a,症状
鼻閉、鼻出血、脳神経症状(外転神経麻痺など)
耳症状(伝音性難聴など)
頸部腫瘤(上咽頭腫瘍は初診時に頸部リンパ節転移を認めることが多い。逆に転移が先に発見され、ついで原発性の上咽頭腫瘍が診断されることもある。(いずれの場合も上咽頭腫瘍に特異的のものではないので、これらの症状を認めたとき上咽頭鏡検査をする事が重要)
b,治療
放射線療法,化学療法
上咽頭は頭蓋底に近いため多くの場合、手術の適応はない。
#1 放射線による障害への看護
口腔内、咽頭粘膜が放射線障害を受けるため、口腔内痛,味覚障害,燕下障害を生じ、身体的,精神的苦痛が大きい。
#2 痛みが増強してきたときは症状に応じて鎮痛剤の含そう水、その他を促す
(イソジンガーグル、キシロカインビスカスなど)
{ちなみに耳鼻科オリジナルブレンド=蒸留水+キシロカインビスカス+ノズレン+トランサミン}
症状に応じ適宜漸減する
また、口腔内清潔につとめるよう説明する。
#3 食事摂取状態を良く観察し、栄養面や嗜好面を考慮し、家族の協力も得る
補食や食べやすい食事形態への変更、また家庭からの差し入れなど、食べられるものを楽しんで摂取できるよう配慮する。
#4 頭頸部以外はほとんど傷害されていない場合が多いため、なるべく気分転換をはかる
#5 鼻閉、呼吸状態の観察
気管切開が行われることがあるので、その場合の看護
(酸素投与や気道吸引、粘膜損傷の防止のため加湿器の使用、感染予防のため無菌操作吸引などを行う。カフ圧の確認、筆談などでコミュニケーションの工夫をするなど)
#6 鼻腔または咽頭など止血困難部位より大出血をすることがあるのでその看護
(出血の部位、量、バイタルサインの測定・血圧,頻脈,顔色,冷感)
#7 慢性症状に現れる偏頭痛や三叉神経痛の緩和につとめる
#8 複視、失明など眼症状に対し、不安の除去、安全対策
#9 悪臭鼻漏、分泌物に対する悪臭対策、芳香剤、ハッカ油などの使用
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