うと、
M1: SE BOI ALWAD-O ALSPES-K HyE-O
       NAI URKS。
M2: SE NAI URKS HyE-O ALSPES-K BOI
       ALWAD-O.
ALSPES-M は動名詞で、これが URKS の目的語になってる。 BOI は、その。 ALWAD は単語。HyELI は、どのよう に (HyE でも良い)。ALSPES は、綴る。


ALSPES-K は動形容詞。この動形容詞は一語で完結していない、即ち、BOI ALWAD-O という目的語を取っているから、2類の場合は、ALSPES-K BOI ALWAD-O は HyE-O に後置される。



5−3. 修辞疑問文 (反語) と付加疑問文

● ENA  エナ  反語

ENA は文に置いて反語を表す。 形は疑問文でも、実際の意味は否定であるものを反語、或いは反語表現という。

例文 : 誰が知っているんだい (=誰も知らない)。

1類 : ENA HU 知る。
2類 : ENA HU know.

例文 : どうして私がそんなに残酷になれるのか (=私はそんなに残酷にはなれない)。

1類 : ENA HyA SE SOO 残酷 GIMA EQKAZ。
2類 : ENA HyA SE GIMA EQKAZ SOO cruel.

   <注> EQKAZ エチュカズ は、〜になる。 簡単な文なので 「残酷」 や 「cruel」 に −E は不要。


● ETOn  エトン  付加疑問

ETOn  エトン は、文に置いて付加疑問を表す。 例文を見よう。

例文 : 私はこの項を左辺に移せます、そうですよね。   () 例えば数学の授業中の会話。

1類 : SE TO 項−O 左辺 UT GIMA 移す、 ETOn。 
2類 : SE GIMA move TO term−O UTL left side, ETOn. 

例文: あなたは眠っていた、そうですよね。

1類 : ME 眠る−TIn、 ETOn。
2類 : ME sleep−TIn, ETOn.


5−4. 英語との違い

HELI を例にとって英語と対照させながらノシロ語が疑問文と節理詞をどのように使い分けるか見ておこう。

例文 : [日本語] 母はその家を何時 (いつ) 訪れましたか。
       [英語]  When did mother visit the house ?

1類 : ? 母−W BOI 家−O HELI 訪れる−T。
2類 : ? Mother−W HELI visit−T BOI house−O.


このように 「疑問」 が存在する文では、ノシロ語も英語も同様に疑問副詞を使う。 次の文も 「疑問」 があるので
疑問副詞を使う。

例文 : 私は母がその家を何時訪れたか知りたい。
     I want to know when mother visited the house.

1類 : SE 母−W BOI 家−O HELI 訪れる−T My 知る < IYAA。
2類 : SE IYAA > know My mother−W HELI visit−T BOI house−O.

IYAA は 「欲します、望みます」 で、 IYUS 「欲する」 の丁寧形。

しかし、以下の文では、上の二つの例文にあった 「疑問」 は全く存在しない。 英語はこのような場合でも when を
使うが、ノシロ語では 「〜する時に」 の意の副詞節を導く節理詞 EEA エーア (2類は EEAL) を使う。 

例文 : 母がその家を訪れた時、彼はテレビを見ていた。
     He was watching TV when mother visited the house

1類 : 母−W BOI 家−L 訪れる−T EEA MAFE テレビ−O 見る−TIn。
2類 : MAFE watch−TIn TV−O EEAL mother−W visit−T BOI house−L.    

     <注> 修飾節中の目的語には −O オ ではなく、 −L オル を付ける。 
         主節と副詞節の順序については、ホームページ12号 3−3 副詞節で学びます。



以上で 疑問詞 (文) は終り、ホームページ11号終わり です。

最後までお読み下さり有難うございます。 皆様、どうか ノシロ語のホームページ について周囲の皆様に
教えてあげて下さい。 尚、ホームページの内容に誤字や脱字が見つかった場合は随時修正して行きます。
字の大きさが不適切であったりスペースが不十分で読み難くなってしまったところも修正します。 新機能
の追加も有ります。 では皆様、次のホームページ12号でお会いしましょう! 水田扇太郎