a,症状
無痛性の耳下腺腫瘤があるのみ。高度に腫大すると希に疼痛や顔面神経麻痺を呈する。
b,予後
組織学的には良性だが、まれに悪性化する事もある。
c,治療
腫瘍が浅葉であれば耳下腺浅葉摘出術、深葉の場合は顔面神経を保存しつつ腫瘍摘出あるいは耳下腺全摘術。
#1 Ope前オリエンテーション
特に顔面、および頸部の変形、麻痺を起こすことに対して不安のないように説明する。
#2 手術後に顔面神経麻痺を起こすことがあるので、その看護
食事摂取状況や麻痺の程度の観察,角膜乾燥、結膜炎の予防のため(Dr指示にて)点眼、眼帯の使用,口腔内の清潔など。
a,症状
良性腫瘍と同様であるが、局所の疼痛や顔面神経麻痺の出現がやや高率となる。
b,経過、予後
通常は良性腫瘍の悪性化も多いため経過は長い。また悪性化した腫瘍では耳下腺皮膜外への進展、あるいはリンパ節転移や遠隔転移を呈する例も多く、ほかの悪性腫瘍同様に進展例では予後不良である。(5年治癒率50%以下)
c,治療
放射線治療法、化学療法を行う。場合によっては耳下腺の全摘術・顔面神経の切断も含め頸部郭清術を行う。
(主に悪性腫瘍に対して)
#1 放射線治療法、化学療法への看護
#2 Ope前オリエンテーション
特に顔面および頸部の変形、麻痺を起こすことに対して、不安のないように説明する。
#3 手術前後に顔面神経麻痺を生ずることがあるのでその看護(耳下腺良性腫瘍に準ずる)
#4 毛髪による創部の汚染がないように、毛髪、剃毛、断髪の工夫を行う
#5 指示により頭頸部を砂嚢で固定する(創部離解、出血防止などのため)
#6 術後の顔面神経麻痺の程度を観察、およびその看護(眼球運動などを観察)
#7 口腔内および口唇周囲の清潔につとめ、麻痺の人には口角麻痺による流えんなどで創部が汚染されないようにする
#8 食事摂取ほうほうとの指導と摂取状態の観察
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