ウォーターバー
フォトエッセイ

No.006 第3回MoMA展へ
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第3回MoMA展にいってきました。
MoMAとはいうまでもなく「The Museum of Modern Art,New York(ニューヨーク近代美術館)」のこと。
筆者自身しばらく美術館から遠ざかっていたので少々緊張、渋るカミサンを無理やり上野の森美術館まで引っ張っていったのが開催2日目である10月7日(日)のことであった。
既に夕方の4時になっているにもかかわらず、入場は30分待ちで長蛇の列…(カミサン曰く「開催2日目なんて自殺行為…」(^^;))
ちょっと無謀だったかと少し反省…。
しかしサラリーマンに明日はない!何がなんでも今日見ておかなければ。
仕事のときよりも真剣な表情を携えて入場券を購入し、長蛇の列に加わる。
作品をすべてデジカメに収めようと32MBメモリースティックを2本携えていったものの、入場口には「撮影禁止」の文字とテロの影響もあってか厳重な手荷物検査が…(当たり前か)。出だしよりつまづく。
         
場内に入ると、既に熱気に包まれ少し殺気立った人だかりが…。
帰ろうとするカミサンを先行させてマイペースにゆっくり鑑賞することにする。
幸い鑑賞者たちのマナーは最低で、一列に並んで鑑賞しようという気などはなく醜い弱肉強食の争いが繰り広げられている。
勢い余った民衆が、絵に火でも放つのではないかとハラハラしながら鑑賞開始。
スタートのゴッホ「オリーブの木」を先頭に名作(画家24人、作品点数75点)が並ぶ。質・量ともに過去2回の日本公開を上回る今回は、マティスとピカソ作品が多いようだ。
解説用音声ヘッドホンは500円で借りることができるが、入場料1,500円とあわせると2,000円の大台にのるため断念(でも作品についての解説は例によってないので、金銭的に余裕のない方以外は借りたほうが良いだろう)。
今回筆者の目当ては溶ける時計ならぬダリの「記憶の固執」とキリコの「偉大なる形而上学者」の2作品。この2作品は芸術家を志していた筆者の懐かしい思い出の作品である(といっても単に高校の教科書に載っていただけであるが(^^;))
思いのほか収穫だったのが、ピカソのキュビズムの偉大さを感じさせてくれる作品群やピエト・モンドリアンの一見何の工夫もないように見える作品、そしてブランクーシの彫刻の数々(「ブロンドの黒人女2」は絶品!)。
個人的な思い入れとしてはマティスの「ジャネット(1〜5)」が見られたのが嬉しかった。一方、今回の作品展の売りであるマティスの「ダンス(第1作)」には何も感じるところなし。
なんといっても最大の収穫は「記憶の固執」の隣に展示されてあった同じくダリの「照らし出された快楽」。たった23.8cm×34.7cmのキャンバスに描きこまれたその精緻な世界観は、他のどの作品も圧倒してやまない。

帰りにミュージアムショップを物色し、内部に青空の描かれた雨傘を購入した(雨の日も青空(笑))。MoMAグッズのあまりの多さと値段の高さを目の当たりにして、アメリカ人の商売人根性に脱帽する(外国人鑑賞者もグッズが少し高いといっていた)。
しかしこういった点を差し引いても、たっぷり2時間、シュープリームで密度の濃い時間を過ごす事ができた事に感謝。


【詳細】
2001年10月6日(土)〜2002年2月3日(日)
(121日間開催/無休)
開館時間=10:00〜18:00(木曜日〜土曜日は20:00まで)
※入場は閉館30分前まで

入場料(当日)
 大   人   1,500円 
 高・大学生  1,100円 
 小・中学生   500円 
※消費税込、未就学児は無料

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