緊急特別企画!? "不思議な魔女"を見てきたゾ

第2回
(技術編)



去る2000/05/27(土)に、東京都町田市は有限会社Quteにお邪魔してきました。

ちなみにこのレポートは、解像度800*600、256色で表示確認しています。
本当なら「Best viewed with WonderSwan」とかが良いんだろうけど(笑



技科大
豊橋技科大
私の在籍校。
現在はここの
寮に住んでます。
●出撃!
たかぼーやらPulickerは何時に起きたか知りませんが、
私は朝6:00起床でした。その後7:12にバスで技科大発。
豊橋駅からJRで浜松駅まで行って、合流であります。
切符を往復で買ったので、学割証が1枚無駄になってしまいました。
まぁ良いか。年間10枚まで貰えるし。


●帝都・東京
東京着の後、まずは山手線で秋葉原へ。
私達3人は、高校修学旅行時の日本橋・大須と合わせて、
日本三大電気街巡礼完全制覇を成し遂げたわけですが、
日本橋及び大須と比べて、非常に歩き辛くてげんなり。
土曜日ってのもあるかも知れませんが。

中央通りを歩いてみた感じでは、他の二電気街と比較して、
どうもジャンク屋が少ないような気が。
あと、そっち系の人間の人口比が高かったです。多分。
雰囲気で判断。(ぉ

1時間半程度という時間の制限もあって、収穫は全くなし。
モロ星人のストラップに一寸心惹かれましたが、
結局買いませんでした。
秋葉原
欲望と電波の渦巻く町。
電気街で電脳街で同人街。
逸般人御用達の店も多数。

日本橋、大須
それぞれ大阪と
名古屋にある電気街。

モロ星人
DCのゲーム
スペースチャンネル5
に登場。
ダンスで地球征服を狙う
謎の異星人。


なんじゃこりゃぁぁ
お{父|母}さんに聞いてね。(笑

竹本泉
まんが家。
代表作に「あんみつ姫」など。

HHK
PFU製のキーボード。
一部の人には使いやすい。
カーソル付きは私も欲しい。
●Qute潜入
ビルに入って扉が開くまでかなり緊張して居たわけですが、
入ってみて想像とのギャップにびっくり。
なんじゃこりゃぁぁ。(笑

私はもっと白っぽい風景(?)を想像していたんですが、
なんっちゅーか、会社と言うよりは、どっちかと言えば
一人(二人?)暮らしの大学生の部屋みたいでした。
#いや、私も大学生なんですけど。
お陰で、リラックスした気分でお話を聞くことができました。

机の上には2台のノートパソコンと数台のWS。
その他にもiMacとか、数台のマシンが置いてありました。
本棚には 「C Magazine」や 「はじめての486」、そして竹本泉のマンガが(笑
園田さんのノートパソコンに繋がってたキーボードは、
ぷらっとホーム製「FKB5879」、 俗に言う「カーソル付きHHK」。
流石。


●WonderWitch起動!
で、WonderWitch(開発中)を見せて貰ったわけですが。
まず、WonderSwanの電源スイッチを探しました。(笑
ロクに触ったことがないのですよ。>WS

ランチャーのリストには「ps」や「ls」等見慣れた名前が。
その他にも、BSDのモノを片手間で2日で移植したという
「snake」なんかも弄らせて貰いました。
「高校の時、授業中に、話も聞かずにrogueとか
やってたんですよ〜」とか、「ピコピコしたゲーム」の話も少々。

「なんだかUNIXっぽいですね」と言ったら、
「UNIXじゃなくて、*FreyaOS*です」とのこと(笑

で、ランチャーというか、OSの上の皮の方ですが、
ファイル転送時に進行状況表示バーが出てきたり、
表示形式が、用途に応じて何パターンかあったり、
しっかりプルダウンメニューみたいなモノも出せて、
なかなかGUIしてました。

暫くして佐藤さんが、
「printf()動かねぇ〜」とデバッグに苦しみ始めました(苦笑
ps
UNIXのコマンド。
実行中のプロセスを表示。

ls
上に同じ。
ディレクトリの内容表を示。
DOSでいう「dir」。

snake
UNIXのゲームの一つ。
蛇から逃げつつ金貨を取る。
テキストベース。

rogue
上に同じ。
やっぱりテキストベース。
ちなみに、CHUN SOFT
「不思議のダンジョン」
のモデル。

printf()
Cの関数。
画面に文字を表示する。
過剰なまでに多機能。


86系
Intel80x86とその互換CPU。

CISC
CPUの種類。
多種類の命令を搭載。
高速化にはあまり向かない。

RISC
CPUの種類。
単純な命令のみを搭載。
比較的高速化に向いている。

DSP
ある処理のみに特化したLSI。

ANSI C
C言語の標準規格。

フラッシュROM
PSのメモリーカードの仲間。
データを保存する。

fopen()して……
全部C言語の関数。
ファイル操作をする。

PC-9801VX
古くて遅い。
毒ガスとは特に関係ない。
たかぼーの家にもあった。

シリアルポート
「|O|O|」のマークのアレ。
WSのは38.4kbpsらしい。

XMODEM/ZMODEM
データの送り方の種類。
XよりZの方が速い。
●そして核心へ……
その後、WS&WW及びFreyaのポイントについて、
いくつか教えていただきました。
  • WonderSwanのCPUは86系、3MHz駆動のモノです。
    但し、殆どの命令は1clockで実行。
    命令セットは一応CISCだけど、
    実行速度はRISCって事ですな。
    サウンドやグラフィック用のDSPも積んでるんだし、
    クロック周波数だけで判断しちゃダメです(笑
    #SFCのCPUクロックは3.58MHz。参考までに。

  • 処理系としては、ごく普通にANSI Cの関数を
    利用できるそうです。
    フラッシュROMの容量は384KBで、
    ファイルを128個まで保存可能……だったか。
    「fopen()してfread()してfwrite()してfflush()してfclose()、
    って普通に出来るよ」だそうです。
    Pulickerは訳わかんなくて混乱してました(笑

  • 開発環境に必要なのは、
    「DOSが走って、シリアルポートがあって、
    XMODEMが使える」ということだけ。
    要は、ライブラリさえ入れば、大昔のDOSマシンでも、
    立派な開発用マシンになれるって事です。
    HP-200LXだろうが、 Mobile Gearだろうが、
    PC-9801VXだろうが問題無しであります。

    #「いろいろ面倒になりそうだからサポートはしないけど、
    #まぁ多分動くと思うよ」とのこと。

  • バイナリ転送プロトコルはXMODEMですが、
    データ転送に凄く時間が掛かるということはありません。
    元々転送されるファイルのサイズはそう大きくないし、
    普通のケーブルを使っていればエラーも出ないでしょうし。
    お二人の話からすると、気に入らなかったら、
    ZMODEMなんかを実装することも可能でしょう。

  • 日本語(JIS第2水準まで収録)フォントは「恵理砂フォント」。
    8dotなんだけど、「暑」みたいな字もそれなりに見えます。
    「単体で見ると判んないけど、文の中に出てくると判る。
    人間の頭って凄いよね〜」と園田さん。


●考察
ここでいくつか思ったことを。
コンパイラは、LSI-C 86 for WonderWitchとTurbo C 2.0が同梱されてくるわけですが、
処理系の癖として、LSI-Cはサイズ、 Turbo Cは速度の方に強く最適化されます。
(あくまでも、MS-DOS上で、DOS用バイナリを吐かせたときの話ですが)
コンパイルはTurbo Cの方が高速なので、上手く使い分けるのが良いでしょう。

あと、この2つの処理系では、浮動小数点の扱いが多少違うハズなので注意かも。
(どの辺が違うかは、私の日記を参照)

詳しい話はまだ出来ませんが、
OSとしてのFreyaOSの技術的な水準はかなり高いです。
佐藤さん曰く「安すぎる、苦労に見合ってない」(笑
ゲーム開発者ならずとも、プログラマなら一度は見ておくべきかも。


ポケコン
ポケットコンピュータ。
小さくて低機能。
学校の授業なんかで
割とよく使う。

実行バイナリ……
勉強して下さい。(苦笑

レベルE
私の愛読書。
バカ王子の台詞ね。

nethack
「rogue」の進化形。
「イェンダーの魔除け」の
名前は有名。

弟切草
CHUN SOFTのゲーム。
「サウンドノベル」の
第一弾。

リバーシ
「オセロ」は商標名です。
語源はオペラのタイトル。

MOTHER
名作。糸井重里氏監修。
続編(SFC)のCMには、
木村拓哉を起用。

DIET
Teddy Matsumoto氏作。
DOS用。
実行ファイルを、
実行できる形式のまま、
圧縮するソフト。
常駐もできたりして、
とっても便利。
●ちょっと難しい話
お話の中でインパクトが強かったのは、
佐藤さんの「ポケコンのゲーム」の話。
「学生の頃に、ポケコンでゲームを作ったのよ。
宇宙を飛び回って交易をするゲーム。
当時のポケコンはメモリが2KBしかなくて。
プログラムは何とか収まった、でもマップが入らない。
結局どうしたかって言うと、
『プログラムをマップにした』のよ。
実行バイナリにマスクやらシフトやらして、
結局64KB相当位のマップになったんだけど、
デバッグをするとマップが変わるんだよね(笑
作った本人にもでもマップが判らなくて(笑」
面白いゲームとは創造主にさえ未知の喜びを与えてくれるものだ
(富樫義博「レベルE」)という台詞を思い出させてくれました。
ハードウェアの制限が有れば有る程燃え上がる、
プログラマ魂のなせる技というか。

「で、384KB全部プログラムで埋めろって言ったって、
多分そんなこと出来ないと思うんだよ。
そりゃ、絵とか音とかどんどん入れていけば、
すぐに埋まっちゃう容量だけど、
別にそんな事しなくたって、面白いゲームって、
作れると思うんだよね」
これが「WonderSwan、WonderWitchが一つのテーゼになる」という
言葉の意味なんじゃないでしょうか。

「nethack」はグラフィックやサウンドを一切使っていないけれど、
「不思議のダンジョン」に自由度で勝っている。
「弟切草」の中核はテキストとプログラミングされた画面エフェクト、
それとちょっとしたサウンドだけなのに、
システムがそれを面白くしている。
そもそも、囲碁、将棋、リバーシ、麻雀なんかは、
サウンドもグラフィックも全然関係ないのに、
あんなに面白いのは何故なんだろう?
ゲームの面白さとデータ容量に相関性はあるのか?という話。

この辺については、多くの場所で議論が交わされいるでしょうから
省きますが、この議論にWS、WWが一石を投じるのは確かでしょう。

また、この辺の事に関しては、 「 コスティキャンのゲーム論
という文書を一度読むことをお奨めします。
読みやすい文章で、ゲームという概念の基本が良く判ります。

ちなみに、ゲームのサイズという話ですが、
FC「MOTHER」(任天堂) がちょうど384KB位です。
「容量が小さいのなら、プログラムを圧縮して、
実行時に展開してやればいいじゃない」
つまり、「DIET」を自分で組んでしまえ、ということなんですが、
実は、こういうことをするのにもってこいな機能(?)が、
FreyaOSには付いています。
これもまだ詳しくは言えませんが、はっきり言って面白いです。


●ユーザー同士の交流について
「ユーザーの交流サイト、例えば「バンやろ」で言えば
「メンバー募集」みたいなのは、
どういう風にしていくんでしょうか」という私の質問に、
「ん〜、それが一番心配なんだよね〜」と園田さん。
「やっぱり、せっかくユーザーがゲーム作って
公開するわけだから、そう言うところも自主的に
ユーザー側で、って形が良いよね。
メーカーが管理してたりすると、
どうしても書き込める情報に制限が出てくるじゃない?
こういうことは書いちゃいけません、とか
利用規約にあったりして。
こっちとしては、流石に違法なのはアレだけど、
出来る限り、ギリギリまで自由にやって貰いたいのよ。
というわけで、そういうWeb上の情報交換の場、
掲示板みたいなのを運営したりとか、
その辺は君たちの手に掛かってます」
とのこと。

二人が「せっかくだから、君らがやってよ〜」みたいな目で
こっちを見ていたのは気のせい?(苦笑
バンやろ
音楽系雑誌
「BANDやろうぜ」
のこと。

書き込みに制限
メーカーの掲示板の
「管理者削除」の文字、
妙に気になりません?

せっかくだから
判る人には判る。


Ys
falcomのゲーム。
有名なRPG。
音楽は、あの
古代祐三が担当。

コード
電気が通る
アレではなくて、
「プログラムのソースや
アルゴリズム」の意味。

80286
IntelのCPU。16bit。
結構昔のモノ。

FPS
「一秒に何回、
画面を書き換えるか」
を表す単位。
モノの動きが、
30FPS位で普通に、
60FPS位で滑らかに
見えてきます。

DEMO
PC DEMOS FAQ
とか参照。

デモコーダ
DEMO Corder。
DEMOプログラミングを
する人達。
●「WonderSwan」というハード
そして、どちらが言っていたか忘れましたが、
WSのハード的な魅力について。
「それにしても、これ(WS)が5000円で買えちゃう、
ってのは凄いよね。
俺達が若い頃は、これと同じくらいの
スペックのマシンが、ン十万円とかして、
それで『Ys』とかやってたわけじゃない。
それが今やこのサイズで5000円。
単3の乾電池1本で10時間とか動いちゃう。
凄いよね〜」
ちなみに、1.5Vの単3電池(マンガン)は、
新品の状態での起電力(電圧)が1.6V位で、
暫く使ってるとこれが0.8V位まで落ちてきます。
この状態でもWSは普通に動き続けています。
最近のCPUの駆動電圧が大体2V強ですから、これだけでも、
WSというハードの技術的水準の高さが判ると思います。
「スペックは10年くらい前のマシンと同じで、
CPUも86系だから、昔、CPUがまだ遅かった頃に
多用されてたコードが再利用できるわけじゃない。
『こんなテクニック発見しました!』みたいな、
開発者の交流の中で、そういうのもあると良いよね」
昔のデモコーダが、80286の16MHzで、60FPSで、
影付きポリゴンをどうやって表示するか、試行錯誤していた頃の
コードを流用したりするのが必然になるというか。
このハードの上でDEMOを作ってみると言うのも面白いかも。


●奇術師に不可能はない
「このハードで出来ることは、
全て出来るようにしてあります。後はユーザー次第」
いろいろとお話を聞いている中で、
お二人が一番自信を持っていたのが、この「自由度」でした。
まさに「奇術師に不可能はない」という、
ヒソカ(富樫義博「HUNTER×HUNTER」)の台詞通り。
とにかくハード、OSの両方を、とことんまで弄り倒すことが可能です。
喩えるなら「WonderWitchは、広大で肥沃な未開拓地である」
といったところでしょうか。
やろうと思えば、そこを畑にすることも、ビルを建てることも、
50万都市を造ってマリオの銅像を建てることだってできるわけです。

期待はまず裏切られないと思います。入手してから驚いて下さい。
HUNTER×HUNTER
週刊少年ジャンプ
好評連載中。


PDA
電池で動く、
個人用携帯端末。
OSには、
Windows CE
多いらしい。
とっても小さい。

この世を本当に……
伽藍とバザール
ハロウィーン文書
(この2文書は必読)
等で有名な、
Eric S. Raymond
(ESR)のお言葉。
●しなきゃいけないこと
「これを使って、俺達が普通に思いつくような事をやっても、
あんまり面白くないよね。
やっぱり、『おお、こんな事もできるのか〜』とか、
『こんなバカな事やるのに凄いアイディア使ってるよ』とか、
俺達が『これ、すげぇよ〜!』と思うようなモノを
作って欲しいよね」
別に、WonderWitchで作るのは、ゲームじゃなきゃならない訳じゃない。
スケジューラや表計算ソフトやエディタを作って、
WSをPDAにしたって構わないわけです。

とにかく、私達がしなきゃいけないことってのは、これを使って、
凄いモノを作り上げて、「容量だけで中身はすかすか」なゲームを
作ってるようなメーカーをぶっ叩いて、
この業界をもう一度浄化する、って事ではないでしょうか。
見かけ倒しではなくて、純粋にゲームとして面白いか、という所で
勝負する事が必然になってくる携帯ゲーム機の世界なら、
私達にも勝ち目は充分あるわけです。
この世を本当にましなモノにできる」、つまりそう言う事。


●この男たち、職人につき
お二人の話を聞いていて思ったのが、
やっぱり「職人」だな〜って事です。
とっても良い仕事をして、その仕事に自信を持っていて、
その仕事が実力に裏打ちされたもので、とっても格好いい。
「インディーズバンドみたい」ってのは、まぁ、
その風貌から(笑)ってのもあるんですが、
やっぱり、周りに迎合されるだけのモノじゃなくて、
自分の信念っていうベースがしっかり確立されてて、
その上で仕事をしてるって言うか。
ん〜、なんっちゅーか「漢」って感じです。
タイトル
無理有りすぎ。
ビートたけしは好きなんだけど。

風貌
「見たとおりの年ですよ」って
言われたんだけど……。
「22〜35位」としか。(苦笑


●開発者じゃない人たちへ
私が「WonderWitch発売」の話を聞いて思い出したのが、
PC-98X1用のフリーウェアで遊んでた頃の事。
その頃は、私もまだパソコンを弄り初めて少し経った位で、
プログラミングなんか出来るわけもない、ほぼ完全な素人でした。

やっとパソコンを買って貰ったくらいのその頃、
Niftyからゲームを見つけてきて、それで遊んでたんです。
で、ちゃちな作りのゲームばかりなのに、面白いのが沢山あって、
新しく面白いモノを発見したときに、もの凄い嬉しさがあったんです。

玉石混合なのは確かだけど、その中には確実に「玉」があって、
それを探す楽しみが、市販ゲームにはないものとして有ったわけです。
要は、ゲームをするまでが宝探しゲーム、みたいなもので。

ゲーム開発をする/しないに関わらない、市販ゲームにはない
WonderWitchの楽しみ方ってのは、多分この辺に有るんじゃないでしょうか。
開発者とプレイヤー、形は違えど、どちらの側から見ても、
「探求」とか「探索」とかいったものがそこにあるわけです。


●まだ開発者じゃないけど、開発者になりたい人たちへ
(「開発者じゃない人たちへ」から続けて読んでね)
で、見つけてきたゲームをプレイしていて、暫くすると、
「〜だったらいいのになぁ」という不満みたいなモノが、
やっているゲームに対して出てくると思うんです。
それこそ、見栄えが悪いとか、音楽がつまんないとか。
(私の要求水準はあまり高くなかったので、これはなかったのですが(苦笑)

そう思ったら、その作者に連絡を取ってみて下さい。
E-mailでも、掲示板でも、方法は何でも構いません。
その時、もしかしたら、「じゃぁ、どこをどうしたらいいか教えてよ」とか、
「作曲できる? 出来るんなら、作ってくれると嬉しいな」とか、
そういう返事が返ってくるかも知れません。
そうなったら、そこがソフト開発への入り口です。

ソフト開発と言うけれど、最初から、なにも自分だけで、全部一人で
作る必要はありません。
料理を作るのと同じで、まずは誰かの、簡単なお手伝いから始めて。
暫くしたら、隠し味は何か、教えて貰ったり出来るかも知れません。
#それこそ「ソースを見て」学べるかも、って事です:-)

さらに暫くすると、自分の手でこのゲームを弄ってみたい、
プログラムに自分で手を加えて、もっと面白いモノにしたい、
そう考えるようになるかも知れません。
プログラムの勉強、C言語を「Hello, World!」から始めたりするのは、
そのときで構わないんです。
むしろ、必要性が生じた、こういうときの方が勉強がはかどるのは
間違いないと思います。

そして、その後、自分が本当に何か作りたいと思ったとき……
もしかしたら、すばらしい道がその先に続いているかも知れません。


●もう開発者な人たちへ
もう開発者な人たち、WonderSwanでゲーム作ってやろうと、
手に唾して待ってる人たちにお願いがあります。

どうか、そのゲームのソースコードを、
出来る限り人目に付くところに置いて貰いたいのです。

あなた達の中にも、雑誌に載ってたBASICのゲームをせっせと打ち込んで、
そこから現在に至っている人が居るんじゃないでしょうか。

これからプログラムを勉強して、何かやりたい、と思う人にとって、
ゲームのソースというのは、K&Rにも負けない教科書の一つなのです。

WonderWitchが開いてくれた、ゲーム開発者になる道を、
もっともっと広くする、そのお手伝いをして貰いたいのです。


それから、もう一つお願いが有りまして。
このゲーム業界に、バザール方式の開発モデルを持ち込んで頂きたいのです。

商用ソフトの世界でMicrosoftを 脅かした(そして一部では打ち負かしている)、
その力を持ち込めば、きっと何かが変わる、その原動力になるはずです。

是非「伽藍とバザール」 を読んでいただきたい。

ついでに、暇があるなら(無くてもなるべく)、
ノウアスフィアの開墾」 「魔法のおなべ
こっちも読んでいただきたい。

#「Netscape (もしくはmozilla)はダメだったじゃん」と思った方へ。
#あれはオープンソースにする事じゃなくて、Netscapeがマズかったんです。
#「対象がブラウザだった」って辺りが特に。
#詳しくは 「ハロウィーン文書」 にちょっと出てます。

この力を持ってすれば、きっと何か大きいことが出来る。
それだけじゃなくて、現在の、いわば悪い意味でLawfulなこの業界を、
良い意味での(しっかりとした「淘汰」がある)Chaoticな状態にできる。
ゲームの内容自体は勿論、流通構造とか、それこそ開発形態とか、
そういったいろいろなモノまでを、「淘汰によって自然と良いモノになる世界」に、
もしかしたら出来るんじゃないかと思うんです。

上のESRの名文(そして山形氏の名訳:-))を読んでみて、「悪くない」と思った方、
「ソースを公開する」だけで良いんです。

もしかしたら、誰かがバグを取ってくれるかも知れないし、
もしかしたら、誰かが開発を手伝ってくれるかも知れないし、
もしかしたら、誰かが洗練されたテクニックを伝授してくれるかも知れません。

「自分のソースは汚いから……」と尻込みしている方、
私が言うのも何ですが、それはまず絶対に損です。
「ソースが汚い」なら、直さなきゃならない。
それを直す機会ってのは、なかなかやってこないと思うんです。
ソースを公開するってのは、その機会を増やすことだと思うんです。
きっと、自分自身の技術向上に役立つと思います。

どうかご協力お願いします。


●最後に
さて、このWonderWitchの発売まで後1ヶ月半?と言ったところ。
パラダイムシフトの波は、もうすぐそこまで来ています。
その後のパラダイムを作っていくのは、きっと私達自身なのです。


●IDLE TALK: 閑話休題
あまりに有意義なお話を聞きまくってしまったために、
豊橋駅から豊橋技科大へ出る最終バスの時間に
間に合わなくなってしまい、
結局たかぼー邸に泊まっていったのでした。

PC-9821Ra266、KENWOODのコンポ(KENWOOD派>私)、
SC-88Pro、SC-8850、MU2000が並ぶ様は圧巻。
たかぼーはキーボードで「ためいき」弾き出すし。
Key.弾ける人って羨ましいです。

ちなみに彼の家には、「野菜生活」(カゴメ)が
常備されているようです(笑

その後、今まで一度もやったことがなかった
PS版「ToHeart」をプレイ。
あかりを狙って雅史エンド。無惨(爆
どうやら、別で追いかけなきゃならない娘が、
1人から2人に増えたらしいですな。
せっかくだから、PS本体ごと帰りに強奪してきました。

途中、名豊ミュージックにてPsychesia「GO!」を入手。
やっぱり、浜松のショップには多く置いてあるようです。

最終的に、4:00PM技科大着。その後1:00AMまで、
化学の宿題(翌月曜日提出)に追われていたのでした(笑
最終バスの時間
これがなんと8時半。
早すぎ。

SC-88Pro/
SC-8850/
MU2000
DTM音源。欲しいけど、
結構値が張る。

「ためいき」
しっとりピアノソロ。
Leafの曲。

PS版ToHeart
Aquaplusの作品。
まだやってません。(苦笑

Psychesia
新進気鋭のメジャーバンド。
浜松出身。全員若干20歳。

化学
単位取れるんかいな?(汗


●ちなみに
「WonderWitch」に関しての記事が、 「C Magazine」 '00 7月19日号〜に載るそうです。
この雑誌は高いので有名(たしか\1500)なんですが(苦笑)、
本屋で見つけたら見てみて下さい。


元々のレイアウト・色使いはショボショボだったのですが、
Pulicker氏の入魂再編集により、こんなに綺麗になりました。感謝感謝。

我ながら、ESRの影響を非常に強く受けている気が。(苦笑
突込質問叱咤激励阿鼻叫喚(謎)、どんどんどうぞ。

私NUTSへのメールは→s-tatsuo@msf.biglobe.ne.jpまでどうぞ。
こちらでも受け付けています→しらメロ掲示板

2000/06/19: 全体的にタグを入れ直す。C Magazineの発売日が間違ってたのを修正。
2000/12/24: 誤字脱字、間違いを訂正。タグを入れ直して、html-lintで100点。


文章:NUTS/制作:プリッカー/編集と校正:NUTS&プリッカー/協力:有限会社Quteさん

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