相撲のおはなし

  大相撲奈良場所が、10月15日鴻ノ池の中央体育館で開催されました。

奈良は相撲の発祥の地です。それにちなんで、相撲のお話です。

日本書記によると、我が国におけ る相撲の始まりは、第11代垂仁天皇の7年に、自分の強力を鼻に掛け自慢していた当麻蹶速(たいまノけはや)を負かすために、出雲国より呼び寄せた野見宿禰(のみノすくね)とが、奈良県桜井市穴師に建つ穴師坐兵主(あなしにいますひょうず)神社の参道脇にある広場の「カタヤケシ、現在、土俵と小さな石の祠の相撲神社が在る」で、天覧相撲をしたのが初めです。

勝負は野見宿禰が勝ち、負けた当麻蹶速は、近鉄南大阪線・当麻寺駅から1キロ西の当麻寺までへ行く途中の富麻町相撲館「けはや座」の西隣に祀られている「五輪塔」の下に眠っておられます。

當麻町相撲館「けはや座(TEL0745-48-4611)」の入館料金は、大人300円、小人150円。
開館時間、8:30〜17:00。休館日、毎週火・水曜日と、国民の祝日です。
車なら、西名阪自動車道の香芝I.Cから、国道168号線経由で約20分です。

また、野見宿禰は、近鉄大阪線大和朝倉駅から長谷寺駅へ向い、トンネルを通過してすぐ、崖下に見える田圃の中の塚で表示塔の下に眠っておられます。


なお、長谷寺の方から初瀬川に沿って初瀬道を西へ行った野見宿禰の塚がある辺りは桜井市出雲と言い、初瀬道沿いに、第25代武烈天皇泊瀬列城宮跡の石碑が立っている「十二柱神社」の石段の上がり口に鎮座する2頭の狛犬は、小さな八人の関取衆で支えられて居ます。

また、野見宿禰は出雲から土師部(はじべ、埴輪職人)を連れて来て、それまで天皇を古墳に埋葬する時に犠牲になった殉死の風習を埴輪に代えましたが、今も素焼きの出雲人形(干支、俵牛、力士等の人形)が、長谷寺前すぐの参道の所の「井上みやげ物店(TEL 0744-47-7313)」で 売られています。小さなものでも1個1500円以上しますが、作り手のお祖母さんが高齢の為、時々品切れです。

また、長谷寺名物くさ餅1個90円と、花ようかんは、総本家「寿屋」がお奨め。
ならやま観光委員:藤原氏著