・難聴、又それに伴うコミュニケーション障害
・耳閉感,耳鳴
・難聴を自覚した時期と程度,随伴症状
・めまい,ふらつき 悪心,嘔吐
・体浮遊感,眼振,歩行状態,活動時の姿勢
・顔面神経麻痺
・聴力検査結果 耳X-p,CT,MRI結果など
・不安内容,不眠の有無
・円滑なコミュニケーションを図るために以下のような配慮をする。
健側に立って話す
大きな声で、ゆっくりと、一語一語をハッキリと話す
顔の見える位置に立って話す
場合により筆談を行う
理解できたか確認する
静かな環境で話しをする
・Ope、疾患 等に対する不安に対して共感を示し、患者との間に信頼関係を築く。
・静かな、刺激の少ない環境を保つ。
・重要他者からの情報を収集しアセスメントすると共に、孤立感を抱かせないようにする。
・疾病の理解を助け、治療に対し希望をもたせる。
・術前オリエンテーションの充実を図り、不安の除去に努める。
日時、手術時間、麻酔方法
必要物品の確認を行う
術後の安静について説明する
術後の状態について説明する(創部の状態、注意点)
術後、許可のあるまで入浴、洗髪のできないことを説明する
・身体の清潔、術前は、必ず洗髪をし、油類等付けないよう注意する。
・患側耳周囲の剃毛を行う。
・必要時、尿・便器の使用練習を行う。
・一般状態の観察と排泄状態の確認を行う。
・心身の安静を図る。
・プレメディケーションを確実に実施し、副作用の観察を行う。
・ヘアピン、義歯、その他装身具を付けてないか、再確認する。
・女性は化粧をしていないか、マニキュア,ペディキュアはしていないか確認する。
・帰室時よりバイタルチェック,一般状態,耳症状,麻酔の副作用、覚醒状態の観察を行う。
・術後、急激にあらわれた顔面神経麻痺は緊急手術を必要とするため、常に観察を怠らず、出現時は速やかに医師に報告する。
・術後創痛,出血,腫張の有無の観察。
・めまい,嘔気,嘔吐時は眼振の状態を観察し、鎮暈剤が使用される。内耳刺激症状か麻酔の副作用か鑑別する。
・頭部の安静を図り、創部が下にならないように注意する。
・術後、指示により抗生剤投与が行われるので、その管理および観察を行う。
・発熱や創痛増強時には解熱剤,鎮痛剤の投与が行われる。
・頭痛が強い場合はその原因を追及する。包帯による圧迫なども考えられるため、必要時は包帯の巻き直しをする。必要時、頭部の冷罨法を行う。
・ベット上安静による苦痛の軽減を図るため、安楽な工夫をする。
・面会人の制限をし、刺激の少ない環境をつくる。
・めまい,嘔気,眼振などの状態を観察しながら異常がなければ、起座位→ベッド上起立→歩行へと初めは介助にて、行動範囲の拡大を図る。
・術後1日目より処置ベッドにおいて、滅菌操作による上層包帯交換が行われる。
患者の体位は仰臥位で患側耳を上にする
処置時は創部に手を持っていかないように患者に注意する
小児の場合は動かないよう頭部を固定し必要時、抑制する
・術後、耳後部の創ドレーンが抜去されるので浸出液,包帯やガーゼの汚染の有無、程度を観察する。
・術後7日目耳内ガーゼ交換が開始される。
患耳はガーゼが少なくなるため、むやみに手で触れたりしないよう注意を促す
耳内ガーゼ交換時は、めまいが出現することがあるため、観察が必要である
耳内乾燥度により、入浴が許可されるが、創部,耳内に水が入らないよう十分注意する
耳内ガーゼ交換時より、耳内ガーゼ汚染および耳栓汚染に注意し、常に清潔な状態を保つ
・術後約10日目、耳後部の抜糸が行われる。縫合,創部の状態観察、疼痛,出血の有無を観察する。
・術後合併症の観察を行う。
・食事は軟食から徐々に常食へと移行し、刺激物をさけるよう伝える。
・喫煙は、創の回復の遅れや、めまいの原因となるため、禁煙を促す。
・退院許可となっても完全治癒ではないため、医師の指示に基づいて、定期的に通院するように説明する。
・上気道感染により中耳炎再発、悪化することがあるため、罹患しないよう規則正しい生活を送り、帰宅時のうがい,手洗い,口腔内の清潔につとめるよう説明する。
・鼻は強くかまないよう注意する。又、鼻すすりもしないよう注意を促す。
・洗髪時には、耳に水が入らないよう、清潔な青梅綿、もしくは耳栓を使うなどの工夫をし、注意するよう指導する。
・耳垢は通院時に医師により除去されるもので、決して自己除去せぬよう注意する。
・タバコ,アルコール等控えるよう促す。
・食事は刺激物をさけ、栄養価の高いものを摂取する。
・気圧の変化が激しい場所は鼓膜に負担がかかるため、退院後しばらくは、高層エレベーターや飛行機の使用など、できるだけ避けるように説明する。
・水泳は完全に治癒し、医師の許可が出るまで禁止となることを説明する。
・耳鳴が、術後持続することがあるので、心配しないように伝える。
・耳痛,耳漏などの症状が出現した場合にはすぐに受診するように説明する。
・不安やストレスの軽減を図るための適応法を見つけるよう指導し、疲労やストレスが蓄積しないようにする。
・質問などがあれば申し出るよう伝え、得た情報を不十分な理解のままにしないように気を付ける。
・(補聴器を使用する患者に対しては)補聴器の使用により、支障なく日常生活が維持できることを説明する。
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