Tips & Information 今回のお題:
『Windows98 & 2000 デュアルブート(ちょっと特殊)』
0. 動機・目標
Windows2000 だと、どうも画像周りの処理が遅い。
ソフトウェア MIDI とかも入んないし。
ということで Windows98 とのデュアルブートにすることに。
ただ、単純にパーティーションを 2 つに切るだけでは能がないので、
インストール作業が入らないソフトとデータは、
それぞれ別パーティーションに分けようと。
そうすれば再インストールのときの作業の量も減るし。
さらに、ソフトの設定でドライブレターを見るような場合、
Win2000 から使ったときと Win98 から使ったときとで、
ドライブレターが異なるとマズいと。
そんなわけで、今回は以下のような場合を想定します。
- Windows98 SE と Windows2000 のデュアルブート
- HDD は 10 GB (以降、容量はテキトーに読み替えて下さい)
- C:\ (FAT32) に Win98、D:\ (NTFS) に Win2000、E:\ (FAT32)
に雑多ソフト、 F:\ (FAT32) にデータ
- CD-ROM ドライブの類は Q:\ あたりにセット
- Windows98 から見ても Windows2000 から見ても、
E:\ と F:\ のドライブレターは変わらない
- Windows98 で NTFS を読むソフトとかは使わない
1. Windows98 のインストールと作業
1.1 fdisk でパーティーションを切る・インストール
私の HDD は 10GB くらい。
- 1.5 GB (Win98 システム用)
- のこり(領域確保せずに放っておく)
この 1.5 GB のところに Windows98 をテキトーに突っ込みます。
1.2 CD-ROM ドライブのドライブレターを変更
さて、インストールが終了したらすぐに CD-ROM のドライブレターを変更します。
ここでこの作業をしておかないと、後で悲しいことになります。
(Windows2000 のブートパーティーションのドライブレターが E:\ とかになる)
ドライブレターを変更するには、
[コントロールパネル]-[システム]-[デバイスマネージャ] で
CD-ROM ドライブのプロパティをいじればいいはずです。
2. Windows2000 のインストールと作業
2.1 パーティーションを切る・インストール
Windows2000 のインストール時に、またパーティーションを切り出します。
- 1.5 GB (Win98 システム)
- 3.0 GB (Windows2000 用)
- 残り(領域確保せずに放っておく)
3.0 GB 切り出して、Windows2000 を突っ込みます。
ファイルシステムはもちろん NTFS です。
2.2 残りの領域の確保
Windows2000 が無事起動したら、Administrator 権限でログインし、
[コントロールパネル]-[管理ツール]-[コンピュータの管理] を起動します。
[ディスクの管理] で、HDD の残りの部分を、以下のように切り分けます。
切り分けの祭にフォーマットも行われます。
- 1.5 GB (Win98 システム)
- 3.0 GB (Windows2000 用)
- 拡張領域
- 8 MB (ダミー、FAT16)
- 1.2 GB (インストール作業の要らないソフト用)
- 4GB (残り全部、データ用)
拡張領域の先頭に作るパーティーションは、8 「MB」、
つまり最小サイズにしておきます。
ここで、8 MB のダミーパーティーションは Windows2000 からは使用しません。
領域確保時に、ドライブレターの割り当てをしないようにしておきます。
3. 確認
3.1 Windows98 から確認
Windows98 を立ち上げて、うまくいったかどうか確認します。
Windows98 からは、HDD の構成が次のように見えているはずです。
- C:\ (Windows98 システム)
- D:\ (8 MB しかない、ダミーパーティーション)
- E:\ (1.2 GB)
- F:\ (4 GB)
3.2 Windows2000 から確認
同様に Windows2000 からも確認します。
Windows2000 からは、次のように見えているはずです。
- C:\ (Windows98 システム)
- D:\ (Windows2000 システム)
- E:\ (1.2 GB)
- F:\ (4 GB)
これで、E:\ と F:\ のドライブレターが、Win98 から見ても、
Win2000 から見ても、同じようになりました。
4. その他
4.1 失敗していたら
確認して、失敗していたら、あわてずさわがず直せるところからやり直します。
- Win2000 のシステムディレクトリが E:\ 以降になってしまった
- D:\ あたりに CD ドライブが割り当てられていると思います。
- Win98 を起動し、CD ドライブのドライブレターを
G: 以降に変更します。
- Windows2000 をインストールし直します。このとき、Windows98
のシステムが入っているパーティーション以外はすべて解放し、
もう一度切り直します。
- Windows2000 で、E:\ に 8 MB のドライブが割り当てられている
-
- 管理者権限で Windows2000 にログインします。
- [コントロールパネル]-[管理ツール]-[コンピュータの管理]
を起動します。
- [ディスクの管理] で 8 MB のドライブを選択し、右クリックして、
メニューから [ドライブ文字とパスの変更] を選択します。
- [削除] を実行します。
- 再起動して、E:\ に 1.2 GB のドライブが割り当てられていれば
O.K. です。そうでない場合は、F:\ と G:\ に対してそれぞれ
[ドライブ文字とパスの変更]-[編集] を実行し、
ドライブレターの割り当てを変更します。
4.2 たとえばこんな使い方
私の使い方はこんな感じ。ドライブレターは Win2000 から見たときのものです。
- C: Win98 のシステムが入っています。怪しげなソフトを試したり、
ゲームをするときに使ったり。
- D: Win2000 のシステムです。Win98 からは見えないのを利用して、
Win98 で使ったらマズい(らしい)もの (Cygwin とか) とか、
パーミッション管理を厳しく行いたいものを突っ込んでおきます。
- E: インストーラ等を使用しないでも使えるソフトを入れておきます。
Win98 と Win2000 の両方から使えるのも強みです。
- F: パーミッション管理が特に必要ないデータや、CD のイメージなど、
大きなデータを入れておきます。