酒船石遺跡
(第12次調査)
飛鳥時代の女帝・斉明天皇(594〜661年)が造営したとされる明日香村岡の「酒船石遺跡」の丘陵に囲まれた谷部分から、導水構造を持つ精巧な造りの亀形と小判形の石造物を中心とする遺構が見つかりました。 このペ−ジは、平成12年2月26日に行われたこの発掘の現地説明会の写真、資料をもとに作成しました。(明日香村教育委員会資料) |
はじめに(酒船石遺跡全景) |
石造物
調査区の南側では飛鳥産の花崗岩を加工した石造物が2個見つかりました。 |
南北溝
調査区の中央に幅50cm、深さ45〜50cmの石組の南北溝があり、溝底にはバラスを敷いています。この地域の基幹排水溝で数回改修されています。 |
階段状石垣・石敷
調査区東側の階段状石垣は東の尾根の西斜面に造られ、石段は各段の幅が約60cm、高さ25cmで8段あり、南北幅6m、高さ約2mあります。石敷のテラスは北に向かってわずかに傾斜しながら高くなっており、テラスから北へのびる石段は6段残っています。 |
まとめ
今回の調査では酒船石遺跡の丘陵の北裾で、谷部分という閉鎖された空間の中に遺構が存在することが明らかとなりました。 |