Mitsuya Project Presents
「10&10 vol.5」
(テン・アンド・テン vol.5)
1997年7月16日〜7月21日 / 銀座・博品館劇場
***** Official Data **** 作・演出/三ツ矢雄二
振付/西崎真由美・田村連・玉置千砂子
音楽/佐橋俊彦
照明/松田直樹(MG5)
音響/稲垣静明(魔法使いサウンド)
美術/宮原修一(きさらぎ舎)
衣装/合田瀧秀
歌唱指導/鳥飼千津子
キャスト
藤川洋子/田村連/小宮和枝/三ツ矢雄二/花山桂子
入絵加奈子/五条まい/吉野圭吾/平東/竹本英史***** Report by Y.Kawaide ****
「10人の役者による10編の物語」。バラエティっぽいのからシリアス、ダンス、コメディと、ジャンルも雰囲気もさまざまなお話を集めたオムニバスストーリーです。以下、観ていない方のために簡単に内容を説明します(川出個人の解釈によるものです)。太字が吉野圭吾さん出演のもの。
第1話 「ダンス百科2〜リズムに乗ってレッツ・ダンス〜」 タイトルどーり、さまざまなリズムに乗ってメンバー全員が踊りまくります。 第2話 「白い記憶」 入絵加奈子さんと小宮和枝さんによる二人芝居。事故死した若い画家志望の女の子が、自分の人生を振り返って見つめなおすお話。 第3話 「Poor Butterfly」 三ツ矢さんの歌をバックに、吉野さんと五条さんが踊るダンスナンバー。 第4話 「最後のゲーム」 無人島に流れ着いた一人の兵士が目覚めてみると目に包帯を巻かれていて、周囲に自分を歓迎する人々がいるんだけどなんか隠してるようで様子がおかしい。実はこの人々は戦場を慰問に来て空襲に遭い、ぼろぼろに怪我をした旅芸人のパーティで、30分後に爆弾が落とされて世界が壊滅することを知り、最後に芸人として、何も知らない兵士に楽しい時間を過ごしてもらおうとしていたのだった…という話。兵士が周りのひとそれぞれについて、自分のイメージで「あなたはお母さん、きみは弟って感じ…」と役割をあててゆく場面で、吉野さんの番になって「優柔不断な下宿人ってとこかな!」とか言われてたのには大笑いしました(^^;)。 第5話 「11人いる!」 第4話の幕が下りてみたら、10人だったはずのメンバーが11人になってる!このままでは「10人の役者によるショーケース」である「10&10」の名がサギになってしまいます…というお話(お話ってーか(^^;))。よーするに日替わりゲストの紹介コーナーで、樋口智恵子さんや福麻むつ実さんほか、いろんな「11人目」が登場されてました。時にはゲストが4人も現れて「14人いる!」のコーナーになっちゃった日も。 第6話 「ザッツ・オーディション」 メンバー総出演によるさまざまな「オーディション」もよう。男性陣による「ナルちゃんたちのザッツ・オーディション」では、カガミ抱きしめるわ脱ぐわの吉野さんのはまりすぎのナルぶりに、笑いすぎて椅子からずり落ちる人続出(^^;)。「female」の千秋楽のカーテンコールで素肌に背広着て肩出しまくってた姿を見た方に「あの人はいつも脱ぐんですか?」と聞かれたときは倒れました…。
ほか、自己紹介する場面で「ショーパブで踊ってます!(中略)いま一番受けてる芸やります」といってやったやつが大変受けてました(^^;)。詳しくはインタビューを参照。第7話 「絆」 三ツ矢さん・入絵さんによるドラマ。おさななじみの二人が成長して、深く愛し合うようになってゆく姿を歌とお芝居で紡いでいきます。 第8話 「幸せ探し」 10話の中で一番抽象的なストーリー。自然の中に育ったある野生児(by田村連さん)が、退屈な生活に飽きて都会に飛び出して、見よう見まねでまわりに溶け込んで行こうとする。同じような境遇の彼女もでき、結婚して仕事も始めて、試行錯誤の末に芸人になって一発当てるんだけどすぐ飽きられて、体を売って稼ぐうちについに病気になってしまう。最後には恋人以外の都会で得たものすべてを脱ぎ捨てて、もといた場所に戻ってゆき眠りにつく…というお話…だと思う…。
(解釈は観た人それぞれなので参考程度にして下さいませ(^^;))第9話 「女殺し息子の地獄」 三ツ矢さん演じるある少年によるモノローグ。母親とその愛人である家庭教師に起こった殺人事件の真相は…。 第10話 「結婚式オペラ」 とある大安吉日、結婚式場に集まった10人の男女(新郎新婦やその両親たち)、一見幸せそうにしてるんだけど実はそれぞれ心に想う本当の恋人がいて、全員がその相手と鉢合わせしてしまい、最後にはみんな一番好きな人同士で(時に年の差や性別までも超えて(笑))結ばれて5組の結婚式となる…というはっぴーなお話。吉野さんのお相手はホストクラブで出会った年上の優しいひと藤川洋子さん。白いタキシードで片膝ついて「郷でーす」をも一回入れてる姿はとっても(^^;)素敵でした(「郷です」って最初ザッツオーディションでやるだけだったのに日に日に増えてった…)。テーマの「ちゃららら・ちゃららら…」は今でも耳に残ってます。