ブロードウェイ・ミュージカル
「ヴィクター・ヴィクトリア」

1997年11月22日〜12月10日大阪・シアター・ドラマシティ
1997年12月13日〜12月20日名古屋・中日劇場
1998年1月2日〜1月25日東京・青山劇場

***** Official Data ****

ブレイク・エドワーズ
音楽ヘンリー・マッシーニ
作詞レスリー・ブリッカス
演出・振付謝 珠栄
音楽スーパーバイザー渋谷森久
キャスト高嶺ふぶき/草刈正雄/羽場裕一/花山佳子
大谷亮介/手塚秀彰/園丘新太郎/平沢智
福麻むつみ/水谷あつし/野村興太郎/笠原竜司
吉野圭吾/青山成之/伊藤明賢/内田晃一
田中宗一/中尾和彦/福永吉洋/鈴木良一
藤崎みどり/岩村 薫/小野妃香里/坂田今日子
白石陽子/榛名珠利/阿部祥子

***** Report by Y.Kawaide ****

ミュージカルのアンサンブルとして吉野さんを見るのは「シーソー」以来だったのですが、アンサンブルにはいつも「発見する楽しみ」がありまして、これがまた楽しい。 その意味では女性と女装の区別すらつかない「ヴィクター・ヴィクトリア」という演目がまたいいのですね。とにかくいつ、どこに出てくるかわからない!
筆者にわかる範囲で、吉野さん登場の場面のおさらいをしてみました。「これ以外にも出てなかったっけ?」と思われた方、ぜひご指摘ください(^^;)うーん難しかった…。

第一幕
SCENE 1 パリの街角〜クラブ シェ・ルイ
「パリの夜」を歌うトディが銀橋を渡り終える頃上手から登場する、青いベレー帽に毛皮のコートをはおった一番綺麗なゲイの人(私情)。トディの「ゲイ!」の一言でばっ!とコートをはだけて決めるシーンは、最初観たとき「やったー!」と叫んでしまいました。
SCENE 3 アンドレ・カッセル氏の舞台裏
振付師のケリーくん。舞台上手で元気よくダンサー達の指導をしたあと、カッセル氏に変更した振付を見てもらおうとして失敗してこけます(^^)。 この一場面は劇場で販売されているメイキングビデオ「オフ・ステージ」に稽古のひとコマとして出ています。
SCENE 4 カッセル氏のナイトクラブ
ダンス・衣装ともに「ヴィクター」中最もカッコイイと感じたのがこのヴィクターの初舞台「Le Jazz Hot」。吉野さんはトランペット抱えて最初から登場(左端)、踊りまくります(ラストではトロンボーン持ってます)。大阪公演ではヴィクターを担ぎ上げて銀橋を練り歩く演出が話題になっていました。
「Jazz!」と叫ぶとこや「時間が過ぎようと…」と全員で歌うところなど、何回観てもワクワクしてしまいます。とにかく楽しそう!
SCENE 5 ナイトクラブの楽屋
スタッフやキャストたちとともに、ショーの成功を喜び合うダンサーの一人。こういう時って、何を喋っているのかなあ…といつも気になります。
SCENE 6 左岸のカフェテリア
パーティ客のひとり。白髪のかつらをかぶって、ステッキを持ってます。 ヴィクターとノーマがタンゴを踊る場面では、舞台中央の奥でパートナーといっしょに見物してます…私見ですが、ここが一番吉野さんを見つけづらいと思います(^^;)。

第二幕
SCENE 1 カッセル氏のナイトクラブ
ヴィクターのステージ「ルイ曰く」の出演者。革命前夜のフランス王宮の従僕風の衣装で、曲の中盤から登場します。ヴィクター演じるマリー・アントワネットと顔を合わせて指を「ちっちっちっ」とやるとこが好き(*^^*)。白いかつらの人が乱舞する中「マドモアゼル・モーツァルト」を連想された方も多いようです。
この歌面白くて、けっこう癖になります。
SCENE 2 ヴィクターの楽屋
「ルイ曰く」の出演者がふたり、連れ立って通りかかってトディにちょっかい出される、そのうちの一人。もう一人の方は「ルイ」の冒頭で大勢の吉野ファンに「あっ!吉野さんかな?」と思われた方で(そちらのファンの方も吉野さんに同じこと思ってらっしゃるだろうか(^^;))、筆者は「ふたご登場のシーン」と呼び続けてます。
退場後、もう一回出てきてフランス国旗を振ってます。
SCENE 4 クラブ・シェ・ルイ
SCENE3のホテルの場面(面白いんだこれも)の直後、舞台下手から海賊風のコスチュームで登場、ひとしきり踊った後、ドレスに早変わり!実はシェ・ルイのホステスさんたちの「男装」パフォーマンスでした…という名場面。
「Apache(アパッシュ)」とは北米インディアンの部族のアパッチ、転じて「悪漢、ならず者」の意味なんだそうですが、銀橋でのリフト連発・側転・剣舞と、短い時間に詰め込まれたアクロバットはめちゃくちゃカッコよかったです。さらにその後「女の子」に戻って退場するくだりがまた、最高に楽しいのでした…初日の頃とってもクールだったのに、どんどん可愛くなるんだもの(^^;)。
この演目、「男に化けた女が、女装する?!」という「ヴィクター」の設定のちょうど裏返しになっていて、とにかくお洒落で感動しました。こんなカッコいい出し物やってる「シェ・ルイ」、結局潰れてしまったのでしょうか?もったいないなあ。
何回見ても「待ってました!」と大拍手したくなる場面です。
SCENE 5 小さな広場
「パリの夜」を歌う花売り娘の後ろで踊る「恋人たち」の二組め。曲といい雰囲気といい、劇中でいちばんロマンチックな場面です。
SCENE 8A パリホテルへの道
デート帰りのヴィクトリアとキングの二人をはたで眺めている飲んだくれの一人。
破れかぶれのキングと男達のケンカのシーンで最後にキングに一発お見舞いする場面では、昨年夏の「female」の一幕ラストを思い出してしまいました。
SCENE 9 カッセル氏のナイトクラブ
ヴィクターの最後のステージ、赤青ツートンカラーの粋な衣装で踊るダンサーのひとり。曲の最初では逆Z字型に並んだメンバーの向かって左端、上の角(こんな説明でわかるかしら(^^;))。トディの華々しい絶唱のフィナーレまで、主に階段の上、縦2列の左側、上から2番目。
カーテンコールではずっと真ん中、メインキャストのちょうど合間でした(そのため、中日新聞での名古屋公演の広告写真にちょうど顔が写っていたという余談も)。

…いかがでしょうか?今でこそこんな記事書いてますが、初日を観た時点での筆者はかなり混乱してました(^^;)。シェ・ルイの乱闘シーンに混ざる髪の長いピンクのドレスの人とか、「Chicago,Illinois」でノーマの後ろで踊ってる背の高い女の子とか…「吉野さん?!」と思ったら違った、というパターンがいつになく多くてすっかり自信喪失したものです。まだまだ修行が足りないなあ。
もしよかったら、皆さんの観劇感想などもお聞かせ下さいませ。


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